新しいことに挑戦できる環境とより自由度の高い働き方を求め、NECへ
前職では7年間、保険系の事業者の職員向け事務アプリケーションと、加入者向けの契約照会システムを扱うオープン系システムグループで保守・開発に携わっていました。
3年目に担当していたアプリケーションが次世代のシステムに更改されるタイミングで、プロジェクトマネージャーと共に要件定義にも関わるようになり、アプリケーション群のマイグレーション、制度改定、ユーザ要望によるシステム改修を担うチームのリーダーも務めています。
当時、私が担当していたアプリケーションは10数種。改修のボリュームが大きく、更改過渡期には12人ほどのメンバーをまとめていたこともありましたが、それまで保守を担当した経験があった上、要件定義で改修の道筋が明確に見えていたので、大きな混乱なく作業を進めることができました。
転職を考えるようになったのは、その大型プロジェクトが終わりを迎えたころのこと。お客様からAWSを使った新しい案件のご相談をいただいたことを受け、会社に参加することを提案したのですが、AWSに知見のあるメンバーがいないことを理由に却下されてしまったんです。新しいことに挑戦したいと考えていたので、会社の限界を感じずにはいられませんでした。
また、コロナ禍となって働き方が多様化する中、お客様先で作業する以外に選択肢がなかったことも転職活動を始めた理由のひとつです。キャリアプランやライフプランを考える時間ができたことで、より自由度の高い働き方がしたいと考えるようになっていました。
日本電気株式会社(以後、NEC)を選んだ理由は、手がける事業の幅が広いこと。SEだけでなく、ITコンサルタントの仕事にも関心があったので、さまざまな業務を担当できるチャンスがあるのはとても魅力的でした。
また当時、NECはカルチャー変革の一環として働き方改革「Smart Work 2.0」を本格始動。中期経営計画でも2025年度末までに女性管理職比率20%とすることを目標に掲げるなど、組織として大きく変わろうとしている点にも惹かれました。
いずれはプロジェクトマネージャーのポジションに就きたいと考えていたので、女性SEとして自分らしく成長できる環境があると期待し、入社を決めました。
大規模なシステムと向き合う中で、プロジェクトリーダーとして成長
入社してすぐにアサインされたのが、現在も担当する全銀システムの更改プロジェクトでした。ハードウェアの保守期限切れが迫る中、現行のアプリケーションをLinux化し、ユーザ要望に基づいた機能改修も実施するという内容で、私は要件定義が済んで基本設計を書き始めたタイミングで参加しています。
当初は進捗管理やお客様とのやりとりをメインに担当していましたが、徐々に詳細設計などにも関わるようになり、全体像の理解を少しずつ深めている段階です。
Linux開発に携わったのは今回が初めてだったので、どの機能がどこにあるのかを読み解くのに最初は少し時間がかかりましたが、プロジェクトの進め方などは前職とほぼ同じ。これまでに培った経験を活かすことができています。
むしろ驚いたのは、システムの構成の違いでした。アプリケーションのプログラムステップ数は900万以上。ただでさえ複雑な勘定系システムですが、何十年にもわたって改修され続けてきたことで、巨大なシステムになっていたんです。
前職では大きなシステムの場合でもステップ数が100万程度だったので、約10倍のボリューム。すべてのソースに目を通して理解する従来のやり方が通用しないため、要点を拾って不要な部分を捨てる覚悟が必要だと学びました。
またNECに入社後、自分ひとりの手に収まらない大規模なシステムに関わるようになったことで、仕事との向き合い方が大きく変わったと感じます。前職では扱うシステムそのものに精通していましたし、改修プロセスもクリアに見通すことができていましたが、いま担当しているシステムには馴染みがない上、お客様の要望に沿うように改修する必要があり、めざすゴールが見えていません。
