システムづくりは現場の声に耳を傾けることが大事だと学んだ

大学では情報系の学部に所属し、プログラミングなどシステム開発について学んでいた秋葉。卒業後、システムエンジニアを志し、独立系のSIerに就職しました。

最初の3年間は社内での開発を担当していましたが、以降7年間は複数のお客様のオフィスに常駐して業務にあたりました。最初のお客様先ではシステム運用を担当。業務の効率化にあたりお客様と調整しシステム改善するなど、お客様と一緒に課題解決に努めたと秋葉は当時を振り返ります。 

秋葉 「現場の声を聞きながら仕事ができたのは、以後のシステム開発に進めていく上で大きな経験だったかと思います。システムのトラブルがお客様の業務や売上にどのように影響するかを間近で見られました。『システムは納品して終わりではない』ということを実感しましたし、その想いが今も私の根幹にあります」

このお客様先でのシステム運用が終わり、3年目からは別のお客様先へ常駐。お客様の立場に立って、プロジェクトを進行するITディレクターとして要件定義支援を担当しました。

クライアントがやりたいことをまとめ、実際に開発するベンダーと、費用や期間を相談するなど、ベンダーコントロールを担った秋葉。クライアントのビジネスに伴走する形での仕事により、ここでも現場と寄り添う経験を積みました。

一方で自身の働き方に疑問を持つようになったと秋葉はいいます。

秋葉 「当時は、ITディレクターとして要件定義をするものの、プログラミングなどの作業はベンダー任せ。もう少しつくり手側の立ち位置になりたいと強く思うようになりました」

しかし、直近5年間はほぼ開発をしていなかった秋葉。転職先探しは、そんな秋葉をエンジニアとして受け入れてくれる会社であることが第一条件でした。

そこで見つけたのがフレクトでした。Salesforceを中心としたクラウドミックスでIoT、AI関連のシステム開発を多く手掛けており、またデジタルサービスの構想段階から運用まで一気通貫で支援するなど、戦略が明確で未来への展望と実行力があることに惹かれ、入社を決めたのです。

言われた通りつくるだけではない。自分たちの工夫を反映できるおもしろさ

秋葉は、2018年にフレクトに入社し、2020年7月現在までに3つのプロジェクトに携わってきました。最初のプロジェクトでは、入社時の希望どおり開発メインの役割を担当しました。プロジェクトリーダーを兼任しつつ、自分で手を動かし、コーディングも担当しました。 

あとの2つではプロジェクトマネージャー(以下PM)として参画。最初こそ開発から離れることに戸惑いはあったものの、それはフレクトらしい環境が解消してくれました。

秋葉 「そもそも前職時代に開発をやりたいと思うようになったのは、技術的なバックグラウンドがない状態でお客様と話すのが嫌だったからです。ベンダーさんがどういったものをつくるか理解していない状態だと、十分な提案ができず、自分の中でやりきれていないという不満が溜まっていました。

フレクトの場合、困ったときには社内の詳しいメンバーが教えてくれる環境があります。納得しながらプロジェクトをリードできるので、その部分の不満は解消されました。まったく開発に未練がないというわけではないですが(笑)」

中でも、2つ目の「AI案件」が印象的だったといいます。

秋葉はこの案件で、画像を判定するAIサービスの構築を担当しました。しかし、AIサービスはつくってみなければわからない部分が多く、いわばブラックボックスです。「この情報を学習させたから、絶対にこの動きをする」と言い切れるものではありません。

様々な仮説を立て、幾度もアプローチをかけたものの、なかなか判定の精度が上がらなかったのです。またどれだけやっても「できない」という結論だった場合、お客様にどのように伝えて納得してもらうかということにも苦悩しました。

秋葉 「AIを使ったサービスの場合、判定精度にばかり目がいきがちですが、それだけでは不十分です。実際にそのサービスを使用する人は誰なのか?という視点が不可欠で、エンドユーザーのことを考えなければなりません。AIの精度だけでなく、UX/UIの部分とAIを掛け合わせ、いかに適応させるか。ここで私たちの提案力が試されます。

大変なことですが、言われた通りの仕様でただつくるだけではないことが、フレクトの仕事のおもしろさです。自分たちの創意工夫を“バリュー”として提供し、お客様に評価されると、やっぱり嬉しいですよね」

