心に“火を灯す”のがコンサルティングの仕事──心を通わせ、会社を変える

山澤は2022年3月現在、北國銀行のコンサルティング部門から生まれた、株式会社CCイノベーションに所属しています。コンサルティング業務に携わり始めて以来、2022年で8年目に入りました。

山澤 「私がコンサルティング業務に携わるようになったのは、2015年に北國銀行の融資部経営支援課に配属されてからです。融資部経営支援課は、その後コンサルティング部コンサルティング課、さらにCCイノベーションとして進化しています」

コンサルティング業務では、顧客企業に対して、経営戦略立案・計画策定・実行支援などを実施します。そして、業務遂行においては"欠かせない2つの要素がある"と山澤は考えています。

山澤 「企業様の中に入らせていただき、一緒に経営改善を目指すのがコンサルティング業務の神髄です。遂行にあたり、まず欠かせないのは"仕組みの導入"。組織を回すためには、仕組みを導入し、浸透させることが不可欠ですから。次に欠かせないのは"コミュニケーション"。会社を動かしているのは、ずばり"人”ですから、経営陣はもちろん、従業員の方ともしっかり心を通わせなければ仕事になりません。結果として全員の心に『火』がついて、みんなで頑張ることができれば、会社は変わっていきます」

2021年、山澤にはコンサルティング以外の、重要な業務が増えました。経営戦略グループのグループ長に任命されたことで"部下社員のマネジメント・育成"も担うこととなったのです。山澤は一緒に働く大切な仲間であるとの気持ちから、部下ではなく「チームメンバー」と呼んでいます。

山澤 「チームメンバーのレベルアップを牽引することは、グループ長の責任の1つです。幸いなことに、チームメンバーはそれぞれに努力をして、お互いを高めあってくれています。そこで、私がメンバーに対して実践しているのは『いろいろな経験をしてもらうこと』なんです」

コンサルティング業務を続ける上で必要なもの、それは「経験の積み重ね」であると山澤は考えています。

山澤 「一人ひとり違うお客様と臨機応変にコミュニケーションするためには、経験の積み重ねが不可欠です。メンバーの成長のために、私はあえて自制してサポート役に徹することも少なくないですし、もちろん放任ではないのであとから私の気づきをメンバーに伝えるようにしています」

多くの企業の変化に立ち会い、グループ長としてチームメンバーの成長にも立ち会う山澤。もともと、北國銀行の営業店業務に長く携わってきた山澤は、どうやってコンサルティング業務で成長を遂げているのでしょうか。

さらに深く人と関わる場へ。ベテラン銀行員からコンサルタントへの転身

▲【自宅の机の様子】繰り返し読む本は机に並べていつでも読めるような状態に

山澤の北國銀行への入行は2001年のこと。

山澤 「銀行を志望した動機は『多くの人々との触れ合いを通じて、地元に貢献したい』と考えたことでした。私はもともと、人付き合いやコミュニケーションが大好きでしたから、多くのお客様と関われる銀行は理想の職場だと思いました」

実際に、山澤はコミュニケーション能力が問われる、営業店業務を担当。およそ9年間で、北國銀行の4支店で業務を経験し、最終的に支店長代理にまで昇格しました。

その後、2015年に北國銀行の融資部経営支援課に配属され、コンサルティング業務をスタート。営業店業務とコンサルティング業務にはどのような違いがあったのでしょうか。

山澤 「2つの業務は、お客様とのコミュニケーションが要求される点は共通しています。ただし、より多方面に深いコミュニケーションが要求されるのは、コンサルティング業務かと思います。たとえば、営業店の営業活動でお話しするのは、社長や経理部長といった方々が中心になりますが、一方のコンサルティング業務では、社長や経営陣のみならず、組織の部長、課長、さらに従業員の方々など、非常に多くの方とコミュニケーションを取らねばなりません。文字通り、"企業の中に入っていく”ことが求められるわけです。最近は営業店コンサルも活発になってきていますから、営業店社員の方々でもこのような場面を経験する機会が多くなってきているのではないかと思います」

コンサルティング業務に求められるのは、より深く広いコミュニケーション。そこで、山澤は自らに『インプットの努力目標』を課しました。

山澤 「現在、月に10冊の本を読むことを、努力目標としています。もちろん10冊に届かないこともありますが、読んだ内容をノートに書いて色分けするなど、手を動かしながら読んでいますよ。」

山澤は読書を基本にして、課題解決に役立つ思考法を得て、知見を深めています。グループ長になってからは寄せられる相談も増え、様々なインプットの重要性を再認識。山澤はプライベートでも、読書などの学習を欠かしませんが、その裏には忘れることができない成功体験、そして反省がありました。

