日々の挑戦を支える環境とメンバーとの信頼関係がEYらしさ

──エバデ・ダン 愛琳さんと青木 啓太さんは比較的最近、EYへ入社されましたが、興味を持ったきっかけ、入社の決め手は何だったのでしょうか。

エバデ・ダン 学生時代に参加していた社会貢献活動の一環で、G20サミットに出席する首脳陣に政策提言を行うイベントの日本代表に選ばれた際、スポンサーがEYだったことがきっかけです。就職先に重視した軸は、日本国内で仕事ができること、私のバックグラウンドやルーツについて問われないこと、社会に大きな影響を与えられる組織の方、とくに経営層の方と対等にコミュニケーションが取れるスキルを身につけられることです。コンサルティング企業であれば、目標とするスキルを磨くことができると考え、その中でもEYは私のバックグラウンドやルーツではなく個人として公平に見ようとしてくれたことで入社を決めました。

青木 10年ほど税関で勤務していましたが、民間企業でも経験を積みたいと思い、転職を決意しました。税関勤務で培った専門知識を武器に主体的に業務を行い、さまざまな業界の関税案件に携われる仕事内容に魅力を感じました。また、個々のライフスタイルに合わせたフレキシブルな働き方を積極的に推進しているEYなら、My Purposeである「仕事もプライベートも楽しむ」を達成できそうだと感じたことも、入社の決め手です。

 ──横山 有己さんと関口 依里さんはEYで長く働いています。その中で感じる魅力とは、どのようなものですか。

横山 最大の魅力は、優秀なメンバーとチームを組んで一緒に仕事ができることです。私が担当するプロジェクトは、1件が半年から1年、長いものでは2年ほどの長期的に取り組みますが、メンバーを含めて1つとして同じ条件の案件はなく、常に新鮮な気持ちを維持できています。また、新たな案件と出会うことで、自分自身やチームの伸びしろを再発見できるなど、刺激に満ちた職場環境だと思います。 

関口 さまざまな業種や規模のクライアントを担当し、経験した知識を広げられることと、私にはない視点やスキルを持ったメンバーと力を合わせてより大きな仕事ができる点も魅力です。仕事仲間という枠を超えて、人生の友と呼べるような方々とも出会えました。そのような環境では、自分自身の成長はもちろん、チームメンバーの成長や成功体験をサポートできたときにも、大きな達成感が得られます。 

──実際にEYに入社し、働く中で感じた率直な感想を教えてください。 

エバデ・ダン 私はコロナ禍での入社だったこともあり、当初からリモートワークが中心でしたが、コミュニケーションの取りにくさを感じたことはありません。先輩や上司は、忙しい中でもしっかりと時間を取って向き合ってもらえます。また、たとえ職階が上位であっても、私が新人だからと軽んじるような人はいないため、話しやすい環境で議論ができるのはありがたいです。 

青木 クライアントからの相談内容は複雑で難しいものが多く、適切なアドバイスを行うためには、広く深い専門知識が必要不可欠です。関税の知識をある程度身につけた上でEYに入社しましたが、日々の仕事を通じてさらに高められていると感じます。また、1つのプロジェクトに携わるメンバーは2~3人であることが多いため、一人ひとりに大きな裁量があります。マネージャーに昇格してからは裁量の範囲がさらに広がって責任も大きくなり、充実した毎日を送っています。

性別・国籍・文化などの違いを認め合い、誰もが活躍できるEYでの働き方

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──EYにおける、誰もが働きやすい環境づくりに対する取り組みについて教えてください。 

関口 EY Japanには、WindS(Women's Interactive Network for Dreams and Success)という女性メンバーのネットワークがあり、私はその3代目代表としてバトンを引き継ぎました。女性が働きやすい職場環境の向上、リーダーシップの発揮、キャリアアップしたいと思えるマインドや環境の醸成などについてステアリングコミッティで議論を重ね、行動を起こすとともに、経営陣やさまざまな部署に提言してきました。監査法人としても、さらに取り組むべきところに焦点を当ててきた結果、2023年現在はDE&I推進専任組織、研修部門、各事業部といった組織の中のタスクとしてしっかり位置付けられ、女性メンバーを組織としてサポートする持続可能な体制が格段に整ったと感じています。
また、社会課題解決のため立ち上がった女性経営者をサポートするEY Entrepreneurial Winning Women(EWW)にも取り組み、EYのパーパス(存在意義)である「Building a better working world」を体現できることが、私の喜びの1つとなっています。 

