想いがかなった異動──念願のサステナブルビジネス企画室へ

article image 1

社会課題を、持続可能なビジネスの力で解決したい——。

安藤が大切に育んできた志。その実現に近付く大きな契機は、突然訪れました。

入社から9年目となる、2021年。安藤は正式に、みずほフィナンシャルグループのサステナブルビジネス企画室の一員になりました。

安藤 「ここは、〈みずほ〉のサステナブルビジネスを担う中核の部署。その中でも特に、中堅・中小企業のお客さまを対象にどのようにサステナビリティ経営を取り入れてもらえるかを考え、支援する取り組みを行っています。

私が担当するのは、お客さま向けのセミナーやイベントの企画等の対外広報、〈みずほ〉の全国の拠点に所属する営業担当者や本部の支援部署の社員を対象とした人材育成などです。具体的には、サステナビリティに関する最新情報の提供や、お客さまとの対話に必要な知識習得へ向けた研修、資格取得の推奨を行なっています。加えて、『SDGsビジネスデスク』の運営にも携わっています。

SDGsビジネスデスクでは、社内外のパートナーと連携した社会課題起点のビジネス創出や、投資を通じて社会的課題の解決を目指す『インパクト投資』の最新動向研究、サステナビリティに係る新商品の開発(※)といった取り組みを行っています。このチームは、自ら手を挙げて本業の部署とサステナブルビジネス企画室とを兼務する『社内兼業者』が取り組みに参加していることが特徴の一つです」

※SDGsビジネスデスクにおける新商品開発「みずほサステナビリティ・リンク・ローン PRO」に関するストーリーはこちら
▶︎「サステナビリティの時代への挑戦──新たな価値をつくる社内兼業者の奮闘記(前編)」
▶︎「サステナビリティの時代への挑戦──新たな価値をつくる社内兼業者の奮闘記(後編)」

2013年にみずほ銀行に入社して以来、営業店のお客さまサービス課で窓口・事務業務を担当していた安藤。サステナブルビジネスという、まったく異なる分野に挑戦しようと思ったきっかけは、学生時代から大切にしてきた想いでした。

安藤 「堅確かつスピーディな事務運営やサービスの質の向上など、お客さまにより良いサービスを提供するために、営業店ではさまざまなことを学び、チーム協力型の仕事にやりがいを感じていました。一方で、学生時代から持っていた『生まれてきた場所や環境で生じる機会の差や、自身ではどうしようもない問題で困っている人が今もこの世の中に大勢いる現状を変えたい』との想いから、持続可能な方法、特に本業のビジネスそのもので社会課題を解決したいと思い続けてきました。

転機となったのは、入社7年目の頃。今後のキャリアの方向性について考えていた矢先、ちょうどSDGsビジネスデスクが発足し、社内兼業の募集があることを知りました。まさに自分が求めていたものだと直感し、チャレンジしてみようと思いました」

胸に秘めていた想い、志を果たす場を求めて、安藤はSDGsビジネスデスクでの社内兼業に挑戦しました。

安藤 「かねてより強い関心があった分野だったので、これまでとはまた違ったやりがいを感じながらSDGsビジネスデスクでの業務に取り組みました。各自の関心のある社会課題を起点に、その解決に向けたビジネスの可能性を探るため、空き家問題や子どもの貧困問題、高齢者のデジタルデバイド問題について当事者へヒアリングをしたり、〈みずほ〉でできることを仲間とともに考える日々を過ごしました。

ここで初めて実際に社会課題の現場と交わる経験をしたことで、これまで自分の中で漠然と抱えていた想いが確かなものだったことを悟りました。また、社内兼業を通じて集まったさまざまなバックグラウンドを持つメンバーと関わり、多様な考え方に触れられたことも有意義な経験となりました」

丸2年の社内兼業期間を経て、安藤は2021年12月に、念願の法人業務部サステナブルビジネス企画室の前身となるチームに異動しました。

安藤 「異動が決まったときは、とてもうれしかったです。でも、冷静になってみれば、私には営業店での預金為替事務の経験しかありません。サステナブルビジネス、かつ法人業務企画に本業として取り組むにあたって今の私が通用するのか、正直不安でした」 

支店での業務とは大きく異なる、サステナブルビジネス企画室へのキャリアチェンジ。期待と不安が入り混じる中、安藤の挑戦が始まりました。

挑戦の過程で直面したいくつもの壁。逆境の中で感じた人の温かさ

article image 2
▲対外広報企画の社内打ち合わせの様子(右が安藤)

覚悟していた通り、安藤は着任当初から壁に直面します。

安藤 「本当に苦労の連続でした。企画の立て方。法人営業担当者が持つべき融資や財務に関する基礎知識。サステナビリティに関する知見。全てが足りない。それが、本業としてサステナブルビジネスに携わることの現実でした。

