高い技術力を武器に。独立系SIerだからこそ叶えられるお客様視点の提案

年間MVP賞を獲得した今西 啓太

独立系ITベンダーとして50年以上の歴史を持つ富士ソフト。今西が所属する国際事業部は、海外メーカーが日本に進出する際のインバウンド支援、日本メーカーが海外に進出する際のアウトバウンド支援、直接海外企業をサポートするという3領域を担っている部門だ。そのなかで今西は、通信関連企業の営業担当をしている。 

今西 「国際事業部のミッションは、富士ソフトの国際化です。たとえば、海外から日本に参入するお客様のサポートでいうと、海外製のスマートフォンが日本に入ってきた際に、日本の規格に合わせるために開発や評価、調整をしています。また、日本から海外向けの対応では当社の海外支店を活用しサポートしています。通信事業の歴史が40年以上あるため、その知見を元に付加価値を創出しています」 

今西は5人のメンバーをマネジメントするリーダーで、チームマネジメントと、プレーヤーとしての役割を担う。営業の仕事は、基本的には顧客の課題をヒアリングすることからはじまる。課題解決のために技術部門と相談し、お客様に最適なソリューションを提案する。 

今西 「私は携帯電話の通信アンテナを製造し、そのシステムを作る企業を担当しています。お客様の営業窓口としては私1人ですが、開発領域によって社内の技術部門担当者と連携します。たとえば、開発、性能評価といった課題ごとに密にコミュニケーションを取り、システム構成や通信方式についてはそれぞれの専門メンバーと最適な解決策を検討し、提案する形です」 

国際事業部の取引先は、外資系企業が多い。今西は仕事に携わるなかで、日系企業との文化の違いを「面白い」と感じている。中でも全く違うのは、スピード感だ。 

今西 「外資系企業は、締め切り期日がとにかく早いです。打ち合わせした内容を提案書に反映させるとき、日系企業は1週間ぐらい時間をくれることが多いですが、外資系企業の場合は『明日までに』といわれることがあります。極端な例ですが、送られたメールに5分くらい返事をしないでいると電話がかかってくることもあるんです」 

富士ソフトには今西が所属する国際事業部をはじめ、金融業界に関わる事業部やインフラに関する事業部などがあり、さまざまな業界の顧客に対しソリューションを提供している。IT業界のなかでもユニークな点は、独立系のSIer(エスアイヤー)であり、社員の8割がエンジニアであること。だからこそ全ての業種に対応でき、独立系ゆえの強みがある、と今西は感じている。 

今西 「富士ソフトにできない技術はない、という点が強みです。独立系SIerとして歩んできたからこその強みだと思いますが、系列ベンダーの製品ありきでシステムを構築する必要もありません。幅広い分野で開発実績があり、新しい技術分野にも積極的に挑戦してきたので、お客様が本当に求めるものを吸い上げるコミュニケーション力、提案力、それを着実に形にする技術力で、お客様にとって最適なソリューションを提案できるんです」

前職で社長賞を獲得。より大きなインパクトを求めて富士ソフトへ

2019年に富士ソフトに入社した今西は転職組だ。前職で社長賞を受賞するほどの敏腕営業マンだった。

今西 「以前勤めていたのは、インテリアブランドを消費者向けに展開するほか、アパレルメーカーやスーパーマーケット、ドラッグストアなど多種多様な小売店向けに売り場什器を提供する会社でした。お客様が希望する売り場をヒアリングして、イチから形にするという業務に携わっていました。モノを販売するだけではなく、お客様の声を聞いて実現できることが魅力的でした」 

社長賞を受賞したのは、入社2年目のこと。当時担当していたスーパーマーケットの売り場を、今西が所属していた会社の什器だけで完成させたことを評価された。一般的には売り場は複数メーカーの什器で構成することがほとんどで、よほどのことがない限り、取引先を1社にすることはない。 

当時を振り返ると、取引先とのコミュニケーションを密にして関係性を構築し、他社よりも早く情報を入手できたことが結果につながった、と今西は語る。 

今西 「多いときは1日で30回近く、同じお客様に連絡しながら売り場作りを進めていました。たとえば、『来年の春頃、川崎あたりに出店する』という情報を仕入れたら、お客様へ『売り場をこういう感じにしませんか?』という提案を行います。他社に話が行く前にプランを練り上げるようにしていました。富士ソフトへ入社後も『こういうシステムが欲しい』、との情報を誰よりも早く入手して、積極的に提案しています」 

頻繁にコミュニケーションを取ることで、関係性を構築し、いち早く情報を入手する。

お客様と二人三脚で売り場作りに奔走する今西だったが、次第にIT業界への興味を抱くようになった。 

今西 「小売業界にいましたが、通販サイトの成長により、業界の変化を感じるようになりました。これまでの経験を糧に、今後さらなる成長が期待できるIT企業に入り、もっと大きな金額を動かしてみたいという思いから転職を決意しました。富士ソフトは東証一部上場企業で約8,000人の社員がいます。その規模感から大きなインパクトが出せる可能性を感じて、富士ソフトに入社しました」 

