部品事業部部品販売企画課では、販売中止となったHonda旧型車の補修部品*を再生産してお客様に届けることで、永く製品を愛用いただく取り組みを進めています。プロジェクトに携わる3名が、それぞれの視点から部品事業部で働く魅力ややりがいを語ります。


部品販売企画課で働く3名の異なる歩み

Hondaの部品事業部では、Honda車を愛用するユーザーに補修用純正部品を届けるため、主に補修部品を発注・調達・保管・流通・販売する役割を担っています。

神田:  「私は二輪とパワープロダクツをメインとするグループのリーダーを務め、二輪の旧車部品やリニューアルした二輪エンジンオイル、パワープロダクツ部品の販売強化に向けた施策をメインに進めています。

加地さんや植地さんとは所属グループが異なりますが、旧車施策という共通のプロジェクトに取り組んでいるため、イベントや対外PRは同じチームで行うことが多いですね」

加地:  「私は四輪グループに所属し、旧車部品について検討したうえで他の課経由でサプライヤーさんに再生産依頼をして販売する旧車施策を進めています。また、現在は旧車部品をPRするために展示会などを検討しているところです」

植地:  「私も加地さんと同じく四輪グループに所属し、旧車関連の部品訴求をしています。また、S2000という国内外で人気のHonda車に使われているパーツリストをホームページで公開しました。今後は部品という観点からイベントに参加し、部品を訴求していこうと考えています」

2004年に新卒入社した神田、2020年に中途入社した加地、そして同年に新卒入社した植地。部品販売企画課でそれぞれ仕事を進めている3名は、入社理由も歩んできた道も異なります。

神田:  「私は学生時代バスケットボールをしていて、バスケットシューズなどを展開するブランドに興味を持ちました。商学部でマーケティングやブランディングについて勉強していましたが、Hondaも個性的な商品を多く出しているブランドが強い会社だと感じて入社を決意したんです。

最初に配属されたのは販売会社でのアフターサービスの企画推進を行うアフターマーケット営業部でした。その後は販売会社の営業を担当してからアフターマーケット営業部に戻り、Honda cars 沖縄に出向し営業企画に取り組み、本社で商品企画に携わってから部品事業部に異動してきた形です。

販売現場での経験を踏まえて、今の部品事業部でも現場スタッフの立場に立ってオペレーションを改善するなど、仕事の進め方を工夫しています。17年間Hondaにいますが、さまざま経験ができているので飽きが来ず、常に新鮮な気持ちで仕事に取り組むことができています」

加地:  「私は学生時代に実体のあるものを取り扱いたいと考えメーカーへの就職を希望し、新卒で重工メーカーに入社しました。3年ほど自動車関連のお客様を相手に営業をしていて、大きな部品メーカーから家族で経営している町工場までさまざまな方と関わりを持つことができました。

自動車産業と一口に言ってもこんなに多くの作り手が関わっているんだと感じ、世の中に与えるインパクトの大きさを改めて感じました。そこで、営業として関わるなかで協力会社や関係するサプライヤーに協力的な姿勢だと感じたHondaに転職を決めたんです」

植地:  「私はもともと文化人類学者になりたいと考えていたんですが、大学時代に1年間アメリカへ留学したことで考えが変わりました。外に出て日本の良さに改めて気づくことができ、日本がすごく好きになったんです。日本の素晴らしい文化を海外に訴求したいという想いが強くなり、日本の技術や文化を伝播するような企業を探しました。

自動車業界は世界的に見ても日本企業が活躍している分野ですし、いろいろなメーカーの総合力で成り立っています。誇り高い自動車業界で日本の良さを海外に広げることができたらいいなと思い、ご縁のあったHondaに入社しました」

PR活動を強化し、旧車部品販売の認知を広げる

部品販売企画課では、現在PR活動に力を入れています。それは、Hondaが以前から旧車施策を進めているにもかかわらず世間への訴求が上手くいっていないというギャップがあったからです。

神田:  「旧車施策は2017年からはじまり、いくつもの車種で部品の再販売をしていたのですが、なかなかメディアでこのことが大きく取り上げられなかったんです。せっかく我々が力を入れて旧車の部品を再販売しているのだから、ぜひもっと多くの人に知ってほしい!という想いで、2019年頃からPRの強化をはじめました。

