大好きな地元・北海道で理想のキャリアをかなえる
札幌に本社を置くニトリは、価格と品質の両立を目指しながら自前主義を進めてきた結果、「製造物流IT小売業」という珍しいビジネスモデルを確立。この運用を支えてきたのは、IT部門です。
今では、経営計画や商品企画といったほとんどの機能が東京本部へ集約されていますが、情報システム改革室は、担当業務によって札幌本社と東京本部に分かれます。札幌には、開発・運用・技術の3チームが在籍しています。
佐野は社会人になってからも、地元を拠点にキャリアを積んできました。
新卒から客先常駐のフィールドエンジニアとして、さまざまな企業で開発・運用を経験。結婚して子どもも産まれ30代前半になったころ、一つの会社で腰を据えて働きたいと思うようになりました。
佐野 「ベンダーでしたから、お客様の要望に合わせて納品することの繰り返しでした。若いころは多様な案件に携わることにやりがいを感じていましたが、自分が携わったサービスの今後も見届けていきたい、という想いも抱いていました。
社内にIT部門があり、札幌にある会社という条件で探したところニトリを見つけ、転職を決めました」
前職ではシステムエンジニアとして経験を積んでいた佐野ですが、当社へ転職後はインフラエンジニアへ転身することになります。そのため入社後は慣れないことも多く、先輩に教わりながら技術を身につけていきました。
現在は導入構築や運用を基盤に、ベンダーとの折衝から安定稼働の実現までを一貫して担当しています。
8億円規模の大型案件を担当、事業会社で働く醍醐味を実感
事業拡大にともない、情報システム改革室全体でメンバーが増加しています。佐野が入社した当初の技術チームはわずか3人でしたが、今では26名になりました。規模が大きくなるにつれて大型案件も増え、プロジェクトの内容は多岐にわたっています。
これまでにさまざまな案件に携わってきた佐野ですが、なかでも転職後最初に担当したプロジェクトは、いまだに印象に残っているといいます。
佐野 「当時は商品の在庫確認システムがよく停止しており、店舗の従業員からひっきりなしに電話がかかってくるほどの状態でした。リアルタイムで商品が今何点この店舗にあるのかというのは、現場では非常に重要な情報です。
そこで億単位の予算を投入して、基幹システムの大規模なリプレイスをすることに。2ノードRACのWindowsIAサーバーから、高信頼なデータベース基盤を求めてIBM POWER6 搭載サーバーにリプレイスしていきました。
今後もニトリを大規模に展開していくなら、リプレイスは必ずやらなければいけないことでした。もう、すべてが大変で(笑)。億単位のお金を使ってもいいと言われていて、予算を聞いただけでドキドキでした」
大きなミスは重大な事故につながりかねません。前職のポジションでは担当できないような案件に、これまでの経験を注ぎ込みました。
検討から構築、ファースト切替には1年かかり、その後もさらに主要なIAサーバシステムを順次統合し、結果的に3年程を費やしたことで、基幹システムの移行プロジェクトは無事に完了。その後もリプレイスを定期的に行っています。これまでに大きな障害もなく、安定して機能していることは大きな成果のひとつです。
ベンダー出身のエンジニアは通常、クライアントからの要望に忠実にプログラミングをしていくことが求められます。いわば答えがあらかじめ用意されているような環境です。
しかしニトリでは、自分たちで試行錯誤しながら進めていかなければいけません。佐野にとって、事業会社の醍醐味を実感した出来事でした。
ニトリの最前線で働きながら、家族との時間も大切に
本部や店舗でシステム上の問題が発生した時には、直接現場の声が届き、開発・運用・技術の3チームが三位一体となって解決へ導いていきます。
佐野 「システムに関する問い合わせや障害に関するユーザ連絡はすべて、運用チームが対応します。業務アプリケーションに問題が発生した場合は開発チームが、インフラが原因の場合は技術チームが対応します。札幌本社は、いわばITシステム運用・導入の最前線です。
仕事では緊張が走る瞬間もありますが、休日は豊かな自然に囲まれた札幌という街に癒されています。夏はキャンプ・釣り、冬にはウィンタースポーツなど、都会にはない楽しさが味わえるエリアです。季節ごとのイベントを楽しむために札幌勤務を希望した社員もいます」
当社では「リフレッシュ休暇」として、夏に11日、冬に8日間の連続休暇を取得できます。
子どもの夏休みに合わせてこの制度を利用し、ディズニーランド旅行に行くなど、家族との時間を過ごしていると話す佐野。
そのほかに、結婚・出産・介護に関する休暇やジョブ・リターン制度、ライフイベントに合わせた柔軟な働き方を選択できます。
佐野 「チームリーダーになってからは、札幌と東京のオフィスを行き来しながら働いています。その場合週末は札幌にいるようにしているので、子どもたちと遊んで、妻と家事を分担しています。(※現在は札幌のみで勤務)
インフラに関する問題は対応が急務なので、休みの日でも連絡が来てしまうことはどうしてもあります。ですが繁忙期以外は、家族との時間も大事にすることでメリハリをつけられるようになりました。前職であればそれは難しかったと思います」
自然豊かな北海道で、プロダクトと子どもの成長を見守れる環境に感謝
2019年には札幌のオフィスを一新しました。
社員たちは気持ちも新たに業務に励んでいます。
佐野 「会社の拡大にともなって、社員数もどんどん増加しています。これまではマンツーマンで教育しながら働けていましたが、今後は教育面の制度を整備することも必要ですね。
展示会やイベントには積極的に参加してもらうよう働きかけていて、新たな技術や言語はどんどん吸収してほしいと思っています。勉強の支援もしていく予定です」
また若手層の社員が増えてきたので、スムーズに業務ができるよう、中長期的なロードマップを作ろうという話が挙がっています。
情報システム改革室は、自社システムもフルスクラッチで開発を進め、IT投資も積極的に行ってきました。店舗業務の改善やECサイトの刷新、海外グループとの共同開発も進めています。
目指すは「2032年 3000店舗 売上高3兆円」というニトリのビジョン達成。それには、国を超えて「暮らしの変革」を届けることが必要です。その実現に向けてスピードアップすべく、情報システム改革室のメンバーを募集しています。
佐野 「私のように、ベンダーから事業会社へ挑戦したい人も歓迎します。自身の会社のサービスに携わることになるので、言われたことだけをやらず、積極的に動ける方と働きたいですね。
ベンダーからニトリへの転職に、はじめは慣れないことも多々ありました。しかし一つずつやり遂げることで、自分の技術に自信をつけていきました。今はニトリで働くことにより、刺激のある充実した日々を過ごしています」
大好きな地元で、理想のキャリアをつかんだ佐野。
自然豊かな地で子どもの成長を見届けながら、今後も佐野は会社の成長に貢献し続けてくれるに違いありません。