海外で過ごした幼少期。そこでみてきたもの

父の仕事の関係で、幼いころから日本、アメリカ、イギリスを行き来する生活だった片山 悠。この機会を通じて、各地で感性を養いました。

片山 「1~5歳をアメリカで過ごしました。日本の小学校に通ったのは1年生と6年生のとき。その間はアメリカで1年、イギリスで4年過ごしました。

言語が形成できていない状態で現地の学校に行ったので、自分が感じたことをうまく言葉にできずもどかしく思ったこともあり、言葉数の少ない子どもでした。その分適応能力が鍛えられたと思います。表面上うまくやるのは比較的やってきたかな(笑)」

小学生のころイギリスで出会った、空間デザインを生かした建造物に魅せられ、建築系の学科がある大学へ進みました。

大学入学後、模型や図面の製作など、机上で建築を学んでいましたが、より実践的な技術に触れてみたいと、2015年に ネパールでのボランティアに参加することを決意しました。

片山 「自分が知らない世界を知ってみたいと行動に移しました。ちょうどネパールで震災があった半年後だったんです。壊れた家の瓦礫を撤去したり、セメントを固めて実際に家をつくったり、20名くらいの学生でチームになり、協力しあってやり遂げました」

ネパールでの活動で残念だったのは、現地の方と触れ合う機会があまりなかったことでした。その後、英語を生かしてよりその地域の方と触れ合い、その人たちのためになることがしたいと、翌年にはフィリピンでのインターンシップに参加しました。

大学時代の体験が、私を形づくった

フィリピンのインターンシップで、片山が滞在したのは、孤児院でした。子どもたちは、寝泊まりしていた施設の目の前で生活していたといいます。

片山 「貧困地域の家庭にホームステイする機会もありました。そこで十分に教育の機会を得られない子どもたちの姿を目の当たりにし、日本とのギャップに衝撃を受けました。しかし、そんな環境でも彼らなりに工夫して楽しそうに遊んでいる姿を見て、この子ども達を取り巻く環境について考えるようになりました」

ネパール、フィリピンでの体験を通じて、片山は新たにふたつの行動を起こします。

 ひとつ目は、NPO団体での活動でした。

片山 「ネパールでの経験から、チームで行うことで、個人よりも大きな成果を上げられることを実感しました。日本でも地方のためにチームで何か大きなインパクトを起こしたいと思い、東北のまちづくりを行うNPO団体で活動を始めました。

参加以前は大勢で議論し合うという経験が少なかったのですが、そこは一人ひとりが自分の意見を持ち、それを言葉にすることをお互いが認め合う環境でした。自分なりの視点で、提案することがチームのためになり、結果として自分のやりたいことを実現することに繋がると学びました」


ふたつ目は、スウェーデンへの留学でした。

幼いころ、幼稚園の先生に憧れていたこともあったという片山は、フィリピンという異国の地での体験もあり、次第に子どもたちを取り巻く環境について考えるように。

子どもたちを取り巻く環境について知識を深めるため、2017年に幼児教育に力を入れている北欧、スウェーデンに留学することを決めました。

片山 「留学中に実感したことは、スウェーデンでは先生方が子どもに対して1人の“人”として向き合っているということ。日本では、人数が多いと特に集団教育的な部分が強く、教えるという意味合いが強いですが、スウェーデンでは1対1の対話を大切にしていることが印象的でした。

 この経験を通じて、このような一人ひとりと向き合う姿勢に魅力を感じました」

意見を尊重してくれる環境。だから、私は提案できた

大学4年の2018年6月に留学から帰国し、帰国後から本格的な就職活動を開始しました。

片山 「ライクキッズとの出会いは、たまたま(笑)。ナビサイトで初めて知りました。それまで他業界含めて広く就職活動をしていましたが、説明会で仕事内容を聞き、直感で『ここだ!』と思いました。