成功の鍵を握るのは、チームワーク。個人がどれだけ頑張るかではなく、メンバーがいかに協力し、チーム力を発揮できるかが重要だと感じています。仕事の進め方も、以前は全体を把握した上でメンバーに細かく指示出しすることが多かったのですが、いまは全員で意見を出し合い、議論しながら最も良い方法を模索するようになりました。
実際、自分にないアイデアがほかのメンバーから出されることが少なくありません。協働することでポジティブなシナジーが生まれるのを感じています。
上司の高い求心力のもと、チームに強い団結力があるのもNECの特徴です。率先して自分ができることを見つけて周囲を助けようとする姿勢がメンバーにあるおかげで、無理なくキャッチアップすることができました。
また、2022年に個人のユーザー向け小口送金サービスの提供を開始しましたが、その通信系のアプリケーションを担当したのが私たちのチーム。自分の仕事が身近なところで社会の役に立っている手ごたえが得られるのもNECならではだと思います。
柔軟な働き方と学習を支援する仕組みが充実。女性としての働きやすさも実感
残業した翌日には在宅勤務を利用するなど、働き方はとても柔軟です。プロジェクトの規模が大きいだけに仕事量は多いですが、入社前に思い描いたような働き方をさせてもらっています。
社内の資格取得サポートも進んで活用していて、先日も高度情報処理技術者試験を受けました。
オンラインの動画講座も無料で自由に受けることができるので、新しい言語や技術だけでなく、論理的思考を育てるトレーニングやTOEICなど、幅広い学習に活用しています。
また、社内の勉強会が多いのもNECの特徴です。銀行で勤務経験のある方が金融業界のトレンドやニュースについて解説してくれるものなど、気になるものがあれば参加するようにしています。
ITの世界は日進月歩。昨日まで新しかった技術が、気づくと時代遅れになっていることも多いため、積極的に新しい情報を入れるように心がけています。
一方、女性としてのキャリアに対する具体的なイメージも湧いてきました。入社時、周囲が全員男性社員だったのですが、そのことを上司に伝えたところ、統括部長が主催するセッションで、女性の働き方について紹介したり、質問したりできる機会を設けてくれたんです。
おかげで、女性管理職の方や、子育て中にパートナーが単身赴任しながらも働き続けた方、出産後は仕事をセーブし子育てが落ち着いてから希望の部署に異動した方など、さまざまな選択肢があることがわかりました。
私の場合、夫が自衛隊に所属しているため、予期せぬ事態が起こる可能性があると思っています。家族をひとりで支えるには勤務時間の調整が欠かせませんが、キャリアアップへの意欲もあるので、一人ひとりの生活状況に合わせた働き方ができる風土がNECにあると知って安心しています。
のびのびと働ける職場環境、NECだから実現できる自由度の高いキャリア
現在はお客様先に常駐するかたちで開発に取り組んでいますが、お客様の経営戦略を踏まえて投資計画の提案やツール導入支援を行うITコンサタントの仕事にも挑戦したいと考えています。そんな私にとって、公募制度など社内制度が充実していて転職することなくジョブチェンジできるNECの環境は理想的です。
また、入社してもっとも驚いたのが、NECには能動的に意見を発信する方がとても多いこと。有益な情報を積極的に周囲と共有し、組織力を底上げしていこうという向上心を持った方など、尊敬したりお手本にしたりできるような社員と共に働ける職場はとても魅力的だと感じています。
とくに私が所属するグループは風通しが良く、年齢や年次、新卒/中途に関係なく自由に意見を言える環境があります。誰かが誰かに命令されて動くのではなく、誰もが主体的に行動し、それを応援する文化があるのも気に入っている点です。
社会貢献度の高い仕事をしようとすると、それだけ責任がともないプレッシャーもあります。技術力の高さやブランド力、安定した顧客基盤などもさることながら、困っている人に温かく手を差し伸べてくれる気立が良い方が多いのがNECの強み。周囲の力をうまく借りることができれば、きっと自分が思い描いたような仕事や働き方ができると思います。
※ 取材内容は2023年7月時点のものです