でも、『もういや』と思ったことはありませんでした。それは、周囲の方々の助けがあったから。先輩方が、サステナビリティ経営や財務資本戦略といった業務に関する初歩的な知識から、他部署や外部パートナーとの連携方法まで、丁寧に指導してくれました」 

こうしたサポートを得られたのは、安藤自身がコミュニケーションを大事にしているからでもあります。

前任店の同僚からも異動後の仕事についてアドバイスをもらったり、法人営業に携わる仲間からはSDGsに関心を持つお客さまについての相談が寄せられたり。時には、安藤がお客さまのニーズを尋ねることもあります。

頼り、頼られる──安藤の周りには、そんな人の温かさを感じられる環境が広がっていました。

2022年9月現在も少しずつ成長を遂げている安藤ですが、とくに印象に残っている業務があります。

安藤 「お客さま向けセミナーを自分が中心的な役割を担い、一から企画、実施したことです。これは異動直前の2021年11月、中堅中小企業向けに実施した“MIZUHO MIRAI SDGs”というセミナーで、『SDGsって最近よくいわれているけれど、何をしたらいいかわからない』『中小企業にもできることがあるの?』といったお客さまの声に応え、取り組む必要性やメリットから現実的な課題に至るまで、実際に取り組んでいる中小企業の社長の皆さまにご登壇いただき生の声をお届けしたものです。

参加いただいたお客さまからは、『学術的な話だけでなく、ここだけでしか聞けない具体的な話がとても参考になった』と喜びの声をいただきました。本部での業務が未経験だった私にとって、社内外の人と関わりながら一つの企画を作り上げることの充実感を知ることができた貴重な機会であったと同時に、法人のお客さまのニーズを起点にゼロから検討し、SDGsへの取り組みのきっかけにしていただけるようなものを提供できたことは、素直にうれしかったです。

異動前に法人におけるサステナブルビジネス推進の意義を肌で感じられた点でも、大変学びの多い仕事となりました」

また、営業店向けに応募型の集中研修を実施したことも印象深かったと振り返ります。

安藤 「営業担当者向けに、普段担当しているお客さまとサステナビリティに関してより深い対話を実現することや、現場のサステナビリティ推進を牽引する中核人材を育成することを目的としたプログラムを実施しました。

『いまなぜサステナビリティへの取り組みが求められるのか、銀行が推進する意味はどこにあるのか』といった本質的な問いに対する考え方をしっかりと各自が腹落ちしたところで、実際にお客さまと対話するにあたって検討すべきステップや具体的な提案内容まで、じっくりと考え議論する内容です。

参加した社員からは、『お客さまの経営課題はサステナビリティの実現課題そのものであり、経営課題解決に寄り添うバンカーの仕事自体がサステナビリティの取り組みそのものであることが理解できた。より自信をもってお客さまと対話できるし、所属する部店にもこの考え方を伝播していきたい』といった声が寄せられました。

また、この研修を通じて社員がいかに日ごろお客さまと真摯に向き合っているかを聞くことができ、法人営業の経験のない私にとっては現場の営業担当者の想いを知る貴重な機会となりました。本部施策に対しても意見をもらい、お客さまに価値を提供したいという想いを共有することができました。本部と現場のコミュニケーションという意味でも良い機会だったと思っています。この時に知り合ったメンバーとは、今でも連絡をとり連携を深めています」

サステナブルビジネス企画室での業務はまだ始まったばかり。初めてサステナブルビジネスに取り組んだ安藤だからこそ、現場の営業担当と同じ目線に立ち、これから取り組みを始める中堅中小企業に寄り添うパートナーとしての入り口に立つことができた経験でした。

安藤が抱き続けてきた「社会課題をビジネスで解決したい」という想いが、身を結んだ瞬間です。 

課題解決に向け、共に歩むパートナーでありたい──金融機関だからこそできること

article image 3
▲SDGsを自分事化するワークショップの風景(右が安藤)

自分のやりたいことと、チームのミッションが重なっていること。それが、安藤がやりがいを持って仕事に取り組めている理由です。

安藤 「日本の企業の99%を占める中堅・中小企業が本質的にサステナビリティに取り組むようになれば、社会にとても大きなインパクトを与えられるはず。

逆にいえば、中堅・中小企業による実践なくして、社会全体のサステナビリティは実現できません。だからこそ、1社でも多くのお客さまがサステナビリティに意識を向け、自分事として取り組んでいくためのお手伝いができればと思っています」

