面接で高まった会社への期待

article image 1
▲写真(左)が三木春樹、写真(右)が西恭兵

2011年、25歳でMJEに入社した三木。専門学校ではジャズピアノを学んだという、ちょっと変わった経歴の持ち主です。

三木 「卒業したら就職するつもりで、専門学校にいきました。せっかく好きになった音楽を、体系的にみっちり学んでおきたかったんです。在学中は四六時中音楽のことばかり考えていましたね。
でもその間、社会人経験の差は同級生たちと大きく開いてしまいました。卒業を意識しはじめたある日、友人から『リーダー職について、部下をもっている』という話を聞いたとき、急激な焦りと悔しさがこみ上げてきて……」

友人を追い抜かしたい。いち早く成果を出すためにはどこに就職すればいいのだろう……。

考えをめぐらせ、たどりついたのは「ベンチャー企業での営業職」。不動産会社や通信会社などの内定をもらいつつ、最終的にMJEを選びました。

三木 「代表の大知昌幸が面接で“入社を志望しているひと”ではなく“三木春樹”として、関心をもってくれたんです。認められた気持ちが心に残りました」

一方、西は2013年に新卒社員の1期生として入社。その決め手はやはり面接でのやりとりにあったといいます。

西 「面接官が自分の人間性にかかわる部分について、たくさん質問してくれたんです。それはやがて“自分のことを本当に理解してくれている”という信頼にまで及びました。ビジョンを語る大知の情熱的な姿にも感銘を受けましたね」

人事重視のMJEらしい採用活動によって入社したふたり。最初の配属先は共に現オフィスソリューション事業部の営業でした。

西よりも3年ほど早くMJEの一員となった三木。営業マンとしてめきめきと頭角を現し、部内で売上成績が1位になるほどの活躍をみせます。しかし、入社から3年経った頃、人材業界へと転職したのです。

営業から人事領域へ、挑む

article image 2
▲採用イベントでは学生の心に寄り添うことを常に意識していた西
三木 「2014年当時、MJEの社員は100人前後。その頃開始した新卒採用を仕切っていたのが、外部から来た人事コンサルタントでした。
そのしなやかな仕事ぶりを見て、人事業務への関心が高まり、人事部への異動願いを提出したのですが、思いは叶わず。仕方なく転職を決意しました」

経験のある「営業」と未経験かつ興味ある「人材」領域。このふたつを掛け合わせた職種に何とか転職できないだろうか――三木は、人材系インターネットサービス会社を選びました。

当時まだ主流ではなかったダイレクトリクルーティングを支援していた企業での営業職。三木は企業採用を外から支える役割を担いながら、人事労務の知見を広めていきました。

一方の西が、営業部から人事部の採用担当となったのは、入社3年目の2015年のことです。

西 「学生時代はサッカー一辺倒の日々。MJEに入社してからは営業に配属され、目の前の仕事に向き合い、がむしゃらに走り続けました。人事業務ではその考え方だけでは通用しないことは分かっていたので、異動を告げられたときは不安を覚えました」

それでも、西は自分自身に挑みたいという思いのほうが強かったといいます。

西 「異動してみて分かったのは、営業と採用の仕事は“会社や事業の魅力を伝える”という意味では同一だということでした。
でもそれを理解した後でも『半年間東京に滞在して新卒を10人採用』というミッションが下されたときは本当に辛かったです(笑)。大阪にある一企業の知名度なんて、たかが知れていましたし」

しかし、逆境にめげず、見事ミッションを達成した西。「学生の心に寄り添いながら、会社の魅力をひとりの人間として伝え続けた」という彼もまた、三木同様に人事の道を歩みはじめていました。

