PMOは縁の下の力持ち。団体競技での私の役割と似ていることに共感

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▲実は対談というかたちでしっかりキャリアについて話すのは初めてのふたり。左:岡田 右:内田

岡田 「内田さんは2014年の入社ですよね。すこし前の話になりますが、MSOLにエントリーし、入社を決めた理由を教えてください」

内田 「就職活動では業界を決めずに、いろいろな会社の説明会を受けていました。あるコンサルタント会社の説明会で、コンサルは自分が商品になる仕事、と聞いて興味を持ちました。そんな折、MSOLの新卒採用はリクナビで見つけました」

岡田 「学生時代からPMOという仕事は知っていたのですか」

内田 「MSOLの会社説明会で初めて知りました。当時説明会にいた人事の方が、PMOを『縁の下の力持ち』と言っていたのを聞いて興味を持ったんです。学生時代はずっと団体競技をやっていたので、自分がその組織の中で担ってきた役割と似ていると思いました」

岡田 「団体競技は何をしていたのですか?」

内田 「高校のときはバトントワリング部に所属して、全国大会に出場したこともあります。大学ではダンスサークルに所属していました。サークルではあるものの、100人を超える大規模な団体で、真面目に練習に励んでいました。
そういった組織の中で、自分自身がリーダーになることはありませんでしたが、仲の良い友人が、部長や副部長になるケースが多かったです。そのため、自然と私はそのサポート役をしていました。部長や副部長の作業の手伝いや、人間関係の相談に乗ることもあり、その役割にとてもやりがいを感じていました。今まで自分がやってきたそのような取り組みが、『縁の下の力持ち』であるPMOの仕事と近いのではないか、と思いました」

岡田 「業務内容に共感されて入社したとはいえ、いいギャップも想定していなかったギャップもあると思うのですが、このあたりはどうですか?」

内田 「入社当初はわからないことだらけでがむしゃらだったので、ギャップを考える余裕もなかったですね。ただ、『自分が思っている以上に自分は何もできないんだな』と感じて落ち込むこともありました。ただ、今まで8つのプロジェクトを経験させてもらい、様々な立場や枠割を経験した今になって振り返ると、『リーダーをサポートする』という観点においては、当時のイメージと大きく離れていないかなとは思います」

岡田 「内田さんが仕事をする上で大切にしていることはなんですか?」

内田 「人とコミュニケーションを取ることが昔から好きなので、仕事でもたくさんの方とのコミュニケーションは大切にしています。そうすることで、仕事も楽しくなりますし、仕事上関わる人のことを好きになることができます。好きな人の力になりたい、お手伝いがしたいと思えれば、自然と仕事も頑張れるので、まずは『コミュニケーション』を大切にしています。あとは、自分のペースで仕事をすること。そうすることで、自分自身も楽しいと思える環境で働くことができていますね」

誰かに頼ることは生き方の“くせ” 失敗する前に教えてもらうのが私流

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▲仕事には責任を持って取り組み、またその過程を“楽しむ”ことが、自身の一番大事な軸だと話す内田

岡田 「入社後、大きな失敗や挫折と感じたことはありますか?」

内田 「衝撃を受けたのは、新卒1年目の最初のプロジェクトです。文系だったため、システム開発の知識はゼロの状態で入社しました。言っていることが理解できず、言葉が分からない外国にいるような感じで、がく然としました」

岡田 「難しいプロジェクトでもあったと思いますので、大変でしたでしょうね。どうやって乗り越えたのですか?」

内田 「当時の上司や先輩がいろいろ面倒を見てくれました。大きな失敗や挫折をする前に、人に頼っていました。プロジェクト先のお客様からは、ずうずうしいよねとよくいわれます(笑)。ずうずうしく誰かを頼っていたのだと思います。学生時代に経験した団体競技やアルバイトの環境が『できないことやわからないことは教え合う、フォローし合う』文化が浸透している環境でした。そのため社会人になって初めて『誰かに頼ろう』と意識したのではなく、それが生き方の“くせ”になっていたようです」

