祖父が京王建設でビルを建設、地元密着の誠実さに引かれて

▲営業本部の髙橋 大輔

2009年、東京都・調布市で一棟のビルの建て替え工事が進んでいました。建設を請け負っていたのは京王建設。京王線沿線での新築工事を数多く行ってきた建設会社で、どのように仕事が行われているのか──?建設現場を何度も見学しに来ていた大学生、それが髙橋でした。

髙橋 「祖父が所有しているビルを建て替えることになり、その工事を請け負っていたのが京王建設でした。『社会を勉強してこい』という何気ない祖父のひと言に背中を押されて見に行ったのですが、見ているうちにどんどん興味が湧いて。営業担当者や所長の方とも話す機会をもらい、地元に根ざした企業ならではの誠実さが印象に残りました」

大学4年生になり、全国転勤のある会社も視野に入れて就職活動を進める中で、生まれ育った地元の会社へ就職したいと思い立ちます。そこで地域に根をはり事業活動を行う京王建設のことを思い出し、活動が急進展。祖父に当時のことを聞いてみたところ、技術力が高くしっかりした建物を建ててくれたと高評価だったことから、自分のキャリアをここで築きたいと入社を決意しました。

現在は営業本部で、一般のお客様を対象に建築工事の提案をしています。営業の最前線でお客様と向き合う日々を過ごしている髙橋ですが、実は入社当時は事務系職員としての採用でした。

当初は抵抗のあった営業職──もがきながら追い求めた理想像

▲学生時代に打ち込んでいたゴルフがコミュニケーションのきっかけに

事務系職員として入社した髙橋は、現場での研修を終えて建築本部の管理部門に配属されました。管理部門では主に現場事務を担当。現場事務とは技術以外の面で建築現場を支援する業務で、契約書類のやりとりや関係官庁などへの届出書類の作成をはじめ、人・モノ・お金にまつわる幅広い業務を行います。

髙橋 「現場事務では、現場の人と話す機会が非常に多かったのですが、建築現場にいる方は本当に厳しい印象の人ばかりで……。直接会うまでは、日々おびえながら電話していました(笑)。
でも、僕が学生時代にゴルフ部だったことで1年目から現場のゴルフコンペに出させてもらうことになり、それがきっかけで距離が縮まって……。結果的にとてもかわいがってもらいました」

現場事務で5年半のキャリアを積み上げていた髙橋ですが、2018年に営業職への異動を言い渡されました。「実は抵抗があった」と髙橋は当時を振り返ります。

髙橋 「その頃の営業部は僕がオンリーワンの20代で、あと30代がふたり。ほとんどがベテランの方ばかりでした。文系大学出身者はほとんどが営業職になるので僕もいずれは……と思っていましたが、想像以上に早い時期だったので戸惑いましたね。
営業職になってからは、これまでの現場事務では経験したことのなかったお客様との直接のやりとりに緊張の連続。言葉遣い、メールの文面、お酒の席での振る舞い方……。すべてが初めてで、周囲の人に教えてもらったり、インターネットで調べたりしてやっと慣れてきたところです」

社内では当時異例だった、20代での営業職への異動。しかし若くして新しい環境に飛び込んだことで、ある意味“自由に”試行錯誤しながら営業スタイルを追い求めることができた髙橋は、この場所で自分なりの仕事の流儀を見つけることになりました。

賃貸マンションを着工から竣工まで担当、痛感した“熱量”の大切さ

▲京王相模原線沿線の賃貸マンションのオーナー様と

2020年1月、京王相模原線沿線で一棟の賃貸マンションが竣工し、引き渡しが行われました。この物件こそ、髙橋が上司のサポートを受けながらも、初めて着工から竣工までをトータルで担当した建物です。

10階建てのデザイナーズ賃貸マンションで、7階から10階までがオーナー様のご自宅。打ちっぱなしのコンクリート壁に美しい模様を入れたり、収納動線を考えた造作を加えたりと、こだわりのある空間デザインに仕上がっています。オーナー様の思い入れが強いことから難易度が非常に高く、髙橋にとっては忘れられない物件になりました。

