必要としている多くの企業にGPを知っていただくために。企業と営業の橋渡し役を担う
現在私が所属しているCRG(クライアントリレーショングループ)は、インサイドセールスの一部を担っている部署です。ミッションは、潜在顧客にリーチすること。主な役割として、テレアポを通じて営業先を獲得するほか、セミナーを開催してゼネラルパートナーズを知っていただく機会を提供したり、お問い合わせいただいた企業様に対して電話によるヒアリングを行って状況確認後に営業に引き継いだりしています。
CRGは現在、シニアマネージャーを含めた8名体制で活動しています。私は外注先のベンダーコントロールやセミナーの企画運営、テレアポチームの主担当としてテレアポの架電数を見ながら情報共有をする役割を担当しています。
タイムスケジュールは日によって違いますが、ミーティング、テレアポ、作業系業務、思考検討の時間の割合が、それぞれ4分の1程度です。アポイントの質の向上をめざし、過去のデータから障がい者採用を実施した企業群を分析したり、アプローチ先の拡大を検討したりしています。自分自身も架電しながら進めていますが、テレアポは一部外注していますので、外注先への指示の出し方にも工夫を重ねています。
加えて、営業との連携窓口としてアポの状況の確認や、営業メンバーが抱える意見や相談の対応、資産管理上のシステム操作の依頼なども担っています。
CRGのメンバーは、営業経験者や転職相談を受ける元キャリアアドバイザーもいて、企業様と求職者様双方を見据えて業務にあたれるのが強みです。
仕事がうまくできない自分を見つめ直すことで、新しい自分に出会えた
じつは、私はもともと看護師としてキャリアをスタートさせました。高校の時に生物学の先生が「いのちの授業」というテーマで、人生について真剣に考える時間を設けてくれたのです。その経験がとても印象的だったことに加え、医師をめざす友人の影響を受けて自分自身がいのちの授業ができる存在になりたいと強く思うようになりました。
大学で看護学科に進学し、そこでの学びから子どもの成長や発達に興味を持ったことで、卒業後は小児専門病院の看護師として就職。新卒入社で同期の看護師たちと一斉にスタートしましたが、私はなかなかマルチタスクに慣れず、重症の患者さんを受け持つ時期が他の同期より遅れてしまいました。
さらに、検査・処置の対応や点滴など1日の中で決められた業務に追われてしまうと、自分が本当にやりたかった子どもの成長などについてのプラスアルファの支援にまで気が回りません。立て続けに業務上のミスをしてしまうこともあり、自分自身への不甲斐なさとやりたい仕事ができない悔しさで苦しい時期を過ごしたのを覚えています。
しかし、その経験は同時に自分を見つめ直す時間にもなりました。自覚していなかったのですが、私は物事に柔軟に対応することやマルチタスクが苦手なことに気づくことができたんです。仕事でのさまざまな経験を通してあらためて自分の得手不得手を発見でき、新しい自分に出会える感覚がありました。
そして、自分の不得手に対処できたり、やりたいことに着手できたりするようになると自分の成長も感じられ、このころから仕事をすること自体におもしろさを感じるようになりました。当時から、今も変わらずすごく仕事が好きなんです。
そんな看護師生活の中で、さまざまな患者さんとの出会いがありました。とくに心に残っているのは、バスケが好きな中学生の患者さんのことです。ご本人が罹患している難病の治療では運動が制限されていたので、所属するバスケ部を辞めるべきか迷っていたのです。
私自身は、周囲に恵まれ、人生の節目ごとに自分のやりたいことを主体的に選択できる環境で育ちました。しかし、病気や障がいのある方は、自分の望むことを諦めなければいけない状況が時としてあり、それがとても苦しいことだと感じたんです。もしかしたら、受けているサポートや考え方次第で、選択肢は広がるかもしれない。誰でも、自身が納得する主体的な選択ができるような社会にしたいと思うようになりました。
「働く人のサポート」をするために。看護師から法人営業、そしてGPへ
看護師として働き始めて4年が経つころ、転職を決意しました。出身が総合大学だったため、学部の異なる友人たちは民間企業に就職していたこともあり私もいろいろな仕事を経験してみたいと漠然と思っていたのです。
また、看護師として苦しい時期を乗り越える経験をしたことと、4年目になって後輩の教育や日々の業務の調整などリーダー業務も任されていたことからも働く人のサポートという仕事に興味をもち、人材系の仕事に関わりたいという考えが強くなっていました。
