「エキスパート保育士」と「保育士」、働き方に決定的な違い 

▲求職者の方と電話面談中

聞き慣れない「エキスパート保育士」という職種。一般的な「保育士」とは働き方にどのような違いがあるのでしょうか。

ライクスタッフィング株式会社(以下、ライクスタッフィング)東京本社営業2部・保育グループに所属し、エキスパート保育士の採用と、保育園への派遣業務を担当する小松はこのように語ります。

小松 「一般的に保育士は、就職した園でずっと働くことになりますが、エキスパート保育士は、配属された園で保育士として働く過程でキャリアを選択することができます。『保育士以外の職種を経験してみたい』と思ったときには、事務や運営など違う職種へ転換することができますし、もちろんそのまま保育士として経験を積むこともできます。

就業にあたって保育士の資格は必須ですが、資格を活かして保育士として働きながら、その先のキャリアに選択肢があるというのが、エキスパート保育士の特徴です」

そもそもライクスタッフィングでは、独自に「エキスパート職」という働き方を設定しています。モバイル販売、コールセンター、保育、介護、物流、建設を中心に、数年程経験を積んだ後に4つのコースからその後のキャリアを選択することができます。いわば、会社にいながらジョブチェンジするチャンス。

エキスパート保育士についても同様で、ライクスタッフィングの社員として採用されて保育士職として働き始めた後、保育職以外に希望があれば、販売、事務、介護、建設などの部署に「社内異動」することができるのです。

ただ、キャリアのスタートに関しては、エキスパート保育士の場合、はじめはグループ会社のライクアカデミーが運営する「にじいろ保育園」に配属されることになります。その後は、就業しながら、本当に就きたい仕事は何かを模索できる環境で、自身の可能性を広げることができます。

現在、小松を含め5名が在籍する保育グループは、学校訪問や学生への個別説明会、個別就職相談によるエキスパート保育士の採用活動と、資格を持つ保育士の人材派遣の営業活動の二軸で動いています。

人材派遣の営業としては、候補者に対して一気通貫したサポートを行っています。

小松 「候補者の希望をヒアリングした上で勤務先を提案したら、面談&職場見学にも同席します。実際には、保育園の人事担当者と園長先生、候補者と私の4人でお話をします。面談や職場見学を進めていく中で候補者の方が納得して就業を決められるようにサポートしていきます。候補者の方が就業を決めたら入職の手続きをし、入職後は不安や悩みなど、いろいろとお話を聞いて、何かあれば園に対処をお願いすることもありますね」

候補者の入職後も、月1回の面談やメールなどで支援を行う小松。「サポート期間の定めがないから、自然と保育士との絆も強くなる」といいます。2022年1月現在では、6月の配属以来、すでに25名以上の保育士を新規に派遣し実績を積み重ねています。

「今まで働けなかった人をサポート」──胸に刺さった社長の言葉

▲教育学を学んでいた学生時代

もともと保育士になりたくて大学を選んだという小松。大学時代は、途中で幼稚園と小学校教員の免許が取れるコースへの進路変更を挟みつつ、教育学を学び、保育園で保育補助をするアルバイトも経験しました。

ところが、教育の道へまっすぐ進むかと思いきや、小松は教員採用試験を受験せず、ライクスタッフィングに新卒入社する道を選択します。保育士や教員ではなく「人材業界」を選んだ理由は、保育園で保護者から話を聞く中で得た想いが起因していました。

小松 「保護者から、出産後に仕事復帰する際の障壁や不安、仕事を続ける上での悩みの声を多く聞きました。また、そういった想いを誰にも相談できず悩んでいる方が多いことも知りました。このような声をたくさん聞くなかで、『なぜ働く環境が改善できないんだろう……』という疑問を抱いたんです。職場環境を改善できる業界はどこか探してみたところ、人材業界を見つけ、興味を持ちました」

そんなときに参加したライクスタッフィングの就職説明会で、小松は、社長のあいさつにハッとします。

小松 「“今まで働けなかった人たちが働けるようにサポートしていく”という話がありました。人材派遣を始めた当時、一人ひとりにしっかりと寄り添い、働く上で大切なこと。たとえば、服装や気をつけなくてはならないことなどの初歩的なマナーからしっかり伝え、就業につなげていったという話だったんです。この話を聞いて、ライクスタッフィングなら、働きたい人の悩みを解決できるのではないかと感じました」

