自身が直面した就職難がきっかけで芽生えた「雇用や働き方を改善したい」という想い

2022年6月現在、ライフワークスの営業部長を務める佐々木。社会人となって約20年、一貫して人材業界でキャリアを積んできました。

佐々木が人材業界に興味を持ったのは、大学生のときのこと。折しも、就職氷河期と呼ばれる時代、当時希望した業界や企業への就職ができず、初めての挫折を経験したといいます。

佐々木 「働くとはどういうことなのかと思い悩み、大学にもう1年残る選択をしたんです。そのとき、『そもそも、なぜ働く前からこんなにも悩まなければいけないんだろう』と感じて、日本の雇用や働き方を改善するような仕事がしたいと思うようになりました」

1社目で3年ほど人材派遣に携わった後、正社員の転職支援を行う企業に転職した佐々木。同社では、企業の中途採用支援を担当しました。

佐々木 「長らく採用支援に関わり、雇用やキャリア、入社後の活躍などのリアルを見てきました。自分自身のライフステージも変化するにつれて、働き方や生き方についてますます深く考えるようになったとともに、人材活性化というテーマで社会の役に立ちたいという想いが強くなっていったんです」

そして2015年、佐々木は企業で働く従業員のキャリアの課題解決に強みを持つライフワークスに参画。マネジメントに関わる立場になった今でも担当企業を持ち、顧客のリアルな声を聞くことを大切にしながらプレイングマネージャーとしても活躍しています。

佐々木 「先の見えない変化が激しい時代だからこそ、自分に必要なスキルや役割を考え、自律的にキャリアを築いていける人材を企業は求めています。企業によって異なる課題に向き合いながら、そうした『キャリア自律』を企業が促進するための支援に注力しています」

終身雇用の時代から、キャリア自律が求められる時代へ

2000年代頃までは、日本の企業にはまだ終身雇用や年功序列の文化が根強く残っていたと話す佐々木。今ほどキャリア自律が求められることはなく、当時のライフワークスが提供していたサービスは、定年まで勤め上げることを前提とした従業員向けのものが中心で、セカンドキャリアを充実させるためのライフプラン研修が主流でした。

佐々木 「潮目が変わったのは、2010年代前半のこと。2013年に高年齢者雇用安定法が改正され、“60歳定年”の時代が終わりを告げます。希望する人全員を65歳まで雇用するよう義務づけられたことで、働く期間が5年長くなりました。

また、少子高齢化やバブル期の雇用の影響で、ミドルシニアといわれる40代以上の世代が組織のボリュームゾーンとなり、シニア世代も長く主戦力として活躍することが求められるようになっていきました。

それにともない、ライフワークスが提供する研修も、ベテランならではの強みを生かした組織貢献や役割の発揮といったテーマに切り替わっていきました」

2020年代に入り、雇用を取り巻く環境はますます変化しているという佐々木。

佐々木 「働く期間がさらに長期化し、今や“70歳就業時代”とまでいわれるようになりました。また、女性が働き続けることが一般的になり、男性も育休を取得するなどの変化のなかで、働くことに対する価値観が多様化しています。さらに、コロナ禍の影響による大きな環境変化にも直面し、まったく先が見通せない時代に入りました。

企業の市場価値を構成する要素が有形から無形に変わってきています。そのため企業は、指示に従うだけでなく自ら情報を取り考え動けるキャリア自律した人材や、多様な価値観を持った人材を惹きつけ続ける必要が出てきています。そのような人材と組織が、選び、選ばれる関係になることが、組織に所属する人材の価値を大きくすることにつながります。そのための課題が何か、施策は何かを考えることが、企業にとって重要になってきています」

とはいえ、キャリア自律した人材を育てることは容易なことではありません。企業は、自社にとってのキャリア自律をどう定義し、そこに向けた従業員のキャリア課題をどこに設定し、どのようなメッセージを伝えるべきかに頭を悩ませているといいます。

佐々木 「企業が従業員のキャリア支援をしていく上でいちばん重要なことは、発信するメッセージが、その企業の事業環境、風土、人事制度などにきちんと紐づいていること。経営の方針と、働く環境や人事制度などの現実と、会社からのメッセージの内容がちぐはぐであれば、従業員が納得して変化についていくことができない状態になってしまいますから」

