社員1人の頭の中にあった構想を、3人の企画チームでアジャイルに検討

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元々は1人の社員の頭の中にあった、新サービスの構想。それを形にしたものが「トリマ」という当社の新規事業です。トリマは、「移動するだけでポイントが貯まるアプリ」で、移動するだけでもらえるマイルを電子マネーやその他ギフトに交換できるというサービスですが、2020年7月に立ち上げ、10月に正式ローンチしました。

2022年7月現在、2年を待たずに約1000万ダウンロード、400万アクティブユーザーに成長しています。

当社としての事業の意味は、位置情報データや人流データを収集すること。現在はトリマを介して1日に10億件以上の人流データを収集しており、弊社の地図データ更新などに活用しています。

ジオテクノロジーズには、以前より、新しいサービスを企画検討する社風があり、社員が自身の企画を自由に持ち込める場がありました。

プレステのゲーム、手塚 治虫のコンテンツDVD、ガラケーの電話帳バックアップソフト、地図アプリのマップファン、スマホゲームなど、特にコンシューマー向けビジネスを提供してきました。

チャレンジを重ねた分だけ失敗も多かったですが、既存ビジネスに依存せず、新しいことをやっていこうという風土がありました。

今回のトリマに関しては、起案者は1人。「まずはやってみよう!」と、3名の企画検討チームを立ち上げ、検討を開始。そこからは、開発のメンバーを集め、アジャイル的に進めていきました。

最初に企画が持ち込まれた2019年12月から、2020年7月のβ版ローンチまで、わずか半年のスピードローンチでした。

社内の仲間を巻き込み、会社規模のアジェンダに

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今の状況は?と問われると、今でも苦労は絶えないというのが、正直なところです。

タンクを貯めるUI/UX、ポイントに変える仕組みづくりなど、この部分だけを終日議論をすることも日常的な光景でしたが、メンバーとワイワイと楽しみながら作ってきました。ローンチ後の不安もありましたが、新しいものを作っていくことに集中し、前に進んできました。

元々はスモールスタートで始めたプロジェクトでしたが、今は当社における売上やビジネスのインパクトが大きくなっていることもあり、期待値も高くなり、プロジェクト規模も会社レベルに広がりました。

また、電車で自分たちが作ったサービスを使ってくれている人を見かけるなど、多くのお客さんが使ってくれていることを実感していますし、協業したいという外部からの引き合いも来ており、社外からの認知度が上がってきたことを肌で感じることができるようになりました。

当社には、公募というキャリアアップやキャリアチェンジを目指している社員の「社内転職」を支援する制度があるのですが、公募のプロセスを進めたところ、3名が手をあげてくれました。うち1名が実際にトリマ事業に参画し、それまでチームになかった能力を持つキーパーソンの1人として活躍しています。ジオテクノロジーズのすべてのリソースを投入して、ビジネスを進めることができていると感じます。

成功のカギは、オーナーシップを持つことと、楽しむこと

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順風満帆に見える新規事業開発チームですが、実際は紆余曲折の連続でした。

そのような状況の中でしたが、立ち上げたサービスを短期間でここまでの規模に成長させることができ、チームメンバーも大きく成長し、企画を立ち上げる上でのノウハウを蓄積することができました。

また、メンバー全員が自分たちの子どもを育てている感覚で、オーナーシップを持てていることも大きく影響しています。責任者である私がこうして欲しいと依頼をしても、その通りに実行するのではなく、反論されて議論することもあります。

メンバーにはこのような気持ち(オーナーシップ)を持って進めてほしいし、そうでないと成功もしないと思います。今後、横展開を含め、さらなるビジネスを進めていきます。

今後のチームの展望としては、まずは昨年の10月にローンチした法人向け販促ツールの「トリマクーポン」を成長させることですね。

営業体制を強化し、Go-to-Marketの戦略を立てて売っていくということが直近のミッションです。負荷が高まっているところはありますが、B2Bのビジネスもやるという意味で、楽しみながら進めています。

パッションとウィルがある人を、周りが後押しするカルチャー

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トリマ以外にも、新しいサービスを立ち上げていきたいと思っています。

事業計画を作り、新しいビジネスを今後も成長させていくということをやっていきたいです。

キャリアパスは人ぞれぞれだと思います。マネージャになるのが良いのか、スペシャリストとしてキャリア構築をすることが良いのかは、それぞれのキャリアに対する考え方や価値観によります。

私のチームでは、業務を通してスキルを高めてもらい、本人の希望に応じて、さらに成長する機会を与えていきます。

新しいことにも次々とチャレンジしています。前述の通り、新しいサービスを企画する際は、社員がどんどんアイデアを出していく社風。楽しみながらアイデアを出していき、議論しながら形にしていきます。

新規事業の立ち上げは容易でないですが、会社の成長に貢献できるよう、インパクトの大きい事業を高い確率で生み出していきます。

ビジネスは、開発、営業、事業企画といったメンバーで推進していきます。

特にオープンしているポジションがない場合も、社員が自ら手をあげて、自らを売り込んでくることがあります。組織で仕事を進めておりますので、すべての希望を叶えることはできませんが、そのようなパッションとウィルがある人をできる限り後押しする文化があるし、私も背中を押してあげたいと思っています。