“人”の魅力に惹かれて入社──IT企業の業務改善コンサルタントを担当
私は2017年に当社に新卒で入社し、コンサルタントとしてIT企業を担当。2021年に育休を取得して復帰してからは、プロジェクトリーダーを務めています。私のミッションは、お客様の課題をヒアリングして、業務改善方法を検討すること。プロジェクトの中では上流工程を担い、1年単位で取り組む長期プロジェクトが中心です。
5年前に私が当社に入社した決め手は、“人”の魅力でした。大学では経営学を専攻。中小企業を助けるコンサルタントの仕事をしたいとの想いから、3つの軸で就職活動を始めました。その軸とは、「人を助ける仕事がしたい」「20代をがむしゃらに働きたい」「すてきな人と働きたい」。この3つすべてが当てはまったのが、エル・ティー・エスでした。
当社は、選考面接とは別に社員と面談する機会を用意してくれていました。同性の方、自分と同じ広島出身の方、若手の方、中途入社されたベテランの方など、5人以上の社員のお話を聞くことができました。ほかに選考を受けていたコンサルタント企業の方と比べて、「話していて心地いい」「自分らしくいられる」と感じ、当社への入社を決めました。
入社後は、当初の決意どおり、がむしゃらに働きました。若手の頃からひとりで任せてもらえるプロジェクトが多かったため、最初のころはお客様との関係づくりに戸惑うこともありました。悩んだときは、上司や先輩、以前の上司など、いろいろな人に相談できましたし、「そんな解決策があるんだ!」と思えるような実用的なアイデアをたくさんもらいました。やはり、一番重要なのは信頼関係。お客様の言葉の背景やいまの状態を掘り下げて考えることを心がけました。課題に食らいつき、少しずつ信頼を積み重ねていくことで、最終的にはどのプロジェクトもお客様と円満な関係で完遂できたと思っています。
「あなたがいてよかった」──入社3年目に成し遂げたプロジェクトで成長
どの案件にも思い入れがありますが、中でも大きく成長できたと感じているのが、入社3年目に担当したプロジェクト。ある企業のIT部門の業務効率化を検討することがミッションでした。業務システムを導入することになり、要件定義から開発、導入後の運用設計、細かな手順書作成まで、すべて私ひとりで担当できたんです。1年弱かけてシステム導入に成功し、個人的にも、自分で最初から最後までやり切れた達成感がありましたし、社内でのプロジェクト報告会で成果を報告できたことも、成功体験として印象に残っています。
うれしかったのは、その数カ月後。システムの安定稼働を見届けた後、お客様の部門トップの方からいただいたメールでした。「これまでにない、一番いいシステムの導入ができました。阪口さんのおかげです」と言っていただけて。実はその方とは、「私:絶対こっちの方がいいです」「部門トップの方:いや違う!」と激しく意見を交わす場面があったんです。それだけに、その言葉をもらったときの喜びは大きく、心の底から「がんばって良かった」と思える出来事でした。たかだか3年目の若造の分際で、貴重な体験をさせてもらったと思っています。
困っている人のところに駆けつけて課題を解決し、「あなたがいて良かった」と評価されることは、この仕事の魅力であり、一番のやりがいです。そして最近、コンサルタントとして強く思うことがあります。企業にはいろいろな考えをお持ちの方がいらっしゃるので、業務改善をする過程で意見がぶつかることはよくありますが、「前に進みたい」と考えない人はいないと思うんです。前進しようとする気持ちは皆にあるけれど、進み方や歩幅がそれぞれ違ったり、ゴールまでの道筋を見失ったり。ときに足を引っ張り合うかのような軋轢が生まれることがあったとしても、「会社を悪くしたい」と思ってる人はひとりもいない。
だからこそ、コンサルタントとしてどんな難しい場面に直面したとしても、「私たちが目指す場所はここ。そこに向かって一生懸命に頑張りましょう!」という前向きな態度を貫くことを大事にしています。
出産が転機に──安心して仕事ができる環境で、より自分らしい働き方を選択
入社4年目、26歳で妊娠し、その翌年に産休・育休を取得したことが、私にとって大きな転機になりました。妊娠中は、新型コロナウイルス感染症の影響もあって、フルリモートワークのプロジェクトを担当。妊娠8カ月まで無理なく働くことができました。産休前の引継ぎも、2カ月ほど時間をかけて後輩や同僚にスムーズに行うことができました。
