お客さまからのご要望の本質とは、常に考える習慣が大切

株式会社かんぽ生命保険(以下:かんぽ生命)でご契約の各種お手続きを集中的に対応するサービスセンター(以下:SC)。工藤はその中のカスタマーサービスセンター(以下:CSC)の企画管理ユニットで働いています。

工藤 「企画管理ユニットでは、CSC内の業務における部署内外の調整や、業務運行のサポートを担当しており、加えて、本社の企画部門と一緒にお客さま体験価値(以下、CX)向上にも取り組んでいます」

工藤のいる仙台CSCが担当する地域は北海道と東北。ご契約に関するお手続きについてお客さまや郵便局から寄せられる声を分析し、お手続き上の改善点を本社の企画部門に伝えていくというミッションも担っています。

工藤 「CX向上のためには、お客さまからのご要望の本質を捉え、プラスαを常に模索していくことが重要と考えています。目の前のお客さまがすぐに解決してほしいと思っていらっしゃるご要望や、不安に思っていらっしゃることを正確に把握し、可能な限り迅速に解決し、安心していただくことが、最初のステップになります。
しかし私は、『お客さまが求められていることにプラスαの付加価値をつけることができる』カスタマーサービスをめざしています。
わかりやすい例でいうと、CSCと連携してお客さま対応させていただくコールセンターでは、確定申告の際に使用する保険料払込証明書の再発行についてお問い合わせを電話でいただいた際は、まず、再発行手続に迅速に対応します。
加えて個人契約のご契約者さま専用サイトであるマイページを利用することで、ご自身のスマートフォン等でさらに簡単に再発行が出来る旨もあわせてご案内しています。単にお申出に対応するだけでなく、よりお客さまにとって付加価値のある対応を心がけています」

工藤は、お客さまのお申し出の本質はどこにあるのか、当社の保険サービスに期待していらっしゃることは何かを常に考え、探っています。CSCの中にある他部署でも同様に考え、探っているのですが、企画管理ユニットは、他部署では通常の手順では処理できない個別事例への対処方法についても相談されることが多いため、より多角的な、よりお客さまに寄り添った柔軟な考え方が求められます。

このような考え方は、2021年4月にCSCを立ち上げた時に培われました。CSC内での役割分担や業務フローを組み立てていく仕事でもっとも役に立った考え方だったからです。役割分担や業務フローは、色々な部署間の調整で決まっていきます。それぞれが自分たちの意見を出して、盛んな議論をしつつも、お客さま目線を第一に結論をまとめることができました。「もっと違う角度で考えれば、お客さまのためになる役割分担や業務フローを構築できるのではないか」。このような考え方は今や自分だけでなく、ユニット全体にも浸透しつつあると話す工藤。

工藤 「CSCのメンバーの誰もが、より多角的でより柔軟にお客さまに寄り添う考えを、常に持てる状態にすることがお客さまにプラスαのサービスをご提供でき、結果的には会社のCX向上につながると思っています。プラスαとはどういった形がありうるのか、本社の企画部門とも一緒に検討を続けています」

「やらない理由を探すくらいなら、まずやったほうが早い」という言葉に共感

工藤は入社後、保険金や給付金のお支払いを担当する部署をサポートする仕事を経て2017年から3年間、本社の企画部門で事務領域を統括する事務企画部で勤務。最初の2年間は全国の事務SCの運行管理、最後の1年はお客さまのご契約維持・管理の業務に携わりました。

工藤 「事務企画部で出会った同僚は、向上心の高い方が多く、刺激的で、お互いに切磋琢磨できました。最後の1年は、全社的なご契約維持・管理の業務も経験することができました」

その後仙台へ戻り、引き続き全社的なご契約維持・管理の業務を担当した後、現在のCSCに異動しました。

工藤 「お客さまから様々なお申し出をいただきますが、自分達の対応が本当に最善か、後でお客さまのご不安のもとにならないか、常に考えるようにしています。以前はマニュアル通りに対応することで手一杯でしたが、今はマニュアルに沿って対応しつつ、お客さまに記載いただく書類では、ご記入箇所をわかりやすくする等のプラスオンの工夫も含めてお客さまのご要望に対応できるように努めています」

工藤がこうした考え方に至ったのは、事務企画部での経験が大きかったといいます。当時の上司から、「なんとなくで仕事をしていないか、本質を捉えて仕事をしているか」「事実と課題、優先順位付けを意識した仕事ができているか」と問われ、自分自身を見つめ直したのです。

工藤 「日々の業務で判断に迷い、成果がなかなか出せない状況に悩んでいたとき、上司からもらった言葉は大きな気づきとなりました。今は、正確な事実と課題の把握、タスクの優先順位付けを常に意識しています。
また、『やらない理由を探すくらいなら、まずやったほうが早い』という言葉も強烈でした。お客さまのためになると考えられることなら、『本当はやったほうがいいけど忙しいからできない』とか、やらない理由、いわば言い訳をするのではなく、『まずやってみる』と思うようになりました」

以前から自分のできる業務を増やしたい、そのために受け身にならずどんどん自分で仕事を取りに行く、という気概や向上心はありましたが、今は、そのマインドにお客さまのためにまずやってみる、という志向性を加えて、工藤は仕事に取り組んでいます。

