入社時から口にしてきた「お客様のために」という言葉の意味が腹落ちした
坂本が所属するのは、ソリューション事業本部 営業統括部。各部署が抱えるお客様に向けて、その名の通り最適なソリューションを紹介することが主要業務だ。また、すでに取引があるクライアントにもサービスを提案し、取引拡大をめざしている。
営業統括部において坂本は、第2営業部に所属し、主にECや情報関連のソリューションを扱っている。
坂本 「第2営業部の中で、私は第1営業グループに所属しています。課長の下、現場側の担当者が男女半々で計6人在籍し、入社1年目の後輩と2年目の私と、30代までの先輩方です。チームは明るくて心地良い雰囲気で、ペア制で動いていることから先輩とのコミュニケーションも取りやすいですね。課内会議などがあると、ポジティブな議論が交わされ、前向きなメンバーが集まっている部署だと感じられます」
坂本自身の業務は、約7割が既存客との取引だ。残りは、富士ソフトが2022年度からキーワードとしているクロスビジネスの拡大。これは、他部門と連携して幅広いアプローチを行い、お客様に富士ソフトのすべての価値を提供することを目的としている。主にECソリューションの魅力を各企業に伝えながら新規開拓を進めている。
坂本 「正直なところあまり余裕はないですが、それでもチームが機能するよう『私に何ができるのか』を常に意識しています。たとえば、周りのメンバーが忙しい中、事務処理を引き受けているのに気がついたら、率先して代わるように努めています。
また、私は不明点があればカジュアルに質問するタイプなので、気がついたときには後輩にも『何か力になれる?』などと話しかけています。チーム内にこうした雰囲気をもたらすことも自分の大切な役割だと考えています」
日々の業務で坂本は、「お客様のためになることをする」を信条としている。昔から人の役に立つことが好きで、富士ソフトに入社後も「お客様のために」と口にしてきた。
坂本 「かつての私は、具体的なイメージが湧かないままにこの言葉を発していました。しかし、入社してから毎日のように取引先の現状をより良くする方法を追う中、間もなく入社3年目を迎えるにあたり、ようやく『お客様のために』という言葉が、何を意味するのかわかってきたように思います」
独立系SIerならではのお客様と仕事の多様さが入社の決め手
坂本は大学時代に体育分野を専攻し、生理・生化学や医療・保健系統について学んだ。そんな中、就職活動時に「これからは社会のすべてがIT領域に集約されていく。どんな仕事をしても必ずITが関わってくるはず」と考えるようになり、IT業界に的を絞った。
就活時に大切にしていた軸は「橋渡し」と「新しい挑戦」ができること。いずれも富士ソフトで実現させている。お客様や社内の他部署のメリットになる情報を自ら選んで届け、相手に利益をもたらす仕事はまさに橋渡しだ。後者についてもITの世界は言うまでもなく新しい挑戦の連続である。
坂本 「いくつもの会社説明会や面接に参加しましたが、富士ソフトは独立系SIerとして、仕事もお客様も圧倒的に多様な点が入社の決め手になりました。また、私が扱っている各種ソリューションだけでなく、組込・制御テクノロジーやロボットといった最新技術の研究にも力を入れているので、『ここなら未知の分野を学べる』と期待できたことも大きな理由です」
さらに、選考を通じて先輩社員の話を聞く機会もあり「頑張れば挑戦できる。手を挙げれば任せてもらえる環境がある」という印象を受けたという坂本。実際に、入社1年目で新規顧客の案件に名乗り出たところ、上司は快諾してくれた。
坂本 「このときは大手メーカー様のBtoBサイトを改修するプロジェクトに参画。サイト自体はすでに立ち上がっていましたが、運用に関する機能追加や業務効率化に向けたフローの相談を受け、ひとつずつ対応して受注につなげました。社会人として初めての成果だったので嬉しかったですね」
自ら手を挙げた理由は「たとえ先輩の力を借りようとも、まずは行動しよう」という想いがあったからにほかならない。
加えて、入社1年目にして、大手IT企業のサイト保守や、製紙メーカーのサイト構築などを担当してきた。現在はお客様のECサイトを診断し、先方の目が行き届かない領域を可視化する自社ソリューション「NET SHERPA」も扱っている。分析結果を基に施策を立て、売上を伸ばした企業もあるという 。
