営業職としてキャリアをスタート。飛び込み営業から新規事業の立ち上げ・拡大まで経験
2023年2月現在、私はエル・ティー・エス リンクに所属し、「assign navi(アサインナビ)」というサービスの事業責任者を務めています。assign naviは、IT人材と案件のマッチングプラットフォーム。お仕事を探すエンジニアやコンサルタントの方と、案件にアサインする人材を探している会社さんが自由にやりとりできる場です。私は、そこでのマッチングがよりスムーズに行われるための改善活動を行っています。
具体的には、assign naviに携わるエンジニア、セールス、カスタマーサクセスの3チームのマネジメントを行いながら、プロダクトの企画、実行、そしてその効果測定をして、また次の施策に活かしていくといった業務を担当しています。他にも、assign naviアセットを社内の他事業に展開していくことも役割の一つ。また、新卒採用にも関わっています。
私にとって、エル・ティー・エスは4社目。これまで、営業を中心に経験を積み、新規事業の立ち上げや拡大などにも携わってきました。最初に営業職を選んだのは、これといって専門性がなかったからですが、営業力を磨いて30歳になるころには独立するくらいの意気込みでいたんです。そこで入社したのが、インターネット環境の整備やOA機器の販売などを扱う企業でした。
名刺の束を手に、ビルの上から下まで訪問して回るような飛び込み営業も経験。契約相手として見てもらえないところから信頼関係をつくることの難しさと大切さ、プロセスが良かろうと最終的な成果が得られるまで気を抜けないことなど、営業のイロハを叩き込まれました。
2年ほどその会社で働いたあと、20人規模のベンチャー企業に転職しました。ここでは、ECサイトの決済手段を増やす事業の立ち上げに携わっています。この企業にとってもECは初めての領域だったので、まさにゼロからのスタート。市場もニーズも手探りな状態から1社ずつ地道に営業して顧客を獲得していくプロセス、社内の組織や業務フロー、サービスに関連して請求の仕組みを構築するなど、幅広い経験をさせてもらいました。約6年勤務した後、ふたたび転職。今度は上場企業でした。
1拠点20名の事業を6拠点400名に。人材不足の課題感を胸にエル・ティー・エスへ
転職は2012年のとき。きっかけは、その前年に入籍したこと。将来的に子どもが生まれ、住まいを購入することを想定し、安定した環境に腰を落ちつけたいと考えてのことでした。また、それまでは営業の対象が中小および零細企業だったので、大手企業に向けた営業を経験してみたいという気持ちもありましたね。3社目で取り組んだのも、新規事業の拡大。事業内容は、主にメールによるサポートを行うコンタクトセンターの拡充でした。
当時、モバイルゲームが流行していて、ゲームを提供するプラットフォーム上でリリースされる新しいタイトルは毎月数十本。そんな中、プラットフォーム会社のレギュレーションに、「ユーザーからの問い合わせには24時間以内になんらかの返信をすること」との規定があり、ゲームの運営会社はそのための体制の整備が求められていました。
そこで、その業務を代行する事業を立ち上げることになったんです。私がジョインしたのは、もともと1社に向けて行っていたサービスを拡大していくタイミングでした。
競合が少ないブルーオーシャンのビジネスだったので、営業で苦労する場面はさほどありませんでした。なので、当時は営業以外にも、新規受注後にスムーズに運用するための体制づくりや、業務フローの構築などにも携わっていました。
やがてモバイルゲームは下火になっていったものの、スマホアプリやテレビゲームのサポートなどに方向転換することで、新たな市場を開拓。最終的には、1拠点20名だった事業を国内4拠点、海外2拠点、計400名の事業にまで育てることができました。
そして2019年、エル・ティー・エスに入社します。転職を考えた背景には、人口減少にともなって国内の生産年齢人口が不足することへの不安がありました。実は、私には学生時代にバックパッカーとして50カ国を旅した経験があります。当時、日本円が強かったこともあり、どの国へ行っても生活に苦労することはありませんでした。
ところが、そんなかつての経済力が今は失われ、今後さらに日本の国力が衰え続けるとしたら、子どもたちが大人になるころにはどうなってしまうのだろうと怖くなったんです。そんな現状を少しでも変えたいと考えていた自分にとって、生産力や人材不足の問題に直接コミットできるエル・ティー・エスはとても魅力的でした。
また、メンバーの一人ひとりがルールや仕組みを理解した上で独自に意思決定できるような組織体で働きたいとも考えていたので、社員がのびのびと働いている会社だと感じたことも、入社の決め手となりました。
