“裏方”のわたしと、“感覚を楽しむ”感性のわたし

▲大学祭でのライブイベントにて

小学生のころから、いわゆる“優等生”でした。しっかり者だと思われていましたし、自分がここはやらないといけないんだろうな、と学級委員を引き受けることもありました。でも実は、そういう自分を「まじめでつまんない」と感じていたんです。

それで、“そうではない自分”も知ってほしい、と思い、中学のときにドラムを始めました。言ってみれば、反骨心だったのかもしれないですね。叩くということはとても原始的で、身体感覚とつながっていると思います。そういう感覚が自分の気持ちにとてもフィットしたんです。吹奏楽部のパーカッションパートに所属したので、さまざまな打楽器を触ることができ、それが楽しくて高校でも続けました。

大学では軽音楽部に入りましたが、自分よりドラムがうまい人はたくさんいて、この中で自分が貢献できることは何かな、と考えたときに、運営に重きを置いて行動をするようになったんです。部内のトラブル対処、ルール決め、ほかの部・サークル・大学と共用スペースの使い方を協議するなど、誰かがやらなきゃいけないことだから、と進んで引き受けました。

後から振り返ると、本当はもっと音楽をやりたかったかな、とも思います。でも、運営に関わったからこそ、自分のバンドを超えてさまざまなジャンルのメンバーとつながることができました。

一番思い出深いのは、大学祭でのライブイベントです。自分で横断的にサークルメンバーに声をかけて人を集めて、そのイベントのためにバンドを結成したんです。私はドラムではなくてボーカルとして参加しました。大学2年のときに出会って、絶対にやりたい!と思っていた小島 麻由美さんという女性シンガーの歌を歌うことができたのも良い思い出です。

「裏方」は大事な仕事だったし、「感覚」もデータで可視化ができた

▲大学の実験ノート

大学では心理学を専攻し、精神物理学という分野で目の錯覚のメカニズムを研究していました。初めてこの分野の話を聞いたときは、「見る」という体験を毎日しているけれども、そこにはきちんとメカニズムがあり、「こういう光の刺激が入るとこう見える」と数式で計算してモデル化できることに驚きましたね。

感覚が数式になる、感覚が数学とつながっているという点が新鮮で、魅力を感じ、その研究をしている教授に師事しました。やっぱり、「身体感覚」というものに興味があるのですね。そしてそれは可視化することができるんだ、ということがデータを扱うことへの興味の入り口だったかもしれません。

就職活動の時期になり、仕事として何を選ぶか?と考えたときに、昔からの自分の特性である「目立たなくても大事な仕事をやる」ということと、可視化することで見えるものがあるという原体験を活かして、絶対ないといけないものを支える仕事・情報を扱う仕事をやりたいと考えるようになりました。

縁あってインテージに入社し、現在はSRI+※1というパネル調査※2基盤の開発・運用を担当しています。インテージは企業のマーケティングを支える仕事であり、SRI+はデータインフラを支えているので、「裏方」と「可視化」の仕事を担っていると思います。

※1)SRI+はインテージが提供する「全国小売店パネル調査」のこと。スーパーやコンビニエンスストアなど全国約6000店舗からのPOSデータを集計し、これをサンプルデータとして、国内およそ16万店舗のリアル店舗の売り上げデータとして推計する。

※2)パネル調査とは、「同一サンプルに」「同一項目の調査を」「継続的に」行う調査。インテージでは、このパネル調査によって、全国の消費者の買い物情報・店頭での販売情報を捕捉し、データベース化している。

表現し続けることで掴んだ、自分なりに表現することのおもしろさ

▲「今アツい商品」がわかるダッシュボード(社内公開)

入社後も自分らしさをどう出していくか、についてあらためて考えるようになりました。

そこで、今年の1月に「司会業を承ります!」と宣言したんです。きっかけは、Intage Forum2020というイベントで自部署の担当するパートの司会を任せてもらったことでした。

練習を重ねる中で、自分の声が出る場所が変わったな、活舌が良くなったな、という感覚を覚えた瞬間があり、成長を感じることができました。とにかく練習することが楽しかったんです。

仕事でも「前より早くできるようになった」など成長を感じますが、五感で実感するものではないんですよね。司会だと、声を出して表現をしていることで、変化を体感できるように思います。

もっともっとうまくなって、自分がしゃべることでその場の空気をつくっていくことができるといいな、と思っていますね。

また、仕事では、SRI+日次データのさらなる活用を考えています。まずは部内向けにメルマガを発信したり、社内向けに「今アツい商品」がわかるダッシュボードを立ち上げ、メンバー同士がリサーチ結果から気軽に活用方法を考えられる環境を整えたりするところから始めています。

どういう風に伝えようかな、と考えたりすることも、自分なりに表現して貢献したい、という気持ちでやっているんだなと気づきました。

何かを発信すれば、何かが返ってくる。そしてワクワクすることも増えていく

▲インタビュー中の服部

なぜ自分なりの表現で貢献したい、と思っているのか。あらためて考えてみると、実は、コミュニケーションに苦手意識があるのかもしれません。だから、あえて発信して、返ってくるものを感じようとしているのだと思います。

自分が発したり、仕掛けたことに対して「良かったよ」と言ってもらえたりすると、その人と共感できたな、と思いませんか?同じことを思っている人がいたな、とわかると嬉しいですよね。自分が伝えることで、相手に感じてもらえたらいいな、相手の心を動かすことができたらいいな、と思っています。

今後、自分がどうなっていきたいかは、正直まだわかっていません。でも、今現在、司会業をやるとか、ダッシュボードをつくるとか、表現の場を自分でつくっていけてとても充実しています。そういうワクワクできることを今後も増やしていきたいです。

最近、新しいサービスをつくっている先輩とお話しする機会がありました。

「顧客にこういう体験をしてほしい」「こういう世界をつくりたい」というビジョンがあります。そのために、顧客がどのようなプロセスで、何を考えながら仕事をしているか、そしてインテージのサービスを利用することでどんな気持ちになるのか、徹底的に考えているとおっしゃっていました。

自分がつくったもの・発信したもので人の心を動かすという点では、今私が楽しんでいる司会業や情報発信と通じる部分があると感じます。今は目先のことを考えて楽しくやっていますが、自分自身もいずれはその先にある顧客体験や生活者の体験をより良くしていきたいな、と思います。