保険知識を深めて、またお客さまと保険を一緒に考える仕事がしたい

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23歳のときから保険業界におり、2022年で約20年になります。 

学生のころ、塾講師のアルバイトをしていたこともあり、かねてより「接客関係の仕事は自分に合っている、営業職をしてみたい」という思いがありました。

新卒で保険会社に入社したきっかけは、面接で出会ったとある社員の存在でした。その方の話を聞き、「保険の商品って奥深い、この方に教わりたい」という憧れの気持ちが大きくなったのです。

後に、その方は私の上司となり、保険に関する良い面と悪い面や、これまでにない人生観を教えてもらいました。お客さまとのコミュニケーション方法は、今でもその方から教わったことが軸になっています。

その後、保険の調査会社に転職しました。ここでの仕事は、たとえば事故による被害でしたら、当事者への確認や現場確認。また、裁判の判例を基に保険金が支払われるのかどうかなどを調査することでした。

この仕事で保険知識にもさらに自信がつきましたし、仕事自体はとても興味深かったです。ただ、調査業界は、保険会社から依頼された調査の分だけが成果になる業界です。ここでの知識をもっと活かせる場所があるんじゃないかと、考え始めました。

そこで再度、お客さまと保険を一緒に考える仕事がしたいと思うようになり、転職活動を始めました。そうして2012年に入社したのが、価格.com保険を運営するカカクコム・インシュアランスです。

入社の決め手は3つあります。

1つは、1社だけの保険商品を勧めるのではなく、複数社を取り扱えること。もう1つは成果主義でないこと。他社の面接を受ける中で、ノルマを設定した成果主義の会社が多い印象でしたが、この会社はそれがなく、魅力的でした。
さらに、面接の際に当時のコンサルティング部部長から「お客さま本位の情報提供を目指している」という話を聞いて共感したことも、入社を決意した理由の1つでした。

「命の恩人です」。人生で初めていただいたお客さまからのお言葉

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保険コンサルタントとして、大切にしている価値観は2つあります。

1つ目は、お客さまが困らないように先回りすること。お客さまと話す際、難しく想像しづらい言葉は使わないことを意識しています。

また、お客さまには、保険契約上で起きやすいミスを事前にお伝えするようにしています。ご契約までの一連の流れの中に、気を付けていただきたいポイントを50ほど織り込み、タイミング良くお伝えすることで、お客さまにご納得いただき、スムーズにお手続きを進めることができます。「お客さまにとってなにがベストであるのか」を常に考えながら、向き合うことを心掛けています。

2つ目は、保険はお客さまのお役に立てると、自信を持つこと。これは、お客さまとのエピソードから生まれた価値観です。当社に入社して2~3年たった頃、人生で初めてお客さまから「命の恩人です」とお言葉をいただきました。
そのお客さまは、乳がんにより右胸と脇のリンパ節を広く切除されていて、日常の家事、特に洗濯物を干すことが非常に困難になり、最終的には、ほとんどの家事をご主人に頼むようになりました。さらに、抗がん剤の治療が続いたことで、家庭内でいさかいが増えていき、ついにはご主人と別居されることになりました。

お客さまもご主人も、とてもつらい状況だったと思いますが、保険にご加入いただいていたことで、お二人の生活を支えることができました。その後、ご夫婦の仲も戻られ、今は仲むつまじく暮らされています。保険の本当の役割を再認識させていただいた瞬間でした。

今後、どのようなことが起きるのか。未来のことは誰にもわかりません。わからないからこそ、安心を見つけるために今できる準備の1つが保険なのだと思います。

押し売りはしたくない、できない。“お客さまのため”を考えた行動とは?

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保険コンサルタントの仕事をする中では、保険でお客さまを助けられるときもあれば、うまくいかなかったときもあります。

以前、お客さまに保険を提案している最中に、お客さまががんと診断されてしまったことがあります。そのお客さまから初めてご相談いただいた当時、お客さまのスケジュールの都合がつかず、なかなかお手続きが進まない状況が続いていました。お客さまから「がんになってしまった」というご連絡をいただいたのは、そんな状況のときでした。

初めてご相談いただいた際、「母ががんになってしまったから、私も保険を検討したい」という事情をお伺いしていました。それにもかかわらず、お客さまの状況を適切に判断し、早めに保険商品をおすすめできなかった。「押し売りはできない、したくない」という気持ちの半面、「早くにおすすめしていればよかった」という後悔もあり、ジレンマに陥ってしまいました。

また、お客さまから保険商品選びを私に一任していただいたことがあります。その際に、お客さまに合っていると思った商品をおすすめし、ご加入いただいたのですが、数カ月後に、より安い保険商品が販売されました。

新しい保険商品が販売されるスピードは年々、速くなっています。「この商品がお客さまにとって最適である」と自信を持ってご案内するためには、常に外部環境や保険業界の動向にアンテナを張ることが重要だと思います。

ですので、お客さまに最適な保険を提案するために、そしていつまでも万全なサポートを行うために。保険コンサルタントとして引き続き、常に最新の情報をキャッチできるよう努めてまいります。

変わりゆく環境下でも、お客さま本位の姿勢を忘れないために

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2022年の今、この3~5年を振り返って、これほどIT化が進むとは思っていませんでした。

3年前までは、お客さまと直接お会いしたうえで、手続きを行う保険会社が主流でしたので、保険コンサルタントとしても、全国各地のお客さまのご自宅へ伺うことが一般的でした。しかし、今はオンライン保険相談があります。パソコンやスマートフォンを使って保険コンサルタントに相談ができるこのサービスを使えば、1日の間に北海道から沖縄まで全国のお客さまとお話しできます。

より多くのお客さまのサポートをできるようになったからこそ、直近の目標としては、今まで以上に的確な情報提供ができるよう取り組んでいきたいです。

長期的な目標としては、後進の育成に力を入れていきたいと思っています。昨今、デジタル技術を活用して生活やビジネススタイルをより良いものに変えていく、DX化が進んでいます。しかし、お客さまの利便性が向上する一方で、私たち保険コンサルタントがお客さまと対面でお会いする機会は少なくなっているのが、現状です。

もちろん、オンラインでのコミュニケーションはできますが、画面越しでは、温度感を伝えるのは難しいものです。とはいえ、DXによって、ただお客さまとの距離が離れていくばかりではいけません。物理的に距離が離れてしまったとしても、お客さまに温度感を伝える術はあるはずです。

そのためには、オフラインでの経験が役に立つと思います。ただ、そうした保険のやり取りを知らない新入社員や若手がいるのもまた事実。だからこそ、私がこれまでに経験してきたことをできるだけ多く、後進に伝えていきたいと思っています。

また今後、保険代理店であっても、保険以外の金融商品を扱う可能性もあります。取り扱うことのできる商品に対する知識を深め、幅広く対応できるようサポートしていきたいです。可能であれば、これからも育成の仕事に携わっていきたいと思っています。

 個人的な展望としては、これからも保険コンサルタントとしてあり続けたいです。 しかし長く続けるには、変化への対応が必要不可欠。ですので、たとえ変化の中でお客さまと直接やり取りする機会が減るとしても、その環境下において、最大限にお客さま本位の姿勢をとり続けたいと思っています。

一個人として目指すのは、長くお客さまのそばにいる保険コンサルタント。また、育成担当者として、お客さま本位の姿勢を身につけた後進の育成に力を入れていきたいです。