PMOがディレクションすることで、プロジェクトがスムーズに進行する
IT戦略やシステム開発のプロジェクトを円滑に進めるには、プロジェクト全体を把握し、舵取りをする「PMO(Project Management Office)」の存在が不可欠です。
山﨑は2022年現在、大手人材会社のプロジェクトにPMOとして参加し、システム開発の推進を担っています。
山﨑 「大きな母体としてのシステムはすでに完成しているのですが、やはり運用していくうちにさまざまな要望が出てきます。さらに法改正などがあったりすると、それに合わせてシステムの内容も変更しなくてはいけません。大きな案件を進めると、その中から小さな案件がいくつも発生するケースも多いですね。
その案件一つひとつに対し、事業側と実現のための話し合いをして、開発側にインプットするのもPMOの役割。今回の場合は対応する案件の数が多いので、私を含め現場には複数のPMOが参画しています」
INTLOOPでは、山﨑のようなプロパー(社員)のPMOのほか、フリーランスのPMOも数多く活躍しています。大手人材会社の案件には両タイプ合わせて5~6人のPMOが参加し、それぞれの強みを活かしてプロジェクトを進めています。
山﨑 「フリーランスのPMOは経験豊富な方が多く、一緒に仕事をするととても勉強になります。ただ、案件数が多くなると人手が足りなくなったり、柔軟な対応が求められるケースも少なくありません。即断即決は、フリーランスのPMOでは難しい場面もあるので、私のようなプロパーのPMOが入ることで、スムーズに進むようにしています。
現場では、私に話をすればあとは他のPMOや開発側に指示をしてもらえる、という信頼を頂いています」
そんな山﨑は、プロジェクトにPMOを置くことのメリットを次のように語ります。
山﨑 「ディレクションや推進する立場の人間がいないと、まずスタートダッシュが切れないことが多くあります。事業側と開発側の意見のやり取りが続いてしまって、ずっと始められない状態に陥ってしまうことがあるんですよね……。
私たちPMOが、事業側と開発側の間に立ってディレクションを行うことで、さまざまなボトルネックを解消できるという点に最大の意味があるのかなと思います」
SE時代に感じたもどかしさ。PMOへのキャリアチェンジを決意
INTLOOP入社以前、山﨑は大手SIerでSEとして開発に取り組んでいました。
山﨑 「SIer時代は大規模プロジェクトを担当することが多く、検討からリリースまで3年から5年、長ければ10年というものもありました。そういう大規模プロジェクトには、各業務を行うチームが複数あり、私もその中の1チームとして業務に取り組んでいました。
そうすると、自分たちのチームはスケジュール通りにうまくいっていても、全体として見ると進捗に問題が発生して、リリース日を伸ばさなくてはいけないことも多かったです」
何が問題なのか、どこに原因があってどう取り除けばいいのかは、一介のSEではどうしても解決できません。もっと広い視野で全体を見渡し、もっと奥まで踏み込んで課題を解決できる立場になりたい。その気持ちが大きくなったとき、山﨑はPMOという存在を意識し始めました。
山﨑 「新卒でSEになった頃には、プロジェクトにPMOという役割の人はいませんでした。それがここ10年でPMOという存在が認知され、プロジェクトに参加することも多くなりました。振り返ってみると、PMOがいるプロジェクトのほうがやっぱりスムーズだったと思います。
SEとして感じたもどかしさを、PMOになることで解決できると考え、キャリアチェンジを目指して転職活動を始めました」
しかし、チームリーダー経験はあっても、PMOは未経験だった山﨑。INTLOOPの採用面接にも不安な気持ちで臨んだものの、面接官だった田口(現・シニア・バイス・プレジデント)からPMOという仕事のやりがいやINTLOOPという会社の魅力を聞き、入社を決意しました。
山﨑 「入社後も、PMO黎明期から活躍している田口さんからノウハウを得ることは多いですし、またPMOとして活躍している方が数多くいるというのはINTLOOPの強みだと感じます。
