研究開発の道に進んだ男が採用に関わるまで

2020年現在、エル・ティー・エスで中途採用のグループ長として採用戦略立案から実行まで、幅広く関わる細川。細川のキャリアを紐解くと、実は新卒時の職種は研究開発職。今とは全く違う畑で働く日々でした。

細川 「学生時代は理系学部でバイオサイエンスを専攻していたので、研究職に興味があったんです。そこで、漢方薬の製薬会社に新卒で入社して、機能性食品を研究開発する仕事を担当していました。メインの仕事は研究することでしたが、次第に企画営業も担当するようになっていたんです」

製薬会社の営業には、製薬や医薬品に関する知識、細かな機能性の説明などを求められる瞬間が幾度もあります。それならば、研究開発を行っている自分自身が企画営業も担当できたほうが組織や売上につながると考えての判断でした。

細川 「分業制の組織だったので、企画営業も兼ねることは通常だとありません。しかし、新しい製品を企画して広めることは価値になると考えていたので、正しいと思うことを実直に続けていたんですよね。そしたら、その積極性を評価していただいたからか、新しく立ち上がる新規事業部門に配属されることになりました」

その後、同社内でも新卒採用に携わることになる細川。自らのアグレッシブな行動によって生まれた道でした。

細川 「僕はたまたま新卒でその企業に入社しましたが、もともとは中途採用がメインの企業でした。ただ、新卒で入社した僕のような人間が積極的に動いている姿を社長が見てくださり、新卒採用にも力を入れようと。そこで、新卒で入社した僕を『一緒にやらないか』と誘ってくださいました」

採用領域の仕事を続ける中で、細川は「さまざまな企業の風土やカルチャーを知りたい」と思うように。それが2社目への転職を決意した理由です。

細川 「いろいろな会社のカルチャーに触れる機会をつくりたいと思ったので、業種や職種は問いませんでした。採用情報を見ていたときに、たまたまBPOで常駐しながら採用支援を行う事業内容に興味を惹かれて話を聞きにいった企業があり、それが僕の2社目でしたね」

カルチャーの浸透を肌で感じて採用の成功を確信

外部からの採用支援ではなく、他社の組織の中に入り込みながら戦略立案を進められる2社目での環境は細川にとって有意義なものでした。当時の経験が、エル・ティー・エスへの転職への後押しにもなっていました。

細川 「3社目を探すときも採用や人事などの枠に絞ってキャリアを考えていたわけではありません。ただ、2社目での経験が大きな自信をもたらしてくれていたのも事実で、その中で出会ったのがエル・ティー・エスでした。小さな興味で話を聞きに行きましたが、やりたいことに溢れている雰囲気が漂っていてすごくワクワクしたんです」

面接時に印象的だったのは、自社の状況を見栄を張ることなく話してくれたこと。「こんなことがやりたいがしっかりできているとは思わない」と包み隠さず話しながら進む面接を通して、細川のエル・ティー・エスへの関心は募っていきました。

細川 「面接時に話した方が今の部署の上長にあたるんですが、ひとつの肩書きにとらわれることなく働いていて、そういう点も僕の考え方にフィットしていて好きだなと思いました。目標になる方だと素直に感じたので、ここで働いてみようと決断しましたね」

自社の採用に関わる上で、入社後に細川が最も意識したのは価値観のインプットです。カルチャーや考え方などを取り入れるために、社員に向けたヒアリングを実施していました。

細川 「テキストはもちろんのこと、話したり感じたり、五感全てでカルチャーを吸い込もうとしていました。エル・ティー・エスの社員はみんな、話していると話題や考え方が経営理念に基づいていることがわかるんですよね。これだけメンバーにまでカルチャーが浸透しているならば、採用は間違いなくうまくいくなと確信しました」

新しい環境に飛び込む上で感じられる独特の緊張感は、細川にとってはまるで働く喜びを感じるためのエンジンのよう。自身の興味から目を背けず、ひたむきに歩みを進めるからこそわかる楽しさがあると語ります。

細川 「新卒のときから今までずっと自分のやりたいことや興味に向かって走ってきたので、環境が変わったり、変化があったりすることに対しての耐性が強いようには思います。むしろ僕にとってはチャレンジができなくなることのほうが怖いというか。当たり前のことをコツコツ続けることも働く上では大切ですが、僕は変化を見つけながら働くほうが向いているなと思うんです」