工藤 「自分の成長だけでなく、CX向上、組織・会社の成長のために、必要なタスクを考え、自分だけでなく、チームを巻き込み積極的にトライしていく。まずは自分自身でやってみせ、まわりを引っ張るくらいの気持ちで業務に臨んでいますし、同僚や後輩たちとも、そのような気概がCX向上につながると話しています」

新しいCXの実現に向けた発想をチームに共有していく

仙台のCSCは約70名の体制。工藤が日々取り組んでいるのは、マニュアルに沿った適切な業務運営もさることながら、新しいCXの実現です。

工藤 「かんぽ生命は歴史も古く、多くのお客さまからご契約いただいています。CXという言葉が一般的でない時代から、お客さま第一という言葉を大切に、多くの先輩たちがCXの向上に取り組んできました。
しかし、これからのかんぽ生命は、CXについて、さらに組織的に、徹底的に考えていく必要のあるフェーズだと思っています。
そのためには、まず一人ひとりの社員が『何をすれば新しいCXにつながっていくのか』を常に考える習慣が大切だと考えています。
例えば保険金のお支払いの際に、従前からご案内している『お支払い手続きが完了しました』という内容の挨拶状は、どなたにもわかりやすく簡易な文章に変える、文字サイズを大きくするといった工夫をしています。
そのような工夫が他にもできないか、以前にも増して、徹底して考えていくことが大切だと思います。でも、そういった一つひとつの工夫は、自分だけが考えるだけでは限界があります。CXの向上につながる発想を、まずはユニット内の仲間、次に他のユニット、さらにその次は本社の企画部門、と範囲を広げながら会社全体で共有できるように取り組んでいます」

マニュアルに記載のない事例に遭遇することの多い工藤の職場。注意しているのは、工藤に相談してくる担当者自身が、自分なりの考えを持っているか、ということです。

工藤 「相談を受けたとき、あなたはどう対応したいのかを担当者に案を聞くようにしています。お客さま一人ひとりのご事情は千差万別であり、自分の先入観にとらわれず、担当者の意見も踏まえ、一緒に考え、お客さまにとって最善の対応を選択していく。この習慣が、CXの向上だけでなく、担当者と自分の成長の面からも大切だと考えています」

お客さまの状況にあわせたきめ細やかで上質な対応を探ることで、職場の同僚とともに成長する日々。先輩たちの取り組みも踏まえ、さらなるCX 向上へチャレンジしていきます。

工藤 「ユニット全員が意見を言える機会を作り、仕組み化する努力は欠かせません。朝のミーティングで困っていることや行き詰っている問題・課題について議論してもらい、答えが出ない場合は再検討の際のポイントをアドバイスさせていただくこともあります。
もちろん自分がアドバイスをもらうこともあります。CSCはSCの中でも最もお客さまに近い部署の一つなので、個別のお客さまのご事情に合わせた創意工夫とその具体化に向けて、メンバー全員が自ら提案、行動していく必要がありますから」

新しい形の研修やマニュアルの模索とそれを支えるマインド

CSCは、お客さまが求めているサービスとは何かを考えるためのヒントが詰まった場所だと工藤は語ります。

工藤 「CSC内でも新しい形の研修を常に検討しています。例えばお客さま対応を体験してもらう研修。コールセンタースタッフの横で実際にお客さまの生の声を聞けば、スタッフから事後的に連携される対応記録では見えない気づきを得られます。さらに、お客さまへのご案内を経験してもらうことも検討中です。
私自身、お客さまへ直接ご案内させていただいたことはほとんどないため、経験豊富な先輩方に学んでいく必要があります。お客さまの温度感は書き起こしの文章からだけでは分かりません。実際に体感することも重要と考えています」

CSCが深くかかわる「お客さまの声」(会社にかかわるお客さまからのすべてのお申し出(苦情、ご意見、ご要望、問い合わせ、ご相談、感謝賞賛))の分析についても、会社としての動きが進化してきています。

工藤 「かんぽ生命としては、各お客さまへの個別のご案内で積み重ねた知見と『お客さまの声』を踏まえ、CSC等が使用するマニュアル自体のアップデートを進めています。ただし、世の中もお客さまのお考えも常に変化します。変化に応じた最適解を常に考える習慣が自分自身としても会社としても、大事だと思っています」

そのためには、社員の育成も不可欠です。マニュアルにない、前例がないお客さまへのご案内であっても、「誰かがやる」ではなくて、「まずは自分がやってみる」、と各々が自ら申し出る。挑戦したメンバーは、まずはその姿勢を尊敬・評価される、そんな会社になればいい、と工藤は考えています。

工藤「自分自身が『まずは自分がやってみる』という人間になりきれているか、と言えばまだそうとは言い切れません。けれども、『まずは自分がやってみる』姿勢で業務に取り組み、経験を蓄え、その経験を通してメンバーと話をするようにしています。
堅苦しいことばかり言っていますが、前向きな気持ちで常に仕事に臨むためには、オンとオフの切り替えも大事。過去仕事で行き詰まっていた頃は、寝ても覚めても仕事のことばかり考えて苦しい思いもしました。でも、今はオフを楽しむことでオンの成果も出せると考え、趣味のスポーツ観戦などで気分転換を図っています」

CXの向上という会社の重要テーマに、お客さま接点における最前線の一つであるCSCで向き合う工藤。信頼し合い、思いを共有できるチームとともに、今日も新しいCXに挑戦を続けます。