お客様と「One to One」でつながりを強める

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▲KOMEHYO SHINJUKU(MEN/WOMEN)スタッフ 小野瀬 健佑

2022年4月現在、小野瀬はKOMEHYO新宿店[KOMEHYO SHINJUKU (MEN/WOMEN)]で販売業務とバッグの買取業務を担当しています。

小野瀬 「現在の仕事は販売がメインです。コメ兵はお客様のライフタイムバリュー(Life Time Value)を重視しているので、お客様とのつながりを常に意識しています。そのため、お気軽に店舗やオンラインストアを使ってもらえるように、スマートフォンを活用してお客様とチャットや電話でコミュニケーションをとったり、お客様が気に入ってくださいそうな商品をLINEでご提案したりしています」

2020年4月、コメ兵では新型コロナウイルス感染拡大を受け、約2カ月もの間、全店を一斉に休業しました。それは、コメ兵にとって70年以上ある歴史の中で初めてのことでした。この先どうなるのか?という不安を感じながらも、2〜3年かけて実現を目指していたOMO(Online Merges Offline)の取り組みを一気に進め、「スマホ接客」を本格的に開始。スマートフォンを活用して、顧客と自由に連絡を取りながら、関係性を深める取り組みを行っています。

そうした中で、小野瀬も顧客とのコミュニケーションを何よりも大切にしていると言います。 

小野瀬 「私が常に心がけているのは、『お客様の立場に立って、どんな風に考えているか理解すること』です。というのも、お客様が『あれが欲しい』とおっしゃるものと、本当に購入するものが実は違うというケースは意外と多いんです。

ご希望いただいた商品はもちろん、お客様ご自身でも気が付かれていない潜在的なニーズがないかということに気を配りながら、ご提案するように努めています。お客様が来店されたタイミングにご希望の商品がなくても、他店から取寄せをしたり、早く見つかるように買取担当者たちと連携したりしながら、後日入荷したときにLINEでご案内することもあります」

2022年に入ってから買取業務も担うことになった小野瀬のミッションは、お買い物していただくことだけではありません。買取りを含めた「KOMEHYO」のさまざまなチャネルを通じて、リユースを楽しんでもらうことに変わりました。顧客が利用するサービスや場所を問わず、「One to One」でつながることを意識して業務に取り組んでいます。 

小野瀬 「社内にはいろんなタスクチームがあり、横断の連携や協力関係も構築できます。その中には、私が実践している『One to One』を強化するタスクチームもあります」

お客様のライフタイムバリュー向上を目的としたOne to Oneタスクチームでは、顧客とのコミュニケーションを円滑にするためのアクションをスタッフ全員に働きかけています。

買取と販売の相互利用を促進しながら、しっかりと実績を残している小野瀬の取り組みは、周りで働くスタッフからも高く評価されています。

そんな周囲の信頼も厚い小野瀬ですが、コメ兵に就職することになった背景には、学生時代のフランス語との出会いがありました。

小野瀬 「大学では英米語学科でしたが、第二外国語としてフランス語を学び、非常に興味を持ちました。フランス語の先生がすごくかっこよくて、話し方や雰囲気にも余裕があって。『先生のようになりたい』という気持ちから独学で学び始めました。そして、1年ほどかけてお金を貯めて、1カ月のフランス留学も経験しました。このフランス語との出会いが、ファッション業界に興味を持つきっかけでしたね」

フランス留学での経験は、ポップアップの企画やアイデア創出につながるなど、今の仕事にも非常に活きていると小野瀬は語ります。

コロナ禍で垣間見えた「人との向き合い方」が入社の決め手に

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▲アルバイト代を貯め、フランスのノルマンディ地方に留学

フランス留学を叶えた小野瀬の次なる転機は、大学で受講したファストファッションの講義でした。

小野瀬 「講義では、ファストファッションの生産背景や、サステナブルなどの分野を学びました。中でも印象的だったのは、2013年にバングラデシュで起きたラナプラザ崩壊という事故でした。ビルの老朽化を鑑みずに多くの人を働かせていたため、ビルが倒壊して大惨事となったんです。以来、ブランドの生産背景やコンセプト、歴史などを考えるようになりました」

さらに、フランスのファッションに対する考え方も、小野瀬に影響を与えたといいます。

小野瀬 「フランス人の多くは、自分が一番美しく見えるファッションを選び、服は長所を活かす自己表現のためのツールだと捉えているんです。日本ではコンプレックスを隠すことに重点を置く傾向があるので、そういう考え方の違いが興味深く、フランスのファッションの捉え方にも魅力を感じました」

大学の講義をきっかけに、ブランドが持つ背景やコンセプトに関心を抱くようになった小野瀬。そんな小野瀬が就職活動の際に注目したのは、社会貢献度の高いファッション関連企業。絶滅危惧動物を救う取り組みをしているブランドや、再生可能な資源のみを使うブランドなどもある中、リユースでSDGsに貢献するコメ兵も候補企業の1つでした。

小野瀬  「コロナ禍での就活だったので、そうした状況下での企業の対応力についても重視していました。最終面接を告知した後に取りやめる企業もある中で、コメ兵はレスポンスが最も早く、人に対する考え方や向き合い方を感じることができたんです。

こうした姿勢は、お客様との関係性や商品の扱い方にも共通しますし、風通しのいい社風が垣間見えたのが、入社を決めた一番のポイントです。良質なものをつなぐことはもちろん、ファストファッションブランドであっても大切に扱い、大切にする『リレーユース』の想いに沿って、単なる消費に終わらせない。マスプロダクトのものでも長く愛用でき、サステナブルな方向に変換できることも、とても魅力的だと感じました」

