出身は理学部と外国語学部。2人がIT業界をめざした理由とは?
現在、ITの専門知識を活かしながらシステム開発や運用保守に従事する2人ですが、学生時代はITとは無縁の分野で学んでいたといいます。まずは2人のバックグラウンドについて聞きました。
Y.M 「大学では細胞生物学や分子生物学を主とした生命理学を学んでいました。IT業界に就職しようと思ったのは、飲食店アルバイトでの経験がきっかけです。
バイト先でオーダーシステムにタッチパネルが導入されるようになり業務が効率化されていく様子を従業員として体感していて、ITが世の中を便利にしていることを、身をもって実感したんです。自分もIT業界で技術力を身につけることで、この先の変化にも対応できるようになりたいと志望するようになりました」
C.D 「私は出身が中国で2015年に来日し、大学で日本語を学び、大学院では日本語教育について研究してきました。大学院に進学したのは、中国で日本語教師になろうと思ったからです。けれども留学生活を続けるうち、このまま日本で生活を続けたい想いが強くなって、新しい分野で自分がやりたいことに挑戦してみようと思いました」
こうしてIT業界への就職を考えるようになったという2人。中でもNECソリューションイノベータを選んだ決め手は、知識や技術力をしっかり身につけることができる点だったといいます。
Y.M 「就職活動に際していろんな方に話を聞く中で、NECソリューションイノベータは技術力が身につく会社だと知ったのが私の志望理由です。C.Dさんの志望理由はなんでしたか?」
C.D 「私は大学の先輩に勧められ、会社説明会や先輩社員との座談会に参加したのがきっかけでしたね。先輩後輩のコミュニケーションが活発で、活気のある社風に魅力を感じました。教育にも力を入れていて、文系出身者でも問題なく活躍できそうだという印象もありましたね」
ITの知識ゼロからのスタート。入社して感じた教育体制の充実度
入社時はITの知識ゼロの状態だったと話す2人。どのように学んでいったのでしょうか。
Y.M 「私は入社時、ExcelやWord程度しか使ったことがないレベルでした。ITの知識を深めたのは入社後の研修です。4〜6月までが全社研修で、ビジネスマナーにはじまりITの基礎やプログラミングをまずは学びます。6月の終わりには設計からリリースまでの一連の流れを経験した記憶があります。その後、9月までが各支社に分かれての研修でしたよね?」
C.D 「そうですね。支社研修ではプログラミングの知識をさらに深め、チームで顧客を想定したシステムの開発・発表を行いました。さらに配属先の部門に合わせた知識を身につけていく流れでしたね。
初めて学ぶプログラミングは難しい部分もありましたが、講師の方はどんな質問にも答えてくれるし、チームで学べるので楽しかった記憶があります」
Y.M 「たしかに何度かチーム替えしながら学んでいきましたね。どのグループも仲が良くて、和気藹々とした雰囲気で研修が進んでいました」
C.D 「それと、配属先の業務内容に今のところ直接関係のないことであっても、興味があれば自主的に研修に参加することができますよね。私は強化教育人材の育成研修で生体認証の勉強もしました。今はTableauのBIツールの勉強をしたり、資格を取ったりと、いろいろ挑戦できる場が社内に多いと感じます」
Y.M 「オンラインのUdemyでも自主学習もできますしね。あと、私の部署では担当する製品の概要や開発の仕方を一から教えてもらう機会もありました」
先輩としてメンバーを取りまとめることも。少しずつスキルアップを実感
約半年の研修期間を経て、それぞれの部門へ配属。Y.Mは製造業向けのパッケージ製品の開発担当として、C.Dは顧客の店舗システムの運用保守や改修担当として日々業務に向き合っています。
Y.M 「私は、主に製造業の設計者や製造部門の方々が使うシステムの開発をしています。一般的にSEは既成のものをカスタマイズする仕事が多いですが、私の場合はパッケージ自体の開発で、システムの大本を作っています。部門には20名弱ほどが所属していて、私はまだまだ若手の方ですが!」
C.D 「私とY.Mさんはかなり違う業務内容ですね。私が所属する流通第二グループが対象とするお客様は主に流通業の企業でして、お客様とコミュニケーションを取る機会がとても多いです。中でも私は大手化粧品会社2社を担当し、それぞれいくつかのプロジェクトを動かしています。
ちなみに私のいる部署にも2022年10月に新人の方が配属され、私もちょっと先輩になりました。私はもともと化粧品が好きで流通第二グループを希望していました。プライベートでは自分がお客さんとして使用しているもののシステムに関わっていられることがおもしろいと感じますし、やりがいでもあります」
もうすぐ入社4年目に突入する2人。後輩もでき、お互い次のステップに進む時期でもあります。ポジションの変化とともにどのような意識の変化があったのでしょうか?