髙橋 「オーナー様からは『このエリアにない物件を建てたい』と聞いていて、中途半端なものにはできないというプレッシャーとともに、絶対満足してもらえる物件にしよう!という想いが胸の中で渦巻いていましたね。
ところがある日オーナー様から連絡があり、『仕上がりがイメージと違う』とお叱りをいただいたんです。設計事務所や工事所長にやり直しを依頼するものの、スケジュール面などさまざまなハードルがあり難色を示されて……。

八方ふさがりかと思ったのですが、諦める前に直接会って話してみようと設計事務所や現場事務所に足を運んだんです。オーナー様の熱量を僕がちゃんと受け取り、その熱量をしっかり設計士や現場所長にも伝える。
そうすることで事態が良い方向に動き出して、結果的に『とてもいい仕上がりになった』とオーナー様から褒めていただける物件に仕上がりました。メールなどでいつでも簡単に情報をやりとりできる時代ですが、やはり直接会って話すからこそ伝わる熱量がないと人の心は動かせないな、と学びました」

さらに髙橋が強調するのは、「熱量は物件の規模に関係ない」ということです。数億円規模の新築工事も数十万円規模の改築工事も、オーナー様がその工事に込めた「良い建物にしたい」という想いは同じ。ひとつひとつの案件を大切に、竣工後のお客様からの声にも耳を傾けながら髙橋は街づくりの醍醐味を味わっています。

“熱量”が伝わる、新しい営業スタイルを見つけたい

これまで髙橋は、京王建設で過去に物件を建設された方や取引先からのご紹介など、すでに“関係づくりができている”お客様の案件を担当することがほとんどでしたが、今後は新たなつながりを自分で開拓していくことを目標に掲げています。

髙橋 「京王建設の強みをしっかりつかみ、雑談も交えながらきちんと伝えていけるように勉強中です。僕にとっては雑談が本当に難しくて……。今は上司の姿を見ながら修行中ですね。上司を見ていると、お客様との距離感の取り方や営業の嗅覚がとにかくすごいんです。

距離感の点では、契約後の社内調整を行う際に社内の設計・工事部門サイドに立つわけではなく、オーナー様サイドに立つわけでもなく、良いバランスで真ん中にいるようなスタンスでやりとりをされているんですよね。ほど良い距離感で社内外の調整を取るスキルは、今後盗んでいきたいと思っています。

また、嗅覚の鋭さにも驚かされます。一見すると普段の仕事とはまったく異なる業種の方なのになぜお付き合いを続けているのかなと思っていたら、そこから仕事につながることもあります。頭をやわらかくして、人脈づくりをするのも大切だなと思っています」

自分に足りないモノをいかに身につけるかを考えると同時に、髙橋は自分にしかないモノを新しい文化としていかに営業部門に浸透させられるか、ということも考えています。

髙橋 「営業部門はキャリアを積み重ねたベテランの社員が多くを占めています。学ぶところはもちろんたくさんありますが、今の時代に合わせた手法も考えていく必要があると思うんです。
僕の大切にしている営業スタイルと少し矛盾してしまいますが、“熱量を伝えるために直接会う”ことばかりを続けていると、時間が足りなくなってしまいます。新型コロナウイルスによって働き方も変えざるをえない今をチャンスだと捉え、テレビ会議などの新しいツールを文化として取り入れていけたらな、と思っています」

令和時代の新しい働き方へ──2020年春に入籍したばかりだという髙橋は、仕事終わりにジムやゴルフ練習、休日は奥様や仕事仲間とゴルフを楽しんだりと、ワークライフバランスを大切にした働き方を実践しています。

新たな時代の京王建設を切り開く存在として、これからも“熱量”を大切に京王線沿線の街づくりに挑戦し続けます。