入社後半年が過ぎた2021年10月ごろから、買取りの勉強を始めたという小野瀬は、販売スタッフと買取スタッフの二足の草鞋を履くことになりました。

小野瀬 「約3カ月にわたり、買取業務に関する査定のポイントなど、みっちり教えてもらいました。研修と販売業務の両立は、正直なところいっぱいいっぱいでしたが、先輩や周囲のスタッフが助けてくれて。入社時からずっと先輩にフォローしてもらっています。そうしたサポート体制がしっかりしているところも『KOMEHYO』の良さだと感じています」

入社1年目でポップアップのリーダーに就任

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▲小野瀬が担当したジル・サンダーのデザイナー軸で編集したポップアップ

小野瀬は入社1年目という異例の早さで、自身の希望でもあったポップアップの企画に携わることになります。

小野瀬 「ポップアップに携わりたい、という希望は面接のときから伝えていました。できる・できないは別として、提案のチャンスをもらえたので勢いあまって15個くらい企画案を考えました。

その中で採用されたのが、世界的なファッションブランドである『ジル サンダー』のポップアップでした。多様なコラボを展開して、幅広い世代に認知されているブランドを取り上げることでKOMEHYOのお客様の幅もさらに広げたいという想いから、この企画を考えました」

入社1年目の小野瀬がリーダーを務め、関係部門のマネージャーや商品部門が周囲を固める体制で企画が進行。とくに展示については、小野瀬がフランス留学で得た経験が活かされたといいます。

小野瀬 「本当に初めてのことばかりで、何ができて何ができていないかもまったくわからない状態でのスタートでした。他部署のスタッフと関わったこともほとんどなく、いろんな人の協力があってこそ企画が成り立つんだなと実感しました。

企画のリーダーになった以上は、ブランドの背景やそこに込められた意味も表現したいと思っていました。展示については、ジルサンダーのデザイナーさんがこれまで経験してきたブランド(ルイ・ヴィトン、シュプリーム)のエッセンスも感じてもらえるものにしたくて。そのためにフランス留学中に訪れたフォンダシオン ルイ・ヴィトン(ルイ・ヴィトン財団美術館)を参考にしたり、シュプリームのボックスロゴのイメージを使ったり、デザインの背景を感じ取れる展示にこだわりました。

そうした意味を込めた展示をすることで、ポップアップをお客様に楽しんでいただき、興味をもっていただくきっかけになればと思いました」

その一方で、ビジネスである以上、成果の指標となる具体的な数字目標も意識しなければなりません。

小野瀬 「2週間の開催で、売上は当初の目標を達成できました。また、ご来店されたお客様はコロナ禍ということもあって当初の見込みには届きませんでしたが、初めてKOMEHYOをご利用になるお客様との接点として役割を果たすことができ、周囲からは総じて成功だと言ってもらいました。しかし、個人的にはまだまだだなと思うので、これから一層いい企画を練っていきたいです!」

「やってみよう」「やらせてみよう」精神を体現できるのがコメ兵の魅力

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▲周りの先輩スタッフと一緒に勉強しながら知識の習得に努める

入社1年目にして、目標としていたポップアップのリーダーを経験した小野瀬。次なる目標について、このように語ります。

小野瀬 「ポップアップの企画に入社1年目で携わることができたのは、私にとって貴重な経験でした。次なる具体的な目標についてはまだ模索中ですが、今後は買取りに力を入れていきたいと思っています。また、買取専門店の店長職も視野に入れています」

たくさんの商材を扱えることも、小野瀬がコメ兵に感じた魅力の1つ。今後はファッションやジュエリーなど、幅広い商材を扱えるようになりたいと語ります。

小野瀬 「実は入社時、配属先の第1希望がファッションで、バッグは第2希望だったんですよ。でもバッグも会社として重要な商材ですし、実際に担当してみると楽しくて。ゆくゆくはファッションをはじめ、いろんな商材を扱えるようになりたいと思っています」

コメ兵のクレドには、失敗を恐れずに「やってみよう」「やらせてみよう」という精神がうたわれており、自発的なチャレンジを歓迎する社風があります。だからこそ、「社員同士がフォローし合い、支え合っている会社」という空気感が醸成されているのだ、と小野瀬は語ります。

小野瀬 「コメ兵は自分が『やりたい』と思っていることを発信すれば、その声を聞こう、やらせてみようとしてくれる会社なんです。若手でも責任のある仕事を任せてもらえるのがありがたいなと感じます。

正直なところ、アパレル業界って人間関係がギスギスしているのかなという先入観を持っていたんですが、コメ兵にはまったくそんなことが感じられません。みんな優しいですし、若手でも周りのサポートを受けながらいろんなことにチャレンジさせてもらえるので、やる気のある人におすすめです」

小野瀬はいま、KOMEHYOヴィンテージ(komehyo_vintage)のインスタグラムのタスクチームにも所属しています。

小野瀬 「今後は、SNSを活用して『KOMEHYO』をよりもっと多くの方に知ってもらいたいです。中古品のネガティブなイメージを払拭し、良いものは良いんだということをもっと発信したいんです」

ファッションを単なる消費で終わらせない。人とモノをつなぎ、人と人をつなぐコメ兵のリレーユースは、大量消費社会から循環型社会への転換を支える重要な生命線です。

小野瀬は、そのミッションと自身の価値観を共鳴させながら、次代の若いパワーとしてコメ兵の未来を支えていきます。