ひと言でPMOと言っても、プロジェクトによって求められる資質は異なります。さまざまなタイプのPMOがいて、各プロジェクトに合った人材を配置できるのも、PMOに特化した事業部があるINTLOOPならではの魅力ですね」
自ら計画を作り、プロジェクトを動かし、ゴールに導くことが最大のミッション
INTLOOP入社後、複数の案件に携わってきた山﨑。どのプロジェクトでも、PMOとして求められる役割は異なっていたといいます。
山﨑 「PMOとしての最大の仕事は、プロジェクトを円滑に進めるための推進やディレクション業務です。しかし、やはりプロジェクトによって求められるPMO業務の内容は違います。
例えば、進捗管理をメインに求められる場合は、業務が遅れないようにどう管理するかに注力します。またときにはプロジェクトのPM(project manager)や開発担当者たちと同じ目線に立ち、各チームのTL(Team Leader)としての業務を求められることもあります。そして現在進めている案件では、プロジェクト全体を把握して、どう進めていくかを任されており、舵を握っている感覚ですね」
プロジェクト全体の進捗や課題などを把握し、それを改善しながらQCDを管理する──これこそまさに、SIer時代の山﨑がもどかしさを感じながらも着手できなかったこと。現在はPMOとしてこの役割を担えることに、大きなやりがいを感じています。
山﨑 「PMOはプロジェクトが始まる前に、計画書の作成や各種のツール策定、プロジェクトの進め方などをドキュメント化して、事業側に提案することもあります。SIer時代には計画が決まった状態でアサインされることが多かったので、ここが大きな違いですね。
最初に作った計画通りにプロジェクトが進んでいくことはまずないのですが、それに近しい状態で進んだり、自分が敷いたレールにメンバーが乗って動いてくれて、成功に繋がると達成感があります。
また、『PMOとして入ってくれたからプロジェクトがうまくいきました』という声をいただくと、大変なことがあってもやってきて良かったなと感じますね」
PMOの必要性・重要性を世に広め、PMO市場を活性化させていきたい
SEからPMOにキャリアチェンジを果たし、活躍する山﨑。PMOとして成果を上げるには、システムや開発側の知識はもちろんですが、それ以上に重要なものがあると考えています。
山﨑 「PMOに向いているのは、能力的なことでいうと、推進力があり広い視野を持てる人。あとは『気になり』を持っている人ですね。単純に『なぜ?』という疑問を持てる人です。
例えば、進捗が遅れているチームがありそこに対して『なぜ?』と思えるかどうかは、PMOにとってとても大切な資質ですね。そして何かしらの課題があるのであれば解決に向けて推進していく力があると、PMOとして活躍できると思います」
また、未経験からPMOを目指す方に向けて、INTLOOPに入社することのメリットを次のように語ります。
山﨑 「数多くの先輩PMOがいて、最初は先輩とセットでプロジェクトに参加することが多いので、その背中を見て業務を学べるのがとても心強いと思います。また、未経験の方へのフォロー体制も整っていて、チャレンジする人を後押ししてくれる社風なので、私自身も安心して挑戦できましたね」
さらに山﨑は、INTLOOPのPMOとして自身に課しているミッションがあります。PMOの認知度をさらに上げていき、PMO市場を活性化させることです。
山﨑 「まだまだPMOの必要性を感じていない会社も少なくありません。私自身事業側と開発側とでコミュニケーションの齟齬を数多く見てきましたし、PMOが入ったことで緩和されることを肌で感じてきました。
この自分の体験をもっと世の中にアピールできれば、PMO市場は活性化すると思いますし、プロジェクトにはPMOが必要だということが認知されたら、もっと市場が大きくなるのではないかと思います。
そして、何かのプロジェクトを始めるとき『まずINTLOOPに相談してみようかな』と思ってもらえる会社にしていきたいですし、個人としても『山﨑さんに頼めないかな』と言ってもらえるPMOになりたいですね」
豊富な経験とノウハウを持つPMOが多数所属するINTLOOPには、未経験者でもチャレンジできる環境が整っています。PMO市場を牽引する存在として、INTLOOPと山﨑は今後も成長を続けていきます。