横山 女性の働きやすさ向上のためには、男性の意識改革も重要だと感じています。私は2017年に育児休暇を取得しましたが、当時、実際に取得した人は私の周りにいませんでした。声を上げるのには勇気が要りましたが、上司やチームメンバー、人事からの親身で丁寧な対応によって、育休も復帰もスムーズでした。現在、EYでは男性が育児休暇を取ることが増えています。社会の変化に先駆けて職場環境や制度の改善に挑戦し続けるEYの姿勢を誇らしく感じています。

より良い職場環境の構築

──EYをより魅力的な組織にしていくために、どのようなことが必要でしょうか。  

関口 従来、監査業務はクライアント先に行き、チームメンバーが1カ所に集まって対面で実施しないときちんとできない業務であることから、リモートワークの導入は難しく、向いていないという考えが大半でした。しかし、コロナ禍でリモートワークが中心になってみると、意外にも問題なく監査できることがわかり、現在はリモートでの実施が主流になってきています。一方、対面で会ったときに生まれる「ちょっとした発見」など、リアルならではの意義も感じられるようになってきています。今後は、リモートとリアルの環境を意識して組み合わせ、使い分けていくことが必要でしょう。 

青木 あえて言うなら、部門や法人を越えて交流する機会がさらに増えてほしいですね。そうすることで、多角的な考え方ができるようになったり、専門外のことを気軽に相談できるようになったりと、より働きやすい環境になると思います。 

エバデ・ダン 青木さんのような、マネージャーや上位の職階の方々の仕事内容をもっと知ることができる機会があるといいなと思います。私は目の前の業務に追われがちで、今後のキャリアについて深く考える時間をつくるのが難しい面があるため、相互理解を深めて、マネージャー層の仕事への取り組み方を知ることができれば、キャリアを描く際の参考になると思います。 

横山 私が所属する戦略チーム、EYパルテノンを含むサービスライン、ストラテジー・アンド・トランザクションは年々大きな組織となっています。組織が拡大するにつれて規則やルールも厳しくなりがちですが、各自がEYの一員であるというプロフェッショナル意識を軸に自らを律する環境が望ましいと考えています。また、誠実さや相互信頼など、EYらしいカルチャーを体現していきたいです。

EYで実現したいキャリアビジョン

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──今後の目標やMy Purpose、キャリアデザインについて教えてください。 

エバデ・ダン 私のように、日本社会においてマイノリティーと呼ばれる人たちの声が届きやすい社会を実現するためにはどうすれば良いかを、突き詰めていきたいと思っています。仕事を通じてストーリーテリングの力が磨かれていると感じるので、自分自身の発信力をさらに伸ばしていくと同時に、いろいろな人の意見や思いに耳を傾け、彼らが本当に伝えたいことを判断する力も磨いていきたいです。 

青木 クライアントが関税や国際貿易関係で困ったときに、「EYの青木に聞けば適切な答えが返ってくる」と頼られるような、関税のプロフェッショナルになることが目標です。そのためには、プロジェクトを通じてスキルや知見を高めていくことが必要です。専門性の向上を続けることがクライアントの企業価値向上に貢献することになりますし、EYの競争力強化にもつながると考えています。 

横山 海外企業の日本市場進出、あるいは日本企業の海外市場進出の際に、クライアントに寄り添って橋渡しできる存在になりたいですね。さまざまなプロジェクトに携わってきましたが、日本はもちろん、各国の法規制や慣習などに精通している必要があるため、さらに経験を積んでいきたいです。
また、育成という面では、メンバーの一人ひとりの個性を把握し、それぞれが「やりたい! 楽しい!」と思える仕事をアサインしていくためにも、チームメンバーの皆さんには好きなことや得意なこと、やりたいことをどんどん発信してほしいですし、私もそうした希望をできる限り受けとめたいと思っています。 

関口 ほぼ四半世紀をEYで過ごし、EYで働ける残りの時間も短くなってきています。だからこそ、ここでしか得られない経験をたくさんしたいですね。クライアントの経営陣とのやりとりを深めていくこと、また、非財務情報の保証業務など新たな領域の仕事にも積極的に挑戦していきたいと思います。
最近は、人材不足を解消しようと、採用担当パートナーとしてリクルート活動にも関与しています。最後にみなさんに伝えたいのは、どんなに忙しい中でも心の自由を大切にし、アサインされた仕事の中にも必ず「楽しさ」を見つけてほしいということです。楽しむことで、人生が豊かになると同時に、成果は2倍にも3倍にもなると信じています。