保育士資格がなくても子どもに関わることができる点、これまで学んできたことを生かせる点が魅力でした。また、“一人ひとりに寄り添う保育”という保育観に共感したことも大きかったです。施設との距離感や関わり方などを含め、働くイメージが明確に湧きました」

 入社後は、新卒保育士の採用担当となり、保育園で説明会や選考などの学生対応を行っています。入社後に感じたギャップは、年次やポジション関係なく意見を言えるところ、そして提案したことが実現できるところだといいます。

片山 「『まずはやってみよう』と、自分の意見を尊重してくれる環境でした。新卒の意見は受け入れられないだろうという先入観があったのですが、実際は、想像以上に提案に対して耳を傾けてくれました」

1年目の秋ごろ、説明会に参加した学生がなかなか選考の予約に至らない現実に、何かできることはないかと考えていました。そんな時ふと、あるアイデアが思い浮かびます。

片山 「就活中の学生は複数の保育園を受験するため、その中でも学生の記憶になんとかして残していく必要があると思っていました。そこで、『印象に残るものを』と、会社説明会に参加した学生向けに配布する採用担当の似顔絵入り名刺の作成をチームに提案しました。

チームの先輩たちは賛成してくださり、やってみようということになったので、絵の上手な友人にお願いして採用担当6名分の似顔絵を描いてもらったんです(笑)。裏面にはSNSやHPにアクセスできるQRコードを添付して、少し興味を持ってくれた学生がさらに深い情報が得られるような導線をつくりました。学生は、普段名刺をもらう機会がないので、喜んでくれる学生が多いです」

さらに、学生と連絡をとるLINEのアイコンを名刺と同じ似顔絵にしたり、内定書類に手書きのメッセージを入れたりと、さまざまな提案を実現させました。

まず疑う、本質を追求する。

「チームのため、思っていることを自分の言葉で伝えることができる人」とチームメンバーからも評価され、『批判より提案』を体現する片山のスタンスは、物事を疑いながら本質を追求すること。

片山 「批判しても何も生まれないと思います。『本当に学生目線なのか?本当に効果があるのか?』となんで違和感を感じるのかを考え、まずは疑うようにしています。課題に対して施策を検討するとき、数をうつことも大事ですが、それがより効果的であるほうがいいと思っています。自分の意見が甘そうであれば、チーム内で共有する前に誰かから客観的な意見をもらい、より良い提案ができるように心掛けています。自分の意見も誰かから疑ってほしいです(笑)」

 入社して2年目の現在、片山はどんな未来を描いているのでしょうか。

片山 「当社の保育園で、学生が目指している保育士像をかなえることができるかどうか。私は、当社の“一人ひとりに向き合う保育”にとても共感しているので、学生にも魅力を伝えきりたいです。そのためには、まずは自分自身が学生一人ひとりと真摯に向き合い、しっかり共感していただいた上で入社に繋げられたらと思います」

仕事に熱心に取り組んでいる一方、片山には仕事以外でも、大学時代から継続して取り組んでいることがあります。それはNPOのまちづくり団体での活動。週末には、オンラインでミーティングをしています。

片山 「“一人一人の「やりたい」を「できた」に変え、日本の未来に対して「Good」な「Change」が起こっている社会を創る”というミッションを掲げて活動しているのですが、所属するメンバー自身も活動を通してうちに秘めた「やりたい」を実現していく、という意味もあります。

自分の提案でチームの視野が広がる。そしてそれがまちづくりをする地域の方々、さらには個人の人生を豊かにすることができると信じています。

どうなりたいか、具体的な姿は正直まだ見えていません。でも、周りの人を巻き込み、学ぶことに対して楽しみや喜びを感じられる機会をプライベート面でも広げていきたいです」

ライクグループ社員の行動指針「ライクイズム」のひとつである「批判より提案」を体現し、プライベートでの取り組みにも精を出している片山。今後もその背中に活躍の期待が集まっています。