岡田 「組織で成果を出すためには自分だけが頑張っても仕方がないというか、自分だけができてもだめですよね。他の人が同じようにできなくてはいけないときに、教えていたり、逆にできないことは教えてもらったりしながら成果を出していくということは、すごくマネジメント的な考えだなと思いました。ちなみに、入社した同期はなん人だったのですか?」

内田 「3人で、今のところ誰一人欠けていません」

岡田 「同期や後輩の中でも自分よりキャリアバンドが高くなる人がいたり、途中から入ってきた人に抜かされる、といったこともあると思います。焦りを感じたことはありませんでしたか?」

内田 「ずっと新卒のときからそうだったのですが、MSOLでいうキャリアバンドにはそこまで興味がなかったです。3、4年目まで、同期は同じレイヤーでしたが、2人は優秀なので、どんどん先に行ってしまいました。ベンチャーだからということもあると思いますが、私が入社した当時は上を目指すべきである、“成長”を常に意識すべきであるという雰囲気が強かった気がします。
そういうことにあまり興味はなかったので、正直そこのギャップは4年目くらいまで感じていました。初めは少し気にしていましたが、今は完全に吹っ切れています。上に行くことを目的に私は頑張れないと自分自身を理解したからです。お客様に必要とされている仕事に対して、責任を持って取り組む。その過程を“楽しむ”ことが、私の一番大事な軸だと新卒4、5年目くらいに気付き、楽になりました」

岡田 「今の話で勇気付けられる人もいそうですね。『自律的なキャリア形成』という視点でみれば、歩むスピードも人それぞれあると、私は思っています。評価する側から、もっとできるから頑張ろう、といわれたことはありますか」

内田 「1年目から『キャリアバンドに興味はありません!』と、ありとあらゆる人に言い続けてきたので、あまり評価する側の方から言われたことはないですね。時々言われることはあっても、『キャリアバンドを上げるために無理をして頑張りたいとは思いません』と都度自分の意見を伝えてきました。
今は女性社員も増えて、そういう考えの方も多いと思うのですが、当時は、変な人だと見られていたと思います(笑)。私が入社したとき、女性でPMOとして社外で働いている人は3、4人でした」

岡田 「『仕事の過程を“楽しむ”ことが、私の一番大事な軸だと』と、自身のキャリア観を伝えるというのは、すごく大事なポイントだと思います。
成長志向のスタンスで仕事をしていくことはもちろん否定されるものではないのですが、それだけはないキャリアとの向き合い方もあると思います。どういうスタンスであると自分自身が働きやすいか、働き続けられるか『持続可能性』という点も長く働いていくうえでは大切だと思います。
これは、私自身の経験ですが1社目の会社を辞めてしまった背景には、周りの『成長せよ』という雰囲気に、私自身が囚われてしまった面があると思っています。そんな私からすると、内田さんのように自分は自分の働き方のペースを持つということが組織には必要な考え方だなと思います」

私のキャリアビジョンは目の前のやるべきことに責任を持ち、楽しんで取り組むこと

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▲キャリアの考え方、進み方は人それぞれ。内田さん自身のキャリアについて改めて知ることができたと話す岡田

岡田 「自分なりの仕事のスタンスを見つけた瞬間があったと思うのですが、しっくりきたと感じたことはありますか?」

内田 「新卒のころから、周りの人間関係含め仕事を楽しんできました。ある時ふと、と言うよりは、ずっと腑に落ちているのだと思います。キャリアバンドもゆっくりですが、少しずつ上がっています。長年の積み重ねで、ムリのない働き方でも評価してもらえる環境があると感じていますね」

岡田 「このインタビューでも既に何度か登場していると思いますが、MSOLでは、自律的キャリアという言葉が良く使われます。ちょっと難しい考え方ですが、いろいろな人の見方を集めていくとなんとなく像が浮かんできます。内田さんから見た自律的キャリアはどのようなものですか」