“人事に力を注ぐ企業は強い”と確信し、出戻り社員に

article image 3
▲2016年4月MJEに戻ってきた当時の三木

2016年4月。三木は再びMJEに戻ることを決めます。それには、いくつか理由がありました。

三木 「大抵の会社はオンリーワンの商品やサービスではなく、競う相手が星の数ほどいるようなビジネスを展開しています。でもそこには必ず業績の差が生まれている。
なぜだろうとひも解いてみたら“うまくいっている会社は人事を重要視している”という事実にいきついたんです。
優秀人材の採用からはじまり、人材を活かせる制度の有無、働きやすい職場環境など、人事部のさまざまな下支えによって、社員はおおらかに成長していく。結果、会社の存在を強固なものにするのではないかと」

思いが至ったとき、三木の脳裏にはMJEの姿がありありと浮かびました。

三木 「あんなふうに、経営陣が人事を重要視している会社は他にないな、とあらためて思いましたね。MJEとは退職後も、協力会社の営業担当として採用に携わっていたので、事情はよく知っていました」

やりとりをしていたのは、三木が人事業務に興味を抱くきっかけとなったひとりの人事コンサルタントです。外部コンサルタントだった彼がMJEに入社し、人事部で指揮を執っていました。

三木 「常々、この人の下で働きたいとは思っていましたし、企業人事という“当事者”になって、現場で汗をかき、悩みながら会社をよくしていきたいと考えはじめていました」

そんな折、三木は仕事ぶりが評価され、「MJEへ戻ってこないか」と声をかけられます。ふたつ返事で快諾したといいますが、そこに戻りづらさはなかったのでしょうか。

三木 「前回退職するときに、快く送り出してもらっていたので、後ろめたいどころか、意気揚々と“帰る”ことができましたね(笑)代表からも『他社での経験を活かして、人事の起爆剤になってほしい』といわれました」

こうして、三木は出戻り社員として晴れやかなスタートを切ったのです。

世の中基準を意識して、社内施策に取り組む

article image 4
▲盤石な組織づくりのためにも、人事部の力強い先導が必要不可欠

満を持してMJE人事部に配属された三木は、制度・労務・教育という幅広い領域を担うこととなりました。

西 「三木が戻ってきたことで、変わったなということはたくさんあります。教育でいうと、リーダー層への研修についてで、その意義を強く感じています。
毎年、新卒採用をしていると、志願者の価値観や描くキャリアの多様化を感じます。時がもたらす変化に気づかせ、ベストなマネジメントへと導いてくれる研修内容に変わってきたなあと感じます」
三木 「社内の基準だけで仕事をしていても、世の中では通用しないこともある。それは私自身が他社に転職して実感したことです。
だから、教育施策については特に『会社が社員にできる最大の貢献は世の中に通用するビジネスパーソンに育てること』という大知の言葉を肝に銘じて、実施しています」

その一方で、MJEには社員が成長できる環境があるといいます。

三木 「新卒社員がメインのMJEは、専門性に長けた人材が多くいるわけではありません。しかし、実はそこに、成長の伸びしろがあると思うんです。
中途社員の多い会社だと、スキルやノウハウをもつひとも多くなり、大抵の仕事はやったことがある人がやってしまう。
でもMJEは新たな挑戦の機会にあふれている。やったことがなくても“やってみる”経験を得られることが成長につながるんです」

新卒入社から5年。西はこの会社での成長体験についてどのように考えているのでしょうか。

西 「先ほどの『東京で10人採用』の話もそうですが、営業時代を振り返ってみても“やり切った”と思える経験はすべて、自分自身の成長として返ってきています。社員はこの土壌を存分に活用し、力に変えていってほしいですね」

社内だけを見るのではなく、世の中基準を目指し、現在三木が経営層に向けて提案しているのが、事業部ごとに人事機能をもたせるという案です。

三木 「MJEは、事業も職種も種類が多い。それぞれに合った採用や教育、制度が必要です。このように経営陣が抱える問題をいち早くキャッチし、それに見合った人事施策を提案していくことが私のミッションだと考えています」

こうした人事部の力強い先導によって、より盤石なMJE組織が築かれる日はそう遠くはないかもしれません。