探究を続けた自分の理想とするコンサルティングスタイル

ITやモノづくりに興味のあった高橋は、学生時代からプログラミングを学び、エンジニアとしてIT業界へチャレンジしたいと考えていました。

高橋 「最初は漠然と世の中の役に立つモノを提供していけたらいいなと、組み込み系ソフトウェアを制作する会社に絞って就職活動を行いました」

希望する会社に就職はできたものの、配属されたのはSAP社の展開するERPシステムを開発する部門でした。希望とは異なったがお客様の要件を整理して設計に落とし込む開発作業は「非常に楽しかった」といいます。しかし、正直なところ物足りなさを感じる部分もありました。

高橋 「当時所属していた会社は二次請けで、設計と実装を行っていました。モノをつくる楽しさはあっても、お客様の姿が見えないので、どんな困りごとがあって、どのように役立ったのかなどがわかりません。次第にお客様の声を直接聴けるポジションで、違った景色を見てみたいと思うようになりました」

そこで高橋は、開発も請け負うコンサルティング会社に転職します。そこではSAPを扱っていた実績を見込まれ、SAPが中心となるプロジェクトにアサインされます。お客様と直接会話ができることで責任範囲も広がり、厳しさを増しますが、一方でやりがいも感じることができました。

高橋 「でもSAPのERPパッケージの範囲が基本になるので、ERPで実現できない課題は、プロジェクトの対象外になってしまうんです。プロジェクトは予算と時間の制約があるので課題を整理してスコープアウトすることも必要ですが、“SAP外の課題はお客様側で解決を”という姿勢で本当にいいんだろうかと疑問を持つようになりました」

その疑問を解決するために、高橋は転職を決断します。次に入社したのは、コンサルティング会社出身のマネージャーたちが中心となってサービスを展開するブティック型のコンサルティング会社で、メンバーそれぞれが専門性を持ち、成果に対して非常に厳しい社風でした。

高橋 「求められる仕事のクオリティがかなり高く大変でしたが、お客様の課題に対しても包括的に支援でき、大きなやりがいを得られましたね」

しかし2、3年が経った頃、高橋に新しいチャレンジをしたいという欲求が高まります。

さらに自分を成長させるためには、個を磨き上げるだけでなく、チームをまとめあげる経験、マネジメントの経験をしてみたいと考えるようになります。そんな時、知人から紹介され、エル・ティー・エスに出会います。

仲間がいるからモチベーション高く、お客様に喜ばれる仕事ができる

高橋 「出会った当時のエル・ティー・エスは今より規模も小さく、企業としても成熟しきっていませんでした。面談で、ここなら若くても、マネジメントの経験をつめるチャンスがあるのではないかと感じたんです」

新たなステージへと一歩を踏み出した高橋。チームで成果を上げていくエル・ティー・エスのスタイルが魅力的に映りました。入社当時から現在まで高橋は仕事をするうえで、一貫して“仲間”を重要な存在に位置づけています。

高橋 「この業界で経験が長くなればなるほど、体力面、メンタル面でものすごく大変な時期があります。

それでもモチベーション高く取り組めるのは、責任感やお客様からの期待・信頼に応えたいという想いだけでなく、仲間に恵まれている面が大きいと思うんです。お互いに刺激しあえて、大変な時も冗談を飛ばせる。そんな仲間に恵まれたプロジェクトは、よい思い出として記憶に残っています。何をやるかは大事ですが、“誰とやるか”も大事なんです」

仲間との関係の質がチームとしてお客様へ提供する価値にも影響を及ぼすからこそ、組織の中では安心感や信頼を築ける環境を大事にしたい、高橋はそう考えています。

3つの転機が、組織のマネジメントという新しい才能を育ててくれた

エル・ティー・エスでの最初の転機は2015年、入社4年目にして部門長に任命されたときにありました。 

当時は「自分はプロジェクトのマネージャーはできても組織のマネージャーとしてはまだ早い」と思っており、退職した部門長の後任の話があったときは、想像もしていなかったといいます。 

