「〈みずほ〉を良くしたい」想いが共鳴するアルムナイと現役社員の交流

▲信栄ゴム工業株式会社 執行役員 髙橋 英夫

かつて、中途退職者は元々所属していた企業との関係が途切れてしまうことが一般的でした。しかし、雇用の流動性が高まる近年、バックグラウンドを共有する中途退職者を貴重な社外人脈である「アルムナイ」と捉え、現役社員とアルムナイの繋がりを大切にしようとする企業が増加傾向にあります。

〈みずほ〉もアルムナイとの関係作りを始めた企業の一つです。

2021年7月、社員が自発的に企画した、アルムナイと現役社員の対談会が開催されました。キャリア観や働き方などを主題に、〈みずほ〉の課題について現役社員とアルムナイが様々な知見と経験談を交えて意見を交わした本対談は、オンライン上で約150名の参加者が集い大きな反響を呼びました。

アルムナイ同士、そしてアルムナイと現役社員が、価値あるネットワークとして繋がりを築き活用していくという将来を感じられる機会となったのです。

参加者でもあった田村は「現役社員がアルムナイとの交流を求める理由」は何かを考えます。  

田村 「今、現役社員はコロナ禍も相まって、外部の刺激を受ける機会や自身の属する環境を俯瞰的に捉える機会をなかなか持てずにいるんだと思います。今回の対談は、アルムナイの視点から〈みずほ〉の客観的評価を語っていただける大変ありがたい機会だと感じています」

髙橋は、アルムナイとしてイベントの登壇に至った経緯や感想を次のように語りました。

髙橋 「私はかつての同僚の紹介でアルムナイの取り組みを知りました。登壇した動機は、純粋な好奇心と、お世話になった会社に恩返しをしたい気持ちの2つです。〈みずほ〉は働く上でのやりがいや社会人としての土台を築いた古巣ですから、退職した今も感謝しています。

対談会を振り返って印象深いのは、〈みずほ〉をより良くしたいと願う現役社員のみなさんの想いの強さです。加えて、人事制度が変化の最中だと伺っているので、会社としてさらに良い方向へ進んでいく期待感を抱いています」

この対談会をきっかけに実現した今回の取材では、「〈みずほ〉を良くしたい」想いを共通項に集った両者が、アルムナイの経験・知見を深掘る過程で〈みずほ〉の未来を照らす材料を探っていきます。

今に活きる〈みずほ〉での経験と魅力、アルムナイが捉える新人事制度

▲現在髙橋が執行役員を務めている信栄ゴム工業株式会社

現在、信栄ゴム工業株式会社にて執行役員を務める髙橋。経営者へキャリアチェンジした現在にも活きる、〈みずほ〉での経験とはどのようなものでしょうか。

髙橋 「初任店の岐阜支店では、周囲を巻き込む度胸がつき、仮説をもってお客さまと話す大切さを学びました。億単位の契約を掴むために海外拠点も巻き込み奔走したのに、最後は他行に全て持っていかれた経験は挫折に近かった。その経験をバネに、翌年度に総合表彰を受けたことは成功体験と言えると思います。仕事のやりがいを掴むきっかけになりましたね。

シップファイナンス専門の融資を担当した新橋第二部では、1隻数十億円の融資締結のために多くの関係部と交渉したことが思い出深いです。審査部との丁々発止の議論を乗り越え、どうにか決裁を取ったのですが、振り返れば交渉の経験は相手の立場や関心ごとを理解する視点を養うことに繋がり、経営者として必要なものでした」

田村 「約5年半の間で様々な経験を積まれたと思いますが、在籍時を振り返って感じる〈みずほ〉の魅力を言葉にするなら、具体的に何を挙げますか?」

髙橋 「まずは『人』ですね。能力が高い人たちに囲まれて仕事ができる環境は本当に恵まれていたと思います。

企業風土としては、困ったときに誰かが必ず助けてくれる優しさが特徴です。『どの部署の誰に相談すれば良い』という解決策や社内の人脈などを、出し惜しみすることがないんです。仕事を成功させることが本質だと全員が思っているので、協力し合います。ハード面では、情報インフラが整備されていること。今では〈みずほ〉のリソースの大きさを非常に羨ましく思います」

髙橋が挙げた魅力もさることながら、現在〈みずほ〉では新人事制度の導入により社員の挑戦機会が拡充され、キャリアデザインの幅が広がりを見せていることも社内外の注目を集めています。

制度改定による職務領域の拡大、社内外兼業や副業の解禁、週休3日・4日制の導入など、〈みずほ〉が企業として社員の多様な働き方を後押ししていることに、髙橋は前向きな意見を示しました。

髙橋 「経営者の目線でお話しするなら、世の中における『働くことの価値観』はこの数年で大きく変化していると思います。ただ収入を得るだけでなく、やりがいを見出せること、好きなことや得意分野で専門性を磨きキャリアアップできるかどうかも重要視される時代です。優秀な人材の流出を防ぐためにも、個々の考え方に順応した働き方を会社側が提案する寛容さは、時代に則していると思います」

バックグラウンドを共有するアルムナイだからこそ、髙橋の口から客観的に語られる〈みずほ〉の魅力やエピソードに説得力を感じる一方で、田村は一つ疑問を抱いていました。

古巣への愛着 ―かつて出会えなかった景色にアルムナイとして出会う―

▲終始にこやかに質問に答えていく髙橋

〈みずほ〉への愛を力強く語る髙橋が、何故〈みずほ〉を卒業し経営者の道を選んだのか。

離職・退職がネガティブな意味合いで受け止められることが一般的だと認識していた田村は、そのきっかけや決め手に関心を寄せていたのです。

髙橋 「家業継承を義父に打診されたことが退職のきっかけです。当時は、もっと〈みずほ〉で専門性を磨きたいと思っていた一方で、外の世界や経営者になることへの関心も抱いていました。当時の自分には両者の比較しがたい魅力が眩しく感じられ、心が揺れたのです。

