事業推進に欠かせない業務を幅広く──全体を俯瞰することで見えてくる仕事の意義

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▲東京オフィス2階で仕事をしている大森

大森が務めるのは、データインフォームド事業本部の本部付・アシスタントマネージャーというポジション。事業推進のためにやるべきことを自ら考え、アクションを起こしていくことをミッションに、ギックスの事業推進に欠かせない業務を幅広く手がけています。

大森 「“あらゆる判断を、Data-Informedに。”という当社のパーパスの実現に向けて、社内の各部門の手が及ばない部分、いわば組織が成長するのに必要な“+α”な業務を積極的に引き受けています。

たとえば、現在ギックスは成長期を迎えていて、既存の組織体制や制度を見直す必要に迫られています。総務人事や経理のメンバーと協力しながら、社員の増加や会社のステージに適した業務プロセスの構築や仕組みづくりを進めています」

フロント機能とバックオフィスの橋渡し・調整役も大森の役割のひとつ。フロントのメンバーがコア業務に集中したり、両者がスムーズに連携したりできるための環境整備を行っています。

大森 「契約周りの検討や実行が業務の5割ほどを占めています。契約条項をめぐって顧問弁護士とともに先方の法務担当と交渉した上で契約書類を作成したり、契約締結のための稟議を回したり、契約締結後の検収書類を処理したり。案件の始まりから終わりまで、一連のオペレーションをひとりで担っています。

予算実績管理業務も担当していますし、新規事業を立ち上げる際のサービス設計や社内オペレーションの検討に協力することもありますね」

大森にとって今の仕事の魅力は、“制限がない”こと。次のように続けます。

大森 「解決すべき課題はたくさんありますが、どれから手をつけるかは自分次第。あれこれと指示を出されることはありません。

それを実現することでどれだけのインパクトがあり、どれだけの労力が必要なのかを考えて、優先順位をつけるようにしています。また、実行するタイミングによって成果が変わることも多いので、適切なタイミングで迅速に取り組むことも大事にしています。

このような優先立てから課題の進め方まで、自分で考えながらできるので、自由度の高い環境で働けていると思います」

パーパスに惹かれギックスへ。データに基づき人が判断・意思決定するとの考え方に共鳴

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▲仕事の合間にスマホで勉強している大森

大森が新卒で就職したのは測量機械メーカー。2年半ほど勤めたのち、柔軟な働き方ができる環境を求めて、IT業界を中心に転職活動を開始。最終的にギックスに入社を決めたのは、柔軟な働き方が実現できることに加え、“Data-Informed”という言葉に惹かれたからでした。

大森 「新卒で就職活動をしていたときから、AIをはじめとする先端技術によって代替される仕事がよく話題になっていました。私は技術が人間の能力を完全にカバーするという考え方に懐疑的で、人間にしかできないことについてよく考えていたんです。

ギックスがパーパスとして掲げる“Data-Informed”の根底にあるのは、データに基づいて人が判断・意思決定するという考え方。すべてデータ任せにするのではなく、あくまで人が主体だとする発想は、技術と人がうまく調和する世界観を良いと感じる自分にとって大いに共感できるものでした」

2021年に入社後は、契約周りの一連の流れをすべて任された大森。貴重な経験が成長につながりました。

大森 「契約関連の事務作業は、契約書の作成・レビューや顧問弁護士との相談であれば法務部門、先方との交渉であれば営業部門という具合に、多くの企業では完全に分業化されています。

幸運にも私は、そのプロセスのすべてに携わることができました。案件の進め方についての理解が深まり、契約書で見るべきポイント、決めておくべきポイントなど、ビジネスの勘所も把握できたと思っています。目の前の業務一つひとつが事業全体や経営視点で見たときにどの部分につながるのかが、そこで理解できたのも大きかったですね」

営業管理については前職でも経験がありましたが、それ以外の業務は大森にとってすべて未経験。苦労もあったものの、多くを学んだと振り返ります。

大森 「まったく経験のないことも含めてひとりでやらなければならなかったので、チャレンジングな出来事も経験しました。たとえば、お客様との認識が異なっていたために、当社側で認識していた期日までにお支払いが間に合わなくなりかけたことがありました。

先方の事情にも鑑みながら交渉を進め、双方にとって最良の着地点を模索。契約というと金銭が絡むことが少なくないので、緊張が走る場面もありました」

目の前の仕事の先を考えていく。幅広い仕事を担う上での原動力

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▲Webでチームメンバーとミーティングしている大森

既存の組織体制や制度を見直したり、フロント機能とバックオフィスをつなぐ役割を担ったり、新規サービスのオペレーション構築に一役買ったり。

大森が担う領域は広く、社内の各部門から相談が寄せられることが多いポジション。部門を超えた連携が欠かせません。連携の上では、意識していることがあると言います。

大森 「『わからないから助けて』と丸投げするのではなく、自分なりに考え、やれることをやりきった上で頼るようにしています。たとえば、『ここの部分だけお任せしたい』という具合に整理しておけば、何をすればいいのかが明確になり、相手も力を発揮しやすくなると考えているんです」

