変わらない想いを持ちながら、世の中に合わせて次のフェーズへ

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▲(左)高橋、(右)進藤

高橋 大樹(以下、高橋):株式会社ゼネラルパートナーズは、2022年度で創業20年目を迎えるんですね。

進藤 均(以下、進藤):ベンチャー企業の生存率は、5年で15%、20年では0.3%と言われています。また、ソーシャルビジネスは絶対に上手くいかないと多くの方に言われました。そんななかでGPが残っているのは、本当に奇跡だと思います。

当時の障がい者雇用は停滞しており、人材紹介サービスに登録してくれた障がい者も年間50人ほどでしたが、今では年間1万5000人の就職希望者が登録してくれています。社員も事業をはじめた頃は私を含めて3人でしたが、今では250人以上になりました。

現在は人材紹介サービスだけでなく、求人サイトや教育事業、調査・研究などを幅広く展開しています。いろいろな事業をしているうちに、志のあるいい仲間も増え、世の中に対しても一石を投じられるようになりましたね。

高橋:起業した頃と今で、想いに変化はありますか?

進藤:私の想いは、会社を立ち上げた頃からずっと変わっていません。挑戦する姿勢を変わらず持ち続け、社会問題解決のために動いていこうと考えています。

起業当時は障がい者の就職が全然進んでいませんでしたが、今ではどんどん進み、民間企業で働く障がい者数は当時20万人から50万人に増えました。社会が変わってきている認識があります。ただし、法律を守るため義務的に障がい者を雇用する企業がまだまだ多いように思うんです。障がい者が本当に必要とされる仕事に就いているか、戦力として雇用されるかが次のフェーズですね。

高橋:確かに、この20年で世の中は大きく変化しましたよね。

進藤:今から30年前、仕事は男性中心に設計されていました。男性は総合職で働き続け、女性は事務職で制服を着てお茶汲みをして、結婚したら仕事を辞め育児をするのが普通とされていた時代でした。世の中は大きく変わるのです。障がい者やLGBTQへの理解は、多様性と共にどんどん広がっています。法律のために義務的に雇用する時代が終わり、障がい者が本当に必要とされる仕事に就く。戦力として働く時代に変わっていくことでしょう。社会問題も時代と共に変わりますので、私たちのミッションを変えていく必要があります。

「誰もが自分らしくワクワクする人生」を送るため、寄り添える会社でいたい

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高橋:GPが先駆けとなり、社会が追いついてきた印象があります。そんなGPの未来に対する構想はありますか?

進藤:障がい者雇用で採用される方は、創業当時は身体障がいがある方が中心でしたが、今ではうつ病や発達障がいといった精神障がいがある方に変わってきています。採用も大手企業中心だったのが中小企業にも広がり、働く場所もオフィスだけでなく在宅やテレワークなどに変化しています。

そのため、世の中の変化に合わせてGPも事業のターゲットや働ける場所を変え、時代に適応していくことが大切です。未来を見据えたうえで第3、第4の事業にも挑戦していきたいですね。

高橋:僕が入社したのは2018年ですが、そのときからGPはフレキシブルに働ける環境でしたよね。

進藤:GPのビジョンは「誰もが自分らしくワクワクする人生」を目指すというものですが、障がい者や生活困窮者などGPがサポートしている方々だけではなく、社員に対しても同じ気持ちでいます。

人生という大きなレールのなかには、労働のほかにも結婚や育児、介護などがあります。働きはじめてから学生に戻って学び直したり、高齢になっても働き続けたりすることもあるでしょう。そんなさまざまなステージがある人生に、寄り添える会社でありたいと思います。

たとえば夫が転勤になり、妻が勤務地を変えられず夫婦がバラバラになってしまうこともありますよね。GPでは夫婦が一緒に住むことを支援するためにできることはやっていきたいんです。今は名古屋在住の人が東京のチームに配属されているケースがありますし、場所や時間にとらわれない働き方を今後も進めていきたいと思っています。

高橋:僕も結婚を機に、関西へ異動させてもらいました。何歳になっても自分らしく働けるというのは、サステナビリティにつながりますね。ここ数年で、SDGsの考え方が世の中に普及した印象があります。

進藤:最近大学生の娘と話したんですが、その世代では、SDGsは普通のこととして馴染んでいるようですね。意識高い系ではなく、やらないとまずいでしょという温度感だそうです。ムーブメントからコモンセンスに定着して、カルチャーになってくる可能性も感じています。環境への配慮だけでなく、ジェンダーなども若者を中心にフラットになってきているのはいい兆しですね。

これからサステナビリティがより定着していき、GPがその概念を推進していく。GPがプレイヤーとなって仲間を増やして、サステナビリティの体現者を増やす。そんなふうに貢献していきたいと思っています。

失敗も糧になる。悩み苦しんだからこそつかんだ成長

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進藤:高橋さんは、入社してからいろいろな部門で経験を積んでいますね。

高橋:目の前にいる満たされない人に対する事業に携われて、いろいろなことに挑戦できるという理由でGPに入社しましたが、大変充実したキャリアを積ませてもらっています。

入社してすぐメディア事業部で新規営業を担当できたのは、本当に良かったですね。お客様視点を最初に経験できたのはとても大きかったです。買う側であるお客様と接する経験は、今でも活きています。

進藤:さまざまな仕事をするなかで、自分の成長につながったと思えるエピソードはありますか?

