人生を通して取り組みたい課題に切り込む手段が、ソーシャルビジネスだった

▲大学は多様な価値観にあふれていた。とくに学祭は「人間臭くていい祭」。OBOG含めた交流の場に魅せられた

人生の中で、生きていることを幸せに感じられるのはどんなときだろう。どんな経験や環境が、人を豊かにするんだろう──

誰しもが進学や就職など人生の岐路で、自分の関心について考える機会があると思います。僕の関心はモノや金ではなく、鬱や自殺、虐待や非行などのいわゆる社会問題でした。この満ち足りているように見える日本で、明らかに満ち足りていない部分に対してアクションを起こしたい。その想いが自分自身の原動力です。

地元を離れて進学した京都大学教育学部は、多様な価値観にあふれていました。僕の周りには芯を持ちながら、それでも悩みながら生きている人が多かったと思います。 新しい価値観、新しい知識、刺激にあふれた毎日でした。

進学したきっかけはなんとなく教師になりたかったから。しかし教育や人の心について広く浅く勉強する中で、9歳と12歳離れた弟妹の発達の違いや身の回りに起こっている鬱、自殺、虐待、非行といった事象に関心を持つようになりました。 

その自分自身の内面への気づきは、将来の進路を考える時期に差し掛かって「自分だからこそできることをやりたい」という想いに変わっていきました。大学院に進学し研究を続けることも考えましたが、今は社会に出る経験が必要と考え就職活動を始めます。

そしてエージェントに紹介されたのがGPです。なんだかカラフルで楽しそうな会社だな、そんな印象を受けて説明会に参加した僕はGPが民間企業として社会問題解決を目指していることに驚きます。「自分がやりたいことはソーシャルビジネスかもしれない」、そう感じた瞬間です。

また組織の歯車としての仕事ではなく自分の考えを事業として形にできる環境を求めていたので、GPのフラットで風通しの良い環境にも引かれました。ちょうどその日に当時の人事からスカウトが来て、しかも同じ高校出身で。なんだかぞくぞくしましたね(笑) 。

面接や面談で話した約10名の社員はおもしろい人ばかり。知的好奇心が刺激され、内定をいただけたらGPに入社しようと早い段階で決めました。

そうして無事にGPで内定を獲得し、さまざまな機会をつかんで経験を積むこと、そして自分の手でソーシャルビジネスを生み出すことへの期待を胸に2018年に入社しました。

「自分と違って当たり前」 正論の押し付けではダメだと気づいた経験

▲求人メディア事業部のメンバーとは、嬉しさも苦しさもともに分かち合った

2018年4月、入社してすぐに配属されたのは求人メディア事業部でした。

当時GPは障がい者雇用求人を掲載するメディア『atGP』のリニューアルを進めていて、事業部のメンバーは中途社員が2名、新卒2年目が1名、そして僕たち新卒1年目の社員が8名。チームのビジョン・ミッションの策定など組織の立ち上げから経験することになったんです(立ち上げ時のエピソードについてはこちら)。

求人メディア事業部では本当にたくさんの業務を経験しました。最初に任されたのは営業で、メディアリリース後を見据えて求人を掲載する企業への営業を進めていました。1年目の後半からは営業と兼務してスカウト機能を実装するためのプロジェクトに関わり、2年目には営業から外れスカウト運用チームを立ち上げます。

2年目の夏ごろよりメディア事業全体の事業企画に携わり、秋以降はスカウト・求人運用チームと営業を行き来しながら、さらに事業企画を兼務して働いていました。そんなめまぐるしく変化する日々の中で、大きく印象に残った経験がひとつあります。

2019年の夏、スカウトチームのリーダーとして事業部外の方とも協力するようになってからの出来事です。それまでの僕はロジックでつめて、正論で相手を説得するような話し方でした。振り替えると自分の裁量でワンマンな振る舞いをしていたと思います。

しかしチーム以外のいろんな人とも関わるようになると、正論だけ話していても人は動かないと気づかされたんです。

いかに人と人の相乗効果を生み、チーム全体のパフォーマンスを最大化できるか。そのためには相手に寄り添い、相手も自分も気持ちよくコミュニケーションできるよう心がけることが大切だと学びました。目の前にいる人は自分とは異なる価値観や課題を持っているのです。

社会人2年目となる2019年の秋~冬ごろには、相手の状況を考えながら対話をすることで仕事を進められるようになりました。営業アポイント率はチームトップの成績を維持できるようになり、成長を感じることができましたね。

また、すぐに受注ができないような案件でも企業の困りごとをヒアリングし、解決の糸口を探すことを意識していました。長期的に何ができるか検討することで、もしかしたら時期を置いてGPとして採用に協力できるかもしれないのです。