ロジックとグリップ──成功体験で見た涙、反省と経験から得た教訓

▲【サマリーノート】1冊読むごとにサマリーとしてノートに書き留めている

山澤は多くの企業の中に深く入り込み、多くの従業員たちに寄り添ってきました。そうしたプロセスを経て企業の黒字転換に成功したときの喜びは忘れがたいものだといいます。

山澤 「2016年に、とある企業の経営支援を担当しました。当時はまだ未経験だったので、先輩社員(現在の川グループ長)の指導を受けながらサブ担当として業務を行いました。困難な状況の中に我々が入り、企業の従業員のみなさんもやる気を出して改善に取り組み、赤字から黒字に転換することができたんです。

その際、今まで十分なボーナスを出すことができなかった従業員の方へ、特別賞与を渡すセレモニーが催されました。役員の方が従業員の方へ賞与を渡すとき、その方はこらえきれず目を潤ませていたんです。その様子を目の当たりにした私は、我々が経営支援でご提供した価値の本当の意味を実感できました」

山澤は、素晴らしい経験をした一方、さらなる価値提供のためには「ただ寄り添うだけではダメだ」という反省も得ました。そこには、自分の性格上の情の熱さが裏目に出て、経営再建のスピードが遅れたのではないか、という反省も込められています。

山澤 「当初は、経営の苦しい企業様の従業員の心を明るくして、関係構築することが精一杯でした。もちろんそれは大切なことで、寄り添いは絶対に必要です。ただし、当初、言うべきことを言えない場面もあって。『もっと別の方向がいいのでは』と感じても、従業員のみなさんが頑張る姿を見て『みなさんが考える方向で1回やってみましょう』ということも少なくありませんでした」

スムーズな経営再建のためには、ときとしてその場の情に流され過ぎず、言うべきことを言わなければいけない。その教訓を生かすために必要なものこそが"学習"だったのです。

山澤 「『言うべきこと』の提案は、ファクト(事実)に基づかなければなりません。そして、内容をわかりやすくお伝えしなければならない。そのために私は、常に学習して、努力を重ねなければならないと考えています。ですから、私たちコンサルタントが学習、つまりインプット、アウトプット等の『訓練』を欠かさないのは、当然のこととも言えるんです」

しかし、そのように学びを重ねたとて、さらなる困難にも直面します。ファクトに基づきロジカルに提案しても、相手に響かない──そんな場面にも多く遭遇したのです。とても苦しく悩ましい体験でしたが、山澤はそういう場面においては『ロジックとグリップ』を強く意識しながら乗り越えてきました。

山澤 「グリップとは、相手の心をつかむ、あるいは心を通い合わせて、提案を聞いてもらう環境を整えるというニュアンスです。ロジックは当然重要なんですが(最後はロジックが相手と共感できないと事が進まない)、相手がこちらの言葉を聞き入れてくれる環境を整えない限り、何を言ったって響かない。そんな場面に多く遭遇したんですね。だからこそ、こちらも胸襟を開き、コミュニケーションを取りながら、まずは相手にちゃんと聞いてもらえるところまで整えなければなりません」

多くの現場を経験し、多様な生きた教訓を得ている山澤。今後の仕事において、どのようなビジョンを描いているのでしょうか。

目指すは「価値のある壁打ち相手」。だから私は努力を続け、みんなと高め合ってゆく

▲経営戦略Gは約30名の大所帯。3名のグループ長で連携しながらマネジメントしている

山澤がこれまで目指し、そして今後も追い求める自身の理想像、それは"価値のある壁打ち相手"だと語ります。

山澤 「テニスなどでは、壁に向かって打ちながらトレーニングしますよね。私はプレイヤーたちにとっての価値のある壁打ち相手になりたいと考えています。つまり、プレイヤーから、たくさんの気づきを引き出せる存在になりたいんです。コンサルティング業務で担当する企業はもちろん、チームメンバーに対しても、価値のある壁打ち相手となれるように努力を続けたいですね」

また、グループ長となった現在、メンバー全員で目指したいのは、自然にお互いを高め合える場だといいます。

山澤 「チームとして理想的なのは、みんなで苦楽と成果を共感しながら、自然にお互いを高め合っていける雰囲気です。実際に意見を交わして前に進めたときは、大きな喜びを感じますね。その中で、有望なコンサルタント人材がたくさん育ってくれたら、と思います。チームの皆さんへ、そのような環境が用意できるように、私はその役割を磨いていきたいです」

さらに山澤は、株式会社CCイベーションのビジョンについても、このように語ります。

山澤 「『世のため、人のために、いろんな価値提供をしていきましょう』。これは社長がよく口にする言葉であり、これこそが私たちのミッションです。課題解決のお手伝いを通じて『世のため人のため』の発展に貢献するという、基本的な信条・理念は変わりません。さらに今後は、企業に対するさらなる能動的な働きかけも大切になってくるかな、と考えています」

近年の新型コロナウィルス感染症拡大は、多くの企業にさまざまな試練を与えました。山澤とそのチームは、そんな企業に対しても深く寄り添い、今日も手を差し伸べ続け、共に成長を続けています。