華やかでダイナミック——資産運用の仕事に惹かれた青年、はじまりの一歩

▲みずほ証券リサーチ&コンサルティングユニット金融市場調査部 石崎 晃士

新たな挑戦に踏み出したい。

自分の実力や可能性を試してみたい。

そんな社員の想いに応えるのが、みずほフィナンシャルグループの「ジョブ公募制度」です。

みずほフィナンシャルグループでは、自律的な人材の育成やグループ内の人材交流を活性化するために、会社の枠を超えて、グループ各社から毎年200以上の部署が社内人材の公募を定期的に行っています。社員は公募に手を挙げることで、希望部署へ異動し、やりたい仕事や新たなフィールドに挑戦することができるのです。

2020年現在、みずほ証券のリサーチ&コンサルティングユニットの金融市場調査部で働く石崎 晃士も、この制度を活用して自らのキャリアビジョン実現への歩みを前進させた一人です。

石崎は学生時代から投資や運用の仕事に興味を抱き、2007年にみずほ信託銀行に入社しました。

石崎「大学は商学部で、中でも金融保険を専攻していました。親が保険会社に勤めていたのがきっかけで選んだのですが、だんだんとそのビジネスモデルに興味を抱くようになっていきました。保険会社が保険商品を販売するだけではなく、預かった資金を投資運用していることを知り、それがすごく面白そうだと思ったんです」

始まりは些細な興味でも、それはやがて石崎にとって仕事を選び、人生を考えていくための指針となっていきました。

石崎「資産運用の仕事は、フロント・ミドル・バックと3種類に分かれますが、私が特に心を惹かれたのは、フロント業務。最前線に立って投資判断を行うファンドマネージャーや、取引注文を受けて実際に資産の売買を行なうトレーダーといわれる仕事ですね。

中には有識者として金融市場の動きに関する情報発信を行う業務もあり、学生時代にテレビなどで目にする機会も多かったので、華やかな印象がありました。今ではSNSが普及して誰でも情報発信できる時代になりましたが、メディアなどを通じて発信される証券会社やアセットマネジメント会社の情報には一目置く価値があります」

付加価値の高い情報を武器に、実際に巨額の資産運用に携われる。

その醍醐味が、若き日の石崎の目には非常に魅力的な仕事として映ったのです。

とはいえ、資産運用を担う企業と一括りにしても、銀行、証券、生命保険、損害保険、アセットマネジメント……と、その種類は多岐にわたります。

石崎「業界研究を進める中で、資産運用残高の規模が大きい分野は年金運用だと知りました。どうせ挑戦するなら、ダイナミックな環境に身を置きたい。そう考えて、業界内でも受託資産額が大きいプレーヤーとしてみずほ信託銀行に入社を決意しました」

思えばこのときには既に、石崎は確たるビジョンと分析眼を持って、自らのフィールドを判断していたのでした。

与えられた場所で力を尽くすことが、次のステップへの扉をひらく

▲自己勘定部門時代、不動産業の歴史について勉強したお気に入りの一冊

みずほ信託銀行に入社した石崎は、年金運用部門に配属され、希望していたフロント業務に携わることになります。

石崎「私が担当することになったのは、国内株式のトレーディング。職種でいえばトレーダーですね。2013年までの6年間にわたってこの業務に従事していたのですが、巨額な資金を受託しているファンドのトレーディングに関与できたのは自分にとって大きな経験になりました。取引額は大きく、予想通りダイナミックな運用の緊張感と醍醐味を体感できました」

一般に、有価証券市場は需要と供給のバランスで動く傾向が見られます。運用資産額が大きい年金の動きは市場に与える影響が大きく、市場の方向感にも影響を及ぼします。

市場のうねりを生み出す中心に近い場所で働ける。

それは石崎にとって非常に興味深く、多くの学びや経験を得られたと言います。

石崎「ファンドマネージャーの売買注文を受けて日々株式の売買を行なっていました。特に、証券会社に注文を出すなど、市場参加者と直接コミュニケーションを図る機会に恵まれたのは、自分にとって大きな刺激となりました」

仕事を始めて3年が経ち、業務にも慣れて周りがよく見えるようになってきた頃。

取引の相手方である証券会社のトレーダーとコミュニケーションする中で色々なことを教わってきた石崎は、次第に金融資本市場の仲介を行うことで市場を支えている証券会社の仕事に興味を抱きます。外の世界や新しい挑戦への想いが芽生えてきたのです。

〈みずほ〉のフィールドを生かして、次は、みずほ証券で働いてみたい——。

そんな希望を抱きつつも、なかなかそのチャンスに巡り合えないまま、2012年まで石崎はトレーダーの仕事に従事しました。

そして2013年、石崎はみずほ信託銀行の別部門に異動が決まります。

新たな職場は、自己勘定部門である資金証券部。石崎はそこでJ-REIT(不動産投資信託)の運用に携わることになりました。

石崎「率直に言うと、すべての希望を叶える異動ではありませんでした。みずほ証券に行きたいと思っていたので。でも、運用の仕事に携わっていたいという自分の軸がぶれたわけではなかったですし、『ここでしか得られない経験や知識を吸収しよう』と、前向きな気持ちで新しい仕事に取り組み始めました」