人にはそれぞれの境遇があると知ったことで、「相手の価値観を知り、その上で距離を縮めながら関係性をつくろう」という姿勢が生まれました。

困難な状況でも自ら考え行動すれば、目の前の道は切り拓かれる

▲成長を見守ってくれている妻には心から信頼を寄せる。ふとした意見にハッとさせられることも

2020年6月現在GPに在籍して2年が経ち、「いかに主体性を持ち続けるか」という意識が大きく変わったと感じています。その変化のきっかけとなった出来事は、2019年の秋、転職を検討したことです。

当時の僕は結婚を考え、来年度より関西に異動したいと希望していました。しかし組織体制の都合上、その希望が通らないかもしれないと言われてしまって。

転職を考え他社の内定もいただきました。同時に、他社を見る中でGPがこれからどうしていきたいのか、疑問も膨らんでいったんです。そのことを上長の宍戸 塁に伝えると、「進藤さん(代表の進藤 均)にぶつけてきなよ」と言われました。

僕は自分の考えるGPの課題感についてレポートを作成し進藤にぶつけてみました。すると進藤は、実際に検証してほしいとプロジェクト実施の機会を与えてくれたのです。

サービス面の課題については、マーケティング部やカスタマーサポート部門と連携し大規模なアンケートを実施。当初検討していた仮説を裏づけつつ、それ以上の結果となり、今年度以降の施策につながるデータを取ることができました。

また組織改革のプロジェクトにも参加。全社的に連携して、GPがより「障がい者の良き認知を広める」ことができるような組織づくりを進めました。

このように自分が提案したことで、提案を実現するための機会をつかめたんです。宍戸や進藤に話さず転職していたらこのような経験はなかったかもしれません。

データ分析や業務フローの整理など得意なことを生かしながら、さまざまな人と連携して行動した時間は、2020年現在SBDの業務にも生きています。

変化を実感したのはプライベートでの場面。社会人2年目も半ばを過ぎて、妻が「最近一方的な愚痴をあまり言わずに、相手の境遇を考えるようになったね」と話してくれたことです。

それまでは半ば悪口にも聞こえてしまうような愚痴をこぼしていたのですが、今は主体性を持つことで「じゃあどうするか」を一緒に考えようと思うようになりました。

困難にぶつかったり、うまくいかない状況に卑下したりするようなときもありましたが、これらの経験が自分自身を内面的に大きく成長させてくれたと思っています。

納得のいくまで行動できる環境で、自分にしかできないことに挑戦したい

▲自分たちが良いと思う価値を、より多くの人たちに届けていきたい──ソーシャルビジネスへの志は変わらない

転職について進藤に話してから、SBDへの異動を打診されました。SBDはGP内外から採択されたソーシャルビジネスに伴走し、事業を発展させていくことがミッション。伴走するソーシャルベンチャーは株式会社エスママ株式会社チャーミングケアモールの2社で、どちらも関西を拠点としまだ黒字化もしていない、スタートしたばかりの事業です。

この先設立したばかりの企業を伴走できる機会はどれくらいあるんだろう、自分はそこでどれほど貢献できるだろうか? と悩みましたが、転職せずSBDに異動することを決めました。

2020年6月現在は関西に引っ越して、エスママとチャーミングケアモールを単月黒字化できるよう日々奮闘しています。求人メディア事業部での経験を生かして人材サービスの立ち上げを担当したり、ECサイト出品者のサポートやSEO対策をしたり、伴走と言っても担う業務は多岐にわたります。

その過程で両社長はもちろん、サービスに関わる方々が持つ問題意識の強さに驚かされるんです。なぜそのような問題意識を抱くにいたったのか、これまでの境遇を良くわかった上で仕事をしたいと思っています。

GPにはさまざまな事業があって、それぞれの場所で強い想いと行動力のある社員が働いています。でも根底にあるのは「社会問題を解決したい」というテーマ。結びつきを強めたらお互いに刺激を受けて、GP全体がもっとおもしろくなるのではないでしょうか。

「人の心」が抱える孤独や人生のゆたかさについて、自分だからこそできるソーシャルビジネスを実現したい──。そのために今は事業化に必要な力をつけている段階です。SBDでも事業を発展させる過程でたくさんの経験を積みたいと思っています。

転職を検討したとき、進藤や宍戸は「納得のいくまでやってみなよ」と見守ってくれました。結果的に転職活動でGPの外を見たことやその上でふたりに率直な気持ちを打ち明けたことが、今の自分に大きく影響しています。

ただ引き留めるのではなく、自分自身で決断していくための行動を容認してくれる会社でよかった。だからこそ、少しの不安や遠慮でやりたいことをやらないのは本当にもったいないと強く感じています。

それはメディアリリースを率いた宍戸や、エスママ代表の竹田 扶美可、チャーミングケアモール代表の石嶋 瑞穂の姿を近くで見て素直に“かっこいい”と感じたから。憧れの存在に自分もなれるよう、“やってみよう”の気持ちを忘れず行動していきます。