非対面での集客に向けネット広告制作や検証を担当。クリエイティブ領域への関心高める
デジタル部は、お客様の暮らしを豊かに便利にするために、認知・集客からサービスの提供までをデジタルの力を通して行っています。
具体的には、顧客が窓口に足を運ぶことなく各種手続きを可能にするサービスの開発と、インターネットやメール等のデジタルツールを使って、サービス・商品の周知を行っています。
先進的なイメージを持たれるデジタル部ですが、デジタルを苦手とするお客様にも便利さに気づきを与えて身近なものと感じていただくことを大切にしている部署です。そのために対面での接客同様に、お客様の立場となって一緒に考えていく情熱と思いやりにあふれていると太田は語ります。
その中で太田が担当するのは、WebやSNSを利用した広告の企画・制作・効果の検証です。
太田 「わかりやすいのはインスタグラムの運用業務ですね。アプリの使用中に広告が表示されますが、私はユーザーの性別や年齢に基づいてターゲットを定め、そうしたターゲットに好感を持ってもらえるようイラストや写真を決めながら内容を制作しています」
異動後から太田はWeb広告運用やデザインの勉強を開始。デザインについてはこれから半年間の研修も始まるところです。部内にいる専属デザイナーの知見を頼りつつ、自らも「クリエイティブに手を動かせる社員」を目指しています。
太田 「他社がターゲットに合わせてどのような広告を配信しているか毎日チェック・研究しています。また、単に広告を配信するだけでなく、内容を変えたものを2、3種類世に送り出し、閲覧数などを比較、検証することも重要。
たとえば、過去の資産運用キャンペーンでは『契約時に5千円をキャッシュバック』と『1万円を積み立て可能』というキャッチコピーを比較したところ、後者の方が、こちらの予想に反して効果が高いことがわかりました」
また、太田はLINEでの投稿も担当し、顧客に最新情報やクーポンを届けています。北國銀行のマスコットキャラクター「ハッピーくん」が話しかけているかのような文章を考えるのも大切な仕事です。
太田 「コロナ禍で窓口を訪れるお客様が減り、私たちが行う非対面での活動には大きな期待が寄せられていると実感する日々です。
デジタルの接点であっても、窓口同様にお客様に寄り添い、銀行を身近に感じてもらえるよう日々試行錯誤を繰り返しています」
個人としての目標はWeb広告を効率よく“刺さる”ようにすること。そのための新しい課題に次々とチャレンジできる環境が用意されていると語ります。
大きな挫折なく生きてきた学生時代。両親以外に怒られたことがなかった優等生の初挫折
新卒で北國銀行に入社した太田は、大学時代はアルバイトに力を入れ、居酒屋や雑貨店のほか、一日単位で勤務先を選べる派遣業務を経験してきました。
太田 「数々のアルバイトを経験したのは、『学生のうちに多くの職業を知っておきたい』と考えたから。興味のある仕事を経験し、好きなことを見つけようとしていました。その答えは正直なところわかりませんでしたが、私は新しいことを学ぶことや、いろんな人と働くことが好きなのかもしれない、と気づき始めました」
アルバイト経験は2023年2月現在の仕事にも大きく影響しています。一人で何かを成し遂げるのも楽しいですが、最近では自らのアドバイスによって同僚や後輩が新しい業務に挑戦する姿を垣間見て、共に成長していくことにも喜びを感じています。
一方で太田は、大学で苦い経験を味わいました。中学や高校時代は勉強と部活を両立し、大きな挫折も味わうことなく生活していましたが、世の中にはより優秀な人間がいるという現実に直面したのです。
太田 「負けず嫌いでしたし『努力すれば自分が一番になれるはず』と考えてきたのですが、勉強でもアルバイトでも、より高いレベルの人がいるんだ、と思い知らされましたね。でも、落ち込んだときはいつも仲間が声をかけてくれて。一人で抱え込むタイプなので、本当に周りに助けられてきました」
そして北國銀行に入社後は、小松東、鳴和、金沢城北の3支店を経験。ここでも上司や先輩に支えられました。
太田 「たとえば、お客様にATMの操作方法を説明して『そんなのわかっている!』とご指摘をいただいたこともありました。些細なことですが、それまで両親以外に怒られた経験がなかったので最初のころはそういうこともかなり引きずりましたね。それでも常に上司や先輩に見守られ、フォローしてもらえる体制が整っていたので乗り切れたのだと思います」
学生時代と同様、太田の表情を察した上司や先輩が相談の場を設けてくれたのがありがたかった、と言います。また、窓口業務には数多くの仕事があり、できることを増やして一人前になるのが当時の目標でした。その日に学んだことは必ず復習し、社内の制度を利用して勉強を重ねたと言います。