20年以上にわたりキャリアの専門家集団として培った豊富な知見が、他社にない強み

企業が従業員の可能性を最大化させるにあたって取るべき人事施策の正解は、ひとつではありません。求められているのは、それぞれの企業の経営方針と人事方針に沿った効果的な手立てを考えていくこと。「目指すべき方向性と現実のギャップがどこにあるかを顧客と考え課題を設定し、その解決に向けて伴走することこそがライフワークスが最も得意とするところ」だと佐々木はいいます。

佐々木 「設立から20年余り、当社はキャリアの専門家集団としてさまざまな企業のキャリア支援に携わり、その支援を通して企業のキャリア課題を明らかにし解決するためのノウハウや解決事例を蓄積してきました。顧客からの相談内容とあわせて、顧客が置かれている事業環境や人事制度などのさまざまな情報を考慮し、その顧客企業にとっての従業員のキャリア課題を丁寧に紐解くことを大事にしています」

課題解決に向けて、制度や仕組み(ハード面)と意識醸成やメッセージ発信(ソフト面)の両面から取り組んでいく必要があるという佐々木は次のように続けます。

佐々木 「制度や仕組みの観点でいえば、最近はジョブ型導入や、組織内外に『越境する』仕組みを取り入れる施策を検討・実施する企業様が増えています。そうした制度や仕組みと連動させて必要なのが、意識醸成やメッセージ発信です。なぜそのような制度、施策を進めているかの組織としての考えを従業員に伝え、それについて自分ごとに落とし込んでもらうための場として、研修を活用することなどが挙げられます。

多くの企業を支援してきたからこそ、ヒントとなる具体的な企業事例もご紹介しながら、各企業ごとの課題解決に向けた施策を提案できる──そんな引き出しの多さが、われわれの強み。すでにキャリア支援に取り組んでいる企業から、これから取り組みたい企業まで、キャリア支援をテーマとしたあらゆるご相談対応できる点が、自社の優位性を示せる部分だと思っています」

企業の課題解決に取り組むにあたって、ライフワークスならではのサービスの幅も拡大しているといいます。

佐々木 「大学教授をはじめとする有識者の力をお借りしたサービスも提供しています。たとえば、“キャリア自律調査(詳細はこちら)”は、従業員のキャリア自律度の状態やその理由、仕事のパフォーマンスへの影響などを測ることができるサービスです。年代や職種ごとの課題を洗い出すことで、施策の立案に役立てることができます」

また、質の高いサービスを提供するため、自社の採用にも独自のこだわりを持っているという佐々木。

佐々木 「企業におけるキャリアの課題は、実に多様です。そこに向き合う当社の人材は、『働き方や生き方に対する興味関心があり、それに携わりたいという強い実体験をふまえた想いを持っている』という点に共通点があります。どの部署での選考においても究極的にはその点を重視しており、それがあれば配属部署ごとに必要とされるスキルは入社後にいくらでも習得していける、そう考えています」

キャリア自律の支援を通して、個人が生き生きと活躍できる社会に

佐々木がキャリア支援にこだわり続ける背景には、ある信念があります。

佐々木 「自分自身が納得できる生き方をしていく上で一番大切なのは、自分で意思決定することだと思っています。自分で決断できる人は、それがどんな結果を招いたとしても、納得し受け入れ、次につなげることができるからです。

従業員の方々にとっても、キャリア自律を実現し、企業と選び、選ばれる関係になることが、生きる・働く期間が長くなった現代において、納得がいく人生を送るための近道だと思っています。また、そうした個人と企業の関係性が社会に拡がっていくことが、企業のイノベーション促進や活性化にもつながっていくはずです。さらに、そうした企業が増えることで、やがて社会自体が時代の変化に柔軟に対応できる強さを持つようになると信じています」

生き方・働き方に対する考え方が目まぐるしく変化する中、キャリア自律を実現するための課題は山積みです。

佐々木 「先行きが不透明な時代において、キャリアにまつわる課題を解決していくために我々だけでできることは限られています。これまでにも増して多様な人材、パートナーと協業していくことも必要になっていくでしょう。キャリアの専門企業として課題解決に向けた輪を広げていくことにも、さらに注力していきたいですね」

人材業界に身を投じて20年。「70歳就業時代」を見据えれば、佐々木のキャリアも挑戦もまだまだ続きます。

──誰もが自分のキャリアを自由に選択し、いつまでも生き生きと活躍できる社会の創造を目指して。