声に寄り添うだけでなく、課題解決が使命。より良いユーザー体験のために

──担当されているカスタマーサポート業務やサービスについて教えてください。

久世 「『LINEギフト』におけるカスタマーケア業務を担当しています。LINEギフトは、『LINE』を通じて友だちに手軽にさまざまなプレゼントを贈ることができるサービスです。年々ユーザー数が増え続けており、それにともなってお問い合わせの数も増加してきました。

私たちは、問題や疑問の解決に向けたサポートを主に行っていますが、その後のデータ分析や改善企画も大切な業務です。お寄せいただく声はサービスに還元して、より良いユーザー体験につなげていきたいです」

──業務の中で、特に大切にしていることはありますか?

久世 「業務で大切にしているのは、『Users Rule(全ての原点は、ユーザーニーズ)』という視点です(※)。 お客様へのご連絡には、基本的にはメールを使います。文字によるやり取りだからこそ、双方で行き違いが生まれないよう、言葉選びに気を配り、わかりやすい表現をつねに心がけています。

お問い合わせをいただくのは、トラブルや不具合が起きてしまったときが多く、お客様は不安や心配を抱えているはず。少しでも早く安心していただくためにも、お客様に寄り添った対応ができるよう、当事者意識を持って工夫するようにと、チームメンバーにはことあるごとに伝えています。

入学・卒業など季節ごとのイベントが発生する時期になると利用頻度が高くなります。利用者の増加にともなってお問い合わせが増える繁忙期でも、“お客様のほうを向くこと”を忘れず、一人ひとりのお客様と日々向き合い、業務を進めています」

※参考:LINEグループには「LINEらしいやり方・考え方」をまとめた11のキーワードLINE STYLEがあります

感謝の言葉を意識的に。フラットなコミュニケーションが風通しの良さのカギ

──複数の部署・サービスを担当されているそうですが、難しさはありませんか?

久世 「アシスタントマネージャーとしてLINE Payのカスタマーケア業務に従事し、1年が経過したタイミングで、『LINEギフトのカスタマーケアも見てほしい』と部署兼任のお話がありました。正直なところ、ふたつの部署のアシスタントマネージャーを兼任することに不安はありました。しかし、メンバー間でコミュニケーションを取ることは好きでしたし、そのスキルを評価してもらえたと聞いて、挑戦してみようと思えたんです。

アシスタントマネージャーの業務は、とにかく多岐に渡ります。お問い合わせ対応のフロー構築や、チームの基盤作り、運用構築、他部署との連携をはじめ、チーム全体のKPI達成に向けたさまざまな数値管理、メンバー個人のスキルアップに向けた取り組み、そしてサービスへの改善提案など。

ふたつの部署の業務をスタートしたころは、体感として業務量が2倍以上になってしまった印象がありました」

──どのようにして乗り越えられたのでしょうか?

久世 「業務を円滑に進めるために、数値分析前のリサーチや数値報告など、任せられる業務をメンバーに割り振ることに。それまで自分で業務を抱えすぎる傾向がありましたが、いったん業務の棚卸しをしたことで業務の標準化・効率化が実現し、ふたつの部署を見られるようになりました。

その結果、仕事やメンバーに対する考え方も大きく変化しました。『自分ひとりができることには限界がある』『周りの支えがあってこそ成り立っている』と実感できたことで、メンバーとのコミュニケーションの中で、自然に『ありがとう』という言葉が出てくるようになったんです。

それを意識するきっかけになったのが、360度評価でした。これは、上司だけでなく、同僚や後輩を含む全方向から評価を行う制度で、伸ばす点や改善すべき点をフィードバックし、成長を支援することを目的としています。『久世さんが助かったと言ってくれるのがうれしい』『ありがとうと言ってもらえるので、次に気づいたときも、ちゃんと伝えようという気持ちになる』といったコメントをもらって、言葉できちんと感謝の気持ちを伝えることの大切さをあらためて自覚しました。

また、企画や戦略について話し合うときは、トップダウンで進めるのではなく、『これについてどう思う?』とメンバーに逐一相談しながら、業務に落とし込んでいくように心がけています。そんなメンバー間のフラットなコミュニケーションもまた、チーム内の良い空気感や雰囲気作りに役立っているのかもしれません」

いただいた声をお客様に還元。サービスの品質向上に貢献できるのがやりがい

──久世さんが考える、業務の魅力とは?

久世  「とくに印象に残っているのは、お客様の声をサービスに還元し、課題解決につながったことを実感できた経験です。

お客様から、サービス内で開催中のキャンペーンについて、内容がわかりづらかったり、Q&Aページへの導線が長かったりといったご意見をいただくことがあります。

私たちはそれらをもとに、改善に向けた相談を事業部とします。すぐに改修できる部分については、すぐに対応し、初期開発段階から改修が必要なケースは、詳細を確認しながら適切に対応をしています」

──初期開発段階からとなると、キャンペーン開始後の改修は難しいですね。

久世「はい。キャンペーン終了後にはなりますが、定期的に事業部へ提出している報告の中に、いただいた声は『キャンペーンに関するお問い合わせ』として、実数と増加の度合いを改善提案とあわせて提出しました。それがきっかけになり、次のキャンペーンでは提案が実装されました。結果、キャンペーンに関する同様のお問い合わせの数が激減したんです!

このとき、お客様の声をサービスに還元して課題解決につながったことを実感しました。同時に、私たちはお客様の声と向き合い、それをサービスにつなげる立場であることも再認識しました。

今では、キャンペーン開始前の企画段階から『カスタマーケア担当からの改善希望』として、事前にお客様目線での意見を出すことも始めました。

お客様に寄り添うというからには、ただひとつの声もないがしろにしたくないという想いはあります。全てのお客様にとってのサービス向上を目指して、少数のお声に対してもきちんとお応えしていきたいですね」

最前線で、お客様の体験を変えていく。カスタマーケアに求められる自覚

──これから実現したいことやチャレンジしたいことはありますか?

久世 「私が担当しているサービスはどれも魅力的です。たとえば、LINEギフトのサービスはなかなか会えない相手にギフトを贈ることができます。ネットショッピングのような手軽さもありながら、気持ちを込めた買い物(贈り物)ができる。気持ちのこもったアイテムは、受け取り手にとっても特別な価値になります。

もっと多くの方に知っていただき、使っていただきたい。そのために、カスタマーケアができることは少なくないはずです。

私たちカスタマーケアがいるのは、お客様にとても近いところだからこそ、ユーザー体験を変えることもできるはずです。お問い合わせいただいた際の私たちの対応はもちろん、お客さまの声をサービスに還元するという意味でもユーザー体験は変わってくると思います」

──そのために必要なものを教えてください。また、どんな方と一緒にチャレンジしていきたいですか?

久世 「やはり、『Users Rule(全ての原点は、ユーザーニーズ)』です。その視点を持った上で、より良いユーザー体験のためにカスタマーケアがあるという自覚を持つことが必要です。

お客様が抱える課題を解決して、ユーザー体験を変えるような改善提案は、思いつきで実現できるものではありません。お客様の声を正しく把握するのはもちろん、データとして傾向を分析するなど、どちらかというと地道な作業が必要です。一緒に働く方には、そうした前段階の業務をきちんとこなす必要があることも、理解していただけたらと思います。

『お客様にとってより良いサービス、より良い体験につながるものをアウトプットしていきたい』という強い意思を持った方と出会えることを楽しみにしています」