リモートワークで遠のいた雑談の機会

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▲週に1回配信したメルマガ

LINE Fukuokaの大きな魅力は、全国から集まった、バックグラウンドもさまざまな「ともに働く人」、つまり社員たちです。

しかし、新型コロナウイルス感染拡大をうけて在宅勤務を導入すると、「ともに働く人」と触れ合う機会が減ってしまいました。働き方や生活が大きく変化し、社員から不安の声が聞こえるようになったとMarketing Communication室の青木 真理はいいます。

青木 「LINE Fukuokaのオフィスには、社員が食事や休憩に使えるカフェがあります。昼休みになると部署を越えた社員たちが集まって、あちこちで雑談していたんです。そういったコミュニケーションの中から生まれた趣味のサークルもありますし、全社イベントなども頻繁に開催していました。もともと社員同士のつながりが強い会社です。

リモートワークになると、『雑談の場がなくなってしまい寂しい』『一緒に働くメンバーの顔が見えず孤独を感じる』といった不安の声が寄せられました。中には『社内のコロナ対応がどういう状況になっているのかわからない』といった声もあり、私たちは何か対策をしなければと危機感をおぼえました」

そこでLINE Fukuokaでは、オフィスでの雑談に代わるコミュニケーションとして、メールマガジン「LFK Press Weekly」を週1回配信することにしました。発案したのは、青木と同じMarketing Communication室で社内広報を担当する酒井 優子です。

酒井 「オンラインで全社員にコミュニケーションがとれ、すぐにアクションを起こせるツールはメールだと思い、メルマガにすることを提案しました。

メインコンテンツにしたのは『最近どう?』『わが家のアイドル』など、社員の日常を伝えるQ&Aです。在宅勤務での孤独や不安を和らげ、バラバラの場所で働いていても、仲間を感じてもらえるようにしたいと思いました。

また、社内のコロナ対応方針についての不安も解消できるよう、関連情報もコンテンツに含めました。各担当者の顔を見せながら、タイムリーな情報を届けられたと思います」

酒井はさらに、このメールマガジンが広報からの一方通行のコミュニケーションにならないよう、社内から配信サポーターを募集。社員参加型のプロジェクトに進化させます。

酒井 「配信サポーターを募ったところ、30名ほどが手をあげてくれました。なるべくリアルタイムで情報を伝えたかったので配信頻度は週1回。簡単なことではありませんでしたが、配信サポーターがネタを考えたり意見交換をしたりと一緒に取り組んでくれたことで、配信負担の軽減にもつながりました。

メルマガへの反応は好評で『他の社員がどのように過ごしているのかがわかり、安心した』とポジティブな声をいただきました」

オンラインランチで雑談の場を再現する

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▲子育て部「オンラインハロウィン会」の様子

メルマガ配信後の社内アンケートでは、「メルマガを読んだ後、気分転換になったか」という質問に対し、100%の社員が気分転換になったと回答。一方、「雑談のきっかけや雑談に代わるコミュニケーションになったか」という質問に対しては、「なった」が78%という結果でした。

酒井 「メルマガの発信を受け取るだけでは、雑談までは再現できないことがわかりました。多くの社員は、オフィスに出社しているときのような、廊下やカフェで出会って始まる雑談の場がなくなって不安を感じているのですから、別の施策を考える必要があります」

そこではじめたのが、「Virtual Café」です。

酒井 「『Virtual Café』は、昼休みに共通のテーマに関心がある社員で集まるオンラインシャッフルランチです。コロナ禍以前のオフィスのカフェのように、偶然の出会いや、次のコミュニケーションが自然と生まれる場になってほしいという願いからとった名前です。話したい内容を事前に募集し、その中からテーマを設定。興味を持つメンバーが集まり、雑談やトークを楽しみました」

「Virtual Café」には、社員数の約1.4割にあたる総勢168名が参加。期待していた通り、次の自発的なコミュニケーションも生まれました。

青木 「パパ・ママ、プレパパ・プレママをテーマとした回の参加者たちが声を掛け合って、新たなサークル『子育て部』が発足しました。オンラインで子どもを交えたハロウィン会を行ったり、子育てグッズの譲渡をしたりと、部署の垣根を越えた交流の場になっています。

