採用担当に立候補。BPOチームリーダーと兼務する多忙な日々
2022年で入社4年目となる村瀬。現在は大きくふたつの業務を担当しています。ひとつは大手自動車メーカーのBPO業務。もうひとつが自社の採用業務です。
村瀬 「ある大手自動車メーカーのIT部門における経理部署に属するひとつのチームをエル・ティー・エスで支援しています。具体的な支援としてはふたつ。まずひとつ目が、業務プロセスの運用・改善です。私たちが担当するのは入金関係の領域になるのですが、定常的に発生する請求業務や予算管理などの煩雑な業務を、正確に運用しながらより良い形に変えていく。いわば業務変革を担っています。
ふたつ目は、新たな業務プロセスの企画・設計です。お客様を取り巻く状況の変化や案件毎の特性に応じて、新たに請け負う業務が発生する場合があります。そういった新しい業務をどうやって進めていくか設計し、クライアントの合意を得ながら業務プロセスを作り、実際の運用も担当しています」
村瀬のチームでは、予算管理に2〜3割、請求業務や滞留債権督促などの入金管理に7〜8割の配分で業務を分担。業務が滞らないよう、チームリーダーとして隅々にまで気を配り、チーム全体の進捗管理をしているといいます。
昨年から、上記の業務と並行して村瀬が担当するようになったのが、採用業務です。きっかけは、自ら手を挙げたことでした。
村瀬 「入社当初から採用に興味があり、当時、新しくできたばかりの社内公募制度に応募したところ、担当できることになって。2021年の11月から新卒採用の担当になりました。その中でも私が携わるのは、コンサルティング職の採用です。私を含め5名のチームで、説明会やインターンシップを実施したり、学生さんのリクルーターを担当したり、さらには複数社が出席する採用イベントに出展するなど、エル・ティー・エスの特徴や魅力を発信しています。
当初、コンサルタントと採用の業務の割合は半々くらいでしたが、繁忙期となる春を迎えてからは、業務の9割を採用業務が占めている状態ですね」
挫折を機に芽生えた組織作りへの関心。採用担当となり、自社の魅力を再発見
もともと採用人事など組織作りに興味があったという村瀬。大学4年生で経験したある体験がきっかけだったといいます。
村瀬 「大学時代、アメリカンフットボール部に所属していました。3年生のときに大きな怪我を負って、選手として活動できなくなってしまったんです。4年生になったタイミングでスタッフに転向し、戦術を作るリーダーになったものの、あまりに勝手が違って何もできませんでした。全くチームに貢献できていない自分の不甲斐なさに絶望し、下を向いていた時期もあったんですが、『一緒に頑張ろう』と声をかけてくれた仲間のおかげで最後までやり切ることができたんです」
奮闘の甲斐あってチームは見事に優勝し、有終の美を飾った村瀬。その体験から、チームとして強くなっていくために何が必要かを考えることの意義と、組織作りのおもしろさに興味を持つようになったといいます。
村瀬 「これまでチームのパフォーマンスを上げることに主眼を置いて行動していました。今になって振り返れば、組織をより良くしたり、人を育成したりすることに関心があることを、コンサルタントの仕事を通してあらためて確認できたと感じています」
また、採用を担当するようになったことで、エル・ティー・エスの魅力と向き合うようになったといます。
村瀬 「コンサルタントの仕事をしていたときは、本社から離れたお客様先に常駐して勤務していたこともあり、会社の存在を遠くに感じていたところがありました。ところが、採用担当になると、求職者に対して自社の魅力を伝えなくてはなりません。そこで、会社のミッション・ビジョンに込められた意味を再確認したり、事業内容をきちんとおさらいしたり……。まずは自分でリサーチできるところから始めて、その後は社内イベントや勉強会にも積極的に顔を出し、社員から直接話を聞いていきました」
そうやって情報を集めていくうち、自社の魅力が自分の中でだんだんと形作られていったという村瀬。何より“人の魅力”を再発見することになったといいます。
