安心して背中を預けられる人がいる。その仲間たちのために、貢献がしたい
私は2021年に中途入社し、人事部 組織人財開発グループに所属しています。
実は、私にとって転職は3回目。エル・ティー・エス入社前は、“誰と働くか”を軸に転職先を探していました。そんな折、talentbookで舩木の記事を読んで、ビビっときたのです。
記事の中で印象的だったのは、“LTS tree”。それは、エル・ティー・エスの社員が自社の好きなところを書いたカードを木の葉に見立てて、木を模した紙に貼り付けた絵です。 “誠実”という文字がいくつか挙げられており、ほかにも、“人”、“仲間”、”自立”、”すなお”といった尊重し合う倫理観高い風土を感じる言葉が並んでいました。
それを見て、「価値観が一緒だ」と感じたことを覚えています。この会社には安心して背中を預けられる人がいる、そんな仲間たちのいる会社に貢献したいと入社を決めました。
そして、その感覚が正しかったことは選考の段階で確信しました。実は、入社前は人事に専従するのは初めてな上に、コロナ禍での転職かつ年齢的にも大きなキャリアチェンジで、不安だったのです。でも、面接では、人事のメンバーたちが私の心配ごとや、疑問を親身に聞いてくれました。
入社後も、「可能な限り対面で会ってキャッチアップしましょう」と社内のさまざまな人と接点を設けてくれました。私がスムーズに立ち上がることができたのは、そうした些細なことでも、まめにコミュニケーションを取りサポートしてくれたメンバーのおかげです。
入社後は、主に人財開発に携わっています。その仕事の中でも印象に残っているのは、制度を設計するプロセスです。
人財育成制度の改定業務に取り組んでいたときのこと。人事から現場に投げっぱなしになることがないようにと懸念していました。
ところが、エル・ティー・エスでは、制度を設計する前に“前提”から検討するのです。「社員は、どのような気持ち、サイクル、プロセスで学習していくか」という前提を検討した上で、「だから、このタイミングでこういうケア、こういう施策・支援が大事」とつなげるプロセスを踏んでいきました。
しかも、社員をマスとしてとらえず、一人ひとりの個別性を尊重して施策や制度設計をしていたのです。制度ありきではなく、根本からきちんと積み上げて検討する姿勢は、“LTS tree”の真ん中にある“誠実”そのものだと感じました。
このように、エル・ティー・エスでは人財開発領域をメインにする私ですが、LTS入社前までは、コンサル、SEなど、今とは違った経験を積んできました。
SE、コンサル、研修の講師──多様な経験を経て、人財開発への興味を強めていった
大学では心理学部でさまざまな心理学分野を専攻していました。
困っている人の悩みに応え、誰かのためになるのが自分のモチベーションだったので、就職活動ではコンサルタントを志望。裁量の大きさ、他業界に関与する機会の多さを決め手に、物流のコンサルティング事業とパッケージシステムを持つ中小企業に新卒入社しました。
1年目は、まず製品理解のためSEとしてお客様向けのシステム導入や自社の新製品開発を担当。2年目にはプロダクトマーケティングや業務基盤の改善などに従事する中で、社内研修の講師を務める機会がありました。
その研修とは、私の1年次下の新入社員を対象に、社会人としてのロジカルシンキング、ポータブルスキルを研修するというもの。自分で教材をゼロからつくり、緊張しながら実施しました。
このとき、新入社員からダイレクトな反応を受け、学びを伝えていくことに手放しで「楽しい!」と感じたことは、今でも鮮明な記憶として残っています。これが、私が企画・実施した初めての研修で、その後の私のキャリアに大きな影響を与えることになりました。
入社3年目には、念願のコンサルティング部へ異動。しかし、物流に限らずいろいろな案件、特に人財開発の領域にも関わり、問題解決力を磨きたいと思うようになって、4年目にコンサルティング会社に転職しました。ここでは、お客様向けのコンサルティングをメインに、社内の研修や採用にも携わりました。
また、コンサルティング案件でもクライアント企業の社員を育成する機会があり、「学びの場を提供することは楽しい」という想いを強めていきました。さらに、私が自己研鑽で得た知識を社内メンバーやお客様に伝えながら、一緒に学習しながら目的を達成する場面も。学びを通じた喜びが、自分の中でモチベーションになると気がついたのは、このころでした。
一方で、学びのプロセスや必要となる環境の複雑さを実感したのも当時です。社会人の学習も単純なものではない。そういう複雑さも含めて、ここでは人財開発のおもしろさを感じられました。
2社目に10年勤務したのち、人財開発と組織開発を探求したいとの想いから、大手人材企業のグループ会社に転職しました。
社内のコンサルティングや業務設計を担当し、社外向けサービス提供前のセキュリティ審査を型化したり、社内業務ツールのサービス展開を支援したり。それと並行して、オンボーディングや人財開発領域の探求もできました。
