自分次第でその人の人生を良い方向へ導ける仕事を。その想いを携え人材業界へ
2022年12月現在、入社6年目で課長を務める萩下。そもそも人材業界に関心を持った理由は、意外なところにありました。
萩下 「実は、大学時代は教員になりたいと思っていたんです。ただ、部活に打ち込むあまり単位が思うように取得できず、教員になれないことがわかって。就職活動を始めて、さまざまな仕事を調べる中でたどり着いたのが人材派遣の仕事でした。
この仕事は、人の大事なタイミングに立ち会えますし、自分次第でその人の人生を良い方向へ導けるという点で、教員の仕事に通ずる部分があると感じたんです」
そこから萩下は、数ある人材派遣会社の中でライクスタッフィングを就職先に選択。企業と派遣スタッフの両方にワンストップで関われる所と、“人”に魅力を感じたことが、その決め手でした。
萩下 「人材の仕事を成り立たせるには、企業様と派遣スタッフの方、両方の視点が重要です。そう考えたときに、双方の目線にも立ちながら、最適な手段やマッチングの方法を考えられる会社で働けば、スキルアップにつながると考えました。
また、当時の面接官と自分の感覚が合っていると感じたことも、個人的には大きかったですね。人材派遣の会社はたくさんありますが、扱っている仕事のジャンルや業務内容に大きな違いはないと感じました。だとしたら、一緒に働く人との相性や自分が成長できる環境かどうかを大事にしたいと思ったんです」
2017年に入社後は、最初の1~2週間の研修で社会人としてのマナーや人材派遣ビジネスについての知識を学習。配属先は東海支社でした。
企業様への提案も、派遣スタッフ管理も、時に周囲を頼りつつ1人でやりきった2年半
萩下の入社後最初の配属先は、東海支社セールスプロモーション2グループ(現・営業課)。イベント専属担当として、家電量販店や大型ショッピングモールで行うイベントの運営業務に2年半携わることになりました。
萩下 「企業様に『こういったイベントをしませんか』というご提案をして、イベント実施後の結果をフィードバックしつつ、次のご提案につなげるのが基本的な業務です。これに加えて、派遣スタッフの方への販売研修や人員配置、当日の流れの計画策定も担うことになります。
イベントに向けて準備をし、実行するというサイクルの繰り返しでした。20店舗、50人の派遣スタッフの方を1人で担当していたので、もちろん大変な面もありました。
ただ、困ったときに相談しやすい環境はありましたし、派遣スタッフの方の新規採用が難航したときは上司が率先して対応してくれたので、孤独を感じることはなかったです。また、配属当初に、上司や先輩への同行を通じて営業の基礎を学べましたから、仕事にも慣れやすかったと思います」
ここでの責任感を持って業務に取り組む姿勢が認められ、東海支社 支社長の推薦を受けて2019年12月に異動を果たした萩下。このときの異動先が、萩下が現在も所属する、通信業界の人材派遣事業を行う東京本社セールスプロモーショングループ1グループ(現・営業部営業1課)でした。
萩下 「派遣スタッフの方が長く働き続けられるようなフォローと、リクルーティングをしながら、派遣スタッフの方を増やしていくことが、この部のミッション。リクルーティングに関しては、採用課と連携して行います。流れとしては、まず採用課が求人情報メディア経由で派遣スタッフの方をリクルーティング。派遣スタッフの方たちに案件を紹介し、『ここで働きたい』となったら営業課が引き継ぎます。
その後、企業様に派遣スタッフの方をご提案した上で行うのが、双方を引き合わせる“顔合わせ”。派遣スタッフの方が安心して働けるよう、職場環境や業務内容について確認することを目的としています」
部署が変わり、業務内容もミッションも変わった萩下。異動直後から、新たな壁に直面することになります。
ぶつかった壁を乗り越えるため、考え方を見直し、行動を変え、信頼をつかみ取る
派遣スタッフの方のフォローがうまくできない、というのが、人材派遣の専門部署に異動してぶつかった壁でした。
萩下 「考えられる原因が2つありました。1つは、自分の考え方。異動前の部署は業務委託の要素が強いため、企業様の対応業務が多かったんです。その働き方が異動後も抜けきらず、派遣スタッフの方への対応が二の次になっていました。
もう1つは、派遣スタッフの方々との仕事に対するスタンスの違い。派遣スタッフの方の中には、現実的ではない条件を希望される方もいらっしゃいます。それに対して事実ベースで対応すると、『じゃあ辞めます』と返されてしまうことが多くて。派遣スタッフの方から『頑張ってみよう』というモチベーションを引き出すような対応ができていなかったのです」