育休中は、子どもがお昼寝をしている時間に資格勉強をして、中小企業診断士とITストラテジストの資格を取得。徐々に仕事モードに切り替えることができました。そして、子どもが1歳になるタイミングで復職。夫がフル在宅勤務だったこともあり、時短勤務は希望せず、フルタイムで戻りました。
ところが、いざ働き出してみると想像以上に仕事も家庭もバタついてしまい、両立がうまくできなくて。そこで、業務量を調整するのがいいか、リモートワークに変えるのがいいかと会社に相談した結果、担当を1社に絞ってもらうことに。また、先輩ママや保健師さんとも相談して、家では完璧を目指さないことを覚えました。
仕事のやり方も変えています。産前は業務内容や計画を自分の中で完結させながら進めていましたが、産後だとそうはいきません。繁忙期でも稼働時間が9〜18時になる上、子どもの発熱などで突然休まなくてはいけないこともあるからです。そこで、自分自身をリスクと捉え直して、業務を可視化するなど、ほかの人にいつでも引き継げるような状態まで下ごしらえをするようにしたんです。「子どもがいるから」と周囲から配慮してもらうことを期待するのではなく、自分というリスクを自分でコントロールしていくように心がけました。仕事と家庭のバランスのとり方は、まだまだ試行錯誤中ですが、いまは自分の中で吹っ切れた感じがしています。
会社のメンバーには、手厚いフォローをしてもらっています。担当を1社に絞ってもらったときは、人事が私に寄り添うように相談にのってくれましたし、プロジェクトの上司も忙しい中、1on1のために何度も時間を割いてくれるなど、本当によく気にかけてくれました。さらに、同僚や先輩ママ、ほかの部署の先輩や以前の上司まで、たくさんの人が声をかけてくれて。入社の決め手になった「すてきな人と働きたい」という想いがかなっていると、あらためて実感しています。
すてきな人と働けているから、仕事と育児を両立しながら夢の実現が目指せる
わが家の基本的な考え方は、“夫婦どちらのキャリアもつぶさない”こと。だから、家事は「やれるほうがやる」「属人化させない」が原則で、夫と私のどちらかしかできない作業が発生しないようにしています。いまは私が出社することのほうが多いので、子どもの送迎は夫がする代わりに料理を私がやるといった具合です。私も夫も両親が遠方に住んでおり、気軽に親を頼れない状況があるので、夫婦ふたり+便利家電を活用して乗り切っています。自動掃除ロボット、自動床拭きロボット、乾燥機付き洗濯機、食洗機は必需品。毎日忙しいですが、折を見ながら、ふたり目を考えているところです。
“人”や制度の面以外にも、当社には出産したい女性にとって働きやすい環境があると感じます。理由は、コンサルタント職はプロジェクトワークであるため、ひとつのプロジェクトを区切りに産育休などの長期休暇を取りやすいから。復帰時も、そのタイミングで始動するプロジェクトに参画しやすいメリットがあります。また、個人の事情に合わせてプロジェクトへのアサイン調整がしやすいのも理由のひとつ。当社が受注するプロジェクトは規模に幅があり、横断アサインも可能です。たとえば、つわりで出社できなくなってフルリモート案件に移った先輩ママもいましたし、私のように育休復帰後に担当するお客様の数を調整してもらうケースもあります。
いまから5年前、私は「人を助ける仕事がしたい」「すてきな人と働きたい」「20代をがむしゃらに働きたい」という想いで当社に入社しました。このうち、「人を助ける仕事がしたい」「すてきな人と働きたい」という軸はいまもまったくブレていないし実現できていると思いますが、ライフステージが変わって、「がむしゃらに働くことだけがすべてじゃないな」と思うようになりました。いまは、「家庭も仕事も犠牲にしない働き方をしていきたい」と考えています。ライフワークバランスという言葉がありますが、バランスをとろうとしてどちらも中途半端にしてしまうのではなく、両方のキャパシティを広げていくことを目指しています。
なぜなら、私には実現したい夢があるからです。それは、中小企業の支援をすること。就職活動を始めたときから抱き続けている夢です。この夢を実現するためにエル・ティー・エスに入社していますし、育休中も勉強して資格を取得するなど、少しずつ前に進んでいると実感しています。当社では中小企業向けサービスは体系化されていませんが、いつか正式にサービス化して展開したいですね。
今後、私のライフプランもいろいろ変わっていくことになると思いますが、あと何十年かある仕事人生のどこかで達成できたらと思っています。エル・ティー・エスの“すてきな人たち”となら、それが必ず実現できると信じています。