少しでも快適な職場環境を

働きやすいポイント1つ目は、トイレに「個人ロッカー」が設置されていることです。社内に個人ロッカーが設置されている会社は多くあると思いますが、エータイはトイレにもあります。

ロッカーがあることで歯ブラシセットや生理用品などの女性の必需品がひと目を気にせず収納できるんです。「いちいちオフィスに取りに行く必要が省ける」と、女性従業員にとても重宝されています。

働きやすいポイント2つ目は、「フリードリンク制」です。フリードリンクなので何杯飲んでも無料です。種類は「コーヒー・紅茶・お水・緑茶」と4種類あり、すべてHOT/COOLから選べます。

2020年現在では、コロナの影響から紙コップを使用する傾向になっていますが、エコのためにほとんどの社員がマイコップやタンブラーなどを使用しています。ここまでは、他社にもあるような施策かもしれません。しかし、エータイには、ほかにも『ユニークな働きやすさ』が存在します。

他社にはないユニークな取り組み──“お菓子箱”のなりたち

働きやすいポイント3つ目は、お菓子箱です。社内には、各チームのデスクに設置されています。しかしそれは、普通のお菓子箱ではありません。取締役である田中 佑治が自らの資金を投じ、お菓子を専用の箱へ補充しできたものです。

田中 「これは他社では見られない、エータイが最も自慢したいポイントです」

そんな活動に取り組む想いやきっかけについて田中はこう続けます。

田中 「もともと旧オフィスが2階と3階に分かれていたので、お土産やお中元などをいただくと大きくふたつに分けて、配っていました。それが、移転によりオフィスが1フロアと広くなったことで個別に渡すようになりました。

そこでコニュミケーションが生まれたことがこのお菓子箱のきっかけです。オフィスが広くなってもコミュニケーションができるようになると良いなという想いもありました。手元にあった道具箱を整理しそれにお菓子を詰めたところ現在のような“お菓子箱”ができました」

オフィスの拡大によりコミュニケーションが希薄化することに危機感をもった田中は、次のような期待を込めてお菓子の種類にもこだわるようになっていきました。

田中 「お菓子を渡すうちに、買ってきた自分だけでなく、“部や部をまたいだコミュニケーションができたら良いな”という発想を持ちました。それだけでなく、いろいろな種類のお菓子があると話題が生まれ、自然と他愛もない会話がなされることを期待し多種類のものを購入するようになりました」

その結果、お菓子があることで話題が生まれ取締役と従業員のコミュニケーションは、活発になっていったと田中は話します。

田中 「お菓子箱によって生まれた会話は、3種類ほどあります。『あのレアなお菓子はどこで買ったの?』と、聞かれ話すきっかけが生まれたり、『あの塩味のお煎餅が好きなのでお願いします』と、リクエストされたりもします。逆に『あのお菓子、センスないと思います!』などのクレームから、談笑することもありますよ。

それもすべて他部署の方にいわれました。また、声を掛けてもらえる頻度も以前より増えました。お菓子の会話から別の話題に発展したり、仕事の情報交換につながったりすることもあります。まだまだな部分があるかもしれませんが、組織として“お菓子”により風通しが良くなってきたのではと思います」

生産性を狙った策ではなく、飲みニケーションの代わりに

田中 「これらは、生産性向上を狙ってのことではありません。『これを食べて効率的に働いてほしい』とも思っていません。僕が従業員だったら、『お菓子で生産性が上がるのか?』と感じるからです。

仕事を頑張る中で、やりたくないこともたくさんあると思います。また、会社の規模も大きくなり仕事量も増えてきていると思うんです。だから、いかに『仕事にやりがいを持ってやっているか、楽しめているか』の気持ちの部分が一番生産性に関わってくると思っています。

楽しいことなら、時間はすぐに過ぎちゃうじゃないですか。お菓子があることで、そういった“楽しめる”方向に少しでも近づくといいなと思っています」

田中は従業員視点で生産性を考慮し、『仕事を楽しむためのひとつのアイデア』としてお菓子箱による社内コミュニケーションを打ち出しました。そんなお菓子箱には、“飲みニケーションと同等の効果もある”といいます。

田中 「ひと時代前なら、社内コミュニケーションのひとつとして“飲みニケーション”がありました。仕事が終わると飲みに行くぞ!と飲み会へ参加し、そこで部長や先輩と打ち解けて仲良くなっていたのかなと。でも、今はそういう時代ではなくなっていますよね」

会社にいながらにして、飲みニケーションと同じ効果を生む策として“お菓子”を活用したところ、予想もしなかったコミュニケーションが生まれました。

田中 「お菓子箱を設置したことでコミュニケーションがたくさん生まれましたが、とくに予期していなかったことも起こりました。それは、『お菓子あります。(田中)』というメッセージプレートをデザイナーの方がつくってくれたことです。

私が半ばお節介で始めたこの活動を受け入れて、そういったものをつくってくれたことは、とても嬉しかったです」

社内コミュニケーションの一環として、飲みニケーションの代わりにお菓子箱を編み出した田中。そして、それを受け入れたエータイ社員の姿から、『誰かが能動的に始めたことを称賛する環境』があるといえるかもしれません。

価値があることには、出し惜しみしない

常にお菓子箱の状況を見ているという田中は、従業員のお菓子の好みまで把握しています。そこには、『価値』に対するモットーがありました。

田中 「定期的に購入すると自分にも社員にもプレッシャーになると思い、あえてたまにサボるようにしています。あくまで義務化せず、そうやって自分自身が楽しんでやっているんです。

最近では社員が増えてきたので、1回の調達に4000円を超えるようになり月1万円くらいの出費になります。それでもこの活動には、1万円以上の価値があると思っていますよ。“価値があるものには出し惜しみしない”と決めています」

この活動の裏には会社全体を見る取締役の視点がありました。しかし、取締役であれば誰でもできる活動でもありません。その原動力として会社、会社を支える従業員への感謝の気持ちがありました。

田中 「私自身、従業員全員に大事にしてもらっていて、やりがいを持って仕事ができています。創業期直後から、少し会社が成長してから、組織改革がなされてから、入社し会社を支えてくれている全従業員に感謝しています」

続けて、社員のために一生懸命になれる、その想いの原点について語ります。

田中 「自身の性格がお節介というのもあると思いますが、何よりエータイが好きだからですかね。だから、従業員が増えても、手間が掛かっても、これからもこの活動を続けていこうと思っています」

他にも社内外の会話を生むために、『本屋を模倣した“〇〇さんお奨めの本”、漫画で学べる仏教、社長の趣味のレコード、ストレス解消のためのボクシンググローブとミット、お客様からの手紙等を飾る』といった意見もあがっています。

エータイはお菓子箱を筆頭に、これからも“社員が働きやすくなるアイデア”を取り入れていくでしょう。そうすることで従業員と二人三脚となり、お寺とお客様に貢献することを目指していきます。