どうしたらいいのだろうか、と考え抜いた萩下。見出した答えは、“派遣スタッフの方への感謝”でした。
萩下 「自分たちの売上やお給料は、派遣スタッフの方が働いてくださっていることで生まれるもの。そのことをあらためて実感したときに、派遣スタッフの方に気持ちよく働き続けていただくために頑張りたいと思うようになったんです。
それを機に、『派遣スタッフの方が何を求めているのか』を一番に考えて行動するように変化しました。対面で会う頻度を増やしたり、初対面の顔合わせや本登録のときに関係性を築いたり、面談時に現職の話に加えて将来のこともお聞きしたり。 今の仕事への意味を見出し、意欲的に勤務できるようなマインドセットを持っていただけるようにサポートしていったんです」
行動が変わったことで、萩下は少しずつ手ごたえを感じ始めていきます。
萩下 「致し方ない理由で仕事を辞められる方もたくさんいらっしゃるのですが、そうした方々からの『仕事をもう1回紹介してください』という連絡の頻度が増えました。最近では、月に2~3回はそういった連絡をいただきます。頼ってもらえるのがまずうれしいですし、担当時の対応が信頼に値するものだったのかと思うと、励みになりますね」
こうした変化を経て、派遣スタッフの方からの声をやりがいに感じている萩下。企業様からの信頼を得ることも、営業としてのモチベーションの1つになっています。
萩下 「求められる実績をしっかり出していると、当社への発注数が徐々に増えていくんです。そんなときは、企業様からの信頼をダイレクトに感じました。『ライクスタッフィングさんに最初に声をかけたので、人材を頑張って探してください』とご連絡いただくこともあって、頑張ろうと思えますね。
企業様との良好な関係性づくりにおいては、定期的な訪問と、密なコミュニケーションに加え、今の求職者の動向など、業務には直接関わらない情報提供をしてきたことも助けになったと思います。そうした情報をお伝えすると喜んでいただけるんですよ」
新たな業界での新規営業に意欲。働きたくても働けない人のための雇用創出を
2022年6月からは、営業1課で課長を務めるようになった萩下。10名の課員の育成を行っています。
萩下 「課員には、派遣スタッフの方の採用率を上げるために、顔合わせの準備の仕方について教えたり、派遣スタッフの方に長く働いてもらうための面談内容や労働環境整備の工夫の仕方を伝えたりしています。このほか、入社1~2年目の社員の顔合わせへの同行や、新規のお客様に社員を紹介することなどが、課長職の主な業務です」
北関東エリア内にある通信事業者様や携帯販売代理店様50~70社に対し、約400名のスタッフの方を派遣するのが、この部署の業務。10人という少数精鋭のメンバーでその業務ができているのは、一人ひとりがしっかりと対応できるようサポートする、萩下の支えあってのものなのです。
萩下 「今後は、通信業界以外の業界での新規営業にも注力していきたいです。自分の今持つビジネススキルが、業界や仕事の内容を変えて、どれだけ通用できるのかを知った上で、成果をあげつつ、役職としてもさらなる高みをめざしたいと考えています。
また、会社としても、働いてくださる派遣スタッフの方を増やしつつ、売上をあげていくために、案件のバリエーションを増やしていく必要があります。そういった会社の方向性とも私の目標は重なるんです」
これまで約6年間人材事業で経験を積んできた萩下。その目には、人材業界で働くことの魅力はどう映っているのでしょうか。
萩下 「雇用の創出が最大の魅力だと思っています。派遣スタッフの方の中には、親の介護をしなければならない、住んでいる場所の関係で働き口が限られているといった外部的な要因で、働きたくても働けない方々もいらっしゃいます。そうした方々とお話しする中で、やりたいことを見つけるお手伝いをして一緒に、働き口を探して、仕事につなげていくことはすごく意味があることだと思っています」
最後に、人材業界を志望する学生に伝えたいことがあると語る萩下。その言葉の中に、“人”を大切にする萩下らしさをにじませます。
萩下 「人材業界の仕事は、ほかの業界や業種よりも自分の存在価値を高められる仕事だと感じています。というのも、派遣や人材紹介の仕事では、仕事内容に会社ごとの違いはほとんどありません。だからこそ、派遣スタッフの方々から選んでいただく上で、“人”が問われることになると思うんです。人となりで勝負したい方には、ぜひエントリーしていただきたいですね」
自分の存在価値を高めたいという想いと、人材業界においては“人”がかなめになるという信念。その2つの軸が、今もこれからも変わらず、萩下を支え続けます。