キャリアは、最初から「これ」と決まっているものではない

▲2015年に新卒で入社した和田。試行錯誤の上、キャリアは自ら作りあげていくものだと気づいた

岡田 「はじめに、和田さんにとっての自律的キャリアの定義を教えていただきたいです」

和田 「最初に聞いたとき、人から与えられるものではなくて、自分で考えて試行錯誤しながら作りあげていくものだと思いました。

最初は本当に何も決まっていなくてもいい。そこから、興味があること、チャレンジしたいことなど、何かきっかけがあって次を考えたときに、その道筋が自律的キャリアになるのだと思います」

岡田 「合っているか間違っているかもわからないし、歩んできた道筋自体が自律的キャリアなのではないかということですね。聞いていて、私自身もそう実感しました。

ただ、一方で答えがないじゃないですか。好きなことをやればいいと言われても、それがわからない人も多いのではないか思います。答えがないことに不安を感じてしまうのに対して、どう考えているのか聞いてみたいです」

和田 「私も最初は全くわからなかったので、社内外関わらず、他の人に聞いて、その方がキャリアをどのように考えているのか、またどのような活動しているのか、知る努力をしました。あとはいろいろな業種の本も読んでいました。情報収集ですね。

正直最初はキャリア自体をあまり真剣には考えていなかったです。純粋に自分が将来やりたいことに近くて、面白いと感じられることがどこにあるのかのヒントが欲しくて情報を集めていました」

岡田 「その前提には、自分が何をやりたいのかすぐにはわからないという考えがあったのですか?」

和田 「はい。私は自分が何をしたいのかすぐにはわからないと思っていて、正直今もわかっていないです。ある程度の方向性は決めたものの、そこから方向転換する何かのきっかけがあれば、立ち止まって一回考えるようにしています。

最初から『これだ』と決めて突き進まなければいけないものではなくて、環境の変化や興味の変化に応じてキャリアは変えていくものだと思います」

自分にとって面白いこととマネジメントがつながり、入社を決めた

▲今まで数多くの学生と面談としてきた岡田。入社前と入社後、社員のキャリアについての考え方にどのような変化があるのか聞いてみたいと思っていた

岡田 「キャリアについての考え方を伺ったところで、和田さんの学生時代を振り返り、なぜMSOLに興味を持って入社を決め、入社後はどのような仕事をして今に至るのかお聞かせください」

和田 「そもそも私は、経営工学を学べる大学に通っていました。経営工学に興味を持ったきっかけは、私の叔父が2人とも経営関係者で、幼いながらに経営の話を耳にすることがあったからです。

その中で経営では何かしらの課題にぶつかることを知り、問題点を解決することができればいい会社経営ができるのではないかと中学、高校時代に考えていました。その結果、経営工学を学べる大学に進みました」

岡田 「大学に入ってからはどんな経験をされてきたのですか?」

和田 「長期のインターンシップで中小企業の経営者の方にインタビューを行い、ネットに載せて紹介する活動をしていました。具体的には、会社に対するミッションやビジョン、ブランド戦略とか、強み、課題などをヒアリングして、その会社の紹介と合わせて掲載していました。

そこで20~30人の経営者の方にお話を聞いて、やっぱり会社経営は難しいのだなと感じました。その後、就職活動をする中では、改めて経営者の方をサポートする仕事がしたいと思い、コンサルティングの業界を志望していました」

岡田 「はじめからコンサルティング業界志望だったのですね。そこから、どのように企業を見つけていったんでしょうか」

和田 「就職活動をする中で、コンサルティング業界といっても幅広く、正直どこを受けていいのかわかりませんでした。

そこで、『自分がやっていて面白いことって何かな?』と考えていたときに、何かを計画して、実行すること、例えば旅行の計画をすることがすごく好きだったことに気が付きました。費用、段取りを決めたり、もし雨が降った場合にどうしようなどの計画です」

岡田 「段取りや役割分担を決め、計画すること自体が得意と気づくまでにどのような思考のプロセスがあったのですか?」

和田 「小学校の遠足で班の計画を立てるときも、中学の修学旅行で班のプランニングをやったときも、大学のゼミのイベント係でゼミ合宿を企画したときも、みんなが私の企画を『楽しかった』って、言ってくれたんですよね。

喜んでもらえましたし、自分もやっていて楽しかったので、そこから計画を立てることや道筋を立てることが得意だと気が付きました」

岡田 「なるほど。そこからマネジメントソリューションズと出会い、入社を決めるに至ったものはなんだったのでしょうか」

和田 「マネジメントソリューションズとはたまたま参加した企業説明会で出会いました。そこで話を聞いて、自分がやりたい領域、コンサルティングの中でも楽しいと思えることはこれなのかなと思えたんです。

あとは、自分のモットーとして『また会いたいと思える人になる』ことを大学生のときから掲げていたのですが、説明会を聞いて、人柄、雰囲気、事業内容や熱い想いを聞いていい会社だなと思いましたし、私のモットーも実現できるかもしれないと思い、入社を決めました」