太田 「仕事を通じて出会いと経験を重ね、自信が湧いてきました。入社時の自分は仕事の意義について何かを考える余裕がありませんでしたが、窓口で対面営業を続けているうちに、お客様に喜ばれることにやりがいを見いだすようになりました。さらに現在は会社の力になれていると実感できるので、とても充実しています」
支店時代には表彰経験も。異動後は社内のハンドボール部をPRしつつ企画を成功に導く
太田は入社2年目、窓口業務時代に社内表彰されたことがあります。顧客に応じた商品やサービスを提案し、契約に至った点が評価されて受賞に至りました。
太田 「支店での仕事では、お客様にわかりやすく資産運用の商品を説明し、納得した上でお申し込みいただけたことが印象的。契約した後も『太田さん、ねえ太田さん』と、来店するたびに声をかけていただける方が少しずつ増えていくことがとても嬉しかったです」
お客様にリピートいただくことができたのは「親しみやすさ」を大切にしていたからだと自己分析する太田。商品を案内して終わりにするのではなく、どんな話題でも親身に聞く姿勢を貫き、申し込み後も絶えず良好な関係を築こうとする努力──そんな想いが伝わったと考えています。
太田 「大切なお金を預けるお客様の立場からすると、コミュニケーションを取りやすい担当者のほうが安心できますよね。親身でいる、話しやすい雰囲気を作るという姿勢は、入社当初から私が心がけていたことです」
デジタル部に異動してからも、「お客様の立場になって考えてみる事は役に立っていると言います。初めて企画したLINEスタンプラリーでは、お客様にとっても自社にとっても良い結果につなげました。
太田「はじめはLINEの友だちを増やそうと、LINEのお友だちになれば、北國銀行ハンドボールの試合を無料で観戦できる企画を考えました。企画を練るうちに、ただ友だちになるだけでなく、北國銀行と取引のあるお店の魅力を伝えたいとの想いから、『選手がおすすめする地元のお店を利用した回数に応じて、試合を無料の観戦や、オリジナルグッズが当たる』という企画になりました。
結果的にお友だち登録者数、試合観戦者数、部員が勧める店舗の利用者数のいずれもが増えました。自分のアイデアが成功につながったと実感できて嬉しかったですね」
社内の多様な働き方を知った今「良い意味で、どんな未来が待っているのかわからない」
太田は自らの性格について、元来の負けず嫌いに加えて「素直で思いやりがあるはず」と語ります。自分の意思を持ちながらも、相手の意見や心情を親身になって考えられ、言動にポジティブさを感じさせます。
太田 「そんな自分自身の性格・特性を活かしてリーダーになりたいですね。異動から1年が経過して後輩もでき、周りを巻き込んで一緒に仕事を進める難しさを知ると同時に、そこにあるパワーも感じています。だからこそ少しでも早く、みんなを引っ張れる存在になりたいです」
異動を経験したことで、入社時に思い描いていた将来のキャリアも大きく変わっています。窓口業務時代は、上司が資産運用のスペシャリストであり、自分も同じ道を進んで資産運用に興味のあるお客様に対して関係を構築するものと考えていました。
しかし今では、社内には多彩な働き方をする人材がいると知っています。新しい上司も、メンバーをまとめることに長けている人、作業の効率化に詳しい人、スピーチやプレゼンテーションを得意とする人など多種多様。それぞれが自身の長所を伸ばしながら仕事に臨んでいると言います。
太田 「良い意味で、どんな未来が待っているのかわからなくなりました(笑)。それでも確実に言えるのは、『北國フィナンシャルホールディングスではやりたいこと、なりたいことがかなえられる』という意識が芽生えたこと。かつては『資産運用のプロになる』と思っていましたが、今は『望めば何にでもなれる』というスタンスですね」
デジタル部への配属は突然のことで、しかも新設の部署のため業務内容もわからずにいました。しかし、他の人も同じ境遇にあると考えるようになり「何でも挑戦できるポジション」と聞いて次第に楽しみのほうが増してきたと語ります。
太田 「以前の私のように、異動に対して漠然とした不安を持つ方もいるかもしれません。新しいチャレンジには多くの失敗がともなうので、ネガティブになりがちです。
しかし、北國フィナンシャルホールディングスでは、こうした前向きなミスをとがめる人は皆無に等しいと感じています。むしろ挑戦したことに目を向け、心から褒めてくれる人がたくさんいる。ですから、失敗を恐れる必要はありません」
変化をチャンスに変える力を持つ太田は、社内外でアドバイスを求められると「ここまでできているから、あとはこうすればもっと良くなる」と、すべてプラスの言葉で返しています。ネット上で北國フィナンシャルホールディングスの広告を見たら、負けず嫌いで素直な彼女が前に進んでいく姿を思い浮かべてほしいと笑う太田の活躍に注目です。