キャリアを積み重ねた専門商社から一転、成果主義の人材紹介業界へ

小髙 淳が専門商社から転職し、人材紹介業界に足を踏み入れたのは2016年のこと。

前職の現場でさまざまな企業と触れ、人材が企業にもたらす影響力の大きさを痛感したことが、それまで縁遠かった人材紹介業界に興味を抱いたきっかけでした。そこで小高は、有能な人材がいることで、企業成長は加速すると感じたのです。

小髙 「前職では、中小企業から機械部品を仕入れ、大手企業に売る仕事に携わっていました。人手不足が理由で納期に間に合わないケースや中小企業の経営問題などを見ていくうちに、人材紹介によって社会問題を解決できるのでは……と考えるようになったのです」

新卒入社から11年間勤めた専門商社を離れ、ジェイ エイ シー リクルートメント(以下、JAC)に入社した小髙。入社当時から「カルチャーがいいから、JACは少し社内体制を改善することで、大きく成長するポテンシャルを秘めている」と感じていたと言います。

小髙 「自分たちの目標を強く意識し、それに向かって個が強くなっていくカルチャーが根付いているので、社員が組織で強くなる意識と中長期的な視座を持てば、すごい会社になると感じていました。

また、成果主義が根付いているJACでは、自身の発言力を高めるためのキャリアを描きやすい環境が作り上げられています。自分が見つけた課題に向き合い、より良い方向に改善していこうとするならば、自分自身の発言権があるほうがスムーズです。また、成果を出せばポジションも上がっていくという仕組みは、わかりやすいと感じました。私の性格にも合っていたと思います」

配属されたケミカルディビジョンで、小髙は前職で学んだ知見や経験を活かしながら着々と実績を積み重ねていきました。

プロ意識を保つ役割分担と情報収集が、信頼とチームワークを築く

小髙が企業課題と向き合うときのポイントは、簡潔で真摯なものです。その姿勢が、企業からの信頼を獲得する基盤になっていきました。

小髙 「お客様が何を求めているのかを正しく把握して、その期待を上回る価値を提供する。基本はこのふたつを意識しています。これは人材業界だけでなく、営業担当者に共通するスキルだと思います。

そして、人材だけで解決できない問題に対しては、そのことを伝えるようにしています。たとえば、採用より既存メンバーの人材教育が課題解決につながる場合や、組織改革を行わなければならないと判断した場合は、その旨を率直に伝えなければなりません。必ずしも人材紹介だけが課題解決の方法ではありませんから」

小髙がこうした判断の軸として重視するのは、現場の声です。企業課題に関わる情報を点と捉え、多くの点をつないで線や面にしていくイメージで、小髙は各企業に対して適切な施策を提案していきます。

小髙 「現場から得られた多くの情報から抽出された課題と対策には、人材紹介のプロフェッショナルとして自信をもっています。そして、その提案を実行するかどうかは企業の判断です。私たちが提供できる価値が何かを認識し、役割をまっとうすることを心がけています」

役割の把握と提供価値に対する小髙の考え方は、コンサルテーションだけでなく、社内チームのマネジメントについても反映されています。小髙は2020年までケミカルディビジョンのマネージャーとしてキャリアを重ねてきましたが、チームを率いるポイントとして注意していたのは、マネージャーという役割を正しく理解することでした。

小髙 「マネジメントするときに一番注意していることは、自分が偉い人間だと勘違いしないことです。マネージャーとは、最前線でお客様とやりとりするコンサルタントが最大限の価値を発揮できる仕組みや環境を作る仕事を担っている人です。同様に、社長には社長、営業部長には営業部長の役割があります。

その役割を認識して対等な関係性を築いていかなければ、チームワークは生まれません。もちろん、ときには相手を注意したり、改善を促したりすることもあります。そこに愛や相手へのリスペクトの気持ちを持っていることが大切です」

過去の経験から学んだ企業の在り方と働くことの意味

小髙がマネジメントにこうした価値観を持つようになったきっかけは、前職で経験したある失敗でした。

小髙 「28歳のころ、私は前職でもマネジメントを任されました。当時はいわゆるパワーマネジメントでチームを率いていたため、当然ながら組織はうまく回りませんでした。私や会社に対しての不信感が、メンバーの退職を招いてしまったこともありました」

自分がマネジメントされる立場だったころ、小高自身も上司に不信感を抱いたこともあったといいます。

マネジメントの良し悪しは、チームや職場環境を左右するどころか、一人ひとりのキャリアまで一変させてしまう。その影響力を過去の実体験から学んだからこそ、小髙はJACのマネジメント体制にも課題意識を持ち、自ら変えようと心がけてきました。

小髙 「どんなに成果主義の企業であっても、一人ひとりのプレイヤーは感情をもつ人間です。そのことを踏まえ、メンバーの心理的安全性を担保する環境づくりを徹底してきました。たとえ新入社員でも気兼ねなく話しかけられるよう、日ごろからコミュニケーションを取るようにしています」

こうしたチームマネジメントに対する想いやこだわりは、小髙が描く最終的なビジョンに結びつくものです。

小髙 「JACで働くことを誇りに思えたり、働いていることに幸せを感じられたりする。そういう本当の“豊かさ”を、社員全員が感じられる企業にしたいです。もちろん私自身もそういった豊かさの中で働き続けたいですし、それが生きる意味そのものになってくるのではないでしょうか」

変革のエンジンとなるディビジョンを目指し、豊かな会社を自ら作り続ける

2021年4月より、小髙はエンタープライズディビジョンのディビジョン長となりました。エンタープライズディビジョンとは、製造業領域の大手企業に特化したコンサルテーションを行う新設の部署です。

小髙 「これまでJACは大手企業と接点はあるものの、営業対象の主軸は中堅~中小企業でした。JACの強みを活かしつつ大手企業への人材紹介にも力を注いでいくことは、新たな挑戦とも言えるでしょう。そんなエンタープライズディビジョンの指標は、“Be engines to transformation”。変革のエンジンになるという意味を持つ言葉です」

製造市場の企業はさまざまな観点から大々的な変革を迫られています。変革に踏み出せないことが経営危機をもたらす時代、企業の変革を人材の観点からサポートするのが、エンタープライズディビジョンの使命です。

小髙 「企業だけでなく、候補者のみなさま、そして私たちJACも変革が必要です。加えて、私自身も変革の時を迎えていると感じています。ディビジョン長として、積極的に経営の視座からも課題と向き合い、どのようにステークホルダーと関わるべきかを考えていかなければなりません。現場と経営者の調和を図る立場として、シフトチェンジしていきたいです」

2021年現在、少数精鋭でスタートを切ったばかりのエンタープライズディビジョンですが、翌年までにはさらなるチーム拡大を図るため、現在は人材採用やカルチャー形成などを進めています。“エンジン”は、そんなエンタープライズディビジョン自体の合言葉でもあります。

小髙 「エンタープライズディビジョンが目指す姿は、一人ひとりが主役であり、エンジンである組織です。もしも私がいなくなっても、メンバー各々が自走し続けていることが理想ですね。ディビジョンのメンバーには、お客様にどんな価値を提供したいのか自分自身が考え、自発的に行動していってほしいと思います」

ディビジョン長として抱負を掲げつつ、ビジネスパーソンとしての新章を歩みだした小髙。その変革はまだ始まったばかりです。製造業界の変革と共に、エンタープライズディビジョンは新時代を走り抜けます。