また、大森が担うのはどれをとっても組織の成長に欠かせない業務。とはいえ、事業のコアをなすものではありません。そこで、モチベーションを高く保つために、常に拠り所としているというのが、イソップ寓話『3人のレンガ職人』から得た価値観。その想いについてこう語ります。

大森 「私の仕事は誰にでもできることが多いかもしれませんが、その仕事のつながる先を考えることで、事業のどの部分にどう貢献できているかが理解できます。単純で泥臭い作業だとしても、経営的視点で会社の方針を把握し、事業全体を俯瞰すると、自分のやっていることに大きな意義を感じることができるんです。

また、意義を考えても見えてこなければ、『もしかしたら必要のない業務かもしれない』と捉えることもできます。それは、業務効率化につながる可能性そのもの。その意味でも、目の前の仕事がつながる先を考えることは大切だと思います。私がこのような考え方ができるのも、成長中の企業ならではのおもしろさなのかもしれません。

契約関連の事務作業は、契約書の作成・レビューや顧問弁護士との相談であれば法務部門、先方との交渉であれば営業部門という具合に、多くの企業では完全に分業化されています。幸運にも私は、そのプロセスのすべてに携わることができました。

案件の進め方についての理解が深まり、契約書で見るべきポイント、決めておくべきポイントなど、ビジネスの勘所も把握できたと思っています。目の前の業務一つひとつが事業全体や経営視点で見たときにどの部分につながるのかが、そこで理解できたのも大きかったですね」

そのほかにも「仕組みづくりにおいて、その仕組みを利用する側の視点も大事にしている」と語る大森。この考え方は、ギックス入社後に身につけたもの。きっかけとなったのは、プロダクト管理に使っているNotion(コネクテッドワークスペース)というツールを社内に導入したときのことでした。

大森 「プロジェクトチーム内で使っていたツールを、利用方針を整備した上で全社展開したのですが、利用方針を読まない人もいて、使い方が統一できていなかったんです。

そこで、方針が守られなくても運用面でカバーできる柔軟性のある利用方針に改訂。

また、利用方針の内容を伝える方法を考えた結果、日常の導線上である、社内で利用しているコミュニケーションツールを活用しました。結果として、今では社内で当たり前のように、円滑に用いられるツールとなっています」

利用方針は、読まれて初めて意味が生まれる。利用方針はあくまで方針でありルールではない、守られなくても回る方針にすれば利用者の混乱も少なくなる。

大森にとって、そうしたツールを使う側の立場から考えられるようになれたのが、このときの経験でした。

誰かの役に立ち、必要とされる人材であり続けるために。自分の幅を広げ続けていく

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ギックスのパーパス実現のために、これからも引き続き、適切なことを適切なタイミングでしていきたいと話す大森。当面の目標は、人の役に立ち続けること。その背景には、こんな考えがありました。

大森 「誰かの役に立ち、その対価としてお金をもらうのが仕事の本質だと考えています。人に貢献し続けるためには、成長し続けなくてはなりません。長く必要とされる人材であるために、できることの幅を広げ、自分にしかできないことを増やしていきたいですね。

自分の幅を広げる点では、仕事内容にこだわりもありません。それが、今のさまざまな仕事ができるポジションに居心地の良さを感じる理由の一つです。こだわりのなさが、自分にとっても、会社にとってもうまく作用していると思います」

2023年に社会人として5年目を迎え、大森は後輩を引っ張っていくことが期待される立場に。チームリーダーとしてめざす姿があります。

大森 「人は対等だというのが私の基本的なスタンス。自分の意見や視点を押し付けるのではなく、対等な立場でともに新たな気づきを与え合えたらと思っています。

あれこれ具体的に指示するということは、自分がしていることをただ水平展開するということ。生産性を高め、チームとしてより大きな成果につなげていくためには、そのメンバーだからこそのバリューを発揮していくべきだと考えています」

パーパスを現実のものとするためには、組織を大きくしていくことが欠かせません。ギックスが求める人物像について、大森はこう述べます。

大森 「やるべきことから逃げずに、責任感を持って誠実に全うできる人でしょうか。実際、ギックスにはそんな人が多いと感じています。それさえ満たして入れば、備えておくべきスキルはありません。自分自身も、入社時は経験やスキルを最初から持っていたわけではないですから。『自分がやりきる』という責任感のある方が、この会社にはフィットすると思います」

固定した役割に縛られることなく、誰かが拾えていないボールを積極的に拾いにいく大森。次なるステージに向け、組織のパーパスを自らのパーパスと重ね合わせながら、これからもギックスの成長に+αを生み出す存在として、陰で支え続けていきます。