旧車の部品供給は、長く乗っているコアなユーザーのためでもありますが、旧車のお客様を大事にするHondaの姿勢を広く見ていただくことにもつながります。だからこそ、Hondaブランドのイメージが上がる活動に広げていきたいと考え、メディア向けのPRやお客様向けのホームページ作成に力を入れてきました」

植地:  「私は入社後配属が決まって間もない時期に、S2000のメンテナンスをサポートするためのホームページ作りに関わりました。何のノウハウもない新入社員の自分に仕事を任せてくれるんだと驚きつつ、先輩にたくさんアドバイスをもらいながら試行錯誤を重ねて進めていったのです。1からモノを作るのははじめてだったので、とても印象的でしたね」

Hondaでは、一定のニーズがある製品の部品は販売開始から年数が経っても供給を続けますが、需要がなくなってくると供給体制の維持が難しく、部品が販売中止になってしまうのです。

しかし、販売中止後数年経ってから部品を再生産することもあります。お客様の声を吸い上げて分析し、再生産の判断をすることも部品販売企画課の仕事です。

神田:  「お客様の声は、それぞれの機種の担当者が集めています。部品の供給はサプライヤーさんの協力がなくては絶対にできないので、すべてのニーズに応えられるわけではなく、そこは歯痒いところです。

しかし、ある程度ニーズに沿った旧車部品の販売はできています。今はまだそれを伝えきれていないのが課題なので、PR活動に力を入れている形です。アフターサービスの展示会に出展を企画したり、ホームページを強化したりしているところですね。あとは、部品が滞りなく販売店に届くような供給体制を維持することも、日々の業務として行っています」

再生産に立ちはだかる壁──現場の想いを社内外に届ける

S2000のパーツカタログサイト

「この部品を再販売したい」という提案を神田たちのチームが行い、調達部門がサプライヤーとの交渉に動く。一度生産を中止した部品をもう一度作ってもらうためには、社内外の協力が必須です。

そのため、お客様の声を共有したりデータに基づいた依頼をしたりすることを意識する必要があります。

加地:  「お客様がこの部品を欲しがっていると調達部門に伝えたり、過去の需要がこれだけあるから今でもこれだけ売れるとデータで示して再生産数を示したりしているんです。また、サプライヤーさんには製造を中止している部品をもう一度作ってもらうことになるので、価格についても相談していますね。

一度製造を中止した部品を作ってもらうためには、いろいろな部署を巻き込まなければなりません。関係者に対していかにロジカルに意見を示して部品販売企画課としての姿勢を見せていくかが大切です」

部品販売企画課の役割は、販売会社からの問い合わせを受けたり市場の分析をしたりして、現場の想いを調達部門や発注部門に届けることです。他部署と連携する難しさに加え、植地は新入社員として慣れない仕事に取り組むなかで迷うこともありました。

植地:  「S2000のホームページ作成は、前任の方から引き継いだ業務でした。前任の意思を引き継ぎつつも、ホームページを通じて何を伝えるかという目的を自分自身で考えなければならなかったので、難しかったです。

しかし、自分の意思を決めないと施策は動かないと感じたので、想いを込めつつも、独りよがりなホームページにならないよう、周りの方に地道に意見をもらいながら進めていきましたね」

Hondaで長く経験を積んだ神田と、中途入社の加地、そして新卒入社の植地。それぞれ異なる立場で協力し尊敬し合いながら仕事を進めています。

植地:  「ホームページ作成の際は、神田さんに非常に助けてもらいましたね。すべてベンダーさんにお任せするのではなく、私たちからも写真やキャッチコピーなどのイメージを提案するのですが、その考え方などをアドバイスしてもらいました」

神田:  「植地さんも自分だけで進めようと思えば進められたと思いますが、意欲的にアドバイスを求めてくれました。私も経験があることだったので、考え方などを共有しましたね。先輩に聞くのもハードルが高いと思いますが、自ら行動する姿勢が素晴らしいと思いました。

加地さんも非常にアグレッシブです。ある業務を誰が担当するかという話になった時、彼が最初に『僕がやります』と手を挙げていました。仕事量は相当増えたと思いますが、臆することなく自ら手を挙げる姿勢はすごいと思います」

