誰かの人生に良い影響を与えたい。部活やアルバイト経験から見えてきた仕事観
──まずは、どんな学生時代を送っていたのか教えてください。
小さいころから体を動かすことが好きで、小学校からバスケットボールを始めました。
大学でも体育会のバスケ部に所属し、部活動に明け暮れていましたが、ヘルニアを患ってしまい、バスケを続けることが難しくなってしまって。そこからは部活を辞めて、腕時計販売のアルバイトを卒業まで続けました。
──なぜ、腕時計販売のアルバイトを始めたのですか?
もともと、洋服やファッションへの関心が強くて、それらに関係するアルバイトをしてみたいと思っていました。ただ、私は人と同じよりはちょっと個性のある方が好きなタイプ。ファッションの中でもこだわりが出そうな腕時計の分野に飛び込みました。
また、人と話すのが好きなことも、このアルバイトを選んだ理由の1つです。さまざまな年代のお客様との会話を通して、商品の良さやブランドの背景に共感してもらったり、喜んでもらったりできたので、仕事にはおもしろさを感じていました。
──就職活動はどのように進めていたのですか?
就職活動は大学3年生の夏ごろから始めました。最初は私も自己分析して、これまでの興味関心や問題意識の整理などをしていました。そんな中、一番自分の考えの軸になっていたのは、腕時計販売でのアルバイト経験でした。
当時、職場には働くことに対してネガティブな社員の方もいました。そういった方に相談されたときに、自分の働く上での姿勢や考え方を伝えると、その方はすごく納得して前向きに考えてくれるようになったのです。このとき、自分が関与することで、他人が前向きになったり変わったりしてくれることへの喜びを感じました。
また、チームスポーツの経験からもメンバーをリードしたり、何かを教えたりすることへの価値を感じていたこともあり、「人の働き方や仕事観に良い影響を与えられる仕事がしたい」と考えるようになりました。その結果、頑張っている人たちの人生を豊かにできる、人材業界が軸になりました。
はじめはまったく知らなかったエムスリーキャリアに入社を決めた、2つの理由
──エムスリーキャリアを知ったきっかけは何でしたか?
エージェントの紹介です。当時は、エムスリーキャリアについて、正直全然知らなくて、とりあえず受けてみようと思ったのが始まりでした。医療業界に人材ビジネスがあるんだと驚いたのを覚えています。
実際に説明会で話を聞くと、医療業界はこれからの日本において需要があり、解決しないといけない課題が山積しているなど、新しいインプットがたくさんありました。
──そこから入社を決めた理由について教えてください。
理由は2つありました。
1つは、ベンチャー気質が強く、圧倒的ナンバーワンをめざす姿勢に魅力を感じたこと。私が選考を受けていたときは設立7年目で、新規事業をどんどん作って伸ばしていく時期でした。医療自体のニーズが大きくなる中、私たちが担える範囲も広くなり、新しいポストもどんどん増えていく期待がありました。
その環境下で、ナンバーワンではなく圧倒的ナンバーワンを掲げて仕事をしていければ、より早く成長できるのではないかと考えたのです。入社してからときは経ちましたが、その姿勢は今もまったく変わっていないと思います。
もう1つは、優秀な社員の方が多いと思ったこと。当時は選考フローに数日間のインターンがあり、実務に触れる機会がありました。そのときに先輩社員が、目標に対して達成できなかった際の改善策を、自分が思いもしなかった視点でフィードバックしてくれたのです。
それも、ただ答えをそのまま教えるのではなく、気づかせるような教え方だったことが印象的でした。引き出しの多さはもちろん、コミュニケーションにスマートさを感じて、こういった人と一緒に働きたいと強く思いました。
内定は他の大手人材企業からもいただいていたのですが、多くの社員の方々とコミュニケーションを取る機会が多く、社風を近くで感じられたこともあり、エムスリーキャリアに入社を決めました。
周囲のサポートを得ながら苦しい経験を乗り越え、入社5年目でチームマネージャーに
──入社後はどういったキャリアを歩んできたのでしょうか?
入社後の5年間は、薬剤師キャリア事業部のパート派遣グループに所属していました。そこでは、パートや派遣で働きたい薬剤師さんに対し、薬局・病院のマッチングを行う仕事をしていました。
──そこからは順調にキャリアアップされていったのでしょうか?