Y.M 「最近になって、私の部門にも新人が入りました。これまでは末っ子として誰かにリードしてもらうタイプだったのが、会社の中で後輩を引っ張らなきゃいけない立場になったなと気が引き締まります。つい先週も導入前の製品のテストを取りまとめましたが、後輩やパートナー企業の方々を支援しながら無事に完了させることができ、ちょっと大袈裟かもしれないですが『自分もやれるようになってきたんだな』と嬉しく思っているところです」
C.D 「私は、当初は定例会に出てもIT専門用語が多く、半分以上何を話しているのかわからなかったのが、だんだんと理解できるようになってきました。今では会議の進行も担当し、お客様からの問い合わせを私宛にいただけるようになりました。こうしてお客様に信頼いただけるようになったのは、最もやりがいを感じるところでもあります。
また、2022年9月には大きなプログラムのリリースがあり、お客様と連携しながら関係会社との調整を担当しました。トラブルシュートは直前まで続きましたが、どうにか無事にリリースできたことは印象に残っていますし自信につながりました」
Y.M 「会議に出ても最初は用語が理解できないという話、すごく共感します(苦笑)。2〜3年目で担当業務が増えてきて、私も徐々に『あのとき、このことを言っていたのか』とわかるようになりました」
価値観の変化や成長のきっかけとなったのは、上司の言葉
会社に対する印象は、入社前後であまりギャップを感じなかったという2人ですが、むしろ、働く中で自身の内面的な変化や成長があったといいます。そこにはNECソリューションイノベータの社風も影響しているようです。
Y.M 「入社前から技術力を身につけたいと思っていたので、その点は実現できていると感じます。一方で、働く中で見えてきた課題はあります。パッケージ開発の仕事は内部での作業がもちろん多いのですが、お客様と関わる機会もあります。そこでお客様のニーズと私たちが考えている製品の形にギャップが生じていることに気づくことがあるんです。そこをいかに開発側が逆算して作れるかが重要なのだと思うようになりましたね」
C.D 「私は学生のころ学んでいた日本語教育とはまったく異なる業界に挑戦するということで、実は入社前はあまり明確なイメージが湧いていなかったです。ただ、この会社であればきっと、未知のことであっても働きやすそうだという印象はあり、それは入社後も変わっていないですね。
自分自身の価値観の変化という点では、もともと結果を重視するタイプだったのが、入社してからは努力の過程も評価してもらえることに気づきました。上司は自分の意見をよく聞いてくれますし、やりたいことを発信すれば『やってみる?』と後押ししてくれます。そういった雰囲気にも助けられ、失敗を恐れずにいろいろなことに挑戦できるようにもなりました」
Y.M「私の場合はもともと受動的なタイプで、入社2年目までは与えられた仕事に疑問を持たず、ひたすらにこなしていくことが多かったように思います。でも、上司から『こういう目線で考えた方がいいんじゃない?』とコメントをもらうことがあり、作業する際に常に『どういう目的・意図で行うか』を考えるようになりました。所属する部門の特徴でもありますが、きちんと目的に沿って開発を進めていくので、上司の丁寧な指導もあってそうした考え方を身につけられたなと思います」
入社から着実にスキルアップを続ける2人。今後さらに挑戦していきたいこととは?
Y.M 「今、私が取りまとめているのは、小規模なサブチーム。今後は、本パッケージ製品の全体やその先のプロジェクトリーダーをめざしていきたいと思っています。そのためにも、あと2、3年はきっちり開発の現場でプログラミングの知識と技術を身につけたいですね。若いうちに開発を経験できるのはこの業界において貴重なことだと聞きます。だからこそ、ここで土台をしっかり築いてからマネジメントに挑戦したいです」
C.D 「私は将来、SEとしてお客様に有効なシステムを提案するために、視野が広くさまざまな視点から物事を考えられる人になりたいです。お客様のニーズをしっかり理解し、信頼される存在でありたいなと思います。化粧品業界については、自分自身が顧客にとってのお客さんでもあるので、そうした立場からも提案ができるようになっていけたらと思いますね」