鹿児島工場製造課の一員として生産管理を担当。徹底して貫く現場主義

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私は生産管理部に所属し、鹿児島工場製造課の一員として生産管理の仕事をしています。主に担当しているのは、設備・環境改善業務、設備投資や工事の管理業務、保全業務の三つ。

設備・環境改善業務の目的は、現場からの要望や自らの提案によって製造オペレーターの作業環境をより良いものにすること。製造効率の向上、エネルギー原単位の良化のための改善活動を行っています。

設備投資や工事の管理業務の例としては、関係業者への見積りの依頼、発注、工事計画の作成のほか、納期まで完工するために関係業者とのやり取りや、取りまとめをしています。

保全業務では、原料の受け入れ、製造、出荷に至るまでの工場全ラインで起きる機械・電気などのトラブルに対処し、トラブルを起こさないための対策を考えます。

鹿児島工場では協力会社を含めると約100名が働いていて、そのうち製造課の約40名のメンバーですべての業務にあたっています。

鹿児島工場が取り扱うのは、主に牛豚鶏といった家畜用の飼料。それに加えて、ブリやかんぱち、タイやマグロといった魚の養殖のための飼料も製造しています。

私が仕事をする上で大切にしているのは、可能な限り工場に足を運ぶこと。自分の目で見て確かめたり、現場で勤務する製造オペレーターの方とコミュニケーションを取ったりしながら、確かな情報を入手するようにしています。

たとえば、工事の計画を立てる際、はじめに納期を決めて、そこからさかのぼってスケジュールを立てていきますが、自分の思い込みで段取りを組んでしまうと、思わぬところで足をすくわれてしまいます。現場で生きた情報を集め、現状を正しく把握することが生産管理をする上ではとても重要なんです。

製造オペレーターの中には、年上のベテラン社員も少なくありませんが、皆さんとても誠実に対応してくださるので、コミュニケーション上で摩擦が起きた記憶はありません。鹿児島工場には、メンバー一丸となって作業環境を良くしていこうという風土があると思います。 

取り扱う飼料の幅広さ、製品の品質の高さに惹かれて日清丸紅飼料へ

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私は子どものころから生き物、とくに魚が好きで、縁日の屋台ですくった金魚や、川で釣った魚を飼っては観察していました。大学は水産系の学科に進学し、分子生理学を専攻。余分な塩類を排出する魚類の塩類細胞と呼ばれる細胞の仕組みなどについて学びました。

卒業後は生き物に関わる仕事に就きたいと考えていたところ、研究室の先生から日清丸紅飼料のことを教えてもらったんです。企業について調べる中で、家畜飼料から養殖魚飼料まで幅広く製造していること、品質の面で生産者や観賞魚飼育のユーザーの方から高く支持されていることを知り、入社を決めました。

配属後は、同期と共に数カ月間にわたり新人研修を受講。すべての情報が集まる中央操作室から搬送ラインまで、工場の各製造部署をまわりながら数週間ずつ業務を経験し、工場を運用していく知識を身につけました。また、研修中に発生したトラブルの原因を究明したり、その対応の方法を学んだり。現場の方々と協力しながら実作業にも携わりました。

水産系の学科出身なので、多少の予備知識があるつもりで入社しましたが、現場で任せられる作業には全く別の知識が必要でした。たとえば、製造ラインやそこで使用する機械のこと、機械を動かすための電気工事に関することなど、最初は学ぶべきことが多くて苦労しましたね。

工場には機械のトラブルがつきもの。中でもとくに多いのが、機械の老朽化にともなう交換作業です。部品の在庫はあるのか、交換作業にどれだけの人員が必要で、作業にはどれくらいの時間がかかるのかなど、その都度、目標を設定して取り組まなくてはなりません。最初は修繕の方法もわからず、先輩の見よう見まねで作業していたのを思い出します。

また、機械はすべてシステムによって制御されているため、それらを扱うためのノウハウも必要。FA(コンピュータ制御技術を用いた工場の自動化)に関する知識はゼロだったので、現場に足を運び、先輩社員から実務ベースで教えてもらいながら一つずつ覚えていきました。

多くの情報を収集し、現場の課題に挑む。業務や環境の改善に貢献できることがやりがい

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2023年1月現在の業務の中で最も大きなウェイトを占めているのが、設備の投資や工事の管理業務です。複数の業者が関わる中、納期に間に合うようにスケジュールを検討しながら工事計画を立てて段取りを組み、最終的に設備が動いて工場の一部として運用されるようになったときは大きな達成感があります。

私はいま数カ月に1件のペースで工事を進めていますが、進行中の案件に取り組みながら、同時に半年先の運用を目指す工事の準備も始めています。そうやって一つひとつこなしていくことが自信につながっていると感じます。

それと並行して、突発的なアクシデントにも対応しなくてはなりません。工場は24時間休まず稼働していて、保全業務に携わる製造課では3交代制でシフトを組んでいますが、人数が少ないタイミングで故障することもあって。そんなときはトラブル対応のために遅くまで残って作業することもあります。

工事をスムーズに進めたり、トラブルに対処したりするうえで重要なのは、できるだけたくさんの情報を収集すること。やはり現場に足しげく通うことが欠かせないと思っています。机の上でいろいろなデータを引っ張り出したとしても、現場では役に立たないことも多いので、本質的な課題のありかを突き止めるために、現場の製造オペレーターの方にヒアリングすることを大切にしています。

また、すべてをひとりで進めようとすれば、かえって遠回りになるだけ。先輩やオペレーターなどさまざまな方から助言をもらいながら、工場の作業環境や業務工程の改善方法を自分なりに考えています。それを実行し、かたちになったときは大きなやりがいを覚えますね。

たとえば、製品搬送ラインの中にはコンベアを使用するたびに飼料や油が付着して蓄積していきます。すると、搬送能力が落ちるだけでなく、コンタミネーションなどの不具合も生じやすくなってしまうため、人の手で掃除する必要があるんです。

機械のメンテナンスに手がとられると、それだけ生産性が低下しますし、エネルギー消費量や生産コストの削減という点でも問題になります。さらに、オペレーターの方の負担を減らすという点でも、自動除去や清掃の効率化ができないかと考えているところです。 

新しい仲間と共に、ひとりでは成し遂げられないような大きな目標を実現したい

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現場からあがる要望をはじめ、工場内には課題が山積しています。優先順位をつけながら一つずつ取り組んでいくわけですが、中にはリソースの関係でどうしても対応できないことがあり、もどかしさを感じています。粘り強くトライアルアンドエラーを繰り返して最善を探り、将来的にはどんな課題にも対処できるような人材になりたいですね。よりいっそう幅広い知識、ノウハウを身につけながら、最適な生産設備・環境づくりに貢献していきたいと思っています。

今後日清丸紅飼料に入社してほしいなと思うのは、「自分はこう思う、こうしたい」という想いや意見を持って、それを行動に移していける方。同じ場所で長く働いていると、かえって見えなくなることや言えなくなることもあるので、新しく入った人が疑問に思うこと、改善すべきと考えることが、当社にとって力になるはず。新たな視点から率直な意見を伝えれば、受け止めてくれる環境でもあるし、実行力は現場で培えると思います。

生産管理部の仕事は、工場で働く製造オペレーターや協力会社の方など、いろいろな方と関わります。皆と協力するからこそ、ひとりでは到底成し遂げられないような大きな目標を達成できるのが醍醐味。いまだ実現できていないことに、新しい仲間と共に挑戦できることを楽しみにしています。