サステナビリティといっても、何も難しいことではないという安藤。自分事として考えるヒントは身近なところにあるといいます。

安藤 「多くの企業ではビジョンや企業理念を定めていると思いますが、消費者や取引先、地域社会、従業員といったステークホルダーへの貢献や実現したい社会像を掲げている場合が多いですよね。これは多くの場合、SDGsが目指す持続可能な社会とリンクしています。

この想いを軸に、より良い社会を実現するため・何かの課題を解決するために、本業を通じて自社に何ができるかを考えること。それがサステナビリティ経営の第一歩だと思います。そして、私たち金融機関は、そうした企業のサステナビリティ実現に向けたあらゆる場面で金融・非金融の両面からお手伝いができると考えています。

その1つが、ファイナンス面の支援。私たちは、この1年、中堅・中小企業のお客さまを対象としたさまざまなサステナブルファイナンス商品を開発、提供してきました。SDGsに取り組んでいるお客さまの『宣言』を支援する“SDGs推進サポートローン/私募債”。気候変動や環境、持続可能なサプライチェーンや人権などの社会課題に取り組んでいるお客さまをサポートする“みずほサステナビリティ・リンク・ローン PRO”。

お客さまのニーズや取り組みのステージに応じて適切なご支援ができるよう、他にも幅広い商品をご用意しています」 

サステナビリティとは、経済の発展を支える生活や教育などの社会の安定、その前提として生きるために必要な自然や環境の保全・再生等、この地球での活動を持続可能にすること。つまり、お客さまの経営や発展を持続可能にすることであり、ひいては企業価値の向上にもつながる重要なテーマです。だからこそ、より多くの企業が自分事として取り組む意識を持つ必要がある。そのために、解決しなければならない課題も見つかっています。

安藤 「今後の課題としては、脱炭素化や生物多様性の保護、資源循環や人的資本など、企業規模や業種によって多様化するお客さまのニーズを先取りし、一気通貫で対応できるような体制を構築することが挙げられます。

現在は、お客さまにご提供可能なソリューションネットワークの拡充や現場の提案力向上に向けた施策を進めているところです。サステナビリティの実現には、ESG投資等で知られるように必要なところに資金を誘導したり、多くのお客さまと接点を持たせていただく経営戦略の伴走者として、金融機関の果たす役割への期待が非常に大きいと思っています。

私たちはメガバンクとして、責任を持って〈みずほ〉とお客さまのサステナビリティ・トランスフォーメーションを牽引する使命があると感じています」

社会を変えるために、まず〈みずほ〉から。未来の仲間に向けて伝えたい“人”の魅力

article image 4
▲サステナブルビジネス企画室のメンバーと(右が安藤)

社会課題の解決に関心を持っていたにもかかわらず、以前はそれをなかなか口に出せずにいた安藤。自身が理想とする〈みずほ〉の姿をこう語ります。

安藤 「何かを変えたいと思っている人が、自分の意見を臆することなくいえ、それが正当に評価され、想いを実現できるような会社に、もっともっと変わっていければ、と考えています。

サステナビリティに着意を持った人材の育成も、〈みずほ〉を変えていく活動の1つです。一人ひとりが持つ『より良い未来をつくりたい』という想い。それが、お客さまへのご提案を通じて広がり、社会全体が良い方向に変わっていくきっかけになればいいなと思っています」 

社会課題と真剣に向き合い続ける安藤。過去の自分と同じように、仕事を通じて社会を変えたいという想いを持っている人に伝えたいことがあります。

安藤 「〈みずほ〉は、各人の専門性や得意分野を活かしたキャリア形成を推進する取り組みを強化していて、やりたいことを実現しやすい環境が整いつつあると思います。また業務面では、お客さまの経営課題だけでなく、社会的な課題に取り組めるチャンスも豊富です。

お客さまと共通の目標に向かって進んでいける課題解決型の仕事に、私自身、とてもやりがいを感じています。同じような想いを持つ方にとって、〈みずほ〉はとても働きがいのある会社ではないでしょうか」

〈みずほ〉の最大の魅力は、“人”と語る安藤。この言葉は、真摯にお客さまと向き合う社員たちの姿勢を自ら見てきたからこそ、生まれたものでした。

安藤 「〈みずほ〉では、上司、先輩、後輩を含め全員が、日々“どうすればお客さまにご満足いただけるか”を真剣に考えています。お客さまに直接お目にかかる機会が少ない本部でも、みなお客さまの存在を意識しながら、営業店に対して何ができるかと考えています。使命感を持って働いている人がとても多いと感じています」 

単に銀行と顧客という関係ではなく、共に手を取り合って経営課題、社会課題の解決を目指すファミリーのような関係でありたい——金融機関だからこそ、〈みずほ〉だからこそ、できることを安藤は模索し続けます。

すべての中堅・中小企業のお客さまの力で、サステナブルな世界を実現するその日まで。