ここから5年、石崎はJ-REITの運用業務に携わります。

そして常に、頭の中には自分が進みたいキャリアを描き続けていました。

自分は将来どんなふうに働きたいのか。そのために、今の自分には何が足りないのか。

石崎「人生において、働く時間は多くの部分を占めています。キャリアを考えることは人生を考えること。明確に思い描いて、その道を積極的に進んでいきたいと思うんです。そのために遠慮やためらいはいらない。チャンスがあれば掴むべきだし、チャンスを逃さないための自己研鑽は不可欠だと思っています」

2018年、そんな石崎の前に新たな道を拓くきっかけとなったのが、ジョブ公募制度でした。

10年来の経験が結実し、ジョブ公募制度で手にした仕事

自己勘定部門でJ-REITの運用に携わっていた石崎は、次第に調査業務への興味が深まっていく自分自身を感じていました。

石崎「知識を吸収していくと、徐々に自分なりの意見や判断力が身についてくるんです。すると、世の中には必ずしも正確とは言いがたい情報や意見が多いな、と感じるようになりました。そして『だったら、自分自身が情報発信する立場になればいいんじゃないか』と。それが、現在のアナリスト職をジョブ公募で希望する直接的なきっかけとなりました」

自ら情報発信を行なう仕事に就きたいと考えていた石崎にとって、アナリスト職は希望通りの仕事でした。

石崎「実際に仕事を始めてみても、大きなギャップはありませんでした。運用業務であってもアナリストであっても、仕事の根幹は同じ。要するに分析業務なんです。アウトプットの方法が異なるだけで、本質的にはそれまでのキャリアで得た知識やスキルをしっかりと生かせる職種です」

石崎がこれまで経験してきた運用業務では、社外と接点を持つ機会が少なく、ある意味、自己完結の世界でした。

一方でアナリストが担うのは、多数の投資家や企業に自らの意見を情報発信すること。

アナリストは人と向き合う仕事という点で、その違いは大きいと石崎は語ります。

石崎「お客さまが多岐にわたり、お会いする人の数も非常に多いんです。以前の仕事でも上司や経営陣に説明する機会はありましたが、社内で完結していました。今の仕事は市場参加者であるお客さまを訪問して勉強会やディスカッションをしたり、逆にお客さまを招いてセミナーを行ったりするのが特徴的ですね。

お客さまと向き合って対話するのは、自分にとって刺激的な機会です。『話がわかりやすかったです。ありがとう』『自分にはない斬新な視点で学びがありました』といったお声を直接いただけると、自分の発信した情報が役立っていると実感できます。この仕事をやっていてよかった、と感じる格別の瞬間ですね」

10年以上にわたり、運用業務に携わってきた石崎。

そこで培った知識や経験を最大限生かし、みずほ証券のアナリストとして奔走する日々を送っています。

未来を明確に思い描けば、やるべきことはおのずと見えてくるはず

ジョブ公募制度は、希望と時機、各部門が求める人材像やその時期のマッチングによって成立します。

応募に際し適切なタイミングを図るのは、難しいことではないのでしょうか? 

石崎「キャリアビジョンは、常に思い描きながらデザインしていくもの。入社前と入社後で仕事に対するイメージが変化するのは当然ですし、ギャップがあったとしたら、働きながら修正していくのが自然です。ギャップの埋め方が自らのスキルアップなのか、あるいは働く場や仕事そのものを変えるのかは人それぞれですが。

今、自分がアナリスト職に就いて、仕事を楽しみながらパフォーマンスを発揮できるように頑張れているのは、35歳の今に至るまでの道のりがあったからこそ。キャリアを積み重ねながら、自分の想いを寄り添わせながら、そのときどきで適切な仕事やタイミングが見えてくるんだと思います」

大切なのは、キャリアを自らデザインし、将来のイメージをできる限り明確に持つこと。

それが、進むべき方向を決める道しるべになる——。

石崎「もちろん、思い描くだけではキャリアも夢も実現できません。行動に移さないと。ジョブ公募制度の利用といった行動も大切ですし、自分は何がしたいのか、周囲に発信し続けることも必要ですね。あとは、来たるべきチャンスを掴むために自己研鑽を積む努力も。

例えば、資格の取得はそれだけで希望の仕事を勝ち取る要素になることは少ないと思いますが、客観的なスキル証明ですから、会社が異動を判断するときの材料にはなると思います。判断材料は多い方が有利だと思い、資格取得などに積極的に取り組んできました」

ジョブ公募制度の活用そのものが、キャリアの先を拓くチャンスにもなるのではないか、と石崎は考えています。

石崎「仮に応募した職種への挑戦が叶わなくても、公募のプロセスには非常に意義があると思うんです。自分が希望する職種にはどんな知識やスキルが必要なのか、もし足りないものがあるなら何を身に付けるべきか。多様なヒントが得られるのではないでしょうか」

そんな石崎が今、目標に掲げること——。それは実績です。

石崎「アナリスト職は、これまで描いてきたキャリアビジョンの中で、自分のやりたい仕事としてたどり着いた最終到達点。ここから先は、情報発信を通してお客さまに貢献する、アナリストとしての実績を残すのが目標です。何年要するかはわかりませんが、目標達成を目指す中で、また次のキャリアビジョンを模索していきたいです」

目の前の業務を通して、自らを、そして未来を見つめ続ける。

石崎の探究は深く、広く、終わりはありません。