小松にとって、一人ひとりにしっかりと寄り添うライクスタッフィングのサポート体制は、就職の動機づけとして十分でした。

60代未経験者の就職成功で感じた介在価値。サポートで道が拓ける瞬間

▲保育グループの先輩・上司たちと

保育に限らず、悩みを抱えて働いている人のサポートをしたい。そう願ってライクスタッフィングに入社した小松。保育グループに配属後は、派遣での就業を希望する保育士求職者にたいして手厚いサポートをしています。

手厚いサポートをする上では求職者と良好な関係構築を求められます。ここでは小松流のコミュニケーション術があるのです。

小松 「面談前に希望する就業条件などの詳細をヒアリングするんですが、そのやりとりだけでは私自身のことまでは知っていただけません。そこで、面談に臨む前に、40分から1時間程度、2人でお話しする時間を別枠で設けています。その場で腹を割って自己開示をしていき、関係性を築いているんです。私自身も大学で保育を学んでいたことや、園でのアルバイト経験から得たエピソードをお話ししています」

求職者の話と自分のエピソードで重なる部分があれば共感し、肯定する。このことを大事にする小松には最近、やりがいを感じる瞬間がありました。

小松 「定年を迎えられた方からの応募があり、有資格者だったのですが保育は未経験でした。定年を超えた、かつ業務未経験の方が就業に至るケースはあまり例がなく……。ご本人も、状況は理解しているけれども『最後の頼みでライクスタッフィングに応募しました』と言ってくださっていたんです。

先日、面談に同行したのですが、緊張するご本人の人柄の良さが少しでも伝わるよう、横でフォローしながら面談に参加しました。その結果、その園での就業することが決まったんです!」

「小松さんがいてくれたから就業できた!ありがとう」と電話の向こうで喜ぶ声が、忘れられないという小松。サポートひとつで新しい道が拓かれていくことを、目の当たりにした瞬間でした。

まずは「エキスパート保育士」を知ってもらうことを目標に

エキスパート保育士の採用活動はまだ始まったばかりです。そんな中で小松が掲げる第一目標は、ズバリ「エキスパート保育士の採用数増加」。

保育士になりたくて大学に通ったけれど、保育実習などで自信をなくしてしまった。子どもは好きだけれど、保育士の適性があるのか自分自身でわからない。そういった、学生たちの不安を解消するため、エキスパート保育士の働き方をもっと浸透させたいという願いがそこにはあります。

小松 「友人の中にも、保育士として就職するべきか悩んでいた人がいました。その中には就職活動に失敗してしまった人、希望の業界に行けなかった人もいます。そういった人たちを救える道として、エキスパート保育士がひとつの光になるかもしれません。

今年度は、学生にエキスパート保育士を認知してもらう段階。来年度は、採用数を増やして、学校側にも学生を安心して紹介できる会社になっていけると良いですね」

自身も新卒で就職活動を経験したばかりの小松の言葉は、保育士としての就職をためらう学生たちの背中を押します。

小松 「大学4年生の就職活動で将来を決める。それは、とても難しいことだと私自身も実感しています。それでも保育士資格を取得したのであれば、まず活かしてみてほしい。また、保育実習が大変だったことから二の足を踏んでいる学生にも、もう一度考えてみてほしいですね。

エキスパート保育士なら、働きながら考えることができますし、ほかの職種に移ることも可能です。私たち営業担当がいるので、相談相手がいないという心配もありません。一緒に将来について考え、サポートするので安心して飛び込んできてほしいです」

そのためには、小松自身の成長も欠かせません。来年度に保育士資格を取得するため勉強中です。

小松 「求職者と面談していると、『保育士資格を持っていないのか?』と聞かれることがあります。クライアントから『保育を学んでいたのに資格を持っていないのですね』と言われたこともあるんです。
やはり、資格を持っているかどうかで説得力が変わってくるな、と痛感しましたね。幼稚園教諭だけでなく保育士資格を得ることで、もっと双方に寄り添ったサポートができるのではないかと考えています」

保育士の道ではなく、これから保育士への一歩を踏み出す人をサポートする道を選んだ小松。エキスパート保育士という新たな可能性を選べる土壌を整え、相手の気持ちに寄り添うスタイルで、躍進を続けていくでしょう。