2022年10月から産後パパ育休が導入され、育児休業にご興味をお持ちの方も増えてきているかと思います。今回は、第二子の出産にあわせ8週間の育児休業を取得されたプラットフォーム事業ラインのK.Sさんにお話をお伺いしました。
当社のプロフェッショナル(課長職)として管理職でもあるK.Sさんが、 育児休業取得前に注力したのは事前の入念な準備でした。仕事にも通じる事前の準備と見える化についてご紹介します。
育児休業取得取得の決め手は?
第二子が生まれた際に56日(8週間)の育児休業を取得しました。
第一子が生まれたときは妻の実家に援助をお願いし、私は産後1週間ほど休暇を取得するだけだったのですが、今回はそれぞれの実家に支援をお願いするのが難しく、私が育児休業をとることに決めました。
育児休業をとらずにテレワークで乗り切ることも検討したのですが、産後、妻も体調が万全でないと思われる状況の中で、仕事も育児もどちらも中途半端になってしまうのではないかと思い、育児休業をすることにしました。
育児休業するにあたっては収入面での心配もありましたが、雇用保険からの育児休業給付金の支給と、社会保険料の免除があることがわかり、それが取得の後押しとなりました。
育児休業取得前の準備について
9月から育児休業をとりたいと思い、半年前の3月末には上司に相談をし、関係者との調整を始めました。職場に相談をするタイミングは判断が難しいと思いますし、安定期に入ってから、出産の4~5カ月前に報告をする方も多いかと思います。
ただ、業務の引継ぎや調整、そして育児家事支援などの行政のサービスを検討する場合、いかに早く動き出し、計画的に進めるかが鍵になってきます。不安がなかったわけではありませんが、職場や業務上のリスクを考え、できるだけ早めに動きました。
早めに動いたことで、担当しているプロジェクトのスケジュールを見直し、自分の育児休業期間中の割り振りをどうするのか、管理職として裁量があったので、育児休業前後や要所で少し余裕が持てるスケジュールに組みなおすこともできたと思っています。
また、事前の準備としてタスクの見える化を行い、担当業務の手順書を作成しました。属人性をなくし、育児休業中にチームメンバーがこの手順書をもとに業務を行えるようになりました。見える化したことで、無駄な部分や改善点が明確になったこともあり、これはチームとしての成果になりました。
育児休業期間と前後の引継ぎ期間も含め、3カ月のタスクリストの洗い出しとレビューで約300件ほどありましたので、もちろん大変でしたし、期をまたいでの育児休業だったため異動調整や、業績レビューを急遽行ったりすることもありましたが、この過程を経て、チームとしてやるべきことがよりハッキリとわかるようになったと思います。
育児休業中の過ごし方
育休中は、家事はほぼ私が担当をしました。第一子が保育園に通っていないため、第一子のお世話も私がしていました。たまに気分転換で家族みんなで外出することもありましたが、2カ月間みっちり家事育児をしていて、気がついたら育児休業期間が終わっていたというのが正直なところです。少し余裕があれば自己啓発や勉強をしようと思っていましたが、そんな余裕はないまま過ぎていました。料理は簡単なメニューで作り置きをする、30分で作れるところまでやる等、効率化と集中で乗り切りました。
育児休業をとる前からテレワークメインの働き方だったこともあり、第一子の育児には参加をしていましたが、育児休業期間中に二人きりでいる時間が増え、子どもへの愛情がより増したと感じました。子どもからすると、私から怒られたり小言を言われる機会が増えたと感じていたかもしれませんが(笑)。また、育児休業期間中にいわゆるママ友もでき、新鮮な体験をすることができました。
育児休業をとってみて
自分自身の育児休業期間を決める時に、女性の産後休業期間に相当する8週間、と思って取得をしたのですが、いざ取得をするならもう少し長い期間を設定すれば良かったと思いました。担当業務や家庭の状況にもよると思いますが、もう少し長い期間をとっていたら勉強等インプットの時間も確保できたかなと思います。
仕事をしていては得られなかった新たな出会いや視点もありましたし、何よりも、事前の準備を入念にすること、また見える化や効率化が不可欠なことは仕事にも通じることかと思いました。
そして、育児休業中に私の業務を代わりに担当してくれフォローしてくれたメンバーや育児休業を快く受け入れてくれた上司の方に改めて感謝を伝えたいと思います。職場のメンバーに恵まれたことも育児休業をとることができた大きな要因だと思っています。