加地:  「Hondaに入った時点から、前職の経験を活かして結果を出さないと中途採用された意味がないと考えていました。そのため、仕事があったら積極的に飛びつこうと思っていたんです。

これまでの経験でも、仕事を頼んだ際に快諾してくれる方は貴重な存在だったので、自分もそのような人になれたらいいなという想いがあります。この調子で、自分の容量と相談しつつどんどん手を挙げていきたいですね」

お客様の満足度に直結する部品事業部のやりがい

部品事業部の仕事のおもしろさは、異なる立場にいる3名それぞれが感じています。

神田:  「私は今までのキャリアの中では四輪担当が長かったですが、部品事業部は四輪事業や二輪事業、パワープロダクツをはじめとしたライフクリエーション事業と、多岐にわたる事業に携わることができます。すべてを包括して見ることができる幅広さが、おもしろいところだと思いますね。各現場で異なるビジネスのバリエーションの多さを垣間見られるところが魅力だと感じています」

加地:  「前職と比べて、Hondaは良くも悪くも世間から多くの意見をいただきます。それゆえに一つひとつの仕事の重みを感じますね。

部品事業は新車を買っていただいたあとのお客様にアプローチするため、購入する満足感だけでなく、その後も乗り続けられる安心感を届けることができます。最初のブランドイメージだけでなく、製品のアフターサービスもいいと伝えられることがおもしろいし、やりがいにつながっています」

植地:  「部品事業部だけでひとつの会社になれるんじゃないかといえるくらい、事業が凝縮されています。日々の業務に力を注ぐだけでも会社全体について学べる感覚があるので、それが魅力的だと思いますね。

若手目線で言うと、若手に対して意欲的に手を広げてくれるメンバーがたくさんいると感じます。新型コロナウイルス感染症の影響でイベントが中止になったことで、その代案を企画しているのですが、どんなことでも皆が一生懸命自分の意見を聞いてくれる雰囲気があるので、やりがい、学びがいを持って仕事ができていると思います」

モチベーションの原動力も今後のビジョンも三者三様です。だからこそ互いを尊重し、連携して施策を進められるのかもしれません。

神田:  「さまざまな部署で一緒に働いてきた仲間たちとよく連絡を取り合うのですが、皆がそれぞれの立場で頑張っている様子を見ると、自分も負けていられないとモチベーションになります。

私は幸運なことに、Hondaで幅広い領域を経験してきました。そのため今後もひとつの部門にとどまることなく、部門の壁を乗り越えてシナジー効果を生むような施策の実行に携わっていきたいです。そして、誰かの役に立ったりお客様の喜びを生み出したりする商品やサービスづくりにつながるような仕事は、ずっとしていきたいと思います」

加地:  「部品事業部は世間の脚光を浴びる部署ではありませんが、その仕事はHondaのイメージに直結しています。部品がいつまでたっても届かなかったら、お客様には今後もHonda車に乗りたいとは思っていただけないでしょうし、逆に部品がすぐに届いて修理できたらHondaに乗ってよかったと感じていただけるはずです。

お客様からのHondaに対する評価に直結する部署なので、滞りなく業務を進める責任の重さは感じますが、それ以上に『今後私たちのような若い世代が部品事業部を通してHondaのイメージアップに貢献していこう』とモチベーションがありますね。今後は部品事業部を俯瞰して見られるよう、経験を積みながら改善点を見つけていきたいです」

植地:  「旧車の仕事は、SNSなどでお客様の声を拾いやすく、喜んでくださる人がいるとわかりモチベーションにつながっています。

せっかく幅広い事業を展開するHondaに入社できたので、今後はもっと視野を広げて経験を積み重ねていきたいですね。自分がしたことで誰かが喜んでくれることが嬉しいので、プロジェクトを立てて責任者となり、お客様に喜んでいただけるような社会貢献をしたいと考えています」

部品事業部メンバーは、Honda製品を選んでくださったお客様に末永く安心して製品を楽しんでいただくためにとても大切な役割を担っています。

自身の仕事がHondaを愛するお客様の役に立つことを信じ、部品販売企画課のメンバーはその期待に応え続けるべく想いを持って働きます。