世界40ヶ国を巡り見えてきた、挑戦したいこと

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▲株式会社NexSeed 代表 高原大輔

今、IT業界で最も急務である「優秀なエンジニア/グローバル人材の育成」という課題に全力で取り組んでいるのが、私が代表を務めるギークスのグループ会社「NexSeed(ネクシード)」です。

私は2011年に1年をかけ世界各地を訪れました。グローバル化が進むなか、世界中を自分の五感で感じたい。単純に世界各地の人とふれあい、文化、食、史跡を堪能したい。世界中にいつでも気軽に相談できる友人がいたらどんなに素晴らしいだろうという想いからです。

シリコンバレーではさまざまな国籍の方が活躍し、成長著しいアジアでは、各国のエリート層は当たり前に英語を操り、異文化を理解しながらビジネスを推進している。インドで子ども達に「英語を話せる人はいますか?」と質問すると、ほとんどの子ども達が手を挙げました。かたや日本は……。

世界に触れたことで気づかされたのは、日本のグローバル化が急務だということ。日本は戦後、高度経済成長を経て発展したバイタリティのある先進国であるにも関わらず、現在は言語と異文化適応力が非常に弱く、今後の将来が厳しいと実感しました。

「日本は海外の方と肩を組まなければ今後の成長は難しい」「積極的に海外へ出る、または海外の人を日本へ招きいれる。そういったことができる人材がもっと増える必要がある」と強く感じました。

そんな想いの中、自分の足でゼロからビジネスを探しているときにフィリピンに出会い、語学教育のレベルの高さに驚きました。

日本やアジアの近隣諸国から近く、物価が安いため本来は高額なマンツーマン授業を安価で受けることができる学習環境。この場所であれば、私たち日本人のような非英語圏の人々がグローバル人材への第1歩を踏み出すことができる。私がまさに求めていた、グローバル社会で次世代を担う人材を育成する場をここに創りたいと強く思いました。 

そして、ギークス代表曽根原の支援を受け2013年1月に創業した会社が、「次世代(Next)で活躍できる、優秀な人材の種(Seed)を育てたい」という想いを込めたNexSeedです。

フィリピンでなぜ英語とプログラミングを教えるのか

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▲実際に外に出て異文化を学ぶ「Experience(現地体験授業)」

フィリピンという国は7109の島々からなり、現在人口がおよそ1億人。直近の経済成長率は7.2%、平均年齢は23歳、そして公用語が英語と、国民のほとんどが英語を話せる成長著しい国です。

南国特有の陽気さ、スペイン、日本、アメリカと統治された歴史的な背景からも異文化理解や対応力がとても高い国だと感じています。積極的にコミュニケーションをとってポジティブに生きる「景気の良いメンタリティ」がそこには満ちていました。どれも今の日本人に必要な素質です。

みんなが英語を駆使しながら異なる文化にも柔軟に向き合い、前向きに生きる──。

明日のことは気にしない。たとえお金がなくても、笑顔を絶やさない──。 

この環境で初めは英語教育からスタートした弊社ですが、英語とプログラミング学習は非常に相性が良いこと、また合宿型で短期間に集中して学ぶ環境が共にとても適していることに気づき、後にエンジニア留学をスタートさせます。

NexSeedは、個人向けだけでなく、内定者や新卒・中途社員の研修の場としての「エンジニア留学」を提供しており、2017年現在、多くの法人企業様にご活用いただいています。

セブ島という集中して学べる環境で経験豊富な講師陣による指導のもと、英語とプログラミングを同時に学びます。プログラミングはiOSアプリやWEBサービスの開発エッセンスを徹底的に吸収し、短期でエンジニアスキルを身につけることも可能です。

さらに、Experience(現地体験授業)を通じて、語学・対話力はもちろん、異文化への適用力やリーダーシップ・マネジメント能力などさまざまな経験を積むことができます。

