苦手意識のあった“窓口でのお客さま対応”。お客さまと信頼関係を築きやりがいを知る

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銀行に来店されるさまざまなお客さまに対して、スマートに対応している自分の姿。積極的に提案し、同僚からも一目置かれる自分の姿。

そんなの、まったく想像できない……。

自分に営業はできっこない。そう思い込んでいた南 美何。だからこそ当時の南は、まさか自分が営業職にキャリアシフトするなんて思ってもいませんでした──。

南が〈みずほ〉に入社したのは2015年。銀行を志望したのは、銀行員である祖父母や叔母の影響からでした。

南 「とくに祖父母は、銀行で働いていたことを誇りに思っていて、仕事のことや『美何も銀行に就職してはどうか』とよく話していました。

そうした身近さから、就職活動で一番すんなりと働く姿をイメージできたのが金融機関だったんです」

事務や支店の窓口業務を担当する事務職として入社し、高槻支店の個人営業課に配属されます。

南 「住宅ローンを中心とした、ローン業務に従事しており、業務は窓口対応と事務が半々くらいの割合でした。最初は専門用語がわからず苦労しましたが、先輩社員の契約の場に同席させてもらい、少しずつ仕事を覚えていきました。

でも実をいうと、入社したてのころは窓口でのお客さま対応には苦手意識がありました。老若男女さまざまな方が来店される銀行で、自分がスムーズに対応する姿が想像できなくて。『もっと優秀な人じゃないと、銀行で接客なんてできないのでは?』と思い込んでいました」

そんな南が、窓口でのお客さまとのやり取りを楽しいと思い始めたのは2年目のころ。「新入社員の私の話にも優しく耳を傾けてくれるお客さまがいる」と、気づきを得たことが最初のきっかけでした。

南 「住宅ローン業務においては、長い場合は1年以上にわたって、ひとりのお客さまと何度もやり取りする機会があります。

住まいの購入という人生の一大イベントをお手伝いする中で、私を信頼していただき、お褒めの言葉をいただいたことで、達成感ややりがいを覚えるようになっていきました。接客業務の楽しさは、お客さまに教えていただいたと思っています」

信頼関係を築く上で、南が何より大切にしていたのは“正直であること”。とくに1、2年目は、仕事に慣れずミスすることもあった南。その度に上司や先輩、そしてお客さまに正直かつ迅速にミスを報告するよう意識していました。そうした誠実な姿勢が、周りからの信頼獲得につながっていくことになります。

仕事の幅を広げるため、ジョブ公募に挑戦。周りから勧められたのは、まさかの営業

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仕事にも慣れてきた入社から5年目。南はキャリアの岐路を迎えます。

南 「当時、もう少し業務の幅を広げて、『自分に何が向いているのかを知りたい』と思っていました。また、就職活動の段階から、法人営業の補佐・サポートをするミドルオフィス(MO)業務に興味を持ち続けていました。

ただ、当時いた高槻支店は、個人営業課のみの支店。法人営業の事務に携わるには、他の店舗への異動が必要でした」 

今後のキャリアについて上司に相談する中で、希望部署に異動し、新たな仕事に挑戦できる〈みずほ〉の「ジョブ公募制度」を勧められた南。事務の仕事を軸に、選択肢を絞っていきます。ところが、当時の上司から告げられたのは、『南は事務より営業が向いているんじゃない?』という言葉でした。

もちろん、上司や周りが南に営業を勧めたのには理由がありました。

事務職として入社した南の、以前の主な業務は、住宅ローンの相談にいらっしゃるお客さまへの対応や、住宅ローンセンターから紹介されたお客さまに対する契約の手続きでした。

しかし、営業担当者と事務職の社員が互いに連携する体制が強化された結果、事務職の社員も、住宅ローンの開設に来店されたお客さまに資産運用などの提案を積極的に行うように。南にはそういった接客により、多くのお客さまのニーズを喚起してきた実績があったことから、上司は営業への転換を勧めたのでした。 

南 「勧められてすぐに『なるほど、営業に挑戦しよう』とは思いませんでした。でも、当時の支店長からこんな話を聞いたんです。

『自分のやりたいことと、周りの人が自分に向いていると思うことが、同じであれば一番良い。でも、全員がそうではないよね。自分が嫌ではないのなら、周りから『向いている』と言ってもらえる方向に進んだ方が、自分が思ったよりもうまくいくこともあると思う』と。

長く銀行で働いてきた方の言葉だったからこそ、すんなり心に入ってきました。それに、ミドルオフィスの事務職を希望したのも、不透明だった自分の得意分野を見つけるためです。周りが営業に向いていると言ってくれる、南ならできるよと背中を押してくれる。自信がない私を後押ししてくれた周囲の人たちがいたことで、営業職に挑戦しようと思えました」

南は「5年間のローン業務経験を活かせる」との思いで、営業職の“職域RM(リレーションシップ・マネジメント)”に応募しました。“職域RM”は、法人のお客さま企業に所属する従業員に対して、資産形成などの情報提供を行います。念願叶い、営業職として配属されたのは東京の赤坂支店。

南 「入社時は、基本的には本人が希望をしない限り、別の地方への異動がないコースでの採用でした。

ジョブ公募の面接では『地元である関西ではなく、関東の支店への異動もあり得る』と聞いていたものの、まさか自分が実際に地元を離れて異動するとは思ってもいませんでした。当初はとても驚きましたが、とにかくやってみようという思いで、新天地・東京へと飛び込んだんです」

「何がわからないのかも、わからない」。支えとなったのは、上司やお客さま

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▲支店の同僚との打ち合わせ。左から2番目が南

2020年8月、赤坂支店の個人営業課に、法人のお客さま企業に所属する従業員に対して資産形成などの情報提供を行う“職域RM”として着任した南。当時は新型コロナウイルス感染症が流行しはじめ、営業や仕事のスタイルが大きく変わろうとする転換期でした。

