メドピアグループでは部署や職種を問わず、全社員を対象にさまざまな社内研修を行っています。

先日、管理職を対象に行われた「メンタルヘルスケア研修」。なぜ管理職向けにメンタルヘルスケア研修を行おうと考えたのか……。研修を企画した人事部 ピープルプランニンググループの佛崎と三木が研修に込めた想いをインタビューしました。

働きやすい職場作りに向けて

職場におけるメンタルヘルスケアでは、とくに管理職が「いつもと何か様子が違う」とメンバーの変化にいち早く気づき、対応していくラインケアが重要です。部下の様子が「いつもと何か違う」ことに管理職が気づくためには、普段から部下のことを知っておく必要があります。いつもと違う部下の様子に気づき、話を聴き相談に乗るには、そして必要に応じて関係部署や産業保健スタッフなどにつないでいくラインケアを実現するには、管理職は何をするべきなのか。

この研修では、メンタルヘルスの基礎知識やラインケアを実現するためのコミュニケーションの在り方を学ぶとともに、ケーススタディを通して部下からの相談を受ける際のポイントや声掛け方法、産業保健スタッフへの連携方法などについて、社外から講師もお呼びして学んでいきました。

「健康経営」の実現へ。社員の心身の健康を保つことは重要な経営課題の一つ

──今回、メンタルヘルスケア研修を企画した経緯や背景を教えてください

佛崎 「管理職向けの研修プログラムの一つとして検討を始めました。

社員がパフォーマンスを発揮できる環境を整えていく上で、社員の健康管理、とくにメンタルヘルスケアは重要です。現在、社員のメンタルヘルスに懸念があるわけではないのですが、“潜在的な課題はある”という前提にたって管理職がアクションを検討することが大切だと考え、メンタルヘルスケア研修を企画しました。

また管理職がメンバーのメンタル不調の兆しに気づくこと、そして気づいたときに適切なタイミングで適切な対処を行えるようになることは、社員の健康管理を経営的な視点で考え、実践することと言えます。したがって広い意味で『健康経営』の取り組みにもつながるものだと考えています。

──今回の研修は段階的なアクションの一つであり、メンタルヘルスをテーマとする研修を計画されているということですか?

佛崎 「はい。今回の研修は規模感や影響力を重視して、まずは管理職を対象とし、テーマもラインケアに関する内容にしました。ただ今後は、各々がメンタルの状態を自認することや悪化を未然に防ぐことを目的とした、サーベイやセルフケア研修の実施も予定しています」

──研修を企画するにあたって、工夫された点や難しかった点などはありましたか?

佛崎 「メンタルヘルスケア研修に限ったことではありませんが、研修のテーマやそこで伝えられる内容について、受講者がいかに納得感を持てるかが研修効果に大きな影響を与えます。

なので、メンタルヘルスについての基礎知識は講義形式で伝えるものの、それにあわせてケーススタディを取り入れ、グループディスカッションを通じて『自分のチームで同様のことが起こったら、どのように対応するべきだろう?』とリアリティをもって考えてもらえるようにしました。

また、講師とは何度も打ち合わせを重ね、ケーススタディを通して受講者から出てきた質問や疑問に対し、複数の視点や深い知見に基づいた回答ができるように準備を行いました」

──実際の研修での受講者のみなさんの様子はいかがでしたか?

三木 「受講者からは『講師の話し方がわかりやすい』『一つひとつの質問に丁寧に回答してもらい、新たな気づきがあった』『メンタル不調の予兆に気づいた際の具体的な対応方法も教えてもらえたので学びが多かった』と感想をもらいました。

とくにグループディスカッションは、どのグループも積極的にケースを検討してくれていたのが嬉しかったです。具体的なアクションについて話し込むグループも多く、メンタルヘルスにおけるラインケアを学ぶことへの熱量を感じました」

──受講者に本研修をどのように活かしていってほしいと考えていますか?

三木 「今回の研修でメンタルヘルスケアの重要性について、あらためて理解してもらえたと思います。メンタルヘルスケアを適切に行うためには、日常的にラインのメンバーの様子を注視し、わずかな変化に気づくことが重要です。常日頃からメンバーとコミュニケーションを取り、メンバーの健康管理に努めていってもらいたいと思います」

佛崎 「社員の心身の健康を保つことは、社員の生産性向上や組織の活性化をもたらします。会社の、あるいはステークホルダーの、ひいては社会のためになるということを念頭に今回の研修を『健康経営』の実現に向けた足掛かりにしてもらえるとうれしいです」

 受講者コメント

メンタルヘルスケア研修を受講したみなさんから、以下のコメントが寄せられています!

・ケーススタディでは非常に細かくフィードバックをしてもらえ、補足説明もあったのでわかりやすかったです
・実体験を交えながらお話いただいたので、自分事にしながら聞くことができました
・専門性はもちろんのこと、事例を交えてわかりやすく説明してくださったので、すごく納得しました

メンタルヘルスの基礎知識を知るだけでなく、ディスカッションを通じて声かけのポイントや配慮の仕方を学ぶ機会となった今回の研修。メンタルヘルスに限らず、日常的なメンバーとのコミュニケーションの在り方についても振り返る貴重な機会となりました。

※内容は2023年2月取材当時のものです。