やがて、人財開発に専念したいと考えるようになり、転職活動を開始。こうして、エル・ティー・エスにたどりつきました。
作った制度を、双方向でコミュニケーションしつつ、時代に合わせて変化させていきたい
2022年12月現在、私の主なミッションは、今年7月に改訂した人財育成制度に関連する業務を進めていくこと。たとえば、自立学習をサポートするeラーニングや、メンター制度、自己研鑽を支援する資格取得補助制度などの企画・準備・運営です。
また最近は、新制度の磨きこみを行いながら、新たに実施する昇格時研修の設計と準備にも力を入れています。今回の対象はプレリーダーや新任リーダー層。役割変化という大きな転機となる層です。
変化をどう歓迎して乗り越えていくかというトランジションまで言及するのがこの研修の特長で、コロナ禍において中々接点を設けられませんでしたが、マインドセットを大切にするエル・ティー・エスの社員にうまくマッチするだろうと思っています。
こうした人財開発に携わる上で私が大事にしているのは、双方向のコミュニケーション。制度も発展途上ですが、自分たちが時間をかけてつくり上げた制度や施策は、どうしても思い入れがあって守りたくなるもの。でも、環境や時代は変化するし、社員も変わっていくので、制度や施策も変化させていくことが大事です。
その変化の兆しをとらえるためには双方向のコミュニケーションが欠かせず、一方通行のコミュニケーションは非常に危険だと自分に言い聞かせています。この考えに至ったのは、現場エンジニアやコンサルタントを経験してきたから。
お客様の人事制度や研修を見聞きする中で、「現場の声を拾っているのかな?」と感じる事例をたくさん見てきたからこそだと思っています。自分の知識や考えにこだわらず、研修の現場やちょっとした雑談からも声を拾って、制度や施策をブラッシュアップしていきたいです。
エンジニアやコンサルタントとして従事したことを、当社の社員が抱える課題や、つまずきの想像など、「こんなサポートがあると活用してもらえるかな」という肌感覚に、仮説として活かせる部分もあると思っています。
これからも、人財開発や組織開発のプロではないからこそ気づける視点を活かしていきたいですね。
「北風と太陽」の“太陽”みたいなメンバーも悩めるミドルシニア層も、サポートしたい
エル・ティー・エスの好きなところは、メンバーのことを尊重し、良いところをちゃんと見てくれるところ。代表の樺島は、イソップ寓話の「北風と太陽」に出てくる“太陽”の話をよく引き合いに出すのですが、エル・ティー・エスのコミュニケーションはまさに“太陽”のスタンスなのです。
たとえば、自分と考え方が違う人に対して、「私はこう思うから、もっとこうしたら?」というアプローチではなく、「こういうことがやりたいなら、こういう観点でいくと、より受け入れられるものになるかもね」と言ってくれます。相手の考え方、相手がやりたいことをどうやって実現していこうか、と寄り添ってくれる人がたくさんいるのです。
また、日々の些細な仕事でも、「できました」と報告すると「ありがとうございます」と感謝の言葉を伝えてくれるのも、エル・ティー・エスのいいところ。「きちんと見てくれているのだな」といっそう貢献意欲が高まります。
こういう環境だからか、強みや弱みも、自己開示しやすいです。そうして自己理解、他者理解が進むことで、チームワークもより円滑になります。この点は、3社経験して今までにない感覚です。
そして、そんな環境になっているのは、エル・ティー・エスの理念、考え方、価値観というものが、皆さんが体現しているものだからこそ。働いていて本当に気持ちがいいと感じますし、「この人たちと一緒に」「この人たちのために」という気持ちが自然と湧いてきます。
今後も私は、自らの研鑽を続け、自分の知識や知恵を駆使して相手の人生を豊かにすることを続けていきたいです。それは何も社内の人財開発に限りません。
たとえば、当社のコンサルタントが、エル・ティー・エスの人財開発の取り組みをヒントに、お客様へのサービス提供につながるような連携ができれば、私自身も人事部も、ますます会社に貢献することになるはず。それが当社のブランディングにつながり、採用活動にリンクすることで、巡り巡って人財開発を強化することになると思っています。
来期は、階層別の研修やテーマ別研修も新たに企画中です。個人的には今後、私と同年代のミドルシニア向けの育成体制も強化したいと思っています。
一般的に育成という観点からはミドルシニア層はあまり注目されていないゾーンなのですが、キャリアやライフステージの変化が大きく、葛藤期でもあると、私自身が強く感じています。そういうときに、頼れる環境があったら嬉しいじゃないですか。
ひとりで問題を抱え込まないように、サポートできることがないか考えていきたいですね。