人材系企業を軸にして転職活動を始めましたが、民間企業での経験がなかったため書類選考の段階で落とされてしまって……。そこで、まずは民間企業の経験を積むことが必要だと考え、医療つながりの医療機器のメーカーで法人営業の職に就きました。医療機器メーカーはいくつかありましたが、治療のためというよりは、患者さんのQOLを向上させるために症状を緩和するというニッチな領域の機器であり、これから治療法自体をさらに広めていくフェーズにあるところが魅力で前職を選びました。
しかし、この職場でも看護師の1年目と同様に成果が出るまでに時間がかかりました。県をまたいで広範囲の病院を対象に営業を行っていたため、まだ営業に慣れていない1年目から週の半分は出張し、1人であちこち回らなければならず孤独感があったことを覚えています。
それでも、営業がおもしろくなってきたのはお客様に恵まれたからです。自社製品を導入してくださっただけでなく、学会でのセミナーや顧客同士を結ぶラウンドテーブルの場で登壇を引き受けてくださる方もいらっしゃいました。
その機器は、手術によって体に植え込む必要があり治療に必須ではないものなので、私と医師の間で「患者さんのQOLを向上させたい」という同じ想いを共有して初めて前に進むことができますし、患者さんにも医師の方にも主体的に選択していただく必要があります。顧客とある種パートナーのような関係でお仕事ができたのは、とても貴重な経験でした。
仕事が楽しく、気がついたら4年目が終わろうとし、30歳という節目を迎えていました。同時に、ターゲット顧客で目標としていたことを達成し、海外でのキックオフで営業成績で表彰されたことも重なって、自分も次のフェーズに進むタイミングなのかなと考えるように。
そして、「働く人の支援」という軸と、「病気や障がいがあっても主体的な選択ができるような支援」という軸の2つの要素を満たす企業を探す中で出会ったのがGPでした。
誰もが主体的に選択できる社会に──特性を活かして私らしいキャリアを築きたい
病気や障がいを理由に機会を得られない──そんな状況を変えていきたいという看護師時代からの想いと、GPのめざすところが一致していること。そして、社員全員が共通の理念で動いていること。さらに、福祉サービスやボランティアではなくビジネスとして行っていることが、私がGPに感じた大きな魅力です。
入社後は法人営業、キャリアアドバイザーと複数の部署で経験を積んできました。どの部署にいても、決まった業務に加えて「自分が貢献できること」を常に考えるようにしています。当社では、やりたいことを上司に相談すると後押ししてもらえることが多いです。全社的にチャレンジへの柔軟な精神が根付いているように感じています。
その一つが、組織づくりです。チームメンバーが大きく入れ替わる状況で、私が加わった部署ではチームをリスタートさせるため、若手メンバーのフォローや会議体の見直しなどに取り組みました。
また、障がいの種類によっては企業様から理解されにくいという課題があり、その課題解決のために法人営業担当者との情報共有の場を企画したこともありました。これに関しては途中で異動になってしまいましたが、残ったメンバーが引き継いで進めてくれています。
「新しいことにチャレンジするのが楽しい」と感じるのは、自分自身の新たな発見です。仕事を通じて、まだ自分の知らない一面を発見できるのは、とてもおもしろいですね。
新卒からこれまで経験してきた私の3つのキャリアは、業務内容がまったく異なり珍しがられることもあります。しかし、振り返ってみると、私がめざしていたものは共通しているかもしれません。とくに、「主体的な選択の機会を提供すること」に関しては、現在の部署のように社外の人と直接的な関わりがなくても、GPでの仕事を通して貢献できていると実感しますね。
特定の職業をめざすことは大切かもしれません。でも、「何を実現したいか」という観点からキャリアを築く道もあると思うんです。
以前の職場の同期から「クッション材のような存在」と言われたことがありました。たしかに、上司と他のメンバーの中間の立ち位置になることや、メンバー同士のコミュニケーションを促進したりする面で私の特性が発揮できているかもしれません。
緩衝材のような存在であることと、新たな環境でも躊躇せず行動できる力。この2つの強みを活かして、組織の強化など必要としていただけることがあれば、どんどん貢献していきたいと思っています。実現したいことが実現できるチームや社会にしていきたいですね。
記載内容は2023年6月時点のものです