部門長を勤めた2年間は、反省する点が多いと当時を振り返ります。 

高橋 「部門長として数字の責任は果たしてきたものの、メンバーのひとりひとりと向き合う時間をもっとつくったり、個人や組織の成長という視点で考えたりという働きが少なかったと思うんです。たとえどんなに結果を出していても、それが大事だったなと。 

それに、どこかでリーダーらしく振る舞わなければならないとか、部門長らしく良く見せようとか、肩肘はっていたところがあったんですね。でも本当はいろんなリーダーのかたちがあっていい、自分なりのリーダー像をつくっていけばいいと、経験を重ねることでようやくそう思えるようになったんです」

そして2017年、エル・ティー・エスは東京証券取引所マザーズ市場へ上場。高橋は、その式典へ参加できる十数名のメンバーのひとりでした。

高橋 「十数名のひとりに加えてもらえたのは、会社が私に期待しているというメッセージだと肌で感じました。エル・ティー・エスという会社に対する想いが変わった瞬間でした。あれ以来、より会社や組織、メンバーとその家族の幸せを考えるようになりましたね」

式典から2年後の2019年、高橋は執行役員に就任します。以前の部門長就任は想定外でしたが、このときは「ある意味、気持ちの準備は整っていた」といいます。 

高橋 「あるサービス領域に関しては、自分が引っ張っていかないといけないんだろうなと自覚が芽生えていましたね」

約80名が所属するビジネスコンサルティング部門は1部と2部にわかれ、高橋は1部のメンバーを統括します。目下、高橋が注力するのは各サービスの中心になる“サービスリーダー”の育成です。

高橋 「エル・ティー・エスの強みをより明確にするためには、リーダーはすごく大切です。80名のなかに、それぞれに強みやオリジナリティをもったチームが生まれ、そのひとつひとつがエル・ティー・エスを支えている柱になっている、そんな組織構造を実現するには、まずリーダーの育成が重要なんです。

キーマンとなるサービスリーダーを立てて発信することで、そこに共感したメンバーが集まってくる。そういう組織環境をつくっていきたいと思っています」

高橋が今見ているのは、個人だけでなく会社全体の成長なのです。

子どもや孫の世代に、日本をよい状態で引き継ぎたいという想い

「日本の企業を元気にしたい」

日本人として生まれた以上、日本に対する想いを大切にしたいと高橋はいいます。

高橋 「この30年間、日本の国力はさまざまな面で低下していると言われていますが、わたしは自分の子や孫の世代に、日本をもっとよい状態で引き継ぎたいんです。その日本再興の鍵は、DX(デジタルトランスフォーメーション)にあるといわれており、まさにわたしたちの出番なんです」 

「2025年の崖」という言葉とともにDXが急がれる日本においては、コンサルティングについても、これまで通りでは立ち行かないと高橋は考えています。

高橋 「ひと昔前のコンサルティング会社は、方向性や進むべき道を示すだけでよかった。でも今はその後の道をいっしょに歩んでいくことも求められるんです。DXについては特にそう。

『DXの対象にすべきプロセスはどこなのか。どのように推進してよいかわからない』といったITソリューションの変化に対する不安など、お客様の想いや感情を大事にしながら、お客様と同じ目線で、現場にどっぷり入り込んで支援する。そんなエル・ティー・エスのコンサルティングスタイルが今、世の中に求められているんです」

1社でも多くの日本企業を元気することができたのなら、それが必ず日本全体の再興になる。そう高橋は信じています。 

高橋 「日本がよい状態になることは、グローバルな視点でも、必ずよい影響を与えるだろうと思います。自分に子どもが生まれてから、特にそんなことを考えるようになりました。“日本づくり”に、コンサルティングサービスを通じて、少しでも貢献できたらいいなと思っています」

刺激しあえる仲間とともに、日本再興に向けて、高橋は確実に歩みを進めています。