坂本 「こうして複数の案件に携わる中、タスクが許容量を超えてパンク寸前だったこともあります。そのときに先輩から『やるべきことはいくつもあるけれど、まずはひとつでいいから着手することだよ』とアドバイスされたのが心に響きましたね。『始めれば前に進める』というシンプルな思考に落ち着くことができ、今でもその言葉を思い出してはピンチを乗り越えています」
状況を変えるために坂本は自身でもタスクの整理を始めた。「このお客様に対応すべきこと」、「このタスクが済んだら次にすること」などをメモ帳に書き出し、次々とアップデートしていった。この手法は仕事を円滑に進めるための習慣になっている。
積極的な案件獲得とクロスビジネスでの成功──新人賞を受賞
立候補して担当することになった大手メーカー様の案件では、途中でパートナー企業の担当者がプロジェクトを抜けることになり、お客様から「富士ソフトにできることを教えてほしい」と相談があった。そこで坂本は社内のITコンサル室にコンタクトを取り、協力を得て受注を決める。自分の案件で他部署と連携し、大きな結果を出せたことを誇りに思っているという。
坂本 「この成功が認められ、ありがたいことに2021年度の新人賞を受賞しました。『部署間で連携してお客様に提案し、力になれたこと。これこそ富士ソフトが取り組むべきクロスビジネスだ』と評価されました。別の新規案件にも手を挙げて受注につなげたので、トータルで新人賞に選ばれたんだと思います。受賞後、社長と話す機会があり『今後もクロスビジネスに注力してほしい』との言葉をもらい、さらにモチベーションが上がりました」
坂本は富士ソフトで働く魅力や、営業担当としてのやりがいを次のように語る。
坂本 「この仕事のやりがいは、既存のお客様から受けた相談や困りごとなどに対し、寄り添って解決策やゴールを提示できることです。また、新規のお客様獲得やクロスビジネスに関しては、各種ソリューションをはじめ当社ならではの対応力を活かし、お客様の力になれることですね。また、営業として聴く姿勢に徹すると、誰も気づいていない課題が浮かび上がってくることがあります。こうした姿勢を大切にできるのも魅力です」
お客様をサポートするという観点では、坂本はこんな取り組みも行っている。
坂本 「多くの案件を同時に進めているお客様に対し、頼まれなくても契約期間などを記した一覧表を作成して渡しています。『これがあると互いの認識がずれなくて本当に助かるよ』と感謝の言葉をいただけたときは、嬉しいです」
お客様からの声やリアクションがダイレクトに得られることも、坂本の原動力だ。
仕事もプライベートも充実できる環境。好奇心や積極性があれば挑戦できる
坂本 「事前に申請すれば有給休暇が取得しやすいです。もちろん、忙しい時期もありますが、入社前に想像していたよりも仕事とプライベートを分けられて充実しています。また、新たなチャレンジを認めてくれる社風にも感謝しています」
グループのメンバーも含め、現在は9割近くが在宅勤務だが、自社製品の仮想オフィス空間FAMofficeやMicrosoft Teams 、Zoomなどのオンラインツール、電話があるためコミュニケーション面での不安はないと言う。また「休日にリフレッシュしよう」と誘ってくれる同期もいる。新卒ならではの腹を割って話せる関係であり、同期との時間は、雑談を通して仲を深め合えると言う。
坂本 「同期とは仕事と関係のない話もよくします。リフレッシュできますし、プライベートの充実にもつながっていますね。業務内容が異なる人や、技術職の人など、普段接点のない方の意見は営業活動に活かせると思うので、研修で別の班だった同期とも、今後関わりを持てたらいいなと思います」
周囲のメンバーや先輩、同期に囲まれ、チャレンジを後押ししてくれる環境の中で、成長してきた坂本。今後、どのような未来を描き、どんなことを成し遂げたいと思っているのだろうか。
坂本 「富士ソフトに入社して伸ばせたと感じるのは、状況整理のスキルと課題管理能力です。さらに今後は傾聴力に磨きをかけ、強みにしたいです」
これまで身を置いてきたECの世界をさらに学び、スペシャリストになることも目標だ。並行してAWSなどのインフラ周りにも精通し、いずれはより多くの人を支えることができるポジションに就きたいと考えている。今はその幅を増やしている段階だ。
富士ソフトへの入社をめざす学生に対して坂本は、「好奇心と積極性があれば、周囲からのフォローを受けつつ、誤りがあれば指摘してもらい、さまざまな仕事にチャレンジできる会社です」とメッセージを送る。
インバウンドをはじめ越境ECの業務もできる環境で、坂本はさらなる飛躍を誓う。