大切にしているのは、しなやかな強さ

細川が仕事と向き合う上で強く意識しているのは「こだわらないことにこだわること」。言い換えるならそれは、変わることを恐れない強さ。自身が歩んできたキャリアを物語るような言葉です。

細川 「自分のこれまでの経験や学びには自信があるし、それはこれから先も揺るぎないものです。ただし、だからといって周りの意見を受け入れずに突っ走るのは必ずしも良いことではないですよね。そこで、一度自分の意見を顧みて、他の人の意見のほうが正しいと感じた場合はすぐに方向転換しちゃうんです。自分の意見にこだわらないことにこだわっている、そんな気がします」

この細川の価値観は1社目で大きなプロジェクトを任された際のエピソードがきっかけで身についたものだと言います。

細川 「とあるプロジェクトのリーダーを任せていただいた際に、周りの人を頼ることができず期限までにやるべきタスクを終えられなかった経験がありました。そこで自分の知識や見てきたものが全てではないことを知ったんです。もっと周囲の人を頼って、アドバイスをもらいながら進められたら良かったのにと、とても反省しましたね」

社会人生活の中で変わらないこともあれば、エル・ティー・エスでの生活を通じて変わったこともあります。それは「自分の“やりたい”を強く表現するようになったこと」。

細川 「エル・ティー・エスの珍しいところなんですが、中期計画を経営層ではなくマネージャークラスのメンバーがつくるんです。各部門や部署のマネージャーや中期計画と、それに基づいて実行したいことを発表する。それを聞いているうちに、自分のやりたいことを伝えることの大切や面白さをより強く感じるようになりました」

社員全体にミッションや経営理念が浸透しているからこその風土に影響され、細川もまた、自らの意思をより強く抱きながらメンバーと向き合うようになりました。

細川 「仕事をする中では、年齢や経歴などによる関係性のハードルを生まないよう心がけています。礼儀はきちんとするけれど、話しにくい雰囲気はつくらず、誰しもが平等に接することができる関係性といいますか。良い仕事をするために集まっているメンバー同士に良いも悪いもありません。ですから、思ったことをなるべく伝え合うことで、見えないハードルをつくらないようにしています」

あらゆる“機会”をつくりたい。それが生きる理由だから

社内の深い理解に力を注いだこれまでのフェーズを終えて、細川は2021年の採用拡大に向けた体制づくりに取り組んでいます。具体的には、2021年には50名ほどを採用できる仕組みを創ることを目標に掲げています。

細川 「採用規模を大きくするために、まずはエル・ティー・エスを多くの人に知ってもらう必要があると感じており、エージェントさん経由での採用に限らない、新しい採用手法にチャレンジしています。今年からはダイレクトリクルーティングやソーシャルリクルーティングなどにも挑戦してきました」

来年にはリファラルリクルーティングも取り入れ、社員経由の採用も目指す意気込みです。また、採用人数の増加だけではなく、採用の“オムニチャネル化”にも取り組んでいます。採用をスポットで捉えるのではなく、長い目で見ることによって候補者一人ひとりとのつながりを強くすることを目指しているのです。

細川 「たとえば、ユニクロさんは店舗で商品を見て、オンラインストアで購入するというオムニチャネル化に成功している企業。それと同じことを採用でもやりたいなと考えています。セミナーに参加してくださった方が、どこかのタイミングでふとエル・ティー・エスを思い出して応募してくれたり、一度は採用を辞退した方がキャリアを積んで入社してくださったり、長期的な目で見て思い出してもらえる仕組みを創っていきたいなと」

機会をつくること──細川はそれを生きる上で続けたい営みと語ります。

細川 「採用候補者の方がエル・ティー・エスと出会う瞬間を創ること。自分のチームのメンバーのチャレンジできる仕事の幅を増やすこと。悩んでいる友人に手を差し伸べること。なんでも良いから自分が動くことで誰かの機会をつくれたら、と思っていますね。僕自身の生きる上でのミッションです」

細川は自身の使命を果たすべく、したたかに、そしてしなやかに、自身の人生を歩んでいきます。