村瀬 「さまざまな方に現場の状況を尋ねると、誰もが嫌な顔ひとつせず親切に答えてくれるんです。平たくいうと、とにかく“良い人”ばかり。ただ人当たりがいいわけでなく、しっかり自分の軸を持ち、相手が同僚でも上司でも、またお客様であっても、考えや意見をきちんと発信していける人が多いという印象です。自分の仕事やキャリアに対して明確なイメージを持っていることも感じましたね。学生さんに対して、そんなふうに私が感じたことをそのまま伝えるようにしています」
入社の決め手は、人。周囲に支えられながらも、自らキャリアを切り拓き成長
採用を担当するようになって自社の“人の魅力”を再発見したと話す村瀬。自身がエル・ティー・エスへの入社を決めた理由もまた同じでした。
村瀬 「就職活動中に出会ったエル・ティー・エスの先輩社員たちからは、仕事にまっすぐ向き合っている印象を受けました。特定のポストや肩書を目標とするのではなく、自分の人生に明確な目標意識を持って働いていることが伝わってきたんです。そうかと思えば、コンサルタントという仕事をただ純粋に楽しんでいる人もいて。人生や仕事に前向きに取り組んでいる人が多いと思ったことが決め手になりました。
同じことは、面接官からも感じていて。就活生相手であっても、最後までひとりの人間として誠実に向き合ってくれていると感じました」
入社後は、恵まれた職場環境の中、周囲に助けられながら着実に成長を重ねてきた村瀬。入社して3年目に実質的なチームリーダーとなったことで、仕事への取り組み方が大きく変わったといいます。
村瀬 「一緒に仕事をしていた先輩社員が業務を離れるタイミングが来て。立場上は2年目の1月からチームリーダーを任されていて、チームメンバーのマネジメントやお客様への報告業務など、責任がともなう業務を担当はしていたんですが、先輩社員がいなくなって初めて、『何かあれば先輩に聞ける』という甘えのようなものが根底にあったことに気づかされました。
先輩社員が業務を離れたからといって、お客様からの要求のハードルが下がるわけはありません。だからといって新しい仕事に挑戦している先輩にSOSを出すことだけはしたくなくて。業務を取り巻く状況は厳しくなりましたが、自分が原因でお客様に迷惑をかけ、それまで培ってきた信頼を失うことがないよう、より一層必死に仕事に取り組みました」
誰かのために働けることが、楽しい──仕事の中心は、“業務”から“人”へ
今後も、組織作りに関わる仕事を積極的にやっていきたいと話す村瀬。その背景には、チームリーダーで培った経験があるといいます。
村瀬 「かつては一人暮らしで守るべき家族もいなかったので、必要であれば仕事を優先できる状態でした。それを当たり前だと思っていたので、たとえば周囲の人に仕事を依頼するときでも、どんな状況でも期日までにやることが当たり前というような、“べき論”で動いている部分があったと思います。
それが、チームリーダーになって、子どもや家族がいる方と一緒に働くようになり、仕事だけがその人の人生ではない、仕事はその人にとってひとつの側面でしかないとようやく腹落ちしたんです。それからは、周囲の人の仕事以外の面にも目を向けるようになり、さまざまなバックグランドを持つ方々みんなが楽しく働けるにはどうしたら良いかを考えるようになりました」
そして今は、「誰かのために働けることが楽しいと心から思えている」という村瀬。採用業務に関わるようになって、ますますそのことを再確認しているといます。
村瀬 「採用活動を通して、学生さんと対話を重ね、その方の考え方や想いを理解したりするうちに、悩みのようなものが掘り出されていって。その解決策の糸口が見つかったりすると、すごく楽しいですね。自分の中で、人に対する興味がますます高まっていくのを感じます」
人の魅力に惹かれエル・ティー・エスに入社し、コンサルタントとして、採用担当として、“人志向”型のアプローチを磨き上げてきた村瀬。リモートワークが主流となり、業務の効率化が進められる中、そこからこぼれ落ちてしまうものを拾い上げる役割を、彼が担っていくに違いありません。