内田 「MSOLでは目標管理制度(MBO)をベースとした評価制度を行っていて、そこには、『キャリアビジョン』を書く欄があり、長期的な目線で自分が何をしたいのかを社員それぞれが考えます。
わたしはこの先結婚や出産があったとしても、仕事を楽しく続けていきたいと思っています。特別なスキルを持つキャリアウーマンになりたいというのは、全くありません。お客様に必要とされている仕事に責任を持って取り組み、楽しみながら自分のペースで働き続けることが、私なりのキャリアだと思っています」

岡田 「一歩一歩マイペースで進めていくという感じですね」

内田 「ノロノロと進んできました(笑)」

岡田 「振り返ったときに、ここまで進んで来ることができたと、と実感する瞬間はありますか」

内田 「いくつかポイントがあります。3年目に初めて一人で案件にアサインされたこと。5年目に初めて後輩を持ったこと。7年目に長年勤めてきた会社を抜けて、全く別の会社で未経験の業務を担当することになったこと。
それぞれのポイントを迎えるときはとても不安でしたが、意外とどこに行っても大きな失敗はなく、役割を全うすることができています。こうして来れたことは、ちょっとした自信につながっています」

岡田 「成長はらせん階段みたいなものだなと思います。同じことをなん度も繰り返して全然前に進んでいないように見えても、ふと視点を上げると随分高いところまで上がってきたなと気づくことがありますよね」

自分らしく図太く働こう。次の挑戦は子どもを持って楽しく仕事をすること

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▲MSOLのいう「自律的キャリア」とは何か。これまでの3つの対談を通してMSOLに興味をもって頂ける人に伝えたい

岡田 「MSOLには、いろいろなキャリア観の人が集まり、やりがいを持って働いています。そんな会社だということを、より社内の人に知ってもらいたい。そのために内田さんの存在を押し出していきたいです。内田さんにとって、仕事とはなんですか」

内田 「仕事とは、誰かとのつながりを作り、自分の環境を楽しくする手段の一つです。学生時代から人の相談に乗ったり、手伝ったりすることが好きでした。それに対して、『ありがとう』と喜んでもらえることにすごくやりがいを感じていました。社会人になってからも、誰かの役に立っているという環境が好きなのだと思います」

岡田 「他者に競争心を感じたことはありますか?」

内田 「ないですね。他者に勝ちたい、自分を高めたいというよりは、楽しみたいという気持ちの方が強いです。何かにチャレンジすることがあっても、それは好奇心でやっているだけで、競争心からくることはありません」

岡田 「『勝ち負け』といった世界に囚われ心身共にむしばまれてしまう人も、少なくないと思います。自分なりの正解やキャリアの軸をもって進んでいけるのは素晴らしいです。いい意味でずうずうしいのかもしれませんね(笑)」

内田 「そうですね。成長に興味がないならベンチャーに入るな、という声もあると思いますが、新卒当時から好き勝手いっていました。自分でも図太いと思います(笑)」

岡田 「自分の大事にしている価値観をオープンにしたり伝えたりするのは、実は勇気がいることだと思います。自然にできているのが内田さんの強さですね。今は、就職活動で理想の将来像などを聞かれることが多い中、実際、将来何をしたいか分からないという学生も多いと思います。そんな学生に対して、内田さんはどのように声を掛けますか」

内田 「もし聞かれたなら『今は持っていなくてもいいんじゃない?私もまだ探し中』と答える気がします。働くうちに見つかるかもしれないし、見つからないかもしれない。考えながら働くこと自体が、きっと面白いのではないでしょうか」

岡田 「なるほど。『探し中』というのは良いですね。はっきりと分かっているわけではないけれど、おぼろげながらでも自身の描いた未来に進んでいく感じがします。その時のスタンスとして大切なことは楽しく、自然体で働くことですね」

内田 「楽しいこと、やりたいと思えることなら頑張れる気がします。そのスタンスであることが、仕事でも成果を出すことにつながっているかもしれません。自分の心に素直になるのが大切だと思います」