ものづくりは苦悩だけではありません。そこには必ずつくり上げる喜びもあるのです。

当事者意識でクライアントのサービスを構築するために大切な3つのこと

フレクトでは、お客様のつくりたいシステムがはっきりと見えていない状態でご依頼いただくことがよくあります。そのため、まだ答えがないところに対して、当事者意識を持ちながら一緒に考えていくというのがフレクトのスタンスです。

お客様の先のエンドユーザーまで考えて、システムやサービスがどうあるべきか。クライアントが言ったとおりにつくるのではなく、自身で咀嚼して、思考を巡らせ、最適解を導き出します。

また必ずしも、PMだけで答えを出す必要はありません。

秋葉 「フレクトには、モビリティ業務最適化クラウドCariot(キャリオット)という自社サービス構築の知見があるほか、デザインチームなど複数の専門チームがあります。必要なチームの意見に耳を傾け、それぞれのスキルを生かしてひとつの提案を生み出すのはフレクトならではの醍醐味でしょう」

そんな当社で秋葉が仕事をする上で大切にしていることが、3つあります。

ひとつは、プロジェクトメンバーをリスペクトすること。

秋葉 「それぞれの人に専門分野があり、PMだけではクライアントの要望を叶えられません。開発チームやデザインチームの能力や知見があるからこそ、いいものがつくれるのです。だからこそ、相手への敬意を忘れてはいけません」

もうひとつは、人の意見を鵜呑みにしないこと。

秋葉 「物事は多角的に見ないと正しく見極められません。ひとりの視点では見逃してしまうことがあります。たとえお客様の意見でも、自分が少しでも疑問を感じたら尋ねることが大切です」

そして最後が、整合性をとるために一歩俯瞰した状態で見ること。

秋葉 「人は目の前の作業に集中すると、自分のロジックを客観的に見ることができなくなりがちです。そういうときこそ、誰かが一歩引いたところから見渡している必要があるのかな、と」

秋葉が前職でベンダーコントロールをしていたときのことです。外部設計と内部設計は別々の担当で、そこから先は海外へと、開発工程がぶつ切り状態になっていました。

秋葉 「コスト的にはメリットがあるのでしょうけれど、トータルで見たときに抜け落ちている部分も結構あることがありました。それを防ぐためには目の前だけを見るのではなく、全体的に整合性がとれているかという視点で、プロジェクト全体を見渡す必要があると学びました」

前職での経験や、フレクトに入社後のたくさんの経験や実績が、秋葉の今をつくりあげています。 

求められるものが変わったからこそ、 新たな挑戦を

秋葉はフレクトを「積極的に任せてもらえる環境がある」と語ります。新しい技術も積極的に取り入れていて、挑戦してみたい人は手を挙げればチャレンジできるからです。

また「社内の制度やしくみづくりへのフットワークが軽い」とも。最近はさまざまな提案書フォーマットづくりに力を入れています。少しでも時間短縮できるようにナレッジを共有し、活用できるようにしています。

秋葉 「『車輪の再発明』のように、みんなが同じことをやることは、とても非効率です。そこをフォーマット化して、独自性の強いところにより力や時間をかけられるようにすることができれば、その分クオリティが上がりますよね。そういうしくみづくりがどんどん進んでいくといいなと思っています」

そんな秋葉は2019年10月からチームマネージャーに就任。2020年3月まではPMも兼任していましたが、同年4月以降はどこかのプロジェクトに入るのではなく、プロジェクトの管理や新規提案を務めています。

実感しているのは、立場が変わることで求められるものが変わってきたということ。

秋葉 「PMのときは『これをつくる』という前提があって、それを具現化するのが役割でした。それがチームマネージャーになった今、そもそも『何をつくるか』という話からしなければなりません。

メンバーの育成やアサインに対しても視点が変わってきます。プロジェクトの成功や効率だけを考えるのではなく、メンバーの成長も考えてプロジェクトチームの体制づくりや、プロジェクト管理をすることはなかなか難しいですね」

2020年7月。今はまだチームマネージャーになって数カ月で、立場の変化にも対応しつつ、足場を固めています。秋葉は、新たな挑戦を模索している最中です。

「メンバーが効率良く快適に仕事ができるようなしくみづくりをしたい」と秋葉は目を輝かせます。周りへの感謝とリスペクトを忘れず、今日も秋葉はチームマネージャーとして走り続けます。