顧客の成功につながることはとことんやる、が共通目的。だから互いの挑戦を後押しできる

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▲互いを認め合い、助け合えるメンバー

グローバルに活躍する製造業のお客様を担当するGlobalCustomerSuccessBG Enterprise事業本部。新たな領域に挑戦するお客様のパートナーとして、変革やテクノロジーを起点にさまざまなアプローチを行っています。

奥本 「従来、われわれは業務効率化のためのシステム提供などを行ってきましたが、近年はお客様の社内でもDXが大きなテーマとなっています。このところはお客様の業務自体、あるいはお客様が提供する商品やサービスに対し、DX推進のサポートも積極的に行うようになってきました」

昨年度まで、井上はチームリーダーを務め、ビジネス拡大に向けた活動やメンバーの案件サポートを行っていました。

井上 「2023年3月現在、リーダーとして3人のメンバーをサポートしています。メンバーが進めている案件・プロジェクトのフォローや、メンバーと新たなアプローチを考えお客様に提案、ともに実践することが自分のミッションです」

関本は、井上のチームメンバーとして働くひとり。インフラビジネスから業務領域のシステムインテグレーションビジネスまで、幅広い業務を担っています。

関本 「私が担当するのは、お客様の3つの事業部門。直近では、お客様と新たな関係性を築くためのプリセールスなどにも取り組んでいます。今入社3年目で、1年目はトレーニーとして井上さんのもとで仕事を教わっていました」

一方、2023年3月末まで井上の直属の上司だった奥本。井上と関本が所属するチームを統括していました。

奥本 「メンバーがやりたいことを言える、やれる場を作っていくのが私の役割。メンバーの皆さんには自分で考えて行動してもらうこと、私自身は下から支えることを大事にしています」

井上と関本の上司であった奥本は、彼ら、彼女らのチームをこのように評価します。

奥本 「メンバーの年齢や経歴はさまざまですが、互いを認め合い助け合えることが特徴。みんなが責任感を持ってお客様に対して何ができるかを考え、取り組んでいると思います。ビジネスプロデューサー(BP)として数字を求められる側面はありますが、自分たちがやりたいと思ったことにどんどん挑戦し、また互いがそれを認め合い後押しする良い雰囲気があり、それがこのチームの成果にもつながっていると感じています」

奥本に同意する井上と関本。それぞれ次のように続けます。

井上 「そうですね。各自が担当領域のリーダーだという自覚を持っていますし、自分たちの経験や興味を活かしながら新しい領域にも自らチャレンジしています。じつは、メンバーの3人は全員、富士通勤務歴が3年以内。それぞれが異なる視点を持っていて意見を交わせる、互いに刺激を与えるチームです」

関本 「年次や役職は関係なく、意見に耳を傾けてもらえることで常に自分の意見を持つ癖がつき、自分自身のやりがいや成長にもつながっていると感じます。また、メンバーの学びへの意識が強いこと、挑戦に対して背中を押してくれる環境であることもこのチームの良いところだと思います」

まず変わるべきは自分。変革が求められる中、一歩踏み出すことを決意

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▲2023年4月にマネージャーに昇格した井上

井上が社内短期異動制度(以後、Jobチャレ‼)を利用したのは、2022年3月からの半年間。背景には、その1年半ほど前から始めていた新しい挑戦がありました。

井上 「2020年9月から、自分が苦手とする論理的思考力を養うため、ビジネススクール(Executive MBA)に週末通い始めました。当時はコロナ禍も相まって、さまざまな会社で変革の兆しが見え始めていたとき。自分なりに頑張ってきたつもりではありましたが同時に限界も感じていました。この変革の波に乗り、自分も変わりたいと思ったのが理由です。

ビジネススクールに通い始めて1年ほど経ったころ、知識や理論を学ぶだけでは評論家になって終わる、実践しないと何も変わらないと思うようになりました。何かを変えるプロセスを実務として経験できれば、きっと今後のお客様との活動にも活かせると考え、CDXO DivisionへのJobチャレ‼に手を挙げました」

CDXO Divisionは、CEO室直下の社内変革(フジトラ)を推進する組織。そこで井上は、社内変革の取り組みをフレームワークとして社内外に浸透させ、お客様や社内の変革を後押しする、現場浸透のサポートに主に携わりました。

多種多様な業種のお客様に対し、富士通の取り組みや、企業変革について意見交換を行いました。お客様や社内メンバーと一緒にフレームワークを通して変革を体感するイベントも実施。井上は一歩踏み出すことの大切さを痛感したと言います。

井上 「さまざまな業種、役職のお客様と会話して思ったのは、行動に移さないと何も変わらない、という当たり前のことでした。自ら行動すると面倒なことも起きるわけですが、それも受け止める覚悟と想いをもつことは、お客様アカウントとして案件発掘・獲得に励む私たちは自然とやっていること。こと変革においても同じであることに気が付きました」

社内変革という新たな領域にチャレンジした井上。重工アカウントグループに帰任してからは、CDXO Divisionでの経験も活かし、お客様の変革を支援しています。

井上 「BP部門に戻ってからも、社内外でここを変えてみたいと思ったことは、ともかくやってみます。『本当にこの企画をやるの?』とはじめはお客様に驚かれることもありますが、最終的には『意外とできた』『おもしろかった』『前に進んだ』といった反応をいただくこともあり、自分のささいな行動が、誰かの行動を後押しできることもあるのだと、何だかうれしかったです」

