2006年(平成18年)、八筬 康治は京王建設株式会社へ新卒で入社しました。建築本部設備室設備課の主任を務め、2名の部下の教育担当をしながらショッピングセンターの改修や店舗の入れ替え、新築物件の設計を担当しています。最近は、コミュニケーションの難しさと重要さをより強く認識するようになったと語る八筬。多くの案件に携わってきた八筬が考える、自身と設備課の未来とは。

忘れられない案件

入社してすぐの頃です。当時の上司の方針で、まず5階建ての共同住宅を手がけることとなりました。一物件まるごと担当することで、一連の仕事の流れを覚えさせようという意図があったのです。この住宅は他社が設計を担当していたため、設計事務所の担当者や物件オーナーとの打ち合わせに連日奔走。上司のフォローはあったものの、戸惑いながら仕事をこなしていました。

右も左も分からない中で仕事をしなくてはならず、辛かったことを覚えています。専門学校では電気をメインに学んでいましたが、現場に出ると電気以外の知識が必要な仕事も多くありました。

当時は建築の構造や給排水、空調、ガスをはじめとした知識が不足していましたが、幸いにも現場に専門の協力会社さんがいたおかげで、分からないことは正直に聞いて教えてもらいました。1日に何十本と電話をかけ、必死に目の前のタスクをこなす毎日。仕事をする上で必要な知識や業務の進め方を覚えた、長いようで短い10カ月でした。

夜間調査が楽し

以前担当した物件でキッチンに不具合が起こり、原因究明のため、夜間調査に向かったことがありました。そのときふと、楽しいなと思ったのです。

今はリニューアルの案件に携わることが多く、なかなか夜間調査には出られませんが、夜間や商業施設のオープン前といった時間帯の調査は心が躍ります。非日常感のある中、担当者同士で知識や意見を交換しながら原因を追求し、検討するのが好きなのです。設計図では、線を1本引くのにも必ず理由がありました。考え抜いて結論に行き着く過程に、面白さを感じています。                                

ミスをなくすために

最近の失敗事例の1つに、社内でのコミュニケーション不足によって起こった出来事があります。デザイン担当者や構造設計担当者、施主の意向で設計図が変更となったのですが、情報共有が十分になされていなかったことが原因で、現場が混乱してしまったのです。この一件で、コミュニケーションの重要さを痛感。確実な情報共有を心がけるようになりました。

1人で何十件もの案件を抱える設備課。2名の部下の指導をしながら自身の仕事をこなしています。打ち合わせに参加できないときには、議事録のチェックが欠かせません。文字だけでニュアンスが汲み取れない場合は口頭での確認を徹底し、コミュニケーション不足でトラブルが起きないよう注意しています。

             ▲仕事の様子

失敗を共有する場を作る

新卒社員と中途社員の2名が入社し、設備課の人員も増えました。現状の課題は、設備担当者が自分の失敗を抱えこんでいる点。各自の失敗事例を、課内で共有できる仕組みを作ろうとしているところです。

それぞれのミスをデータに記録し、失敗事例を積み上げていく。過去の事例を今後に活かす環境作りにつなげたいと考えています。

個人的な目標は、新たな資格の取得です。9月の筆記試験に向けて、毎日1時間ほど時間を捻出して勉強しています。筆記試験に合格すると、続いて12月に実技試験があります。

手始めに、建築設備士や1級建築施工管理技士などの資格を取得する予定です。現場の協力会社さんとスムーズにやりとりができるよう、現在の知識をより深めていきたいと思っています。

絶えず挑戦を続ける八筬は、これからも会社の発展に貢献していくことでしょう。

最後に同じ部署で働いている松本から八筬へのメッセージが届いています。

                 ▲(左から)八筬、松本

──八筬を一言で表すと?

救世主

──その理由を教えてください。

私が窮地に立たされているときや大事な場面では必ずサポートをしてくれる救世主です。技術的なアドバイスをくれたり、対応策を一緒に考えてくれたり、困ったときには頼りになる兄貴です。

──最後に八筬へのメッセージをお願いします。

自分が抱える物件だけでも忙しいはずですが、後輩である私の業務状況を気にかけてくれたり、手を動かしてくれたりと、普段から面倒をみていただいてとても助かっています。今後も優男の八筬さんでありつづけてください。

京王建設の未来を担う八筬。今後の益々の活躍が期待されます。