決定打は、葛藤している自分に嫌気が差したことでした。家業継承の話題がいつも頭の片隅にちらついて、〈みずほ〉での仕事のパフォーマンスに影響が出ることを懸念しました。このままでは自分の人生が豊かにならない。『迷っているならやろう』と、継ぐ決断をしたんです」

田村 「中途退社の意向を会社に伝えた時の、周囲の反応はいかがでしたか?」

髙橋 「『頑張れ!』と応援してくださる上司、自分の選択に対して背中を押してくれる同期や若い世代に恵まれ、温かい反応に安心するとともに有難いと感じました。

一方、ある先輩に『〈みずほ〉で何かやり遂げられたのか?』と問われ、言葉に窮したのを覚えています。会社で経験を積む選択肢を手放したのは自分ですが、やり遂げたと言い切れなかったのは、自身の会社への貢献度合いに満足できていなかったからだと思います」

共に汗を流した仲間や先輩に温かく送り出され、自身が選んだ経営者の道を前進しながらも、未練が後ろ髪を引いたことが垣間見えた瞬間でした。

田村 「仮にもう一度〈みずほ〉に戻って働くなら、どんなポジションで働いてみたいですか?」

髙橋 「法人部の副部長のように、現場に近いところでマネジメントをしたいです。自分が経営者になり培った知見を活かせば、以前よりもっと親身にお客さまに寄り添い、部下にアドバイスできるのではないかと思います。

現実に照らすと、物事を多角的に見られる今の環境は維持したいのが本音なので、兼業・副業の制度活用にも関心があります。受け入れ型の兼業制度があれば、それを活用して副部長になりたいくらいですが、いかがでしょうか?(笑)」

人生の岐路において〈みずほ〉との別れは葛藤を伴う決断であったものの、選ばなかった道に思いを馳せる髙橋は終始にこやかでした。アルムナイとして〈みずほ〉との結びつきを感じられる今、在籍時には出会うことのなかった景色を見られるかもしれないという期待が、その笑顔から滲んでいたように思います。

課題解決の糸口を探るオープンな関係性 ―変化の過程に膨らむ期待―

▲髙橋とオンラインで対談する田村

両者の交流は始まったばかり。今後、関係性が深まっていく過程が楽しみだと、髙橋は期待を膨らませます。

髙橋 「将来的に、一緒にビジネスを発展させることが目標の一つです。最初は公益事業のように社会貢献活動に取り組むなど、ハードルが低いコンテンツから始めるのも良いと思います。イベントや対談での交流で終わってしまうのはもったいないですし、現役社員と同じ目線に立って共に手を動かす活動を発足させたいですね」

社員は知見を高めて〈みずほ〉の未来を広げ、アルムナイは現役社員とともにアイデアを出し社会課題解決に向けた選択肢を増やす。こうした関係は、〈みずほ〉が次世代金融に向けて前進する上でも、今後欠かせないものとなるはずです。 

最後に、髙橋と田村は、〈みずほ〉が発展していく上で、一人ひとりが持つべき「仕事に向き合う姿勢」について意見を交わしました。

田村 「2021年はサービス提供力強化を目的に営業店体制の移行を実施し、『変化の年』とも言える節目を迎えたと認識しています。〈みずほ〉の繁栄を見据えた大きな変化に挑んだ今、社員の一人ひとりに必要な意識とは何だと思いますか?」

髙橋 「お客さまと仲間の存在にどれだけ感謝できるかが重要だと思います。キャリアへの希望や仕事へのやりがいを抱けるのは、〈みずほ〉の変化を受け止め、支えてくださるお客さまがいるからこそ。何かあった時に手を差し伸べてくれる仲間の存在も不可欠です。

あとは当事者意識ですね。複雑な案件などが発生したときに、あえて首を突っ込み火中の栗を拾いに行くほうが、経験値の上昇や成長に繋がると思います」

田村「私も当事者意識を持つよう心がけ、まずは自分の専門性を活かせる範囲で、困っている仲間に手を差し伸べられる社員を目指したいです。

現役社員にとって、専門性向上のさらなる後押しになるのが、先ほども話に挙がった新人事制度だと考えています。広いキャリアフィールドの中で、個々人が望むスキルを身につけて活躍できれば、付加価値の提供はもちろん、やりがいを見出しやすくなるはずです。

私自身、巡り合わせも含めこれまで4つの部署を経験してきましたが、中でも社内兼業制度を活用したことが自身の選択肢が広げたという実感を強く持っています。週に1日、本業とは異なる部署で業務を担う経験により、様々なモノの見方を学ぶことができています。達成したい目標や磨きたい専門性を、〈みずほ〉で過ごす時間の中で自然と定められたことはとても幸福なことです。

思い描くキャリアを構築する社員が増えた先に、会社として結束が強まり、組織としてパワーアップできることを期待しています」

アルムナイネットワークは、5ヵ年経営計画の基本戦略で掲げる「オープン&コネクト」の行動軸を体現するコミュニティです。組織という垣根を越えていくことが、お客さま、そして社会に新たな価値を生み出していく──

その未来を信じて、〈みずほ〉はアルムナイとのオープンな関係性を活かし共創を進めていきます。