高橋:2020年、子会社2つの立ち上げに伴走したことです。当時は葛藤が多く、とても悩みました。未熟だった当時は、子会社の社長が困っていても具体的な解決策を提案できるわけでもなく、自分の能力で解決に導けるわけでもなかったので、どうしたらいいのかと辛くなりましたね。

しかし、辛かったからこそ成長できたと思います。今は障がい者支援の領域で新規事業に携わっていますが、その経験があったからこそ筋道を立てて進められるようになりました。当時進藤さんに一番良く言われていた「1番の大きなことは何か」を考えるようにしています。

進藤:当時の高橋さんはとても大変そうでしたが、僕は意図的に手伝いませんでした。ごめんなさいね。成功することだけがいいのではなく、失敗も糧になるからです。経験は次につながる重要なものなので、答えを渡すよりも悩んで失敗することも促してましたね。

高橋さんはGPに入社して4年経ちますが、入社前後で変わったことや変わっていないことはありますか?

高橋:まず、入社前から持っている想いは変わっていません。私は学生の頃から、身の回りにモノはあふれているのになぜ悲しいことや辛いことがたくさん起こっているんだろうと疑問に思い、自分が携わるならモノをもっと良くするという方向性ではないと考えていました。社会を良くするために貢献したいという想いは、入社後4年が経過した今でも変わっていません。

変わったのは、ビジネス感覚ですね。学生時代はビジネスについてまったく知識がありませんでしたが、GPに入社して新規事業であれこれ手を伸ばしているうちに、ビジネスに対する解像度が高くなりました。解決したい問題もシャープになってきて、現在は特に障がい者雇用に加えて、高齢化に関わる問題に興味を持っています。高齢者をテーマにビジネスコンテストにも挑戦し、賞をいただくことができました。進藤さんに育てもらったおかげです(笑)。

定石が通用しない新規事業を楽しみ、世の中を変えるために動く人と働きたい

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高橋:GPでは、優秀で成長に貪欲なメンバーが多いと思います。GPのカルチャーである「やってみよう、楽しもう」を体現し、自ら手を挙げる人がたくさんいますよね。

進藤:手を挙げる人には場を与えやすいので、結果的に成長していきます。自分の想いを周りに伝えている人が活躍しているといえますね。ビジョンのなかで「挑戦・成長し続ける個人×多種多様なチーム」と掲げていますが、GPには人に合ったキャリアを渡していく文化があるため、活躍したい人が活躍できるのが特徴です。

高橋:GPは新規事業にどんどんチャレンジする会社ですが、新規事業では問題がたくさん起こります。定石もありますが、それが通用しないこともめずらしくありません。基本的には定石が通用しないことに挑戦していくので、「やってみよう、楽しもう」の精神を持ちながら柔軟に対応することが大切だと思います。

進藤:「やってみよう、楽しもう」の背景には、失敗も成功も大事だけどやってみないとわからないということもあります。とにかくやってみようという精神を体現する人は、新規事業を楽しめそうですね。

GPには新規事業に携わりたい方だけでなく、営業力を高めたい方もいます。営業で成長し入社4年目でマネージャーとなり活躍している方もいますし、貪欲に頑張っている方がたくさんいて刺激を受けられる環境です。

高橋:できれば、いろいろな問題を一緒に楽しめる人と働きたいですね。同じ目線に立って一緒に成長しようとする方がいたほうが、楽しめると思います。

進藤:僕たちは、社会問題を解決しています。問題に直面したときワクワクする人や、世の中を変えるために一石を投じたいと考えている人と一緒に働きたいですね。

高橋:現在GPでは、障がい者が抱えている問題の解決に向けた新規事業をメインに進めています。新規事業に携わりたいと考え、この分野に興味がある方は、GPでビジネスに必要な経験を積みながら成長していけると思います。

学生のうちは社会を良くしていきたいという気持ちを言語化できなくても強く持っていることが重要です。学生時代は、就活を通して社会人と話せるまたとない機会です。いろいろな人と会って意見を取り入れながら、就職活動を進めていただきたいですね。

進藤:自分が働く場所を選ぶことになるので、自分の感性や価値観を大切にしてほしいです。そこに導かれて働くのが、1番幸せだと思います。いい人生を送るために、自分に合う職場を見つけるまで一生懸命探したほうがいい。就職活動は人生における大事な1歩なので、真剣にやってほしいです。その結果働きたいと思った会社がGPだったら、とても嬉しいですね。