これまで培ってきたコミュニケーション能力と行動力を武器に、今西の営業センスはさらなる成果をあげる。

入社2年目で年間MVPを受賞。技術部門との連携と関係性構築が成功の鍵

富士ソフトに入社して2年目の2020年、今西は10件の新規案件を受注した。国際事業部の業績に大きく貢献するとともに、個人計画を大幅に達成したことが認められ、年間MVP賞を獲得した。もちろん、簡単に受注が取れたわけではない。 

今西 「お客様の顔を覚えビルの前で出待ちをして声を掛けるなど、地道な努力をしましたが、なかなか成果につながりませんでした。そこで信頼関係を築いているお客様に別の部署の方をご紹介していただくなど、営業スタイルを変更した結果、取引を拡大することができました。お客様には大変感謝しています」 

持ち前の営業センスで実績を伸ばす今西のバックボーンには、幅広いお客様の最適解に応えることができる富士ソフトの技術部門がある。 

今西 「このような結果を残せたことは、富士ソフトの技術への信頼があったからです。専門性のある、優秀な技術者が数多くいるので、技術部門との連携を深めることで、私は自信を持って営業活動ができ、倍以上の成果を出すことができました」 

また、今西の大きな成果は2つある。1つ目は、担当顧客専用のプロジェクトルームを、富士ソフトの施設に構築したことだ。 

今西 「業務効率化を図るため、ワンフロアを丸ごと、お客様の作業だけができる部屋にしました。とはいえ、それまでの過程がかなり大変でした。外資系のお客様は、本国と契約締結をする必要があるため、時差やタイトな締め切りに悩まされることはもちろん、シビアな条件を突きつけられる場面もありました。どういう内容なら双方納得できるか、社内規定に反しないか、などを調べながら契約を進めました」 

もう1つは、富士ソフトとして5Gの通信領域に向けてマーケティンググループを作って活動していた中、本案件が全社で初めての大きな受注であったことだ。 

今西 「この案件で一番大変だったのは、5Gという新しいサービスのためノウハウが少ないことに加え、富士ソフトの支店がない仙台での作業だったことです。準備期間が半年と短かったこともあり、要員調整や、現地のパートナー会社を探すなど、リソースを確保するのにも苦心しました。ですが、富士ソフトにはこれまで通信領域で培ったノウハウがあるので、「どのように応用すれば5Gに対応できるのか?」、「リスクはどんなものがあるのか?」などの課題解決のため、何度も社内会議を重ねました。また、いち早く案件の情報を入手したので、検討に時間をかけることができ、他社よりも良い提案がすることができました」 

社内調整や提案内容がうまく進んだ理由は、今西が技術部門との連携を一段と深め、社内の味方を増やすことを意識した結果だ。 

今西 「私はもともと人と話すことが大好きということもあり、出社したときには担当者から技術課長までいろいろな方と話をしていました。その時は仕事の話だけではなく、雑談をすることでより関係性を深めました。その関係性が構築できたおかげで、私だけでは対応できない技術的な話を、かなり無理なスケジュールでお願いしたときに対応していただけたのだと思います」

何気ない会話にも耳を傾け、共通点を探し出し共感することで、相手の懐へ入っていく。雑談力を身に付けることは人間関係を円滑にする第一歩だと今西は語る。

チームだからこそ描ける高い目標と大きな成果

今西はリーダーとして、今後はさらに部下の育成にも力を入れたい、と語る。

今西 「昨年は、全社であまり前例がないような売上金額を出せました。ですが、一人でできることには限界があると感じたんです。もっと大きな成果を残すためには、組織として取り組むことが不可欠で、そのためには社内の味方を増やすことが大切です。メンバーをみているとコミュニケーション不足で問題が発生しているように感じます。一緒に現場に行って話をすることで、自分の持つノウハウや知識をアドバイスしようと考えています。今後は、チームで大きな成果を出すことをやっていきたいです」 

お客様や技術部門と密にコミュニケーションを図りながら、良好な関係を構築する。さらに、詳細な案件情報やプロジェクトの状況を把握した上で、お客様の要望に沿った提案や適正価格を提示する。行動し続けることで成果につながる。今西はこういった日々の取り組みにやりがいを感じているという。 

今西 「お客様でも後輩でも、目の前にいる相手に興味を持ち、相手の話を全身全霊で聞くことを大切にしています。相手の視点で共感しながら理解しようと努めれば、相手は心を開いてくれると思いますし、その姿勢は必ず相手に届くと信じています。

営業の仕事は、自分が積み重ねてきた成果が数字で返ってきます。目で見える形で分かるところが楽しいです。失敗ももちろんありますが、頑張った過程は、自分の知見として蓄積することができます」 

どんな環境においても、営業パーソンとしてしっかりと成果を残してきた今西。これまで積み上げてきた知見や経験を活かし、チームメンバーにもナレッジを共有しながら、これまで以上に高い目標と大きな成果を目指して、躍進していくだろう。