在宅勤務の状況下、オフィスで働いていた時と同じように雑談することができた。社員にとって満足度が高い施策だったと思います」

社員ニーズをくみ、オンラインランチは公開インタビューに

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▲社員公開インタビューの様子

期間限定で実施したオンラインシャッフルランチ「Virtual Café」。実績を振り返り、Marketing Communication室のメンバーは、この取り組みを継続するかどうか検討しました。

雑談の場を作る、という目標は達成しましたが、課題も残っていたのです。昼休みという限られた時間、初めて会うメンバーとの会話。誰もがすぐに楽しむことは難しかったと酒井はいいます。

酒井 「初対面特有の探り合いの時間が必要なこともありますし、そもそも人と話すことが得意でない人もいますよね。

しかし、『COOを囲む質問会』をテーマに開催した回に、普段は参加しない顔ぶれが揃い、過去一番の視聴者数になっていたことがヒントになりました。社員は、普段接点のないリーダー層の話を、ラジオ感覚で聞ける機会がほしいのかもしれないと気付いたんです。

『知りたい』と『話したい』のニーズは別々にある。だから、社員が出会うという目的は変えずに、部長級以上のリーダーに公開インタビューをするラジオのような形式にアップデートしました」

こうして始まったのがオンライン公開インタビュー「LINE Fukuoka Channel」。所属部署や業務だけでなく人となりにも触れられるよう、経歴や仕事観、プライベートを中心に質問を組み立てています。

酒井 「『LINE Fukuoka Channel』には、2021年8月までに社員の6割にあたる、のべ713名の社員が参加しました。仕事面以外での話を聞くことができたこともあって、『以前よりもリーダーとの距離が近く感じられるようになった気がする』といったコメントが多く寄せられました」

運営面では修正もありました。インタビュイーである部長級以上のメンバーから「期待していたような体験ができなかった」という声があがったのです。

酒井 「オンラインインタビュー開始当時は、視聴者である『社員』の感想や満足度を優先していました。この指摘を受けて気づいたのは、インタビュイーも『社員』だということ。インタビュイーにも満足してもらえなければ、施策として成り立ちません。

打ち合わせ時間を長くとり、インタビュイーがインタビューで何を得たいのかをヒアリング。ニーズをしっかりくみ取るようにしました。

また、インタビュイーとつながりのある社員をゲストに巻き込んで、さらに魅力を掘り下げられるように工夫しました。そうすることで、視聴者とインタビュイー、双方の満足度をあげることができたんです」

社員の声で進化する社内コミュニケーション

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▲Marketing Communication室のメンバー

「ともに働く人」とのコミュニケーションの場をオンラインで作ってきたLINE Fukuoka Marketing Communication室。一連の施策の中で常に心掛けていたのは、「やって終わり」ではなく、社員からのフィードバックを活かして、施策をどんどんよくすることだった、と青木と酒井は口をそろえます。

青木 「全社員に向けたインターナルコミュニケーションを担当している部署だからこそ、社員の声をしっかり聞き、より良い方向へ進めるように取り組みました。すべての施策で事後アンケートを取り、ブラッシュアップして進化させてきました。

現在、LINE Fukuokaでは在宅ワークとオフィス勤務を組み合わせた『Hybrid Working Style』を導入しています。今後はオンラインでもオフラインでも同じ体験や満足度が得られるようアップデートを続け、社員のコミュニケーションをサポートしていきたいです」

酒井 「LINE Fukuokaで働く魅力は『ともに働く人』。多様なバックグラウンドや経験を持つメンバーが集まっています。自分の会社にたくさんの魅力あふれる仲間がいるのに、働き方が変わったせいで『どんな人が働いているのか知らない』になってしまうのはもったいないと思います。

私たちの施策が、『ともに働く人』とのコミュニケーションのきっかけになれば嬉しく思います」

LINE Fukuokaのチャレンジは続きます。

※本記事は2020年4月の取り組みについて取材したものです。