今でこそ新しいことに前向きな井上ですが、学生のころは真逆の性格。周りの方々から教わることも多く、価値観が大きく様変わりしたと言います。

井上 「以前は積極的に行動する人を斜めに見ているようなタイプでした。多分失敗することから逃げていたのだと思います。経験を重ねる中で「やった後悔よりもやらない後悔の方が大きい」ということを強く実感してきました。これが私の原動力となり、自分からは逃げない人でありたいと思うようになりました」

2023年4月、井上はマネージャーに昇格しました。そもそもマネジメントに興味を持つようになったのは、いつも背中を押してくれるお客様、上司、同僚、後輩への感謝の気持ちからでした。

井上 「そつなく仕事ができる方に憧れますが、私はその真逆ですので(笑)、周りの方々に日々助けられて楽しく仕事がやれています。助けられてばかりではなく、これからは私がお客様やチームメンバーの挑戦を少しでも後押しできるよう、新たなポジションに挑戦したいと考えました」

Jobチャレ‼への挑戦は周囲への刺激にも。短期異動のメリットとは?

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▲井上のJobチャレ‼挑戦は、奥本と関本にも刺激を与えた

当時、CDXO Divisionにチャレンジする井上の背中を見ながら、「こんなにもいろいろなことに挑戦できる環境が当社にはあったのか」と可能性の広がりを感じたという関本。Jobチャレ‼期間中にも、井上から学んだことがあったと言います。

関本 「井上さんがCDXO Divisionにいるとき、社内実践を活かしてお客様と一緒に取り組む企画を立案、実行しました。既存商談とはまた違ったお客様との新しい関係性やお客様のDXに新しい形で貢献していくプロセスを体感することができました。これまでとは違った観点で考えることはすごく難しかったのですが、実施後のお客様の反応を見て新しい価値の可能性を感じました」

当時、上司として井上をCDXO Divisionに送り出した奥本にも、気づきがありました。

奥本 「Jobチャレ‼の期間、井上さんとはDX推進部門と現場という立場で、度々議論をしました。その中で立場の違いはあれど、CDXO Divisionの皆さんも悩みながら必死に頑張っていることが腹落ちし、自分自身も変わらなければならないと強く思うようになったのをよく覚えています。

また、それまでは口では『変革が必要だ』と言いながら、日々の業務に忙殺されていたところもあったのですが、井上さんがCDXO Divisionで必死に頑張っている様子を聞いて、甘えたことは言っていられないと大いに刺激を受けました」

一方、Jobチャレ‼を利用した当事者として、井上は期間限定の異動制度だからこその利点をこう話します。

井上 「私がCDXO Divisionに行っているあいだ、チームメンバーに実務面でかなり負担をかけたと思います。チャレンジを後押ししてくれた奥本さん、関本さん、組織長やメンバーには本当に感謝しかありません。ですから、チームに戻った後は、私が抜けた半年を取り戻す以上の活躍で恩返ししなければと考えていました。『お客様やチームにとって有益なものを持ち帰らなければならない』と良い意味でのプレッシャーが、半年間集中できた理由だと思います」

メンバーやお客様を巻き込みながら、チャレンジが循環する風土の醸成を

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▲富士通の変革活動と呼応するように挑戦し続けるチーム

マネージャーに昇格し、今度は自らが周囲のチャレンジを後押しする存在になりたいという井上。将来をこう展望します。

井上 「社内外問わず、私も行動することで、周りの方々のチャレンジを直接的・間接的に後押しをしていければと思っています。マネージャーという役割も活かして、チームやお客様とさらにおもしろく仕事をしていければと考えています。立場や環境が変わっても、自分の軸をもって、メンバーとお客様・社会を向いて励んでいきます」

そんな井上に追随するように、関本は自らの将来像を次のように描きます。

関本 「井上さんやチームの皆さんの挑戦する姿を見習って様々な商談に積極的に取り組み、既存のお客様との間で新しい関係性を築いていきたいと思っています。このチームの挑戦を全力で後押ししてくださる環境を最大限活かして、存在感を発揮し、チームそしてお客様へ良い影響を与えられるようになっていきたいです」

井上や関本のこうした思いを静かに受け止める奥本。

奥本 「『良い組織、チームを作る』というのは私個人のテーマでもあります。井上さんのチャレンジをこれからも支えていきたいと思っていますし、自分自身も社外の仲間と連携しながら、より広い範囲での取り組みにつなげていきたいと考えています」

チャレンジし続ける井上と、そのチャレンジを周囲で支えてきた奥本と関本。いま、新しいことに挑もうとする人に伝えたいことがあるといいます。

関本 「私は具体的なチャレンジ目標はまだ見えていませんが、身近なロールモデルから日々学び自分が進んでいきたい道を見つけていきたいです。自分が日々意識していることではありますが、多くの方と繋がり、自分の視野を広げていくことが新たなチャレンジやきっかけにつながると思っています」

奥本 「失敗をフォローするのがマネージャーの役目。まずは自分のやりたいことを発信してほしいですね。今の富士通なら、その想いが伝わる人は必ずいると思っています」

井上 「発信することが大事だと私も思います。やりたいと思っていることを周りに話すことで、思わぬところからきっかけが生まれたり、新しい扉が思いがけず開いたりするもの。自分から逃げないためにも、やりたいことを積極的に言葉にして伝えてみてください」

果敢にチャレンジを続ける井上と、その背中を見ながら成長する関本、そんなふたりを優しく見守り後押しする奥本。しっかりと噛み合う3人の歯車が富士通の変革活動と呼応し、今後社内外にどのような価値をもたらしていくのか。楽しみでなりません。