安心して働ける環境づくりを。根底にある、みんなに幸せになってほしいという想い
私が日々仕事をする上で大事にしているのは、 “みんなに幸せになってほしい”という想いです。サービスを使うお客様や社内のメンバーはもちろん、その家族なども含めた人たちの生活をより良いものにしたいと望んでいます。仕事をうまく進めるためには、家族との時間などプライベートも含めて安心してすごせる環境が欠かせません。ありきたりの表現ですが、当社の社長の考えでもあり、その点にはとても共感しています。幸せの捉え方は人それぞれですが、私の場合、“心が満たされている状態”だと考えています。
たとえば、誰かのお子さんが突如、病院に行かなくてはいけなくなったとします。そのメンバーがいち早く病院に駆けつけられるようにと、ほかのメンバーがその人の仕事を奪い取るような勢いで対応するとしたら、その瞬間、助けられたほうは人の温かさに触れて充足感を覚えると思うんです。
そのように周囲の厚意に気づけるような精神状態が、心が満たされている状態。反対に、心が満たされていないときは余裕もなくて、同じ対応をされても、周囲の温かさに気づけなくなってしまうと思います。
そういう心の状態の維持も含めて環境を整えることが、良い組織づくりには欠かせないと考えています。マネジメントする立場として、私はよく次のように言っています。体調が優れないから1~2時間ほど休みたい、家族を病院に連れていかなければならないなど、プライベートで急な対応をする必要が生じた場合は、そちらを優先して構わない、と。
また、突発的な事情に限らず、日常の範囲でも個々の判断に任せています。たとえば、出社の有無についても、出社する原則はあるものの、自分の体調・事情、ご家庭の事情などを鑑みて個々の判断で選択してもらっています。
こんなふうに私は、性善説に基づいて組織を回していますが、エル・ティー・エスは、それがうまく回る組織です。それを逆手にとって悪さをしようっていう人はいないと思っているし、そう信じられる場所なんです。
この会社にいるのは、真面目で相手のことをおもんばかる根の良い人たちばかりで、チーム内には確固たる信頼関係があります。そんな人たちに囲まれながら仕事ができる環境は、そうあるものではありません。良い仕事をする上で何よりも重要なものが、エル・ティー・エスにはあると感じています。
新しい仲間と共に、より社会に貢献できるようなサービスの実現をめざしていく
私には企業と人材のマッチング事業の仕事を通じて生産年齢人口不足の問題に貢献できている実感があり、今はとてもやりがいを感じています。今の時代、転職、育児休暇など、さまざまな理由から仕事の空白期間ができてしまう人がいます。assign naviはそうしたタイミングの方が、すばやく新しい仕事を見つけられるサービス。企業側からしても、人がいない、採用できない、開発のスケジュールに見合うだけのエンジニアがいませんという課題を解決できるサービスです。そうした、人と企業のマッチングを通じて確かな価値を提供できているのがすごく嬉しいです。
また、プラットフォームを提供する立場として普段からお客様とリアルのコミュニケーションを取る機会が多いんです。サービスに対する感謝の声をいただくことも、日々の仕事の原動力になっています。
今後も、今のかたちに満足することなく、assign naviを利用する方々が求めるものを新しい事業として積極的に切り出しながら、もっと社会に貢献できるようなサービスに育てていきたいと考えています。そしていずれは、未来の子どもたちが不自由なく海外との接点がもてるような世界を実現できたらいいですね。
そのために、一緒に働きたいと思うのは、何よりまず根が良く、相手のことを考えながら行動できる人。その上で、学びへの意欲が高く、失敗を糧にチャレンジを続けていける人がマッチすると思っています。われわれが提供するサービスassign naviには2022年11月時点で5000社の法人、7000名の個人が登録しています。
しかし、ユーザーの顔をすべて見ることはできません。一部実際に接する方々の顔を思い浮かべながらユーザーのニーズに応えていくわけですから、実際に試してみると効果が出ることもあれば出ないこともあります。
そのような中でもさらに多くのユーザーに新しい価値を提供していきたいと考えています。その際、IT業界にとってよくなることなら、人材マッチングという既存の枠組みに縛られる必要はありません。新たな挑戦をしたい人には、まさにうってつけの場所です。そこに魅力を感じられる人と一緒に、新しい未来をつくっていければと思っています。