自身の成長につながったSalesforceコミュニティグループの存在
Salesforceエンジニアとして活躍している小林。
Salesforceには、開発者やアドミン、ユーザーなど向けに情報を共有したり、コラボレーションをしたりするためのコミュニティがあります。小林はその中のひとつである、開発初学者向けのコミュニティグループの運営責任者をしていました。
小林 「私がSalesforceを学習し始めた9年前はSalesforceエンジニアが少なく、また学習ツールもそう多くはありませんでした。Salesforceを学習するためにはどのように情報収集したらいいかわからず、個人が学習するには大変な時代でした。
最初は試行錯誤しながら学習していたのですが、後にSalesforceコミュニティグループの存在を知り、次第に積極的に参加するようになりました」
活動は月に1回ほどで、終業後に、グループメンバーが所属している会社の会議室を借りて開催をしていました。そこではモブプログラミングを行ったり、4人1組でお題を解いたりなど、複数人だからこそできる課題を出していました。
小林 「ひとりで学習していると、疑問が解決できずに行き詰まってしまうことがあります。そうしたときにコミュニティグループでは、有識者に気軽に質問をして解決の糸口をつかめる良い場所となっています。
また他人に教えることで自分自身も学ぶことができます。他の技術にも詳しいエンジニアが多いのでSalesforceの知識だけではなく新しい発見もあり、結果的に自分の成長につながったと思います」
運営責任者兼イチ開発者として。ネットワークと可能性を広げられる場所
2020年現在、小林は初学者向けコミュニティグループ運営の責任者を引退し、“Tokyo Salesforce Developer Group”という、昔からある中・上級者の開発者向けコミュニティグループの運営責任者を務めています。
“Tokyo Salesforce Developer Group”では主に、Salesforceの開催しているイベント(DreamforceやSalesforce World Tour Tokyoなど)の講演や製品別セッションなどの内容の共有や、年3回あるメジャーリリースについての共有、技術的なナレッジ・事例の共有などを行っています。
小林はこのコミュニティグループを、所属している会社の枠を超え、イチ開発者としてネットワークを広げられる場所だと話します。
小林 「コミュニティグループの運営をしていて良かったことは、“人とのつながり“が増えたことです。会社で働いているだけだと、ほとんどが社内のメンバーやお客様とだけのつながりになってしまい、関わる人が限定されてしまいます。
また、私には人見知りの部分があり、自ら人脈を形成することに苦手意識がありました。しかしSalesforceコミュニティグループに参加していると、さまざまな会社の方がコミュニティグループに参加しに来たり、反対に自分自身もいろんなグループに顔を出したりと、自然と人と会う機会が増えていきました」
運営活動をしていることが小林のキャリアップにもつながりました。
小林 「セールスフォース・ドットコム 日本法人からお声がけいただき、Salesforceの国内最大級のイベントSalesforce World Tour Tokyo(SWTT)で登壇をしたり、Developers Summit(デブサミ)で登壇をしたりと、自分から社外に向けて発信する貴重な機会をいただきました」
こうした社外での活動を会社が後押ししてくれる環境がフレクトにはあると小林はいいます。
小林 「上司からもコミュニティグループでの活動を評価してもらい、イベント開催や登壇など社外での活動を人事評価の中で取り上げてもらっています。 コミュニティグループでの活動は、直接会社への売上があるわけではないので、評価対象にしづらい部分だと思います。
しかし、フレクトでは社員の社外活動をスキルアップの機会と捉えることに加え、会社の認知度向上やSalesforceエコシステムへの貢献というところにも、価値を置いて評価してくれています」
常にお客様と近い開発者でいたい。開発を経験して生まれた想い
小林は新卒入社した会社で、一人前のエンジニアとして活躍し始めた3年目にSalesforceと出会います。
当時携わっていたSalesforceプロジェクトは、小規模なものが多く、1~2人で要件定義から開発・リリースまで2カ月程かけて行っていました。大きなプロジェクトとは異なり、開発者自身がお客様と直接話をして課題を聞き出し、開発・リリースまで携わることができたといいます。
小林 「入社してから最初の1~2年はテストや開発から入ることが多かったので、お客様との距離が遠く感じ、システムをつくる目的やお客様の課題というものが見えませんでした。
しかしSalesforceの案件に携わるようになってからは、お客様の業務課題を聞きながら、それをどのようにSalesforceで構築するかを考えてつくるようになりました。また、お客様と頻繁にコミュニケーションが取れることや、ウォーターフォール型開発ではなくアジャイル型開発のように、やり取りをしながらつくれるスピード感に魅力を感じるようにもなりました」
仕事を任せてもらえる機会が増えたことで、お客様と直接コミュニケーションが取れるおもしろさを見つけた小林。上流から下流までを任せられた経験は自身のキャリアアップにも大きくつながりました。
その後、2015年ごろに小林が当時所属していた会社がフレクトと取引を始めた関係で、フレクトのオフィスに常駐し、Salesforce開発プロジェクトに携わります。
小林 「当時、フレクト社内の人間関係の良さを感じつつ、技術面ではとても尖っているなという印象を受けました。そういった影響を受けて、自分もさらに頑張らなくてはいけないなと思うようになりました。
当時のプロジェクトは、SalesforceとHerokuを組み合わせた開発で、その中でもSalesforce側の開発を任せていただき、楽しく仕事ができていました。 そうして仕事をする中で、フレクトにはひとつのプラットフォームだけでなく幅広い知識を持った社員が多くいることを実感しました」
その後プロジェクトが終わってから数年が経ち、キャリアを広げるために転職活動をしているうちに、コミュニティグループの運営で一緒になったフレクト社員に声をかけてもらい、小林はフレクトに入社しました
コミュニティとフレクトを、もっとつないでいきたい
小林は、2019年からSalesforceの”B2C Commerce Cloud “というECサイト向けのプラットフォームを使い、ECサイトの構築を担当しています。そのプロジェクトでは、プロジェクトマネージャー(PM)とエンジニアのどちらの役割も担うポジションで、要件を検討しつつ、プログラミングもしています。
さらに開発能力を伸ばし、将来的にはプロジェクトマネージャー(PM)として活躍していきたいという小林はこう続けます。
小林 「今まで通りSalesforceに関わりつつも、他の言語やプラットフォームの知識を学びたいという目標は変わりません。PMとしてお客様とコミュニケーションを取るときにも幅広い技術知識が不可欠なため、コミュニケーションの土台となる技術を高めたいと考えています。
これからはまずSalesforceと、親和性の高いHerokuプラットフォームの知識をつけていきたいです。Heroku はさまざまなプログラミング言語に対応しており、多様な技術的知識が必要となってくる点が自分のやりたいこととマッチしています」
また今後もSalesforceのコミュニティグループ活動に積極的に関わり、コミュニティとフレクトをつなぐ役割をしたいと小林はいいます。
小林 「フレクトにはSalesforceを使った多くの事例やノウハウが溜まっており、尖った知識を持っている社員が多く在籍しています。その強みをコミュニティという場を使って、外部向けに発信することができれば、フレクトをさらに知ってもらう機会になると思います。 また、発信をするその個人のキャリアにもプラスになる部分も大いにあるのではないかと思います」
今後も小林はSalesforceコミュニティグループの中で、人と積極的に関わりつつ、さらに幅広い知識を持ったエンジニアを目指しまい進していきます。