南 「それまでの“職域RM”の業務では、取引先の企業を訪問して、従業員の方々に対してお役にたてるような金融サービスを提案していました。しかし、コロナ禍で従業員の方々が出社を控えるようになったため、営業のやり方を大きく変える必要があったのです。仕事の進め方が想像以上に大きく変わったので、最初は戸惑いだらけでした」 

個人営業にとって、取引先の従業員だけではなく、周辺エリアに住んでいる方も大切なお客さまです。また、この仕事に求められるのは、お客さまに対して真のニーズを喚起し、銀行・証券・信託が一体となった〈みずほ〉のネットワークを活かして、個人のお客さまの資産運用を全面的にサポートすること。

具体的には、不動産に興味があれば不動産会社を紹介したり、相続・承継のニーズがあればみずほ信託銀行を紹介したりと、個人のお客さまに寄り添い、幅広く対応します。覚えることも多く、かなりの苦労があったと振り返ります。 

南 「赤坂支店では、法人営業課と個人営業課で連携を取りながらお客さまにご案内する機会が多くあります。私は、法人営業課の方と一緒に仕事をするのは初めてで、最初のころは聞きなれない専門用語が多くありました。

先輩方は『わからないことがあったら聞いてね』と言ってくれますが、そもそも自分が何をわかっていないのかがわからず、質問さえできませんでした。毎日出勤はするものの、何をすべきか、何ができるのかがまったくわからず、思うようにいかないことの連続で……配属から1年ほどは自分なりに試行錯誤を重ねて、業務に慣れるまでは苦労しました。新しいことを始めたり、新しい環境に身を置くことには苦しいこともありますが、今はなんとかやっていけています」

2022年8月で、配属から2年。「今も、まだまだです」と語る南ですが、地道に経験と勉強を重ね、ひとつずつ業務を覚えてきました。

南 「配属されてからしばらくは、先輩方の商談に同席させてもらって、お客さまとコミュニケーションを取る様子を観察し、勉強させてもらいました。

また、当時の課長も、経済紙の読み方を教えてくれましたし、勉強会を何度も開くなどサポートをしてくれました。周りの仲間の支えがあったからこそ、乗り越えられたことも多かったです」 

個人営業を行う中で、南は、「自分に何ができるのか」という問いの答えも見つけています。

南 「個人営業にとって大切な業務は、お客さまに寄り添い、人生のライフプランのお手伝いをすることです。お客さまのライフプランの中でも住宅購入は一生に一度の大きなお買い物であり、住宅ローンについて聞かれる機会が多くあります。そのときは前支店での経験を活かして自信を持って話すことができます。自分自身の強みを活かしてお客さまのお役に立ち、信頼を得られた瞬間はほんとうに嬉しいですね」

悩んで行動に移せなかった自分。一歩踏み出してみたら、少しだけ前向きに

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〈みずほ〉はいま、転換期を迎えています。これまで事務作業を担うことの多かった社員が、営業を担当したり、支店から本部に異動したりと、キャリアの幅を広げられるようになったことも大きな変化です。他方で、これまでと求められる役割が変わることに不安を抱く人も。南もまた、そんな社員のひとりです。 

南 「いま、〈みずほ〉では私の入社時の事務職、営業職などという枠にとらわれずに、広い視野でキャリアを考えることができると感じています。銀行に入社する際に考えていた事務職という枠を超えて、まだまだスキルも知識も足りない私が、より幅広いフィールドでこれから先頑張っていけるのだろうか、という不安はもちろんあります。

でもその一方で、私は事務から営業までいろいろな経験を積ませてもらっています。『そんな私だからこそ、できることがある』とも思っているんです。今後のキャリアに悩んでいる後輩の相談に乗るなどして、誰かの役に立てたらいいですね」 

南がそう思えるのは、ジョブ公募をきっかけにキャリアシフトをし、自分自身に前向きな変化を感じているからです。 

南 「お客さまから『相談があるんだよ』と言ってくださることはあまりないので、こちらからコンタクトを取らないと何もはじまりません。それに、机上で想像するよりも、実際にお客さまと会って話してみて初めてわかることのほうが遥かに多いです。

自分から動くことの大切さに気づけたからこそ、『まずはご連絡してみよう』と迷いなく行動できるようになりました。今そう思えるのは、あのときたくさんの方に背中を押してもらって、新しいキャリアに挑戦したから。

私はもともと石橋を叩いて渡るような慎重な性格なんです。悩んだ末に行動に移せないこともまだたくさんありますが、少しずつ自分から動き出せるようになってきたかなと思っています」 

「自分は特別でもないし、キラキラもしていない」と言い切る南。悩んだ末に一歩を踏み出した自分だからこそ、同じように悩む人たちに贈りたい言葉があります。 

南 「私は人生の選択をするとき、自分を信頼してくれている人たちからの言葉に幾度と救われてきました。『自分のことをよく見てくれている』と思える、信頼できる上司や先輩や家族に相談してみると、自分では思いつかない角度からの助言がもらえるかもしれません。ひとりで抱え込まずに、ぜひ周りの方に相談してみてください。

それに、もし新しいことに興味があれば、一歩でも半歩でもいいので踏み出す勇気を持ってほしいと思います。“勇気”というと格好良く聞こえてしまいますが、『昨日の自分より少しだけ頑張ってみようかな』という気持ちでいいんです」 

自信がなかった3年前。周囲の人の言葉に支えられ、一歩を踏み出したことで新たなキャリアの扉が開いた南。等身大で飾らない彼女の言葉と生き方は、仲間たちの背中をやさしく押してくれるはずです。