NexSeedの学習環境はアスリートに匹敵する厳しさを課しています。その主軸となるのが、自社で開発したマネジメントシステム。受講生に対して細やかな個人カルテを作成し、それをもとにした目標・学習時間・技術習熟度を随時管理。全ての鍛錬の過程を視覚化することで、徹底的なモチベーション管理と効率的な学習プログラムを提供しています。

学習状況を管理する中で、目標以上の成果を達成すると、キャンパスのなかで広く周知されます。これにより、仲間同士で競争し刺激し合い、自分だけでは成し得ないレベルに引き上げられる環境づくりをしています。

ビジネスに必要なマインド醸成の場として、NexSeedが選ばれる理由

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▲未経験からグローバル人材を目指し育成する「企業研修プログラム」

たとえば、お客様である株式会社メンバーズ様は、内定者のうちの有志を、毎年私たちのところに送り出してくださっています。


研修内容としては、WEB の基礎からデザイン、マーケティングまでをカリキュラムに加え、チームでWEB サイトやLPの制作。2か月という集中した期間でWEBディレクターとして必要なWEB知識やディレクション能力を身に着けることができます。NexSeedの研修を終えた内定者は、課題解決能力も向上した状態で帰国し入社されるため、入社後の成長が早く、社内でも高く評価されているようです。

研修を行うキャンパスは、フィリピン随一のビジネス街であるCebu Cityの中心部。アウトプットに注力したマンツーマンレッスンはもちろん、常に活きた英語に触れながら生活することで、ビジネスの世界でも通用するグローバルスキル(英語力・課題解決能力)が自然と身につく環境です。

「生きた英語」の習熟方法も、通り一遍なものではありません。現地の大学生や企業の方々との交流を通じ、異文化に対する理解を深めながら、自らの人生に深い影響を与える友人づくりも経験することができます。

地元の工場や企業を訪問してインタビューをしたり、スラム街で今まさに起こっている深刻な課題に向き合ったり……。自らの英語で問い、答えを得て、糧として知見を増やすきっかけを数多く提供しています。 英語を単に「覚える」のではなく、英語のアタマで、あらゆる相手や課題に向き合う姿勢をじっくりと育むことができるのです。

日本企業の海外進出への一歩を生むのは、前向きで柔軟なマインド

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▲世界で活躍する経験豊富なエンジニア留学の講師や、大らかで優しい英語留学の講師たち

このように私たちNexSeedは、海外へのサービス提供などを考えている企業の皆様へ、心強い戦力となるグローバル人材を育成する最適な場を提供します。おかげさまで2017年4月現在、卒業生は1,000名以上にのぼり、海外にある日系テックスクールとしてはNo.1の実績。さらに2017年現在は日本以外のアジア諸国からもお客様が増えています。

いま、世界の中でもアジアは急成長しています。今ならまだ、あらゆるところに私たち日本人が勝負できる土壌があるといえるでしょう。私がアジアに身を置いて実感するのは、先人たちのお陰もあり、多くの地域で、われわれ日本人をとりまくスタンスはとても好意的です。

なんだか海外は怖い、失敗した場合のリスクが大きい…… そのような理由で、海外への船出を踏みとどまってしまっているのだとしたら、とてももったいない。是非チャレンジしていただきたいと思います。

今後、私たちが挑戦していくことは、大きくふたつ。現在のスクール事業のさらなる拡充と、フィリピン国内を対象としたローカル向けテックスクールの創設です。エンジニアリング、語学、異文化理解ができる人材が育ち、起業して会社を創ったり、自国産業を盛り上げたり、国外に出て高額な報酬を得たり……。

NexSeedは、フィリピン・セブ島で、一人でも多くの人に自国と世界を繋ぐグローバル人材に成長するキッカケを提供する教育機関であり続けたい。そして、アジアに向けて技術的なノウハウをひろく拡散できる拠点になっていきたいと考えています。

世界中を旅し、フィリピンの地で受けたあの衝撃は、きっと私だけのものではないでしょう。ひとりでも多くのみなさんに、その瞬間を味わっていただきたい。これから5年後、10年後、海外に勝負を挑みたいと本気で思ったとき、その経験はきっと私たちの背中を押してくれると信じています。