正直、結構苦労した方だと思います。
私自身は早く成長してキャリアアップしたいと思っていましたが、入社当初コンサルタントとしての成績は同期と比べて落ち込んでいました。その後、一定程度の成果を出せた3年目に、サブチームマネージャーとして数名のマネジメントをしながら、自分自身もコンサルタントとして動いていましたが、そのときもうまく成果が出せず悩んでいました。
──サブチームマネージャーのときは、どのような苦労がありましたか?
仕事量が一気に増えたことで、「あれもやらないといけない」「これもやらないといけない」と手一杯になってしまいました。自分もコンサルタントとして成果を出さないといけないし、メンバーにも教えないといけない。何もかも自分でやらないといけないと思ってしまって、結局何も手につかない状態になっていましたね。
また、メンバーも他チームから異動してきた方々で構成されていたため、仕事の進め方や働き方もさまざま。自分の伝えたいことが正しく伝わらず、コミュニケーション面においても苦労しました。
──どのように乗り越えていったのですか?
苦しんでいる自分を上司や先輩が正面から受け止めてくれたおかげで、なんとか乗り越えられたと思っています。
当時の上司も自分の状況を理解してくれて、まずは自分の目標、成果に集中して仕事を進めていこうとアドバイスをくれました。そうして、徐々に働き方を変えていくことで、チームも次第に良い方向に向かっていったのです。
メンバーとのコミュニケーションにおいては、わかって当然ではなく、考え方に違いがあって当たり前と思うような意識で、一人ひとりの価値観を知りながら丁寧なコミュニケーションを心掛けていきました。
結果として、数値面の成果も着実に改善。また、そこまでの行動も評価してもらえたのか、入社5年目でチームマネージャーに任命されました。苦しい期間ではあったものの、自分の役割が何かを理解でき、人との向き合い方を学べたことは、自身の成長につながる貴重な経験でした。
ゼロからイチを作る難しさ。それが大きなやりがいをも生み出す
──チームマネージャー経験後は、どのようなキャリアを歩んできましたか?
新型コロナウイルスの感染拡大が継続している中で、社内で新たに立ち上がったワクチン接種プロジェクトに携わりました。
全国で行われているコロナワクチンの大規模接種や職域接種を、確実に実施するための医師や薬剤師を100%紹介するというのが、その大まかな内容。私はプロジェクトをリードしていく役割を担いました。
──具体的にどんなことをしていたのですか?
人材紹介サービスではあるものの、新領域で前例のない話だったので、フローの整備から始めました。たとえば、薬剤師の方を集めるときに、どんな人材をどの手法で集めるべきか、また成約までのフローやオペレーションの組み方はどうするかなど、紹介から成約までの一連の内容を構築していきました。
──この経験から、どんな影響や、仕事のやりがいを感じられましたか?
情報が限られた中で、何が正解かわからず、手探りでサービスを作っていくことはとても難しかったです。ただ、自分の考えや工夫次第でより良いサービスが作れるという点では、とてもおもしろく、やりがいを感じました。
また、ゼロからイチを作る経験が得られる点は、私がワクチン接種プロジェクトに参加した一番の目的でもあります。私はチームマネージャーを経験して以降、新しいサービスや事業を作り、その事業をマネジメントする側になっていきたいと思っていたからです。そういった意味でも、とても良い経験が積めた期間でした。
──2022年12月現在 は、どんなお仕事をされていますか?
このワクチン接種プロジェクトでは、無事ミッションを達成でき、そのあと私はコロナ対策支援グループに異動しました。国の方針や社会の状況に合わせて、新しいサービスを作っていくような働き方をするので、ここで経験を積めば私がなりたい姿に近づけると思い、日々、挑戦しております。
現在は、新型コロナウイルスに感染し、自宅待機している方がオンライン診療を受けられるようにするための、新規サービスの構築、仕組み作りに携わっています。
──入社から約6年が経ちますが、これまでを振り返ってみてどうですか?
厳しい時期もありましたが、そのおかげで今の自分があるとも思っています。引き続き初心を忘れずに、当事者意識を持って仕事をしていきたいです。また、新しいサービスづくりに携われているのは貴重な経験です。エムスリーキャリアにも、上司にも、感謝しています。
──最後に、学生の方へメッセージをお願いします。
マネジメントへの挑戦も、コロナ対策支援グループへの異動も、自分が希望したものです。エムスリーキャリアや私の上司は、そうした声に耳を傾け、チャレンジする機会を与えてくれました。そんな環境に魅力を感じた方は、ぜひ一緒に新たなチャレンジをしていきましょう!