入社したときよりも、描くキャリアビジョンが一歩先に進んだ

岡田 「就職活動の時の想いと、今和田さん自身が感じているご自身のキャリアとの重なり具合はどうですか?」

和田 「もともと『経営のサポートをしていきたい』という漠然とした想いがありました。会社の経営、現場に近いところなど大きさや粒度の違いはありますが、会社はいろいろなメンバーやプロジェクトがあって構成されていますよね。そのメンバーたちが、目的・ゴールを決めその達成のためのご支援をさせていただいているので、重なっているという実感はあります」

岡田 「今歩んでいる道の先は、当時描いていたものと近しいのでしょうか?」

和田 「最初からやりたいことはできている感覚でした。しかし、最近はもっと大きな目標があります。日本で生活している人すべてが幸せな生活を築ける。それくらい、日本を豊かにできたらいいなと思ってるんです。

参画したプロジェクトや組織の改善をしていくなかで、この仕事は関わった人すべての仕事の成果に貢献できると感じるようになりました。会社やプロジェクトへの貢献は、やがて社会や国に繋がっていくと思います。だから、結果的に国を豊かにすることが大きな自分の道筋ではありますね」

岡田 「歩んでいく中で具体化されてきた道筋なのですね」

和田 「最初にクライアントの皆さんに貢献できていると実感できたときに、次の目標を考えはじめましたね。入社して2、3年目くらいです。より大きい貢献度のあるビジョン、キャリアを掲げたいと思いました」

岡田 「一つの山を登ったら、もっと大きい山が見えてきて、次はそれを登るという印象を持ちました。一方で…最初に登った山で満足しちゃうこともできるじゃないですか。

高い理想を掲げた瞬間に、理想と現実のギャップは生まれ、そこに苦しさや辛さを感じることもあるのではないでしょうか?」

和田 「苦しさや辛さはあまり感じません。そもそも私は、社外の人との交流会にも参加していて、同じ業種の人や似たような志を持っている人とも積極的に交流しているんですよね。そして、相談したり、話を聞いたりする中で、次の大きなステップを実現しようとしている人がいることを知って、自分も大きな志を持ちたいなと思うようになっていたんです。だから、そういう気持ちになることはないです。

また、自身の情報収集のために社内の勉強会を運営していたこともあるんですが、積極的に体験やエピソードを話せる場をつくって、そのディスカッションからいろんな意見を聞いていたので、ギャップをそれほど感じていないのかも知れません」

大切なのは、人に触れ、自分を知ること

▲キャリアについて今回改めて語り合った二人。キャリアについて悩んだらまず新しい環境に飛び込んでみてほしい

岡田 「今回の対談では、和田さんのキャリアについての考え方や、今後大きな目標として何をしていきたいのか、を伺いました。最後に現在就職活動をしている学生さんたちに、伝えたいことはありますか?

“キャリア”といっても、どう考えたらよいのかわからない学生さんも多いと思います。悩みながらも自分なりのキャリアを見つけた和田さんにアドバイスをいただきたいです」

和田 「まずは、自分が触れ合ったことのない、新しい環境に飛び込んでみて欲しいですね。私自身、経営者の方へのインタビューも知らない環境に飛び込んで積んだ経験ですし、イベントで起業家を目指している学生を集めたこともあります。

そして、そういった環境に限らずゼミやサークル、部活などでもいいので、志の高い学生と交流したり、他の人にやりたいことを聞いてみたりすると、自分が知らなかった新しい発見があると思います。そこで話を聞いて、キャリアや将来やりたいことを実現していくやり方もあるのかなと」

岡田 「情報収集が大事なのですね。自律的にキャリアを考え自分で決めていくことには、自己決定したからこそ得られる充実感や満足感がある一方で、答えのないことへの怖さや悩みがあると思うのですが、そういった部分はどのように乗り越えたらいいでしょうか」

和田 「自分自身をよく観察し、分析してみるといいと思います。会社が合うか合わないかを決める上でも、自分の方向性や軸を把握してからのほうがいいですし。

はじめは、サッカーが楽しいとか、人と話していることが楽しいとか、何でもいいんです。そこから、なぜそれが楽しいのかをちゃんと深掘りしてみるとそこの共通点が出てくると思います。一歩踏み込んで自分を知ってみる、分析をしてみる。すると、自分が将来どういった道筋を歩めば楽しいことをやり続けられるのかが見えてくると思います」

岡田 「全く知らないことや領域に、いきなりキャリアの一歩目は歩めないですよね」

和田 「はい、私はある程度道筋が見えてから飛び込むタイプです。だから、情報を集めていました。」

岡田 「旅行を計画することが好きでという話がありましたが、キャリアに対しても段取りや目的を重視するタイプなんですかね?」

和田 「そういうタイプです。石橋を叩きまくって渡るタイプですね(笑)。それに、分析は仕事にも通じるんです。

分析していかなければ、お客さんのことも、何が課題かもわかりません。漠然とこれをやりましょうと言っても、何でだっけ?となってしまいますよね。だから、分析はキャリアにも仕事にも共通していると思います」

岡田 「まさに、『敵を知り己を知れば百戦殆うからず』ですね。まずは、知ることからキャリアを考え始めることが、きっと自律的なキャリアへもつながっていくと感じました。みなさんにもこの考え方を試してほしいです」